eSPORTS eスポーツに関する最新情報をチェック!
「Worlds」に挑むのはどのチームだ!? 「LJL 2020 Summer Split」プレーオフ出場6チームを徹底解説!
目次
「LJL 2020 Summer Split」レギュラーシーズンが終了し、今週末にはついに「World Championship」(Worlds)出場権をかけたプレーオフがスタートする。
そこで今回は、プレーオフ出場チームのレギュラーシーズンを振り返りつつ、各マッチアップの展望について書いていこうと思う。
2019年は春・夏ともにレギュラーシーズン2位、プレーオフ3位と好成績を残したCrest Gaming Act(CGA)だが、2020年春は献身的なプレーでチームを支えていたジャングルのhachamecha選手を放出。かわりにルーキージャングラー、Yoshi選手を登用したが結果はシーズン6位と苦しんだ。
迎えた夏ではジャングルにYunika選手を起用。彼もまたルーキープレーヤーだったが、これがうまくフィットし3位でシーズンを終えることに成功した。Yunika選手にファームの早いグレイブスを渡して、リーグの強豪ジャングラーと戦いやすいように負担を減らそうとするチームのドラフト戦略が功を奏したとも言えるだろう。
チームの核になっているのは昨年から引き続き、ミッドとボット。
ミッドのAria選手は今季圧巻のパフォーマンス。全14試合で11種のチャンプをピックしているのはターゲットBANを多く受けている証拠でもあるが、それでも主要スタッツでリーグ内トップ2に入っている。ボットのGango選手は、アッシュを中心にエンゲージサポートができるユーティリティチャンピオンをピックしている。これによってミッドのAria選手がキャリーしやすい環境作りに協力し、さらにダメージもリーグ1位のスタッツとまさに一人二役の活躍を見せている。
サポートのGrendel選手は今季、エンゲージの判断やプレーがすばらしく、チームが戦いたいときにしっかりと役割を果たしている。
トップのNap選手も春に比べて安定感が増した。トップレーンを重視するチームではなく、レーンが強いチャンピオンをプレーする機会がほとんどない中で、被ファーストブラッド(FB)率7.1%はリーグ最低水準で(2位タイ)十分に仕事をこなしていると言えるだろう。
チームとしての弱点を挙げるなら、ミッドのAria選手のピックが縛られる展開が多いので、相手が自分たちのやりたいゲームプランを用意しやすく、それにハマってしまうと逆転が難しくなるところだろうか。
とはいえ、ゲームを決めきれずにいると時間をもらって育った両キャリーが爆発する、といった展開も多いので、対戦するチームとしては、この弱点を突くにしてもゲームエンドまでのプランをきっちりと描いて対戦する必要があるだろう。
2020年春からの新規参戦チーム、Fukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)。トップ、ジャングル、ミッドに人気実力ともに兼ね備えたプレーヤーを並べ、さらには韓国人プレーヤー3人といういわゆる3KRチームの1つで開幕前はかなり注目を浴びた。しかし、蓋をあけてみれば4勝10敗の最下位となり、夏に向けてチームの立て直しを迫られることになった。
迎えた夏シーズンは、春にはトップにコンバートしていたDasher選手をミッドに戻し、2019年シーズンルーキーながら好プレーも光ったサブのArumik選手をトップへ起用。前半戦は3勝5敗と苦しい立ち上がりだったものの、3週間の中断以降は4勝2敗と一気に調子を上げプレーオフの椅子を獲得した。
KT RolsterやLGD Gamingなど世界のトップチームで監督コーチ経験のあるZanDarC氏、Jin Air Green WingsでコーチをしていたSweet氏の加入が大きかったことは想像に難くない。
チームとしてはCGAと似てミッド、ボットが核になっているが、それぞれの役割は少し異なる。
ボットのHoney選手はアフェリオスが最多ピックで、ダメージディーラーとしての役割に集中させている。逆にミッドのDasher選手は、Aria選手と比べるとガリオやオリアナなどユーティリティ寄りのピックも織り交ぜる傾向にある。これはジャングルのスタイルの違いで、SHGのTussle選手はリー・シン5回、トランドル4回、ボリベア3回と、味方のサポートができるチャンピオンを中心にピックしている。
ジャングルがフロントを張れるのでトップのピックも少し変わってくる。Arumik選手はケネン4回、ウーコン5回と防御力の高くないエンゲージチャンピオンを多投しているところにもその影響が見て取れる。
サポートのPooh選手はここまでスレッシュが8ピック。ルーキーイヤーということでチャンピオンを絞ってプレーしている部分もありそうだが、プレーオフではこういった得意ピックが潰されることも起こりうる。どれだけ2番手以下のピックの精度を上げられているかにも注目だ。
後半戦のSHGはピック通りのゲームプランをきっちりとこなせているが、負け試合からはミスが起きた時にガタガタっと崩れてしまう脆さも感じた。実際に2000ゴールド以上差からの逆転勝利は今シーズンなく、プレーオフで勝ち進むにはここ一番の集中力と粘り強さが課題となってきそうだ。
