Gamers Zone

move to login

EVENT ホットなイベント情報をお届けします!

『鉄拳7』第2回 YAMADA Cup関東予選、かるまーん選手とNOROMA選手が優勝!

賞金総額200万円(分のギフト商品券)が提供されるオープントーナメントとして話題を集め、今年8月に行われた第1回大会で間髪入れずに開催が発表された“第2回 YAMADA Cup eSports大会”。今回もSteam版『鉄拳7』にて開催された同大会の関東予選は、11月9~10日の2日間に渡って実施することで参加枠を拡大。プロ・アマを問わず多くのプレイヤーがエントリーし、2020年2月に開催予定の決勝大会への進出をかけて戦った。


▲関東予選の会場となったConcept LABI TOKYO。大会で使用するデスクトップPCのほか、“野試合台”として『鉄拳7』がインストールされたノートPC4セット+アーケードコントローラーも用意されており、両日ともに終始対戦が行われていた


▲大会には解説としてCYCLOPS athlete gamingたぬかな選手(1日目。写真1枚目左)、プロライセンス取得者のじょうたろう選手(2日目。写真2枚目左)が参加。実況は1、2日目ともにゼウガル氏が担当

▲前回大会の予選と同じく、YAMADA CUPはルーザーズトーナメントはなしのシングルエリミネーション(2試合先取制。準決勝からは3試合先取)でスピーディーに進行

若手が躍動したDay1 関東予選A

合計44名のプレイヤーが参加した初日、関東予選A大会は、前半の部、後半の部ともに、ノンプロの若手プレイヤーが台頭。前半の部はジュリアの突進力を最大限に活かした強気の攻めでプロライセンス持ちのMVP/DHG Pekos選手らを沈めたかるまーん選手と、10月に行われた「TOKYO TEKKEN MASTER」で好成績を残した(あと1勝でプロライセンス獲得だったベスト9)ジェシー(+ジャック7)使い、影丸選手が準決勝(前半の部代表戦)まで勝ち上がり。

3試合先取制になったかるまーん選手vs影丸選手の戦いは、1試合目の対ジャック7戦で流れをつかんだかるまーん選手がリード。影丸選手がジョシーにキャラクター変更を行った2試合目からは拮抗した試合内容になるも、最後は虎身肘での横押しや、要所での下段さばきなどが光ったかるまーん選手が、セットカウント3-1で勝利した。

▲かるまーん選手(写真左)、影丸選手(写真右)

後半の部は風間仁、レオなどを高レベルで使いこなすMasa選手が躍動。2回戦でAE|Nello選手、3回戦でじょうたろう選手と、スポンサード&プロライセンスプレイヤーを倒すと、準決勝のExtractor|S.H.O.W選手との戦いでも持ち味を存分に発揮。仁を使ってS.H.O.W選手操るアリサの攻めに高い対応力を見せて、3-1で勝利し、決勝へと駒を進めた。

▲Masa選手(写真左)、Extractor|S.H.O.W選手(写真右)

かるまーん選手 vs Masa選手というカードになった決勝戦も、最初に試合のペースを握ったのはかるまーん選手。1試合目の1ラウンド目から積極的に前へ出ると、地上での触りあい、空中コンボやダウンを奪った際の起き攻めなど、多くの局面でかるまーん選手のチョイスがことごとくハマり、あっという間に1、2試合を連取してリーチをかける。

しかし3試合目に入ると、Masa選手が逆襲。1ラウンド目に横移動や堅いガードでかるまーん選手の勢いを削ぐと、Masa選手がラウンド開幕~序盤に体力リードを奪い、接近してくるかるまーん選手をいなして倒す、カウンターを取ってコンボで決めきる……といった流れの試合が増え、最終的には5試合目の最終ラウンドまでもつれこむ接戦に。

とくに5試合目は、両者が互いにラウンドを取り合う拮抗した展開だったが、最終ラウンドはかるまーん選手の選択すべてが噛み合い、パーフェクトで勝利。ひとり目の関東代表の座は、かるまーん選手のものになった。

九州からの“大本命”が圧巻の勝利! Day2 関東予選B

日曜日に行われたDay2 関東予選Bは、前日に敗退したプレイヤーが再度当日エントリーで参加したこともあり、前日を上回る参加人数(前後半の部あわせて51名)で行われた。

