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【CoD:BOCW】CAGとLibalentのハイレベルな試合に白熱!96チームが集った「美鈴杯」観戦レポート

2021年2月12日(金)から14日(日)にかけ、株式会社カンパネラ主催によるeスポーツ大会「美鈴杯 ~暇だ! おうち時間が長すぎる! そうだ、CoDの大会しよう~」(以下、美鈴杯)が開催された。

本稿ではその試合模様をレポート形式でお届けする。本文の最後には総合司会を務めたカンパネラ代表の荒木美鈴氏と運営団体へのミニインタビューも掲載しているので、興味のある方はぜひご覧いただけると幸いだ。


プロ・アマ両方が参戦したeスポーツイベント「美鈴杯」とは?

本大会はマルチプラットフォーム対応FPS作品『Call of Duty:Black Ops Cold War』(以下CoD:BOCW)を用いたeスポーツイベント。大会当日はプロ・アマを含めた96チームが集結し、3日目の決勝戦進出をかけて各々が衝突。2日目の2月13日から「Libalent Vertex」(以下LV)・「REJECT FAKER」・「CYCLOPS athlete gaming」(以下CAG)、「OLD esports」が招待枠として参戦を果たし、公式大会に負けずとも劣らない白熱の戦いを披露した。

印象的だったのは「今回初めてeスポーツ大会に参加した」というプレイヤーが多かったこと。運営の話によると、大会ロゴやデザインの雰囲気がカジュアル寄りで、楽しそうな大会に見えて敷居が低く感じられたのが要因ではないかとのことだったが、勝っても負けても参加プレイヤーはみな楽しそうに感想をツイートしていた。

なお、本大会は『CoD:BOCW』の競技シーンに則した公式ルールを採用している。そのため1つのゲームルールで勝敗を決めるのではなく、数種類のゲームルールをローテーションしながら最終的な獲得スコアを競い合う。また普段の公開マッチで使用可能な武器(ライトマシンガンやショットガン等)、アタッチメント、PERKも一部制限されているのが特徴だ。詳しくは『Call of Duty』(以下CoD)シリーズのeスポーツイベント運営団体「ANOTHER」の公式サイトにてチェックしてもらいたい。

▲MCの荒木美鈴氏(左)、キャスターのコテつな氏(中央)、解説の鈴木ノリアキ氏(右)


最終日となった大会3日目では招待枠からやってきたプロチームと予選突破組が矛を交え、LVとCAGが決勝戦へ駒を進めた。そのほか協賛ブランドの「まんが王国」とコラボしたおすすめマンガ紹介コーナー、キャスター陣(コテつな氏・鈴木ノリアキ氏)とプロゲーマーによるエキシビションマッチなど、幕間を盛り上げる特別プログラムも実施。エキシビジョンマッチでは、プロゲーマー相手に奮戦するキャスター陣の勇姿を1500人以上の視聴者が暖かく見守っていた。

▲配信のコメントを確認する荒木氏。使用しているPCはAlienware 15 R3


ここからは大会3日目に行われた決勝戦「Libalent Vertex」vs「CYCLOPS athlete gaming」の試合内容にフォーカスする。最初の対戦ルールは、各地の拠点を確保して得点を稼ぐ”ハードポイント”(以下、HP)だ。

▲「美鈴杯」大会3日目トーナメント表

決勝戦:「Libalent Vertex」vs「CYCLOPS athlete gaming」

HPの舞台として選ばれたのは「GARRISON」。マップ中央での攻防が多発するマップだが、初動でいち早く得点を稼いだのはLVだった。拠点周りに防衛網を敷き、何とか侵入経路を作ろうしていたCAGを丁寧に排除。開始2分時点でCAGに17ポイント差をつけ、「CoDの競技シーンにLVあり」という威光をハッキリ見せつける。

とはいえ試合がそのまま穏便に終わるわけは無く、得点差をつけられても冷静に食らいついたCAGの反撃が始まった。開始5分、CAGが次の拠点を素早く確保すると、にこちゃん選手を中心とした遊撃の活躍によって有利を形成。「にこちゃんはカバーに入ってきた後続さえも倒してしまう」という鈴木ノリアキ氏の解説を実践するが如く、前線を維持したままLVの進行を何度も食い止める。

開始8分ごろの6連続キル(にこちゃん選手)をはじめ、CAGは後半の試合展開をLVに明け渡すことなく勝利目標に到達。初戦から思いがけない光景を目の当たりにしたからか、キャスター席からも「なかなか見ることのできない試合。両チームともカバーの早さと個人技の爆発力が凄い」と感嘆をもらした。

▲サブマシンガン片手にLV陣営を追い込んだにこちゃん選手

続いてのゲームルールは、爆弾を仕掛けて拠点(A・B)の爆破を目指す”サーチ&デストロイ”(以下、S&D)。いわゆるボムルールと呼ばれるもので、『Counter-Strike: Global Offensive』や『VALORANT』などのタクティカルシューターでも採用されている。一度倒されるとリスポーンできないため、試合中は常に緊張感がつきまとうシビアな仕様だ。舞台となったマップは「MOSCOW」。両チームともラウンド開始直後から前線に立ち、互いのチームメンバーを交互に削り合う(キル交換)アグレッシブな展開が目立った。