Aria選手がルブラン、サイラスと取ったのに対し、Dasher選手がゾーイ、アジールというピックで、チーム構成的にもCGA側が先手を取り、SHG側が後半巻き返す構成になっていた。
前述の通り、SHGは巻き返す展開に弱く、CGAは序・中盤で潰されないと安定感が高いので、これはお互いの強み・弱みがかみ合ってしまったようなピックだった。SHG側がミッド&ジャングルで早い時間帯からゲームメイクできるピックをしてきた時に、CGAが対応できるのかが楽しみだ。
注目選手は、CGAはGango選手、SHGはTussle選手。両ミッドはもちろん注目だが、ゲームを動かしていくという意味ではこの2人が中心になっていくはず。
使用パッチはまだ非公開だが、パッチ10.16の場合、Gango選手の得意ピックであるアッシュがナーフを受け、ケイトリンやジンなどが出てくる可能性も十分ある。変化していくボットのプールのなかで、彼がシーズン通りのユーティリティ能力を発揮できるのか注目だ。
ベテランのTussle選手は持ち前のゲームメイク能力で、対面のルーキーYunika選手とどれだけ働きに差をつけられるのかが、下克上のカギになってくるだろう。
2019年春夏を連覇、2020年春も優勝と説明不要の絶対王者だったDetonatioN FocusMe(DFM)だが、この夏は非常に苦しいシーズンだった。
終盤のチームファイトが得意で、ジャングルのファームをレーナーにシェアしてキャリーさせる、というスタイルがDFMの特徴だ。しかし、この夏のメタは違う。ゲーム中盤に半強制的に繰り返されるドラゴンファイトや終盤のジャングルクリープの経験値上昇でジャングラーがスケーリングできるメタで、まさに彼らにとって逆風だったといえるだろう。
メタの合わなさか、あるいは常に声援を受けながらプレーしてきたスター選手たちが無観客やオンライン開催の連続でリズムを崩してしまったのか、コミュニケーションエラーも目立った。それを指し示すかのようにCeros、Yutaponの両選手はキル関与率がそれぞれポジション最下位に沈んだ。
しかし、シーズン最終盤では3連勝(タイブレークを含めれば4連勝)して調子を戻しつつある。
トップのEvi選手は、DFMの中でも今シーズン最も苦しんだプレーヤーだが、終わってみればラストヒット(CS)等のスタッツも平均より上、FB率は脅威の46.7%、ソロキル9回とアグレッシブにプレーしているにもかかわらず、被FB率はたったの6.7%でポジション最低と、腐っても鯛ならぬ腐ってもEviという成績を残した。
ジャングルのSteal選手は、連敗時は対面に100CS以上つけられる試合も散見されたが、後半戦は(対面が連敗時とくらべて少し見劣りするものの)ファーム量をしっかりと上げてきてチーム全体でのメタへの対応が見られる。
ミッドのCeros選手はメタ外ピックの達人だが、今シーズンはミッドレーンの影響力が中盤において大きすぎるために苦戦を強いられた。とはいえ、チーム全体の動きが改善したシーズン最終盤は、いつも通りのハイマーディンガーで結果を残せていたりと、こちらも徐々に改善中といったところだろう。
ボットのYutapon選手は、苦しんだチームのキャリー陣中で唯一安定したパフォーマンスを残せた。メインピックがエズリアルだったので、彼の2コアアイテムがそろうまでの時間帯を支えきれずに負けるという展開が多くみられたが、チームのゲーム中盤への取り組み方が改善しつつあるので、プレーオフでは彼のエズリアルの安定性が生きる場面も増えていくだろう。
苦しい今季でも終始輝きを失っていなかったのはサポートのGaeng選手。苦しいチーム事情ながら、エンゲージ系のピックを中心に素晴らしいプレーを見せていた。
このチームは弱点を挙げるというよりは、どれだけ春の輝きを取り戻せているかが焦点だろう。そういう意味では、プレーオフの最初のラウンドから登場することも、その分多くの試合がこなせるので、ポジティブにとらえることができるかもしれない。
鍵を握っていそうなのはEvi選手。シーズン終盤にメタのど真ん中とは言い難いボリベアトップを2戦起用して、かなり高いパフォーマンスを見せてくれた。2019年夏シーズンの「全部Eviのナーで勝てる」状態を彷彿とさせる出来だったので、彼が先出しでレーンを安定させられるピックを見つけてくれると、チームとしてはドラフト戦略が大きく広がるはずだ。
春シーズン、Burning Core(BC)は好調な滑り出しを見せるも、シーズン終盤には6連敗を喫し、最後はタイブレークに敗れてプレーオフ進出を逃した。
大黒柱ともいえるミッドのRoki選手が春シーズンを最後に引退、サブだったEugeo選手をスタメンに昇格させての夏シーズンだったが、結果としては春より1つ勝ち星を増やし、6位でのプレーオフ進出を決めた。
正直いって春シーズンは期待外れだったが、逆に夏シーズンは期待以上の結果を残したなというのが筆者の印象。躍進の要因はチームの勝ちパターンが定まったことだろう。
トップとジャングルにキャリー系のチャンピオンをピックさせ、ミッドはそれをサポートできるチャンピオンをピックする。ボットにはエンゲージできるチャンピオンを並べて育てたトップサイドのキャリーを暴れさせる、というプランがうまく機能している。