前半の部は、三島一八らしい強烈なコンボとダメージ効率の高い2択を通すケイスケ選手が、Day1で上位に残ったS.H.O.W選手らを倒し、この日も準決勝まで勝ち上がってきた影丸選手と対決。準決勝はダメージ単価の高さや確定反撃でラウンドを取っていったケイスケ選手がリード、前日同様に影丸選手の負けが先行する形になったが、ここで影丸選手は踏ん張り、3、4試合目からは本領を発揮。手数の多さと壁際で大きくダメージを取ってケイスケ選手を最終試合まで追い込むが、最後は上段技をかわしてからの反撃や(4ラウンド目)、残り体力わずかでの大胆な下段(腿砕き)を通したケイスケ選手が勝利した。

▲ケイスケ選手(写真左)、影丸選手(写真右)

後半の部は、前日も印象的な試合を見せていたマスターレイヴン使いの若手プレイヤー、pinya選手がピックアップ台で派手に勝ち上がる一方で、逆サイドではCOOASGAMES|NOROMA選手が、大会シーンではおなじみのジャック7……ではなくドラグノフを使って淡々と勝利を積み重ね、後半の部代表決定戦となる準決勝でpinya選手と対決。

ここでNOROMA選手は初めてジャック7を投入するが、このチョイスが完全に裏目に出て、1、2試合目を瞬く間に落としてしまう。あっさりとジャイアントキリングを達成するかに見えたpinya選手だったが、NOROMA選手がドラグノフを投入すると試合の流れは一変。3試合目を思い切りのいい攻めで3-0で取り返すと、以降はジャブからの攻めやシャープナーの削りなども織り交ぜ、pinya選手を封殺。決勝へ進出した。

▲COOASGAMES|NOROMA選手(写真左)、pinya選手(写真右)

ケイスケ選手 vs NOROMA選手となった決勝戦は、NOROMA選手のドラグノフがしかける細かい攻撃(シャープナー)は意に介さず、ダメージの大きい太い2択をしかけ続けたケイスケ選手がまずは1試合目を先取。準決勝に続き出鼻をくじかれたNOROMA選手だったが、直後の2試合目はリスキーな技(奈落落とし)をきっちりガードしてからの空中コンボ、攻め急いで前に出るケイスケ選手にレイジドライブを叩き込んで勝ちをもぎ取る。

これでペースを握ると、1試合目では機能していなかったシャープナーや置き技での削りも効果を発揮し、3試合目は3-1、4試合目はストレートで勝利。最後は「鉄拳ワールドツアー2019」のランキング上位にも名を連ねるプロプレイヤーらしい盤石の試合運びを見せ、関東代表の残る1枠を手にした。


今回関東予選を突破した、かるまーん選手、NOROMA選手は、2020年2月23日にLABI1 LIFE SELECT 高崎(群馬県)にて開催される決勝大会に進出する。また、試合の一部(ピックアップ台で行われた試合)は、YouTubeのYAMADA_Cup eSportsチャンネル に後日アップロードされる予定。より細かい試合内容を知りたい人は、そちらをチェックしてみてほしい。

第2回 YAMADA Cup eSports大会
関東予選A優勝
かるまーん選手インタビュー


――今日はピックアップ台に映った試合だけを見るとpekos選手をストレートで破ったりと、終始ノリノリで攻めきれていたなと感じたのですが、全体的にはどうでしたか?

かるまーん:今日の出来はかなり良かったですね。やりたいこともできたし調子はかなりよかったと思います。1、2回戦とかも、わりとと危なげなく勝てたと思っています。

――決勝戦では、Masa選手のハイキックをくらいはじめてからちょっと雲行きが怪しくなったかなと感じたのですが、そこで考えていたこと、修正しようと思った点はありましたか?

かるまーん:ジュリアの下段って当たらマイナス(不利)なんですけど、最初のうちはMasaくんが気づいてなかったのか、全然暴れてこなくて。だから僕も突っ込んでいったんですけど、向こうがハイキックを打ち出してからは、ぼくはそこ(ハイキック)を狩り取ったりする必要が出てきたので、そこで読みあいが1周回った感じはありましたね。

――今大会はジュリアで参加されていましたが、大会で他に使用するキャラはいたりするんでしょうか?

かるまーん:最近はほぼジュリア1本になっていますね。ジュリアがきついキャラは他のキャラ、クラウディオとか、もともと使っていたシャヒーンを出すこともあります。

――シャヒーンは高いレベルでまとまっている、いわゆる強キャラに分類されるキャラかなというイメージがあるのですが、シーズン3ではジュリアの方がしっくりきている?

