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いま世界で最も盛り上がっているeスポーツゲーム(PC版) 12選【2024年版】

目次
  1. 「全世界で1700億円以上」というeスポーツ市場
  2. 無料で遊べる世界最大規模のeスポーツタイトル 『リーグ・オブ・レジェンド』(League of Legends)
  3. 最高賞金総額は約60億円! 世界を魅了するMOBA 『Dota 2』(ドータ 2)
  4. 競技型FPSの新星が急成長 『VALORANT』(ヴァロラント)
  5. 実力第一主義の硬派な老舗FPSがリニューアル 『Counter Strike 2』(CS2)
  6. チームバトル方式のバトロワ 『エーペックスレジェンズ』(Apex Legends)
  7. テロリストvs特殊部隊のドラマチックバトル 『レインボーシックス シージ』(Rainbow Six Siege)
  8. リニューアルにより一気にメジャーeスポーツに 『オーバーウォッチ 2』(Overwatch 2)
  9. 初心者向けのワンボタン操作が大好評 『ストリートファイター6』
  10. 海外人気の高い3D対戦格闘ゲーム 『鉄拳8』(Tekken 8)
  11. 無料バトロワ&クラフトが五輪射撃種目に 『フォートナイト』(Fortnite)
  12. バトルロイヤルゲームの草分け的存在 『PUBG: BATTLEGROUNDS』(PUBG)
  13. シンプルながら戦略性の高いカードゲームの金字塔 『ハースストーン』(Hearthstone)
  14. まとめ
(最終更新日:2024年3月28日 公開日:2018年11月19日)
執筆:龍田優貴、GAMERS ZONE編集部

「全世界で1700億円以上」というeスポーツ市場

 
eスポーツ元年と呼ばれた2018年、総務省発行の「eスポーツ産業に関する調査研究報告書」による2020年におけるeスポーツの推定市場規模は、全世界で1000億円以上と言われていた。

しかし、2021年実績では11億7800万ドル(日本円で1780億円以上。1ドル150円換算)にも達し、 2030年までには57億4300万米ドル(日本円で8700億円以上)に達するとも予想されている(出典:straits research「eスポーツマーケット」)。

日本国内だけでみても、2020年のeスポーツ市場規模は66.8億円(出典:ファミ通「日本国内におけるeスポーツ市場動向について、2020年の市場規模および内訳、2024 年までの成長予測、ファン数(試合観戦・動画視聴経験者)の推移」)だったが、2022年時点では125億円にも上っている(出典:JeSU

この間、オフライン大会のネット配信はもちろん、地上波テレビでの特集や番組の増加に加え、スポーツの祭典であるオリンピック正式種目への検討もされるほどにシーンは活性化し続けている。

さらに、『リーグ・オブ・レジェンド』『VALORANT』『ストリートファイターV』といった主要eスポーツタイトルの国内リーグの開催、『VALORANT』や『Apex Legends』などの国際大会での日本チームの好成績、「Red Bull Kumite Japan」や「Masters Tokyo」といった国際大会の国内開催など、大会でもイベントでも大きな注目を集めるまでになった。

2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響によりオフライン大会は軒並み中止となってしまったが、むしろオンラインで戦えるタイトルについては大幅に実施数が増加。ネットワーク回線の遅延の問題、各自のハードウェアの差、プレイ環境の良し悪しなどもあるものの、すべてのプレイヤーに門戸を開くことができるのも、時と場所を選ばずに実施できるeスポーツの特性とも言える。

本稿では、eスポーツ元年から5年を経た2024年4月現在、世界のeスポーツシーンで盛り上がりを見せているPCゲーム12タイトルをあらためてご紹介する。「ここ最近でeスポーツに興味を持ち始めた」「eスポーツ観戦にオススメのゲームタイトルを知りたい」という方はぜひ参考にしてほしい。

※「ユーザー人口」はメーカー公式情報やPCゲーム統計サイト「SteamSpy」「Active Player」などを参照しており、統一して評価できるものではありません。


無料で遊べる世界最大規模のeスポーツタイトル
『リーグ・オブ・レジェンド』(League of Legends)