トップのRayFarky選手は、キル関与率1位、DPM2位、15分時のゴールド差2位、CS差3位タイ、FB率2位、被FB率2位タイと、14試合以上出場したトップレーナーの中では2番手といっていいスタッツを残していて、キャリーを任せうるパフォーマンスを発揮した。
ジャングルのOnce選手はカ=ジックスをはじめとする自身が得意なメタになってきたこともあり、近年で最も輝いているシーズンといって過言ではないだろう。前述の通りエコー4回、リー・シン3回、カ=ジックス3回と、キャリーポテンシャルのあるチャンピオンを好み、セト、トランドル、セジュアニ、ボリベアといったタンク系は1回もピックしていない。
ミッドのEugeo選手はルーキーとは思えない安定したプレーを見せてくれた。ガリオやルルといったサポート系ばかりピックしたこともあり、レーニングの強さを表す15分時点でのゴールド差やCS差といったスタッツはお世辞にも褒められた数値ではないものの、キャリープレーヤーがずらりと名を連ねる「LJL」のミッドレーンで新人の日本人プレーヤーが残した成績としてみれば、十分なものと言えるだろう。
ボットのYuhi選手は安定感に課題があるプレーヤーで、今シーズンもまだそこは克服しきれていないように思えた。ただ、パフォーマンス自体は確実に良くなってきていて、そのおかげもあってサポートのProud選手も思い切ったエンゲージが行えているように見える。
チームとしては、非常に攻撃的なチームでハイリスク・ハイリターンなプレーを好む傾向にある。それはOnce選手の視界スコアが、他のスタッツが高水準なのにもかかわらず、リーグ最下位に落ち込んでいるところにも表れている。今回Round1の対戦相手を選ぶ権利を持ったCGAがBCを対戦相手に選ばなかったのも、こういった爆発力を懸念してのことだろう。
攻めているときは「LJL」でも上位の実力を発揮するものの、キャッチされたときや相手に仕掛けられた時の脆さも目立つチームなので、テンポを失わずに攻め続けられるかがプレーオフを勝ち抜く上では重要になってきそうだ。
注目プレーヤーは、BCはOnce選手、DFMはSteal選手。
直近の対戦ではボリベアをピックしたSteal選手に対して、Once選手がグレイブスを後出しし、最終的には100CS、チャンピオンレベルにして4レベル差をつけて圧勝したマッチアップ。
今シーズンのDFMを象徴するような負け方だっただけに、DFMとしてはどんなチャンピオンをOnce選手に渡すのか、そしてSteal選手に何をピックさせて対抗するのか、頭をひねる必要がありそうだ。
2019年夏はオフライン決勝まで駒を進めたが、惜しくもDFMに敗れ2位。ジャングルとボットが総入れ替えになった2020年春は、シーズン後半にかけてチームのケミストリーが醸成されていくのがはっきりわかる内容で、最後は5連勝しての3位だった。
メンバーの入れ替えなしで挑んだ夏シーズンは、開幕からCGAに負けるまで9連勝と一気にスタートダッシュを決めきり、そのまま12勝2敗という好成績でレギュラーシーズン1位を決めた。
不安定だったトップサイドが昨シーズン後半から激変したのは、ジャングルのBugi選手と、Paz選手・Ace選手の両ソロレーナーのシナジーが良くなったから。それがきっかけとなり、ゲーム理解度の上昇という形でチーム全体に波及したように見える。自分たちと相手のピックを理解し、取るべきゲームプランが共有できていて、さらにそれを遂行できるミクロを持っている。
ジャングルが攻撃的なピックなのは固定だが、他のロールは様々なタイプのチャンピオンをバランスよくピックしており、自在性が高い。理想的なチームのかたちと言っていいだろう。
トップのPaz選手、ミッドのAce選手はレーン戦のスタッツこそ平均的だが、全く違ったタイプのチャンピオンでそれぞれ結果を残していて、チームの自在性を支えてくれている。その2人が安定しているからこそ、ジャングルのBugi選手が攻撃的なピックをできている。春シーズンこそ先走ってデッドするシーンが目立ったが、今季は攻撃性を失わずに安定感と分析力を加えてきた。FB率78.6%、被FB率0%というスタッツは異次元すぎて笑うしかない。
ボットデュオのArcher選手、Raina選手は2人ともリーグを代表するプレーヤーといっても過言ではないだろう。この2人が安定してレーンでアドバンテージを取れることが、ドラゴン取得率72.6%(リーグ1位)、15分までのドラゴン取得数1.36(リーグ1位)につながっている。
各チーム、どこか弱点があったので指摘してきた本記事だが、V3に関しては弱点といえるほどのものではなく本当に充実したシーズンを送っている。崩すとしたらWeek5のCGAのように未知のコンボピックを出して、V3側の対処ミスを誘うくらいだろう。
2020年のストーブリーグで最も話題を呼んだSengoku Gaming(SG)。春シーズンはレギュラーシーズンで2位、プレーオフでDFMを倒して決勝進出など大きなインパクトを残したが、決勝ではDFMにリベンジを許して2位でシーズンを終えた。