CAGが2ラウンド連取すると、LVも落ち着いてラウンドを取り返す。開始10分時点では3-3とスコアが並び、内容的にはほとんど差が無い膠着状態が保たれていた。その均衡を崩したのはCAG。1点差をつけられた第8ラウンド、セムテックスグレネードを使ったマルチキルを皮切りとしてLV陣営を壊滅させる。続く第9ラウンドを再び奪取されるも、第10ラウンドと第11ラウンドを巧みに勝ち抜け、マッチポイントをかけられてからの逆転勝利を達成した。

▲inaba選手の裏取りを察知して迎え撃ったLeisia選手。鈴木ノリアキ氏いわく「第六感が働いたのでは?」とのこと

「CoD」の公式大会を何度も制覇してきた強豪中の強豪・LV。そんな彼らの攻め手をはねのけ、早くも王手をかけた古豪・CAG。両チームの戦(いくさ)は、早くも第3マップ「CHECK MATE」へ差し掛かっていた。

採用ゲームルールは”コントロール”(以下、CTR)。攻撃チームは拠点(A・B)の確保、防衛チームは攻撃チームの侵攻を阻止することが目標であり、メンバーが倒されるごとに両チームのリスポーンチケットが1枚ずつ減少。リスポーンチケットが無くなったチームはメンバーが復活できなくなる。ゆえにメンバーのリソース配分(倒されても前線を上げるか・後衛に回ってチケット数を温存するか等々)が非常に重要となり、裏取りや人数差を活かした拠点の囲い込みといった戦術が本試合でも多分に見られた。

▲コテつな氏も「まことですか!」と驚いたmoke選手のキルシーン。CTRの3ラウンドを通して15キルを叩き出した

何とか試合を巻き返し、喉元に突きつけられた刃を押し戻したいLV。ところが第1・第2マップで勢いづいたCAGは最後まで留まることを知らなかった。にこちゃん選手とLeisia選手のキル量産によって第1ラウンドを守り抜くと、攻撃側へ転じた第2ラウンドもA・B拠点を決死の猛攻で確保。第3ラウンドはmoke選手の開幕ダブルキルでチケット差を作り出し、人数差を利用した防衛網でLVの拠点確保を防ぎきった。

▲ハードポイント・サーチ&デストロイ・コントロールを制したCAGが優勝に輝いた

プロ・アマチュアの垣根を超えて様々な名勝負が誕生した「美鈴杯」。その頂点に立ったのは、活動休止から立ち上がって再び競技シーンへ舞い戻ったCAGである。準決勝から試合の行く末に立ち会っていたコテつな氏は、「CAGが勢いに乗っているチームだとは思っていましたが、本当に3-0をやってしまうとは。今日も最高の1日だったが、これからのシーズン戦が本当に楽しみ」とコメント。並んで鈴木ノリアキ氏も「予想をかなり上回っていた。CAGはどんどん強くなっているので、今回の結果がLVにとって良い刺激となったのでは?」と言葉を寄せ、両チームのハイレベルな戦いに称賛を送った。

▲優勝したCAGメンバーには、アマゾンギフトカード10万円とASTRO A20(ゲーミングヘッドセット)が進呈された

最終結果

  • ハードポイント(GARRISON):LV 93-250 CAG
  • サーチ&デストロイ(MOSCOW):LV 5-6 CAG
  • コントロール(CHECK MATE):LV 0-3 CAG
  • 勝者:CYCLOPS athlete gaming

荒木美鈴氏&運営団体ANOTHER
ミニインタビュー

――大会に『CoD』シリーズを選んだ理由をお聞かせください。

荒木美鈴(以下、荒木):2020年10月に『CoD』の配信番組に携わったのがきっかけで、『CoD:BOCW』にハマりました。eスポーツは難しいものだと思っていましたが、過去の大会を見ていると、『CoD』の競技シーンがとっつきやすく、同時に奥深さを知って驚いたんです。それを”『CoD』のeスポーツを知らない人”に伝えたいと思いました。

――今回の大会を開いた意図はなんでしょうか?

荒木:eスポーツ選手やプレイヤーに話を聞くと、「賞金や賞品も魅力だが、それよりも大会そのものが楽しい」と口を揃えて言っていました。そうやって純粋に、そして貪欲にゲームをするプレイヤーが好きになり、大会を開くという決断にいたりました。

――eスポーツ大会初参加プレイヤーが多かったですね。

ANOTHER:新規や初心者も含めて選手ファーストで運営しています。初心者はいきなり大会というよりかは練習会のようなプライベートマッチを行ってもらうように誘導して、そこでeスポーツルールに触れてもらえるといいかなと思っています。そうすれば競技人口も増えますしね。

――今後も「美鈴杯」を開催する予定はありますか?

荒木:「美鈴杯」というタイトルのカジュアルさからか、「eスポーツ大会に参加するのは初めて!」という参加者がすごく多かったです。その人たちから「またやってみたい」と言う声が沢山届いたことが嬉しいので、「これは今後も定期的にやっていかねば!」と思ってます。岡田映像(スタジオ・テクニカル提供)の方からも「次はいつやる?」と聞かれているので、早めに考えます!

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