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北アジア1位を目指して国内3チームが奮戦「R6S November Six Major APAC 2020」観戦レポート
タクティカルシューター『レインボーシックス シージ』(以下R6S)の公式大会「R6S November Six Major APAC 2020」が2020年11月24日~11月29日まで開催された。期間中はNorth Division・South Division・オセアニアの3地域に分かれて強豪チーム同士が激突。そのうちNorth Divisionに所属する日本からは「CYCLOPS athlete gaming」(以下CAG)、「FAV gaming」(以下FAV)、「GUTS Gaming」の3チームが出場を果たし、韓国の「Cloud9」(以下C9)やタイの「Xavier Esports」(以下XV)と試合に臨んだ。
既に結果が出ている通り、残念ながら国内陣営は全て敗退となってしまったが、本稿ではCAGとFAVの試合模様をレポート形式でお届けする。今一度、彼らの戦いぶりを振り返っていただければ幸いだ。
1stマップ「カフェ」において試合の流れを掴んだのはXVだ。屋内へ進入しようと詰め寄るFAV陣営に対し、通常(競技シーンでよく見られるパターン)とは異なる形で3F・シガーラウンジの防衛に着手。キャスター席が「ちょっと珍しい守り方。定番ではないからこそ、逆にFAV側も対応しづらいのでは?」と評した通り、防衛拠点をFAV陣営に拝ませることなく守り抜いた。
第1ラウンドを勝ち取ったXVは勢いを保ちつつ、第2、第3と勝利を計上。FAVもやられっぱなしだったわけでは無いものの、4ラウンド差をつけられて1stマップを落としてしまう。
防衛スタートの第1ラウンドで何とか劣勢を跳ね返したいFAVだったが、2ndマップ「領事館」においてもXVの優勢は健在だったようだ。残り1分、FAVが地下・ガレージを複数人で警戒していると、スニークインに成功したDCHが地下・カフェテリアへ侵攻。そのまま部屋内のChloroForMを倒したことにより、アドバンテージが攻撃側のXV陣営へ一気に傾いた。
残り35秒までにNo2、Afro、ShiNとFAV陣営が倒れていくなか、ガレージ内にディフューザー設置音が響き渡る。絶体絶命の状況下でNay..Pewを仕留めたTaiponの奮戦むなしく、裏取りを成功させて人数差を生み出したXVが、1stマップ同様に第1ラウンドを取得。その後もFAVの攻め手を捌きつつ、攻守交代後の第10ラウンドで白星を上げた。
事前準備を入念に行っていたものの、序盤から終盤まで終始XVに圧倒されてしまったFAV。とはいえ試合の内容を見るに、彼らの実力不足が露わになったと言うよりは、XV陣営の採用したタクティクスに翻弄されるシーンが多かったように思う。今回はアジア6位に落ち着いたが、今後の競技シーンでさらなる活躍を期待したい。
最終結果
CAGの対戦相手となったC9は、前日の試合でGuts Gamingを撃破した強豪チーム。事前ステータスではオレゴンの勝率が低い一方、各試合を平均して高い防御率を誇っており、攻撃を得意とするCAGと一進一退の攻防を繰り広げる。1stマップ「クラブハウス」において、両チームは互いにラウンドを取り合うシーソーゲームへ突入。第5ラウンドからC9の反撃を許すも、第7、第8ラウンドを奪取して状況をイーブンに立て直した。しかしC9の牙城は簡単に崩せるものではなかったのか、第9ラウンドから立て続けにカウンタープレイの憂き目にあい、CAGは1stマップを明け渡してしまう。
2ndマップ「オレゴン」へ舞台が移ると試合模様はさらに激化。交互にラウンドを食い合う……のではなく、「ラウンド連取→相手チームも負けじとラウンド連取」という光景が多く見られた。特に顕著だったのは第10ラウンドまでの流れ。防衛側のCAGが第2ラウンドから第3ラウンドまで撃ち合いを制すると、牙を剥いたC9が攻守交代を経てラウンドを次々と掌握。EnvyTaylorとHarp3rの2名で攻撃側を壊滅させた第10ラウンドを契機とし、CAGより先にマッチポイントを高らかと掲げた。
本格的に勝敗が決したのは第12ラウンドだ。2階・ベッドルームを守るC9を崩すべく、CAG陣営は各所へリソースを割いて進行を開始。残り1分30秒時点でAnitunとHarp3rが倒れ、人数差イーブンのまま刻一刻と時間が過ぎていく。