出典:ライアットゲームズ

  • ユーザー人口:1億人以上(メーカー公式発表)
  • 主要eスポーツイベント:World Campionship(世界大会)、Mid-Season Invitational(春の世界大会)、League of Legends Japan League(日本大会)
  • リリース年:2009年(日本は2017年)
  • ジャンル:MOBA
  • 開発元:ライアットゲームズ
  • 対応機種:PC
  • 価格:基本プレイ無料(追加キャラクターなどのダウンロードコンテンツには、独自通貨が使われる)
  • 公式サイト:https://jp.leagueoflegends.com/ja/

「MOBA」(マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ)と呼ばれる戦略性の高いゲームシステムを採用した『リーグ・オブ・レジェンド』は、昨今のeスポーツシーンを語る上で欠かせない存在だ。略して『LoL(ロル・エルオーエル)』とも呼ばれている。

プレイヤーは固有スキルを持った150体以上のチャンピオン(キャラクター)から1人を選び、他のユーザーとチームを編成し、相手チーム陣地へ進行して拠点破壊を目指す。

世界各地で地域や国ごとのリーグ戦が行われており、基本的には春と夏にリーグ戦が行われ、春の大会の上位チームが集まる「Mid Season Invitational」(通称「MSI」)と、夏の大会の上位チームが集まる「World Championship」(通称「Worlds」)という2度の世界大会が毎年開催されている。

日本国内ではプロリーグ「League of Legend Japan League」(LJL)が春と夏に開催中。上位3位まではアジア・パシフィック地域リーグ「PCS」にて他国の上位チームと戦い、「MSI」や「Worlds」への出場権を獲得できる。

プロ以外の活動としては、高校生向けの大会「STAGE: 0」や「NASEF 全国高校eスポーツ選手権」でも競技種目に選ばれるなど、ローカルな競技プログラムも組まれている。開発元のライアットゲームズが、日本国内でのeスポーツ振興に向けた取り組みに積極的な姿勢を見せているのも特徴である。

強豪地域は、韓国リーグ(LCK)、中国リーグ(LPL)、欧州リーグ(LEC)、北米リーグ(LCS)などで、特に韓国ではもはや国技と呼ばれるほどに認知度が高い。近年は中国が強豪国として名を馳せており、世界一になるチームもこの両国のリーグ出身チームが占めている。日本チームは、2021年のDetonatioN FocusMeが記録したベスト16が最高位だ。


最高賞金総額は約60億円! 世界を魅了するMOBA
『Dota 2』(ドータ 2)

出典:Dota 2(Valve)

  • ユーザー人口:1億人(SteamSpy調べ)
  • 主要eスポーツイベント:The International(世界大会)
  • リリース年:2013年
  • ジャンル:MOBA
  • 開発元:Valve
  • 対応機種:PC、Linux
  • 価格:基本プレイ無料
  • 公式サイト:https://www.dota2.com/home

『LoL』と同じくMOBAジャンルのトップに位置する『Dota 2』は、平均70万人前後のアクティブユーザー数をキープしている人気タイトル。「自陣からフィールド内のレーン(通路)を制圧して敵拠点に攻める」という基本ルールは『LoL』と同様だが、こちらは発動時効果の有用さから各種アイテムの存在意義が強いのが特徴。それゆえプロ同士の戦いになると、卓越したテクニックを持つプレイヤーの個人技によって、集団戦のアドバンテージがひっくり返ることも珍しくない。

特に、公式eスポーツイベントの賞金額によって大きな話題を集めており、毎年秋に行われる世界大会「The International」では、大会賞金160万米ドルをベースとして、プレイヤーが購入したアイテム類からのプールも含めて、世界最大の賞金を誇るeスポーツとなっている。2021年大会では賞金総額4000万米ドル(約60億円)にものぼった。

一時期は日本国内でも多くのeスポーツチームがDota 2部門を設けていたが、日本語ローカライズが不十分なこともあり、現在は国内人気は落ち着いてしまっている。2024年に行われた海外大会「Predator League」では、日本代表の「REJECT May」が活躍した。


競技型FPSの新星が急成長
『VALORANT』(ヴァロラント)

出典:ゲームプレイよりキャプチャー

  • 全世界ユーザー数:月間2300万人以上(メーカー発表)
  • 主要eスポーツイベント:VALORANT Champions(世界大会)、VCT Masters(国際大会)、VALORANT Champions Tour(公式トーナメント)、VALORANT Challengers Japan(日本大会)
  • リリース年:2020年
  • ジャンル:タクティカルFPS
  • 開発元:ライアットゲームズ
  • 対応機種:PC
  • 価格:基本プレイ無料(PC版)
  • 公式サイト:https://playvalorant.com/ja-jp/

