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野良連合とCAG APACの強者に苦戦するも健闘を果たした「R6S プロリーグ シーズン10 APAC」観戦レポート

2019年10月18日から2日間にわたり、オーストラリア・シドニーにて「『レインボーシックス シージ』 シーズン10 APAC Final」が開催された。本稿では、日本より出場したプロゲーミングチーム「野良連合」と「CYCLOPS athlete gaming」(CAG)に焦点を当てた観戦レポートをお届けする。

野良連合 vs Cloud9(準々決勝第2試合)

アジア・太平洋地域の強者が一堂に会したAPACファイナル。日本勢の初陣を飾った野良連合は、韓国リーグで12連勝を記録した強豪チーム「Cloud9」と相まみえることに。

ロスター変更という新陳代謝により、プロリーグで些細な不信が見られた野良連合。加えて、大規模なオフライン大会の経験がないMaavi選手に注目が集まったが、チーム全体で積極的に”仕掛ける意思”を強く見せつけた。

1stマップこそ取られはしたものの、クラブハウスでの戦いは5ラウンドを連取して圧勝。続くカフェも6ラウンド目まで追随を許すこと無く、7-2でフィニッシュ。優先度の低いマップを事前に研究した野良連合が、総合的な経験値でCloud9を上回った。

▲人数不利から状況を一変させたPapilia選手のスーパークラッチ

最終結果

  • 1stマップ(銀行):7-4でCloud9が勝利
  • 2ndマップ(クラブハウス):7-1で野良連合が勝利
  • 3rdマップ(カフェ):7-2で野良連合が勝利
  • 勝利者:野良連合

CAG vs Trippy(準々決勝第3試合)

先に勝ち抜けた野良連合の後を追いたいCAGの前に、韓国リーグ2位の実績を持つ「Trippy」が立ちはだかる。試合時間をギリギリまで使った戦法が得意なTrippyに対し、CAGは持ち前の対応力を存分に発揮した。

この試合で明確に勝敗を分けたのは「両チームの攻撃方法」。経験値に差はあれど、そもそも実力レベルで大差ないチーム同士の戦いでは、採用している戦法がポイントになる。

マップ内での”平面攻め”に終始したTrippyの一方、CAGは下階と上階を含めた”立体的な攻め”を重視。その結果、領事館とカフェを制することに成功し、無事に準決勝へと歩を進めた。

▲一体彼には何が見えたのか。キャスター陣も驚いたSuzuC選手の防衛キル

最終結果

  • 1stマップ(領事館):7-5でCAGが勝利
  • 2ndマップ(カフェ):7-3でCAGが勝利
  • 勝利者:CAG

野良連合 vs Aerowolf(準決勝第1試合)

大会2日目の幕開けを担った準決勝第1試合。選手だけでなく、観客やキャスター陣も緊張したであろう重要な局面に臨んだ野良連合。ここに待ったをかけたのが、『R6S』year1以来に世界の場へ上り詰めた「Aerowolf」。”APACの番人”と称された同チームを前に、野良連合は苦戦を強いられた。

▲5人に囲まれた状態を物ともせずキルを量産したReyCyil選手

試合の流れを作り出したのはAerowolf。野良連合がピックマップに選んだ国境を舞台に、攻撃の手を一切緩めることなくラウンドを獲得。攻撃と防衛の両方で野良連合を苦しめ、7-1で1stマップを手中に収める。

▲ヘッドショットで次々に野良連合の選手を落とすAerowolf

世界に通用する実力を備えた国内の精鋭が集う野良連合だったが、APACの番人はそう簡単に道を譲ってはくれなかった。マンパワーが大きく作用する撃ち合いに加え、ライブドローンを活用した情報収集力でAerowolfに差をつけられる。2ndマップのヴィラで必死に食らいつくも、最終的に2マップ先取したAerowolfが決勝戦へ王手。野良連合はここで無念の敗北となった。

最終結果

  • 1stマップ(国境):7-1でAerowolfが勝利
  • 2ndマップ(ヴィラ):7-5でAerowolfが勝利
  • 勝利者:Aerowolf

CAG vs Wildcard(準決勝第2試合)

続いて準決勝のステージに上がったのは、初戦でTrippyを打ち負かしたCAG。対するのはオーストラリアに拠点を構えるWildcard。辛酸を舐めた野良連合のため、日本勢のシーズン10ファイナル進出の期待に応えるため、何より自分たちの実力を証明するための一戦は、大勢の見立てを覆す驚きの結末を迎えた。

▲拮抗した戦況をダブルキルで打破したShokei選手

事前の下馬評ではWildcardを前にほぼ優勢と推測されていたCAG。Wildcardに抵抗されながらも、1stマップの銀行ではラウンドを立て続けに奪い、6-3で早々にチェックメイトをかけた。ここまでは国内のファンにとっても、おおむね予想通りだっただろう。

ところが1stマップ終盤、選手が操作していたオペレーターの挙動に違和感が発生。そう、予測不能なサーバークラッシュが発生してしまったのだ。この影響で試合は一時中断。それまで流れを掴んでアドバンテージを握っていたCAGだったが、再開後にWildcardから猛反撃をくらい、6-8で後塵を拝することに。

▲CAGの選手と真正面から撃ち合うNeophyteR選手

「何としても巻き返しを図りたい」。その意志が画面越しにも伝わってきそうなCAGは、2ndマップの海岸線で気迫を見せる。開始まもなくラウンドを連取されると、お返しとばかりに3ラウンド奪取。取っては取られ、取られては取り返す……シーソーゲームにもつれ込んだ本試合は、さながら死闘を演じる”龍と虎”であった。

しかし、無情にもゲームセットの瞬間が訪れる。最終結果は5-7でCAGの敗北。勝利の女神はWildcardに微笑んだ。試合途中での立て直し、メンタルコントロールといった精神面での課題が生まれた試合だったのかもしれない。その後の決勝戦はAweowolfが勝利し、見事APACチャンピオンの座に輝いた。

最終結果

  • 1stマップ(銀行):6-8でWildcardが勝利
  • 2ndマップ(海岸線):5-7でWildcardが勝利
  • 勝利者:Wildcard

日本勢 惜しくもシーズン10ファイナルに進出ならず

今回のシーズン10 APACファイナルの結果を踏まえ、日本勢は残念ながら常滑のAichi Sky Expoに上ることはできなかった。国内で開かれる世界大会の決勝に日本チームがいないのは寂しいかもしれない。

とはいえ、普段は間近でお目にかかれないようなEUやNAリージョンの選手たちに会えるのもまた事実。国内における『R6S』競技シーンの発展に期待しつつ、まずは世界王者が決定する「プロリーグ シーズン10ファイナル」の動向に注目したいところだ。


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