今季はメタの変化もあり、昨シーズンよりもさらにミッド&ジャングルの強固なラインでゲームを組み立てることが増えた。
ドラフトでもそれは顕著で、早い順目でチームで使いたいボットとジャングルを確保し、ミッドは後出ししてレーン戦を優位に進める、という戦略が非常に多くみられた。実際、後出しの権利が保証されているレッドサイドでは、フレックスで判別がつかなかった場合を除いても7戦中5戦でミッド後出しだった。
今季絶好調だったトップのapaMEN選手。15分時点でのゴールドリードはなんと+887ゴールド。毎試合平均で約3キル分の有利を作っていることになる。シーズン序盤は春同様ピックするチャンピオンを絞っていたが、後半戦ではピック幅を広げており、プレーオフに向けて準備は万全そうだ。
ジャングルのBlank選手は伝家の宝刀リー・シン以外に、グレイブスやニダリーといったファーム系ジャングラーをピックしてハードキャリーする試合が増えた。こういったチャンピオンをピックできるメタになったからこそ、先ほどのPirean選手の後出し優先ドラフトが採用されているのだろう。
そのミッドのPirean選手はゴールド占有率21.9%と「LJL」の平均かやや低いくらいの数値にもかかわらず、チーム内のダメージシェア率は29.1%と非常に高く、いわゆる「コスパのいい」ミッドレーナー。ただコスパがいいだけでなく、DPMなど戦闘関係のスタッツはCGAのAria選手と並んでリーグトップクラスというハイパフォーマンス。彼が育ったらチームは勝ち、腐ったら負ける、チームの顔ともいうべきプレーヤーになっている。
ボットのYutorimoyashi選手は後半戦、ジンを全6試合中5試合でピックしている。ルブランやゾーイといったPirean選手のプールと相性が良く、チームにユーティリティ性能を与えてくれている。
そのサポートのEnty選手も、エンゲージサポートメタで生き生きしている印象だ。中でもバードのパフォーマンスは特筆すべきものがあり、レギュラーシーズンラスト3試合では全試合BANされてしまうほどだった。パッチ10.16ではバードに少しナーフが入ったので、これでバードがオープンになることがあれば、プレーオフでも素晴らしいプレーが見られるかもしれない。
このチームも弱点らしい弱点はないが、やはりミッドレーンがうまくいかないとゲーム運営に失敗する印象がある。特に対面ゾーイのときのPirean選手のピックがうまくハマらず負けた試合が複数あり、(もちろんプレーオフに向けてピックを隠している可能性が高いが)この宿題をこなしてきているかどうかが、プレーオフでの生き残りの鍵を握りそうだ。
ミッド&ジャングルのラインでキャリーするのが基本線のSGに対し、V3は真っ向からぶつかっていくのか、あるいはピック幅の広さをサイドレーンを重視したゲームプランにするのか。ドラフトや序盤のジャングルパスから目が離せない1戦になることは間違いないだろう。
注目プレーヤーは、V3はAce選手、SGはEnty選手。それぞれレーンでやや不利かなと思うほうのプレーヤーに注目したい。
Ace選手は、SGの核ともいうべきPirean選手を抑え込めればチームの勝利が確実に近づくし、彼の代表的チャンプ・アカリがプレイアブルな位置までティアを上げてきているので久々に見てみたいな、という期待込みで選出した。
V3のボットレーンは強固で、それに対して今季SGは十分いいプレーをしてきたが、比べるとやや見劣りするといっていいだろう。日本人サポートナンバーワンの座をかけた戦いと言っても過言ではない、Raina選手とEnty選手のサポート対決を楽しみにしている。
勝てば「Worlds」出場権獲得。プレーヤー、コーチ、チームスタッフはこの熱い数週間の戦いのために1年間準備してきたはずだ。
そんな熱い戦いをより一層楽しむために、本記事が助けになれば幸いである。
Mildom
https://mildom.com/10244404
OPENREC.tv
https://openrec.tv/user/riotgames_jp
Twitch
https://twitch.tv/riotgamesjp
リーグ・オブ・レジェンド
http://jp.leagueoflegends.com/ja/
LoL Esports
https://lolesports.com/
LJL 公式Twitter
https://twitter.com/Official_LJL
そこで今回は、プレーオフ出場チームのレギュラーシーズンを振り返りつつ、各マッチアップの展望について書いていこうと思う。
【#LJL2020 Summer Split】
— LJL (@Official_LJL) August 5, 2020
LJL 2020 Summer Split レギュラーシーズンを終えての順位は以下の通りです。
本日の試合のハイライトと結果はツイートをご覧ください???? pic.twitter.com/GtwMebM5u8
【お知らせ】
— LJL (@Official_LJL) August 11, 2020
今週末に開幕する LJL 2020 Summer Split Playoffs!3位のCGAが対戦相手にSHGを選択し全ての対戦表が決定。配信は8/16(日)13:00から以下のプラットフォームで!
