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eスポーツで次世代の高校生を育成。全国高等学校eスポーツ連盟設立記者会見

毎日新聞社とサードウェーブは、2019年11月1日に一般社団法人全国高等学校eスポーツ連盟(Japan High School Esports Federation:略称「JHSEF」※ジェセフ)を設立したことを発表した。連盟は、eスポーツが日本の文化として社会に根付くことを目指し、教育的価値、社会的意義を検証・啓蒙していく活動を行っていく。

▲理事長の久保公人氏

11月7日に行われた設立記者会見では、久保公人理事長によると少しずつeスポーツというものが認知されてきているものの、現状としてはまだ「ゲームなんて」という声もあるという。eスポーツは身体的な差や障害などを乗り越え、みんなが同じ条件で競技ができるユニバーサルスポーツとして大きな可能性があり、戦略的思考やコミュニケーション能力が身に付くなど教育的価値の高さも注目されている。eスポーツを通じて高校生のさらなる成長を願い、学校に対してさらに普及・発展させるべく連盟を設立したと経緯を説明した。

▲理事の大浦豊弘氏

大浦豊弘理事は、学校の先生から「eスポーツのことがよくわからないのに部を作っていいのか」という意見を紹介。こういう相談はよく受けるそうだが、「先生は何も知らなくて大丈夫。生徒の自主性に任せることが大事」と説明しているそうで、こうした経験こそが生徒たちにとって大事だという。

▲理事の朝本俊司氏

スポーツ医学からは理事として朝本俊司氏が連盟に参加。日本スポーツ協会公認スポーツドクターとして活躍する朝本氏は、医学的見地から見て「一般的な既存のスポーツとeスポーツはまったく同じ。何ら変わりはない」と明言、今後起こりうるさまざまな問題に対し、医学の方面からサポートしていく。

また今回の会見では、北米教育eスポーツ連盟(North America Scholastic Esports Federation:略称「NASEF」※ナセフ)との提携も発表された。NASEFでは高校に対してeスポーツクラブ活動支援だけでなく、eスポーツに取り組むことで高校生がどのように成長するか、脳科学など学術的な研究も行っている。今後JHSEFとNASEFでの間では、eスポーツを通じた国際コミュニケーションや留学プログラム、学術研究の交換などを行っていく予定だという。

▲提携の書類を交わしたNASEF副最高責任者ケビン・ブライン氏(写真右)と久保理事長

質疑応答では、競技として行うタイトルの選定ににつても言及。教育的観点から血が出るものや戦争を想起させるもの、暴力性が高いタイトルは「学校の現場に理解してもらう」という観点からも選定されるのは難しいとのこと。

なお、毎日新聞社とサードウェーブは全国高校eスポーツ選手権を運営しており、2019年11月現在で第2回大会が開催中。この大会では『リーグ・オブ・レジェンド』と『ロケットリーグ』を採用、第1回は合せて150を超える高校生チームから応募があったが第2回は合計200以上のチームが参加している。

■関連リンク
一般社団法人全国高等学校eスポーツ連盟
https://www.jhsef.or.jp/
全国高校eスポーツ選手権
https://www.ajhs-esports.jp/

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