『LoL』を手掛けるライアットゲームズはMOBA分野にとどまらず、古典的な競技型FPSタイトルにも進出を果たした。それが『VALORANT』だ。

プレイヤーは特殊能力を備えた「エージェント」と呼ばれるキャラクターを選択し、5人組のチームに分かれて戦闘を繰り広げる。攻撃チームは拠点へのボム設置を目指し、防衛チームは敵の進行を阻止しなければならない。立体的なステージ、勝敗に応じて得られるクレジットによる武器の購入など、単なるFPSとしての能力だけでなく、13ラウンド先取の試合を通した戦略が要求される。

本作は”競技性”を念頭に置いて作られたタイトルである。それを裏付けるように、ライアットゲームズの主導によって、世界各地で行われるトーナメントシリーズ「VALORANT Champions Tour」(VCT)を開催しており、世界最強を決める「VALORANT Champions」も年に1回開催されている。賞金総額は225万ドルと、FPSタイトルの中では最も人気と規模のあるタイトルのひとつだ。

日本は、国際リーグ「VCT Pacific」にZETA DIVISION、DetonatioN FocusMeが海外で戦っているほか、国内大会「VALORANT Challengers Japan」(VCJ)に勝ち抜くことで国際大会への切符を手にすることもできる。国内のほとんどのeスポーツチームが、その可能性を求めてチームを設立し、しのぎをけずっている。

また、ストリーマーやVTuberなどによるカスタムマッチやオフラインイベントも盛況で、単なる競技としてのeスポーツだけでなく、ショーとして観戦する楽しみ方も普及してきている。


実力第一主義の硬派な老舗FPSがリニューアル
『Counter Strike 2』(CS2)


出典:Valve

  • ユーザー人口:2000万人以上(メーカー公式発表)
  • 主要eスポーツイベント:Valve Major Championship(世界大会)、PGL Major(国際大会)、ESL Pro League(地域リーグ)
  • リリース年:2012年
  • ジャンル:FPS
  • 開発元:Valve
  • 対応機種:PC
  • 価格:無料(PC)
  • 公式サイト:https://www.counter-strike.net/cs2?l=japanese

『Counter-Strike(カウンターストライク)』シリーズの流れを汲む『Counter Strike 2』(CS2)を端的に表すなら、「非常に硬派なFPS(ファーストパーソンシューター)」の一言がピッタリだ。『Dota 2』と同様に、Steamを運営するValveが開発している。

キャラクター独自の能力差やスキルは存在せず、シンプルなゲームシステムとUIのみを採用。単純にプレイヤー同士のテクニックやプレイングによって勝敗が決するため、FPS作品に興味のあるeスポーツ初心者でも観戦がしやすい。ゲームの知識がなくても、超遠距離からのヘッドショットや瞬間的に多人数の敵を倒すマルチキルを見ればそのすごさに惹きつけられるはずだ。

eスポーツ大会としては、最高峰の大会である「Major」をはじめ、世界各地で「ESL Pro League」も行われている。日本はコミュニティ大会などはあるものの、残念ながら国際大会に挑戦できるチームは現れていない。

チームバトル方式のバトロワ
『エーペックスレジェンズ』(Apex Legends)



  • ユーザー人口:1億人以上(メーカー公式発表)
  • 主要eスポーツイベント:Apex Legends Global Series Championship(世界大会)、ALGS Pro League(地域大会)
  • リリース年:2019年
  • ジャンル:FPS
  • 開発元:エレクトロニック アーツ(Respawn Entertainment)
  • 対応機種:PC/PS4/PS5/Xbox/Nintendo Switch
  • 価格:基本プレイ無料
  • 公式サイト:https://www.counter-strike.net/cs2?l=japanese

『エーペックスレジェンズ』は、リスポーンエンターテインメントが開発したFPS『タイタンフォール』シリーズの世界観を踏襲したスピンオフ作品。3人1組で生き残りをかけて戦うバトルロイヤルだ。

プレイヤーは、辺境の星で行われている「Apexゲーム」を戦うレジェンド(キャラクター)を操りながら、フィールドに落ちている武器などを集めて戦う。レジェンドごとに個性的なアビリティを持っており、攻撃的なものから防御的なものまでさまざま。体力回復や蘇生を行えるアビリティもある。

eスポーツは、「Apex Legends Global Series」(ALGS)と呼ばれる年間トーナメント方式で開催されており、オンライントーナメントの上位入賞者は「Major」などの国際大会の出場資格を得られる。地域ごとに予選にあたる大会もあり、最終的に「ALGS Championship」で世界一が決定する。