???? Mildom(https://t.co/KFggi7H41g)
???? OPENREC(https://t.co/iu7llBnOAc)
???? Twitch(https://t.co/47WVqvz4X6) pic.twitter.com/MXD9xx9e0D
Round1 Match1:Crest Gaming Act vs Fukuoka SoftBank HAWKS gaming
Crest Gaming Act(レギュラーシーズン3位)
2019年は春・夏ともにレギュラーシーズン2位、プレーオフ3位と好成績を残したCrest Gaming Act(CGA)だが、2020年春は献身的なプレーでチームを支えていたジャングルのhachamecha選手を放出。かわりにルーキージャングラー、Yoshi選手を登用したが結果はシーズン6位と苦しんだ。
迎えた夏ではジャングルにYunika選手を起用。彼もまたルーキープレーヤーだったが、これがうまくフィットし3位でシーズンを終えることに成功した。Yunika選手にファームの早いグレイブスを渡して、リーグの強豪ジャングラーと戦いやすいように負担を減らそうとするチームのドラフト戦略が功を奏したとも言えるだろう。
チームの核になっているのは昨年から引き続き、ミッドとボット。
ミッドのAria選手は今季圧巻のパフォーマンス。全14試合で11種のチャンプをピックしているのはターゲットBANを多く受けている証拠でもあるが、それでも主要スタッツでリーグ内トップ2に入っている。ボットのGango選手は、アッシュを中心にエンゲージサポートができるユーティリティチャンピオンをピックしている。これによってミッドのAria選手がキャリーしやすい環境作りに協力し、さらにダメージもリーグ1位のスタッツとまさに一人二役の活躍を見せている。
サポートのGrendel選手は今季、エンゲージの判断やプレーがすばらしく、チームが戦いたいときにしっかりと役割を果たしている。
トップのNap選手も春に比べて安定感が増した。トップレーンを重視するチームではなく、レーンが強いチャンピオンをプレーする機会がほとんどない中で、被ファーストブラッド(FB)率7.1%はリーグ最低水準で(2位タイ)十分に仕事をこなしていると言えるだろう。
チームとしての弱点を挙げるなら、ミッドのAria選手のピックが縛られる展開が多いので、相手が自分たちのやりたいゲームプランを用意しやすく、それにハマってしまうと逆転が難しくなるところだろうか。
とはいえ、ゲームを決めきれずにいると時間をもらって育った両キャリーが爆発する、といった展開も多いので、対戦するチームとしては、この弱点を突くにしてもゲームエンドまでのプランをきっちりと描いて対戦する必要があるだろう。
Fukuoka SoftBank HAWKS gaming(レギュラーシーズン5位)
2020年春からの新規参戦チーム、Fukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)。トップ、ジャングル、ミッドに人気実力ともに兼ね備えたプレーヤーを並べ、さらには韓国人プレーヤー3人といういわゆる3KRチームの1つで開幕前はかなり注目を浴びた。しかし、蓋をあけてみれば4勝10敗の最下位となり、夏に向けてチームの立て直しを迫られることになった。
迎えた夏シーズンは、春にはトップにコンバートしていたDasher選手をミッドに戻し、2019年シーズンルーキーながら好プレーも光ったサブのArumik選手をトップへ起用。前半戦は3勝5敗と苦しい立ち上がりだったものの、3週間の中断以降は4勝2敗と一気に調子を上げプレーオフの椅子を獲得した。
KT RolsterやLGD Gamingなど世界のトップチームで監督コーチ経験のあるZanDarC氏、Jin Air Green WingsでコーチをしていたSweet氏の加入が大きかったことは想像に難くない。
チームとしてはCGAと似てミッド、ボットが核になっているが、それぞれの役割は少し異なる。
ボットのHoney選手はアフェリオスが最多ピックで、ダメージディーラーとしての役割に集中させている。逆にミッドのDasher選手は、Aria選手と比べるとガリオやオリアナなどユーティリティ寄りのピックも織り交ぜる傾向にある。これはジャングルのスタイルの違いで、SHGのTussle選手はリー・シン5回、トランドル4回、ボリベア3回と、味方のサポートができるチャンピオンを中心にピックしている。
ジャングルがフロントを張れるのでトップのピックも少し変わってくる。Arumik選手はケネン4回、ウーコン5回と防御力の高くないエンゲージチャンピオンを多投しているところにもその影響が見て取れる。
サポートのPooh選手はここまでスレッシュが8ピック。ルーキーイヤーということでチャンピオンを絞ってプレーしている部分もありそうだが、プレーオフではこういった得意ピックが潰されることも起こりうる。どれだけ2番手以下のピックの精度を上げられているかにも注目だ。
後半戦のSHGはピック通りのゲームプランをきっちりとこなせているが、負け試合からはミスが起きた時にガタガタっと崩れてしまう脆さも感じた。実際に2000ゴールド以上差からの逆転勝利は今シーズンなく、プレーオフで勝ち進むにはここ一番の集中力と粘り強さが課題となってきそうだ。
CGA vs SHG マッチアップのポイント&注目プレーヤー