かるまーん:昔からジュリアを使っていたので、(シャヒーンより)使いやすいなっていうのはありますね。あと自分は相手キャラに触りに行くのが苦手なので、 ジュリアだととりあえず触りに行ける肘と軽い下段がありますし、二択をかけに行くのも好きなので、自分にあっていると思います。

――2020年2月に行われる決勝大会への意気込みをお願いします。

かるまーん:他の地域から上がってくる人はほとんど有名プレイヤー、古参の人が多くなるという中で、ぼくはぽっと出で優勝経験もないんですけど、それでも応援してくれる人もいるので、やれるだけやってみて優勝を目指したいと思います。

第2回 YAMADA Cup eSports大会
関東予選B優勝
COOASGAMES|NOROMA選手インタビュー


――トーナメント表で結果を見ると、準決勝以外は盤石だったのかなという印象なのですが、実際のところはどうだったのでしょうか?


NORMA:そうですね、思ってたよりは順調にいけたと思います。

――今日は九州から飛行機に乗って当日東京入りという話でしたが、その辺の不安はありませんでしたか?

NOROMA:昨日イベントがなかったら前日入りしてたんですけど、こればっかりはしかたのないことなので。朝に飛行機に乗ってきました(笑)。

――昨日はプロプレイヤーが早い段階で負けていく姿がよく見られたのですが、「鉄拳ワールドツアー(TWT)」と違う試合形式(2先シングルエリミネーション)はやりづらいと感じたりしますか?

NOROMA:試合形式よりも、情報が少ない中で戦う難しさを感じることはありますね。国内だとプロライセンスプレイヤー同士で戦う機会が多いので、相手の考えていることや戦略だとかが、だいたいわかるなかで戦えるんですけど……。

こういったいろいろな方が参加する大会、とくに今日みたいな関東の人がメインの大会だと、対戦経験がない人たちと探り探りやらないといけないことが増える、そこが難しいというのはありますね。準決勝のpinya選手なんかは手の内がまったく読めなくて、最初に2本取られてから対応できた形になりました。ジャック7で戦ったのは完全に裏目に出ましたね(笑)。

――ちょっと今日の大会の話からは外れるのですが、「TWT」の配信で豪鬼にジャックをかぶせる選手を何回か見かけました。豪鬼にジャックをかぶせるのは有効だと思いますか?

NOROMA:最初は有利有利って言われていたんですけど、豪鬼側もジャック対策をしていけば豪鬼が有利、ってことに、結局いまはなってしまっていますね。

――ミーハーな質問で申し訳ないのですが、NOROMAさんは最近話題のパキスタン勢の豪鬼と大会で戦ったことは?

NOROMA:じつはまだ1回もやったことがないんですよ。早くやってみたいんですけどね。

――今日はドラグノフで勝ち進んでいましたが、出場がほぼ確定している「TWT2019ファイナル」では、ジャック7とドラグノフ、どっちをメインに使っていく予定ですか?

NOROMA:両方使っていくと思いますね。人によってドラグノフが得意な人、ジャック7が得意な人がいるので、そういう相手に合わせて使いわけていこうかなと思っています。

――最近、というかシーズン3に入る少し前いうらいから、ジャック7使いが「TWT」で活躍するシーンが減ってきている印象があります。なにか特筆すべき理由があったりするのでしょうか?

NOROMA:ジャック7って対策がしやすいキャラ、全体の中でトップ3くらいに入るキャラなんですよね。だからみんなが対策をしあっていった結果、(プレイヤーや使用キャラによっては)ジャックにはほとんど負けないって状態になっちゃってますね。

シーズン3になってジャック7自体は強化されたんですけど、周りのキャラも強化されているので全体の水準が上がって変化がないというか。追いつけていない感はありますね。

――ありがとうございました。最後に「TWTファイナル」や「YAMADA CUP決勝大会」など、今後の意気込みをお願いします。

NOROMA:「TWTファイナル」出場はまだ確定していない、80〜90%くらいの確率だと思っているので、まずは残っている「TWT」の大会でポイントを伸ばしたうえで、シーズン3の経験をしっかり積みたいですね。シーズン3になってからあまり対戦していない海外のプレイヤーも多いので、どういう戦略を持って上がってくるのかを見極めて、対策を立てていきたいです。

■関連リンク
鉄拳7
https://www.tk7.tekken-official.jp/
Steeam版 TEKKEN 7
https://store.steampowered.com/app/389730/TEKKEN_7/?l=japanese
『鉄拳7』第2回 YAMADA Cup eSports大会
https://www.yamada-denki.jp/information/e-sports2019/2nd.html


WRITER RANKING プロゲーマーやゲーム業界人などの人気ライターランキング