テロリストvs特殊部隊のドラマチックバトル
『レインボーシックス シージ』(Rainbow Six Siege)



レインボーシックス シージR6S)』は他のFPS作品とは違い、5vs5のチーム戦で室内戦をメインに据えたゲームシステムが特徴だ。「テロリストvs特殊部隊」という構図をイメージした本作は、違いの立場を交代しながら戦い、攻撃と防衛というふたつの戦略が要求される。プレイヤーが選択するキャラクターにそれぞれ固有のガジェットを与えられており、特性を生かした立ち回りが求められる奥深さが魅力。

世界大会は、「Six Invitational」、「Six Major」を毎年開催地を変えながら開催している。特に、日本チームは世界で活躍した実績の多いeスポーツタイトルとなっており、2018年10月13日~14日に開催された「Prp League Season 8 APAC Finals-in TOKIO」では、日本チーム「野良連合」がアジア地域で日本チームとして初めてチャンピオンとなり、世界大会への挑戦権を獲得。2019年には過去最高位のベスト4まで上り詰めた。その後も、「FAV gaming」「CYCLOPS athlete gaming(現CAG OSAKA)」「父ノ背中」らも世界大会進出を果たした。

国内では、2019年から「ALIENWARE JAPAN LEAGUE」、2020年に「ALIENWARE JAPAN CHAMPIONSHIP」を開催。2021年からはNTTドコモの「X-MOMENT」にて「Rainbow Six Japan League」(RJL)、2024年からは「BLAST R6 Japan League」が、年間リーグ制で安定的に開催されている。

多数のゲームプラットフォームで配信されており、eスポーツ系FPSとしては珍しくソフト自体が有料販売されている。Steamのほか、開発元のUBIが運営するUbi Connect、『フォートナイト』などを運営するEpic Games Storeでも購入が可能だ。


リニューアルにより一気にメジャーeスポーツに
『オーバーウォッチ 2』(Overwatch 2)


  • ユーザー人口:4000万人(メーカー公式発表)
  • 主要eスポーツイベント:Overwatch Champions Series Finals(国際大会)、OWCS Japan(国内大会
  • リリース年:2016年
  • ジャンル:アクションシューティング
  •  開発元:Blizzard Entertainment
  • 対応機種:PC/PS4/Xbox
  • 価格:基本プレイ無料
  • 公式サイト:https://overwatch.blizzard.com/ja-jp/

FPS作品の中でも、アタッカーやタンク、ヒーラーと各キャラクター(ヒーロー)の役割がはっきり存在するのが『オーバーウォッチ 2』である。前作では6対6(タンク×2、DPS×2、ヒーラー×2)だったが、『2』では5対5(タンク×1、DPS×2、ヒーラー×2)となったが、試合の途中でキャラクターを変更でき、同キャラ対戦が可能なところは他のゲームと異なる点。チームメンバーの連携力が勝敗を分かつのは当然ながら、キャラクターごとの必殺技(アルティメットアビリティ)で戦況が一変する逆転劇もしばしば起こりうる。

以前は北米の都市ごとのチームによりフランチャイズされたプロリーグ「Overwatch World Cup」が最高峰の大会だったが、2024年からは世界各地のツアーを戦う「Overwatch Champions Series」というシステムに刷新。5月頃に「OWCS Major」、11月頃に「OWCS Finals」という世界大会も開催される。日本は「OWCS Asia」の地域に属しており、日本代表を決める「OWCS Japan」も開催されている。

もともとのストーリー性の高さやキャラクター人気などにより日本では人気があったが、今回のeスポーツシステムの刷新と、基本プレイ無料化も手伝って国内の人気が再燃中。高校生限定大会の「Stage:0」でも採用されるなど、プロアマ問わず多くのプレイヤーに親しまれるタイトルになってきている。


初心者向けのワンボタン操作が大好評
『ストリートファイター6』



  • 全世界売上:300万本(メーカー公式発表)
  • 主要eスポーツイベント:Capcom Cup(世界大会)、Capcom Pro Tour(国際大会)、Street Fighter League(日本リーグ)
  • リリース年:2023年
  • ジャンル:対戦格闘ゲーム
  • 開発元:カプコン
  • 対応機種:PC/PS4/PS5
  • 価格:7990円(PC版)
  • 公式サイト:https://www.streetfighter.com/6/