攻撃側にとって時間の余裕が無くなってきた残り30秒、ガラッと音を立てるように盤面が動き出した。1階から2階へ上がろうとしたBlackRayへショットガンを向けるNovaだったが、上階の刺客を物ともせず、防衛網を突破したBlackRayが2階へ歩を進めることに成功。しかし一息つく暇もなく、SyAILのダブルキルがCAGをまたたく間に窮地へ追い込む。GatoRada、Ayagatorと落ちてしまい、EnvyTaylorもBlackRayをキル。ほんの数秒前に生じた不利を拭うかのように、最後はSyAILがSuzuCを撃ち負かしてフィニッシュ。C9が2-0でCAGの上を行き、勝利の女神を懐へ招き入れた。
レインボーシックス シージ
https://www.ubisoft.co.jp/r6s/
レインボーシックス シージ ダウンロードサイト(UBI STORE)
https://store.ubi.com/jp/rainbow-six-all-games
NOVEMBER SIX MAJORについてのお知らせ
https://www.ubisoft.com/ja-jp/esports/rainbow-six/siege/news-updates/4ddut8UbznPK8dqsdtGhPb/november-six-major
既に結果が出ている通り、残念ながら国内陣営は全て敗退となってしまったが、本稿ではCAGとFAVの試合模様をレポート形式でお届けする。今一度、彼らの戦いぶりを振り返っていただければ幸いだ。
出場チーム(North Division)
- Cloud9
- CYCLOPS athlete gaming(シード枠)
- FAV gaming
- Giants Gaming(シード枠)
- GUTS Gaming
- Xavier Esports
「FAV gaming」vs「Xavier Esports」
1日目第1試合の対戦カードはFAV gaming vs Xavier Esports。▲試合開始は47分22秒~
▲FAV gamingのロースター
▲Xavier Esportsのロースター
1stマップ「カフェ」において試合の流れを掴んだのはXVだ。屋内へ進入しようと詰め寄るFAV陣営に対し、通常(競技シーンでよく見られるパターン)とは異なる形で3F・シガーラウンジの防衛に着手。キャスター席が「ちょっと珍しい守り方。定番ではないからこそ、逆にFAV側も対応しづらいのでは?」と評した通り、防衛拠点をFAV陣営に拝ませることなく守り抜いた。
第1ラウンドを勝ち取ったXVは勢いを保ちつつ、第2、第3と勝利を計上。FAVもやられっぱなしだったわけでは無いものの、4ラウンド差をつけられて1stマップを落としてしまう。
▲定石の裏をかいたタクティクスで3Fを守り抜いたXV陣営
防衛スタートの第1ラウンドで何とか劣勢を跳ね返したいFAVだったが、2ndマップ「領事館」においてもXVの優勢は健在だったようだ。残り1分、FAVが地下・ガレージを複数人で警戒していると、スニークインに成功したDCHが地下・カフェテリアへ侵攻。そのまま部屋内のChloroForMを倒したことにより、アドバンテージが攻撃側のXV陣営へ一気に傾いた。
残り35秒までにNo2、Afro、ShiNとFAV陣営が倒れていくなか、ガレージ内にディフューザー設置音が響き渡る。絶体絶命の状況下でNay..Pewを仕留めたTaiponの奮戦むなしく、裏取りを成功させて人数差を生み出したXVが、1stマップ同様に第1ラウンドを取得。その後もFAVの攻め手を捌きつつ、攻守交代後の第10ラウンドで白星を上げた。
事前準備を入念に行っていたものの、序盤から終盤まで終始XVに圧倒されてしまったFAV。とはいえ試合の内容を見るに、彼らの実力不足が露わになったと言うよりは、XV陣営の採用したタクティクスに翻弄されるシーンが多かったように思う。今回はアジア6位に落ち着いたが、今後の競技シーンでさらなる活躍を期待したい。
▲ショットガンによるダブルキルで王手をかけたDCH
フラググレネードで思わぬキル発生(ハイライト)
領事館の戦闘を象徴する1シーン。Nay..Pewが強化バリケード(CASTLEのガジェット)を壊すために転がしたフラググレネードが、床穴から地下へまさかの落下。爆風が階下へ伝わり、思わぬ原因でNo2が昇天する。直前まで人数差を保っていたFAVだったが、唐突なフラググレネードにより、戦況は一瞬にして不利になってしまった。▲地面の隙間を通じて爆風が階下へ到達。思わぬキルで盤面がひっくり返る
最終結果
- 1stマップ(カフェ):FAV 3-7 XAV
- 2ndマップ(領事館):FAV 3-7 XAV
- 勝者:Xavier Esports
「Cloud9」vs「Cyclops athlete gaming」
2日目第1試合の対戦カードはCloud9 vs CYCLOPS athlete gaming。▲試合開始は30分22秒~