レギュラーシーズン中の直接対決はCGAの2勝0敗という結果だったが、気になったのはミッドのマッチアップだ。Aria選手がルブラン、サイラスと取ったのに対し、Dasher選手がゾーイ、アジールというピックで、チーム構成的にもCGA側が先手を取り、SHG側が後半巻き返す構成になっていた。
前述の通り、SHGは巻き返す展開に弱く、CGAは序・中盤で潰されないと安定感が高いので、これはお互いの強み・弱みがかみ合ってしまったようなピックだった。SHG側がミッド&ジャングルで早い時間帯からゲームメイクできるピックをしてきた時に、CGAが対応できるのかが楽しみだ。
注目選手は、CGAはGango選手、SHGはTussle選手。両ミッドはもちろん注目だが、ゲームを動かしていくという意味ではこの2人が中心になっていくはず。
使用パッチはまだ非公開だが、パッチ10.16の場合、Gango選手の得意ピックであるアッシュがナーフを受け、ケイトリンやジンなどが出てくる可能性も十分ある。変化していくボットのプールのなかで、彼がシーズン通りのユーティリティ能力を発揮できるのか注目だ。
ベテランのTussle選手は持ち前のゲームメイク能力で、対面のルーキーYunika選手とどれだけ働きに差をつけられるのかが、下克上のカギになってくるだろう。
Round1 Match2:DetonatioN FocusMe vs Burning Core
DetonatioN FocusMe(レギュラーシーズン4位)
2019年春夏を連覇、2020年春も優勝と説明不要の絶対王者だったDetonatioN FocusMe(DFM)だが、この夏は非常に苦しいシーズンだった。
終盤のチームファイトが得意で、ジャングルのファームをレーナーにシェアしてキャリーさせる、というスタイルがDFMの特徴だ。しかし、この夏のメタは違う。ゲーム中盤に半強制的に繰り返されるドラゴンファイトや終盤のジャングルクリープの経験値上昇でジャングラーがスケーリングできるメタで、まさに彼らにとって逆風だったといえるだろう。
メタの合わなさか、あるいは常に声援を受けながらプレーしてきたスター選手たちが無観客やオンライン開催の連続でリズムを崩してしまったのか、コミュニケーションエラーも目立った。それを指し示すかのようにCeros、Yutaponの両選手はキル関与率がそれぞれポジション最下位に沈んだ。
しかし、シーズン最終盤では3連勝(タイブレークを含めれば4連勝)して調子を戻しつつある。
トップのEvi選手は、DFMの中でも今シーズン最も苦しんだプレーヤーだが、終わってみればラストヒット(CS)等のスタッツも平均より上、FB率は脅威の46.7%、ソロキル9回とアグレッシブにプレーしているにもかかわらず、被FB率はたったの6.7%でポジション最低と、腐っても鯛ならぬ腐ってもEviという成績を残した。
ジャングルのSteal選手は、連敗時は対面に100CS以上つけられる試合も散見されたが、後半戦は(対面が連敗時とくらべて少し見劣りするものの)ファーム量をしっかりと上げてきてチーム全体でのメタへの対応が見られる。
ミッドのCeros選手はメタ外ピックの達人だが、今シーズンはミッドレーンの影響力が中盤において大きすぎるために苦戦を強いられた。とはいえ、チーム全体の動きが改善したシーズン最終盤は、いつも通りのハイマーディンガーで結果を残せていたりと、こちらも徐々に改善中といったところだろう。
ボットのYutapon選手は、苦しんだチームのキャリー陣中で唯一安定したパフォーマンスを残せた。メインピックがエズリアルだったので、彼の2コアアイテムがそろうまでの時間帯を支えきれずに負けるという展開が多くみられたが、チームのゲーム中盤への取り組み方が改善しつつあるので、プレーオフでは彼のエズリアルの安定性が生きる場面も増えていくだろう。
苦しい今季でも終始輝きを失っていなかったのはサポートのGaeng選手。苦しいチーム事情ながら、エンゲージ系のピックを中心に素晴らしいプレーを見せていた。
このチームは弱点を挙げるというよりは、どれだけ春の輝きを取り戻せているかが焦点だろう。そういう意味では、プレーオフの最初のラウンドから登場することも、その分多くの試合がこなせるので、ポジティブにとらえることができるかもしれない。
鍵を握っていそうなのはEvi選手。シーズン終盤にメタのど真ん中とは言い難いボリベアトップを2戦起用して、かなり高いパフォーマンスを見せてくれた。2019年夏シーズンの「全部Eviのナーで勝てる」状態を彷彿とさせる出来だったので、彼が先出しでレーンを安定させられるピックを見つけてくれると、チームとしてはドラフト戦略が大きく広がるはずだ。
Burning Core(レギュラーシーズン6位)
春シーズン、Burning Core(BC)は好調な滑り出しを見せるも、シーズン終盤には6連敗を喫し、最後はタイブレークに敗れてプレーオフ進出を逃した。
大黒柱ともいえるミッドのRoki選手が春シーズンを最後に引退、サブだったEugeo選手をスタメンに昇格させての夏シーズンだったが、結果としては春より1つ勝ち星を増やし、6位でのプレーオフ進出を決めた。
正直いって春シーズンは期待外れだったが、逆に夏シーズンは期待以上の結果を残したなというのが筆者の印象。躍進の要因はチームの勝ちパターンが定まったことだろう。
トップとジャングルにキャリー系のチャンピオンをピックさせ、ミッドはそれをサポートできるチャンピオンをピックする。ボットにはエンゲージできるチャンピオンを並べて育てたトップサイドのキャリーを暴れさせる、というプランがうまく機能している。