30年の歴史を誇る国産ゲームシリーズの最新作『ストリートファイター6』は、eスポーツシーンにおける対戦格闘ゲームの金字塔と言える。3段階の強さを持つパンチ/キックとレバー操作を組み合わせた通常攻撃、波動拳や昇竜拳に代表されるコマンド入力による必殺技を発動し、先に相手の体力ゲージを全て減らしたプレイヤーの勝利となる。

本作では特に、ボタンひとつで昇竜拳などのコマンド必殺技を、ボタン連打でコンボ連携を発動できる「モダンタイプ」を実装し、コマンド入力という障壁をなくし、1対1の格闘戦の駆け引きを楽しめるように生まれ変わった。これにより新たなユーザーの獲得はもちろん、プロによる「モダンタイプ」の活用といった研究も進み、多様な遊び方が広がっている。

大会としては、オンラインで行われる「Online Premier」、オフラインで行われる「Offline Premier」、世界各地で開催される「World Warrior」、そして直前に開催される最後のチャンス「Last Chance Qualifier」(LCQ)を勝ち抜いた者たちが、世界大会「Capcom Cup」に集結し、たったひとりの世界一を決める。

日本は『ストリートファイター』発祥の国ということもあってか、日本初のプロゲーマーウメハラ選手」をはじめ、2度の世界王者を獲得している「ガチくん選手、東大卒プロゲーマー「ときど選手」、兼業プロの道を切り開いた「ネモ選手」など、世界規模の大会で日本人選手が多く活躍している。

【特別企画】Team Liquid ネモ選手インタビュー・前編「新環境と、勝ちを見据える視点と現状」
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海外人気の高い3D対戦格闘ゲーム
『鉄拳8』(Tekken 8)




バンダイナムコエンターテインメントが開発した3D対戦格闘ゲームが『鉄拳8』だ。4つのボタンとレバーというシンプルな操作性と、3Dならではの手前や奥への移動があることが特徴。体力が減少すると攻撃力がアップする「レイジシステム」に加えて、1ラウンド1回しか使えない攻防を有利にする「ヒートシステム」を搭載。これまで以上にテクニカルな戦いが楽しめる。また、初心者向けにワンボタンでコンボが出せる「スペシャルスタイル」も搭載され、幅広いプレイヤーが楽しめるようにもなった。

eスポーツとしては、「TEKKEN WORLD TOUR」(TWT)を年間を通して開催しており、大会での成績に応じて得られるポイントにより、年間ランキングが決定。プライオリティの異なるオフライン大会があり「Master+
」「Master」「Challenger」という位置付けになっている。これら以外に、コミュニティ大会なども公式認定されるとポイントが与えられる「Dojo」というシステムもあり、ポイントが得られる大会数も限定される中で、いかに高いポイントを得るかが競われる。

これらはプレイヤーが属する地域により、15のリージョンに分けられており、日本はそのうちのひとつとなっている。最終的にポイント上位のプレイヤーによる決勝大会で、世界一のプレイヤーが決められる。

シリーズを通して海外での人気が高く、強豪国は日本はもちろんのこと、パキスタンからやってきた無名のArslan Ash選手がいきなり優勝を果たすなど、世界中に強豪選手が眠っている可能性もある。


無料バトロワ&クラフトが五輪射撃種目に
『フォートナイト』(Fortnite)



  • ユーザー人口:1億2500万人(メーカー公式発表)
  • 主要eスポーツイベント:Fortnite Champion Series(世界大会)、Esports World Cup(世界大会)、
  • リリース年:2017年
  • ジャンル:サンドボックス・サバイバルゲーム
  • 開発元:Epic Games
  • 対応機種:PC/PS4/XboxNintendo Switch/iOS/Android
  • 価格:基本プレイ無料
  • 公式サイト:https://www.epicgames.com/fortnite/ja/home