▲CYCLOPS athlete gamingのロースター
▲Cloud9のロースター
CAGの対戦相手となったC9は、前日の試合でGuts Gamingを撃破した強豪チーム。事前ステータスではオレゴンの勝率が低い一方、各試合を平均して高い防御率を誇っており、攻撃を得意とするCAGと一進一退の攻防を繰り広げる。1stマップ「クラブハウス」において、両チームは互いにラウンドを取り合うシーソーゲームへ突入。第5ラウンドからC9の反撃を許すも、第7、第8ラウンドを奪取して状況をイーブンに立て直した。しかしC9の牙城は簡単に崩せるものではなかったのか、第9ラウンドから立て続けにカウンタープレイの憂き目にあい、CAGは1stマップを明け渡してしまう。
▲棚裏から地下ガレージへ射線を敷いていたEnvyTaylor
2ndマップ「オレゴン」へ舞台が移ると試合模様はさらに激化。交互にラウンドを食い合う……のではなく、「ラウンド連取→相手チームも負けじとラウンド連取」という光景が多く見られた。特に顕著だったのは第10ラウンドまでの流れ。防衛側のCAGが第2ラウンドから第3ラウンドまで撃ち合いを制すると、牙を剥いたC9が攻守交代を経てラウンドを次々と掌握。EnvyTaylorとHarp3rの2名で攻撃側を壊滅させた第10ラウンドを契機とし、CAGより先にマッチポイントを高らかと掲げた。
本格的に勝敗が決したのは第12ラウンドだ。2階・ベッドルームを守るC9を崩すべく、CAG陣営は各所へリソースを割いて進行を開始。残り1分30秒時点でAnitunとHarp3rが倒れ、人数差イーブンのまま刻一刻と時間が過ぎていく。
攻撃側にとって時間の余裕が無くなってきた残り30秒、ガラッと音を立てるように盤面が動き出した。1階から2階へ上がろうとしたBlackRayへショットガンを向けるNovaだったが、上階の刺客を物ともせず、防衛網を突破したBlackRayが2階へ歩を進めることに成功。しかし一息つく暇もなく、SyAILのダブルキルがCAGをまたたく間に窮地へ追い込む。GatoRada、Ayagatorと落ちてしまい、EnvyTaylorもBlackRayをキル。ほんの数秒前に生じた不利を拭うかのように、最後はSyAILがSuzuCを撃ち負かしてフィニッシュ。C9が2-0でCAGの上を行き、勝利の女神を懐へ招き入れた。
▲CAGの侵入を許すもダブルキルでアドバンテージを勝ち取ったSyAIL
クラブハウス・武器庫周りの攻防(ハイライト)
惜しくも一歩及ばなかったCAGだが、要所要所で驚くべき戦果を上げていたのは紛れもない事実だろう。例えばクラブハウス戦の第8ラウンドでは、ハッチを飛び降りたC9に対して見事な防衛ラインを形成していた。特にラスト数秒の攻防は要注目。C9の攻撃にさらされるも、何とか生き残ったAnitunとGatoRadaがC9陣営を全滅させている。冷静に混戦をくぐり抜け、ディフューザー設置を阻止した名シーンだ。▲C9の突入を上手くはねのけたCAG
最終結果
- 1stマップ(クラブハウス):C9 4-7 CAG
- 2ndマップ(オレゴン):C9 5-7 CAG
- 勝者:Cloud9
まとめ
全6日間の日程が終了し、North Divisionの優勝チームはシンガポールの「Giants Gaming」に決定した。冒頭で述べた通り、日本チームは結果こそ振るわなかったものの、今後の成長性をまだ十分に見込めるほか、国内の競技シーン活性化についても飛躍が期待できる。世界規模の秋季大会こそ閉幕したが、国内最候補のPC版リーグ「ジャパンナショナルズ シーズン3」をはじめ、国内大会やエキシビジョンマッチは継続して開かれる模様だ。興味のある方は各イベントをチェックしつつ、競技シーンの動向に注目してみると良いのではないだろうか。▲優勝が決定した瞬間のGiants Gamingメンバー。オンラインながらも感情の高まりは十分に伝わってきた
▲プロ・アマ問わず参加可能な「ジャパンナショナルズ シーズン3」は、12月13日より予選開始となる
レインボーシックス シージ
https://www.ubisoft.co.jp/r6s/
レインボーシックス シージ ダウンロードサイト(UBI STORE)
https://store.ubi.com/jp/rainbow-six-all-games
NOVEMBER SIX MAJORについてのお知らせ
https://www.ubisoft.com/ja-jp/esports/rainbow-six/siege/news-updates/4ddut8UbznPK8dqsdtGhPb/november-six-major