トップのRayFarky選手は、キル関与率1位、DPM2位、15分時のゴールド差2位、CS差3位タイ、FB率2位、被FB率2位タイと、14試合以上出場したトップレーナーの中では2番手といっていいスタッツを残していて、キャリーを任せうるパフォーマンスを発揮した。
ジャングルのOnce選手はカ=ジックスをはじめとする自身が得意なメタになってきたこともあり、近年で最も輝いているシーズンといって過言ではないだろう。前述の通りエコー4回、リー・シン3回、カ=ジックス3回と、キャリーポテンシャルのあるチャンピオンを好み、セト、トランドル、セジュアニ、ボリベアといったタンク系は1回もピックしていない。
ミッドのEugeo選手はルーキーとは思えない安定したプレーを見せてくれた。ガリオやルルといったサポート系ばかりピックしたこともあり、レーニングの強さを表す15分時点でのゴールド差やCS差といったスタッツはお世辞にも褒められた数値ではないものの、キャリープレーヤーがずらりと名を連ねる「LJL」のミッドレーンで新人の日本人プレーヤーが残した成績としてみれば、十分なものと言えるだろう。
ボットのYuhi選手は安定感に課題があるプレーヤーで、今シーズンもまだそこは克服しきれていないように思えた。ただ、パフォーマンス自体は確実に良くなってきていて、そのおかげもあってサポートのProud選手も思い切ったエンゲージが行えているように見える。
チームとしては、非常に攻撃的なチームでハイリスク・ハイリターンなプレーを好む傾向にある。それはOnce選手の視界スコアが、他のスタッツが高水準なのにもかかわらず、リーグ最下位に落ち込んでいるところにも表れている。今回Round1の対戦相手を選ぶ権利を持ったCGAがBCを対戦相手に選ばなかったのも、こういった爆発力を懸念してのことだろう。
攻めているときは「LJL」でも上位の実力を発揮するものの、キャッチされたときや相手に仕掛けられた時の脆さも目立つチームなので、テンポを失わずに攻め続けられるかがプレーオフを勝ち抜く上では重要になってきそうだ。
DFM vs BC マッチアップのポイント&注目プレーヤー
レギュラーシーズンではDFM vs BCは1勝1敗。BCとしてはおそらくレギュラーシーズンと変わることなくトップ、ジャングルにキャリーを置いてミッドにサポートさせるピックを持ってくるはずなので、DFMがBCの基本戦術に対してどれだけ対策できるのか。具体的にはトップ&ミッドがジャングルでのファイトに「寄りやすい」ピックをもってくるのか、というのが注目ポイント。注目プレーヤーは、BCはOnce選手、DFMはSteal選手。
直近の対戦ではボリベアをピックしたSteal選手に対して、Once選手がグレイブスを後出しし、最終的には100CS、チャンピオンレベルにして4レベル差をつけて圧勝したマッチアップ。
今シーズンのDFMを象徴するような負け方だっただけに、DFMとしてはどんなチャンピオンをOnce選手に渡すのか、そしてSteal選手に何をピックさせて対抗するのか、頭をひねる必要がありそうだ。
Round2 Match1:V3 Esports vs Sengoku Gaming
V3 Esports(レギュラーシーズン1位)
2019年夏はオフライン決勝まで駒を進めたが、惜しくもDFMに敗れ2位。ジャングルとボットが総入れ替えになった2020年春は、シーズン後半にかけてチームのケミストリーが醸成されていくのがはっきりわかる内容で、最後は5連勝しての3位だった。
メンバーの入れ替えなしで挑んだ夏シーズンは、開幕からCGAに負けるまで9連勝と一気にスタートダッシュを決めきり、そのまま12勝2敗という好成績でレギュラーシーズン1位を決めた。
不安定だったトップサイドが昨シーズン後半から激変したのは、ジャングルのBugi選手と、Paz選手・Ace選手の両ソロレーナーのシナジーが良くなったから。それがきっかけとなり、ゲーム理解度の上昇という形でチーム全体に波及したように見える。自分たちと相手のピックを理解し、取るべきゲームプランが共有できていて、さらにそれを遂行できるミクロを持っている。
ジャングルが攻撃的なピックなのは固定だが、他のロールは様々なタイプのチャンピオンをバランスよくピックしており、自在性が高い。理想的なチームのかたちと言っていいだろう。
トップのPaz選手、ミッドのAce選手はレーン戦のスタッツこそ平均的だが、全く違ったタイプのチャンピオンでそれぞれ結果を残していて、チームの自在性を支えてくれている。その2人が安定しているからこそ、ジャングルのBugi選手が攻撃的なピックをできている。春シーズンこそ先走ってデッドするシーンが目立ったが、今季は攻撃性を失わずに安定感と分析力を加えてきた。FB率78.6%、被FB率0%というスタッツは異次元すぎて笑うしかない。
ボットデュオのArcher選手、Raina選手は2人ともリーグを代表するプレーヤーといっても過言ではないだろう。この2人が安定してレーンでアドバンテージを取れることが、ドラゴン取得率72.6%(リーグ1位)、15分までのドラゴン取得数1.36(リーグ1位)につながっている。
各チーム、どこか弱点があったので指摘してきた本記事だが、V3に関しては弱点といえるほどのものではなく本当に充実したシーズンを送っている。崩すとしたらWeek5のCGAのように未知のコンボピックを出して、V3側の対処ミスを誘うくらいだろう。
Sengoku Gaming(レギュラーシーズン2位)