ゲーム市場の一大トレンドを形成するバトルロイヤルゲームにおいて、独自のクラフトアクションを実装した作品が『フォートナイト』だ。プロゲーマー同士の戦いになると、お互いに建築物を設置して激しい攻防を繰り広げるクラフトバトルが勃発する。2019年の世界大会では、16歳の選手が約3億3000円(当時)もの賞金を獲得するなど、センセーショナルなトピックを発信し続けている。急成長の理由としては、あらゆるプラットフォーム向けに提供されていながら、基本プレイ無料である点が挙げられる。子どもから大人まで幅広い層で気軽に楽しめる。

eスポーツは、バトルロイヤル形式の「ソロ」、2人1組で戦う「デュオ」がある。年間を通したリーグ戦はないが、3つの国際大会「Major」を実施。さらに世界大会「Fortnite Champion Series」も行われている。

また、オリンピックの射撃競技のひとつとして、「Olympic Esports Series: Sport Shooting」に『フォートナイト』が採用された。特別に用意されたマップで、さまざまな射撃競技(建築要素も)をこなしながらタイムを競うというものだった。


バトルロイヤルゲームの草分け的存在
『PUBG: BATTLEGROUNDS』(PUBG)



  • ユーザー人口:4億人(メーカー公式発表)
  • 主要eスポーツイベント:PUBG Global Championship(世界大会)、PCJ(国内大会)
  • リリース年:2017年
  • ジャンル:バトルロイヤルシューター
  • 開発元:KRAFTON、PUBG Corporation
  • 対応機種:PC/Xbox
  • 価格:基本プレイ無料
  • 公式サイト:http://pubg.dmm.com/

バトルロイヤルブームに火を点けたと言っても過言ではない『PUBG: BATTLEGROUNDS(PUBG)』は、フィールド内に降り立ったプレイヤーたちが、武器や装備をその都度フィールドから探して装備し、生き残りをかけて戦うアクション性の強いゲームシステムを採用している。

当初はPC版が主体であったが、2018年5月16日にスマートフォン向けアプリ『PUBG MOBILE』が登場。XboxやPS4などマルチプラットフォーム展開も進めてきた。低スペックPC向けの『PUBG LITE』などもリリースされたが、『PUBG』本体の無料配信に伴い、後に廃止となった。

国内では、DMM Games主催の日本リーグ「PUBG JAPAN SERIESPJS)」などが開催されてきたが、2019年からは世界大会「PUBG GLOBAL CHAMPIONSHIP」と、それに付随する日本リーグ「PUBG Japan League」(PJL)が開催中。日本もアジア枠で世界につながる地域だ。世界大会の賞金総額は235万ドルと、アジアを中心に強い人気を誇っている。

シンプルながら戦略性の高いカードゲームの金字塔
『ハースストーン』(Hearthstone)

出典:Blizzard Entertainment



『ハースストーン』は、Blizzard Entertainmentが手がけるMMO RPG『ウォークラフト』シリーズの世界観を舞台にしたDCG(デジタルカードゲーム)作品。デッキに組んだカードを効果的に用いて、相手プレイヤーのライフを0にした方が勝利となる。新たなデッキやカードが定期的に登場しており、ソロプレイでも対戦でも楽しめる。

2019年はラスベガス(米国)、ソウル(韓国)、ブカレスト(ルーマニア)の3カ国にて、「ハースストーン・マスターズ」というプロツアーを開催。勝ち残った8名が、BlizzConの「ハースストーン・グランドマスターズ」にて、賞金総額50万ドルをかけて戦った。そして、2020年はマスターズツアーの開催地域が6地域へと倍増。それぞれの大会ごとに25万ドルの賞金と、クラウドファンディングによる追加賞金も設定された。

大会は「Hearthstone World Championship」を頂点として、春と夏に「マスターズツアー チャンピオンシップ」の優勝者、季節ごとにゲーム内ランキング上位のコンペティティブポイントを獲得した選手が出場資格を獲得できる。


まとめ

以上、合計11タイトルのPCゲーム作品を紹介してきたが、いかがだろうか。

実際の競技シーンに携わってプレイするのも良いが、プロゲーマーが織りなす熱い攻防を見ながら応援するだけでも、eスポーツは十分に楽しめる。上記で取り上げた作品たちは現時点で多くのゲーマーにプレイされており、これからさらに成長するであろうeスポーツシーンで強い存在感を放つ人気作でもある。すでに知っている作品以外にも、まだ見たことのないゲームジャンルのeスポーツイベント中継を見れば、新たな観戦の楽しみに気づくことができるかもしれない。

eスポーツの奥深さや楽しみ方を広めるためにも、本稿がeスポーツについて知りたいユーザーの助けに少しでもなれたら幸いだ。

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