2020年のストーブリーグで最も話題を呼んだSengoku Gaming(SG)。春シーズンはレギュラーシーズンで2位、プレーオフでDFMを倒して決勝進出など大きなインパクトを残したが、決勝ではDFMにリベンジを許して2位でシーズンを終えた。
今季はメタの変化もあり、昨シーズンよりもさらにミッド&ジャングルの強固なラインでゲームを組み立てることが増えた。
ドラフトでもそれは顕著で、早い順目でチームで使いたいボットとジャングルを確保し、ミッドは後出ししてレーン戦を優位に進める、という戦略が非常に多くみられた。実際、後出しの権利が保証されているレッドサイドでは、フレックスで判別がつかなかった場合を除いても7戦中5戦でミッド後出しだった。
今季絶好調だったトップのapaMEN選手。15分時点でのゴールドリードはなんと+887ゴールド。毎試合平均で約3キル分の有利を作っていることになる。シーズン序盤は春同様ピックするチャンピオンを絞っていたが、後半戦ではピック幅を広げており、プレーオフに向けて準備は万全そうだ。
ジャングルのBlank選手は伝家の宝刀リー・シン以外に、グレイブスやニダリーといったファーム系ジャングラーをピックしてハードキャリーする試合が増えた。こういったチャンピオンをピックできるメタになったからこそ、先ほどのPirean選手の後出し優先ドラフトが採用されているのだろう。
そのミッドのPirean選手はゴールド占有率21.9%と「LJL」の平均かやや低いくらいの数値にもかかわらず、チーム内のダメージシェア率は29.1%と非常に高く、いわゆる「コスパのいい」ミッドレーナー。ただコスパがいいだけでなく、DPMなど戦闘関係のスタッツはCGAのAria選手と並んでリーグトップクラスというハイパフォーマンス。彼が育ったらチームは勝ち、腐ったら負ける、チームの顔ともいうべきプレーヤーになっている。
ボットのYutorimoyashi選手は後半戦、ジンを全6試合中5試合でピックしている。ルブランやゾーイといったPirean選手のプールと相性が良く、チームにユーティリティ性能を与えてくれている。
そのサポートのEnty選手も、エンゲージサポートメタで生き生きしている印象だ。中でもバードのパフォーマンスは特筆すべきものがあり、レギュラーシーズンラスト3試合では全試合BANされてしまうほどだった。パッチ10.16ではバードに少しナーフが入ったので、これでバードがオープンになることがあれば、プレーオフでも素晴らしいプレーが見られるかもしれない。
このチームも弱点らしい弱点はないが、やはりミッドレーンがうまくいかないとゲーム運営に失敗する印象がある。特に対面ゾーイのときのPirean選手のピックがうまくハマらず負けた試合が複数あり、(もちろんプレーオフに向けてピックを隠している可能性が高いが)この宿題をこなしてきているかどうかが、プレーオフでの生き残りの鍵を握りそうだ。
V3 vs SG マッチアップのポイント&注目プレーヤー
レギュラーシーズンの対戦成績は1勝1敗。1戦目はBlank選手がケインという隠し玉をピックするもうまくいかずV3が勝ち、2戦目は両チーム2位以上が確定していたこともあってV3はPirean選手にゾーイを渡す危険なドラフトを試して結果敗れるという、正直、プレーオフの結果を占うという意味ではあまり参考にならなそうな全2試合だった。ミッド&ジャングルのラインでキャリーするのが基本線のSGに対し、V3は真っ向からぶつかっていくのか、あるいはピック幅の広さをサイドレーンを重視したゲームプランにするのか。ドラフトや序盤のジャングルパスから目が離せない1戦になることは間違いないだろう。
注目プレーヤーは、V3はAce選手、SGはEnty選手。それぞれレーンでやや不利かなと思うほうのプレーヤーに注目したい。
Ace選手は、SGの核ともいうべきPirean選手を抑え込めればチームの勝利が確実に近づくし、彼の代表的チャンプ・アカリがプレイアブルな位置までティアを上げてきているので久々に見てみたいな、という期待込みで選出した。
V3のボットレーンは強固で、それに対して今季SGは十分いいプレーをしてきたが、比べるとやや見劣りするといっていいだろう。日本人サポートナンバーワンの座をかけた戦いと言っても過言ではない、Raina選手とEnty選手のサポート対決を楽しみにしている。
プレーオフは8月16日(日)13時より配信開始!
レギュラーシーズンのBo1方式(1戦先取)と違い、プレーオフはBo5方式(3戦先取)で行われる。チームの準備や対応力、精神力といった総合的な実力が問われるルールだ。新型コロナウイルスの状況からすれば、おそらく引き続きオンラインでの戦いとなるだろう。勝てば「Worlds」出場権獲得。プレーヤー、コーチ、チームスタッフはこの熱い数週間の戦いのために1年間準備してきたはずだ。
そんな熱い戦いをより一層楽しむために、本記事が助けになれば幸いである。
Mildom
https://mildom.com/10244404
OPENREC.tv
https://openrec.tv/user/riotgames_jp
Twitch
https://twitch.tv/riotgamesjp
リーグ・オブ・レジェンド
http://jp.leagueoflegends.com/ja/
LoL Esports
https://lolesports.com/
LJL 公式Twitter
https://twitter.com/Official_LJL