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『LoL』タンクアップデート後の変化に適応しよう【チャンピオン・リフトヘラルド編】

パッチ7.9、いわゆるミッドシーズンアップデートにより『リーグ・オブ・レジェンド』は大きく変化した。チャンピオンの大幅な変更やアイテムの追加、全体にわたる調整、中立モンスターであるリフトヘラルドの根本的な変貌などその変更点は多岐にわたる。本シリーズではそういった変更点の中でも大きな影響を及ぼした変更点を取り上げ、その意図とゲームに及ぼされた影響について解説していく。今回はミッドシーズンアップデートの目玉である「タンクアップデート」により大きく変更されたタンクたちと、試合の勝敗に大きな影響を与えるようになったリフトヘラルドについて見ていこう。

チャンピオンの大幅な変更

ガリオ──フルリワークで強力なソロレーン向けタンクに


「巨像の一撃」、「戦の旋風」によるミニオン処理、「デュランドの守り」によるタウント能力と対魔法ダメージ能力の高さ、進むも退くも自在の「正義の鉄拳」、そして画面外からでも戦局へと介入できる強烈なアルティメットの「英雄降臨」を備えたガリオはパッチ7.6から実装されていたが、競技シーンで使用可能となったのは国際大会「MSI(Mid-Season Invitational)」以降であることから今回の環境変化の一部として取り扱う。

相手は当然選ぶものの、レーンでの戦いから少人数での戦闘、大規模なチーム戦やバロンを巡る攻防への強襲とあらゆる場所で強烈な存在感を放つガリオは、プロの競技シーンでも絶大な影響を及ぼしている。トップレーンでもミッドレーンでも起用可能なことからチャンピオン選択の段階ですら相手にとって厄介な上、質的に無視しがたいスキルが揃った彼は今やプロの試合でも常連となっている。タウント能力と長射程アルティメットによる味方援護を行うトップレーナーと言えばこれまではシェンが常連だったのだが、現在の環境下ではガリオの巨大な影に隠れる格好になっているのは否めない。

セジュアニ──味方の先頭に立って敵を蹴散らせ


ジャングル向けチャンピオンが調整・強化されることでトップレーナーとしてプレイされる──これには多くの前例があるが、彼女もその例にもれなくトップレーンへとやってきた。もともとセジュアニは魔法ダメージを出すタイプのスロー特化タンクチャンピオンで、アルティメットスキルの「グレイシャルプリズン」こそ強烈なものの、ジャングル周回はさほど速いわけでも無く、ロールは金食いのタンクで(つまりジャングルの場合アイテムビルドが完成する時間が余計にかかる)つまりは使い道が少ないというのが通例だった。

しかし今回「極北の激憤」「氷河の怒り」「永久凍土」を新たに得た彼女は、強烈なトップレーナーとして戦場へと帰ってきた。各スキルは1対1のレーン戦でも十分に機能するほど強力であり、中盤以降は「氷結の鎧」で敵のスローや虚しい反撃を軽々と無視しながら前衛に突入、狙いを定めた敵には「氷河の怒り」と「永久凍土」によるスタンで動きを阻害し、「グレイシャルプリズン」は開戦の一撃にも追撃にも絶大な効果を発揮するようになった。今や彼女は凍土を踏破する偉大な重戦士なのだ。そのため当面は戦績を監視しながら、今後のパッチでの弱体化が予定されている。

ザック──使って楽しいスキルセットで集団戦を制する


いかついボディに愉快なトークで知られるスライムの戦士は「ブッ飛びスライム」による予想外の奇襲が脅威として知られるチャンピオンであり、Phoenix1のMeteos選手などの名手によって恐るべき戦果を叩き出すこともあった。しかし実際の競技においては序盤から強力であったり、相手を捕まえる能力に優れていたり、瞬間的に出せるダメ―ジに優れたりと多くの長所を持つライバルたち(リー・シン、エリス、グレイブス、カ=ジックスなど)の後塵を拝していた。

しかし今回「スライムパンチ」およびアルティメットスキルの「レッツバウンス!」の変更により、敵を捕捉する能力およびダメージ出力が大きく強化され、一気に選択肢のトップへと躍り出ることとなった。世界最高峰リーグである韓国「LCKLoL Champions Korea)」でも使用禁止に指定されるのが常で、試合で見ることは滅多にない。それほどに強力な能力を持ったチャンピオンなのだ。そのため現在はパッチの度にジワジワと弱体化されていっている。

マオカイ──失ったものは大きい


アルティメットスキルの変更に伴いその性質を大きく変えたマオカイだが、残念ながら試合での活躍は見られなくなってしまった。旧アルティメットである「報復の旋風」は強力なダメージ低減能力をチームに提供していた。これを発動して敵チームの真ん中へと飛び込み「樹人の進撃」で敵の後衛にプレッシャ―をかけることはもうできない。変更された「苗木投げ」は確かに優秀なのだが、このスキルにマオカイの能力が強く依存するバランスとなり、トップレーンで屈強なファイターと戦うことが難しくなってしまったし、集団戦でタンクとして敵へのプレッシャーを与えることもなくなった。以前のマオカイが無難な(万能と同義に近い)タンクだったことから、その変更はやむを得ないものではあるのだが、当分の間は強力な選択肢になることはなさそうである。

戦術兵器となったリフトヘラルド


マップ下部に陣取るドラゴンに対し、マップ上部に序盤に配置されている強力な中立モンスター「リフトヘラルド」。彼女も今回のアップデートにより大きく変貌を遂げた。元々彼女は、試合後半の重要なモンスターであるバロンと同様に、序盤にも争奪戦の対象となりえる魅力的な存在となるべく配置されたという経緯がある。しかし、実際には倒すのに被るダメージや、戦っている間はジャングルやトップレーンに対する影響力が失われることと、リフトヘラルドを倒して得られるバフ(ほぼ1人分のバロンバフ)とを天秤にかけた場合、その魅力は十分と言えるものではなかった。

パッチ7.9からリフトヘラルドはその性質を大きく変えた。モンスターとして敵対している状態での挙動変更もさることながら、最大の変更は彼女を倒した時に得られる恩恵だ。リフトヘラルドを撃破するとその場に「ヘラルドの瞳」を1つ残す。これをチャンピオン1体が拾うと、「ヘラルドの瞳」はトリンケットのスロットに置き換えられる。この「ヘラルドの瞳」を使用すると、使用者の援軍としてリフトヘラルドがサモナーズリフトに再び現れるのだ。このリフトヘラルドは最も近いレーンの敵タワー(あるいはインヒビター、ネクサス)へとまっしぐらに向かっていき、強烈な体当たりでその耐久値を大幅に削り取ってくれる。見た目のインパクトも実際に得られるメリットも大きく向上した。実際のプロの試合でもリフトヘラルドを獲得したチームの勝率が高いという結果も出ている。変更以前よりもがぜん魅力的になったリフトヘラルドは、ジャングルのモンスターをめぐる駆け引きをより深いものへと進化させることに成功したといえるだろう。

[Text by Yuragawa, Edit and Images by Sawako Yamaguchi]

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■『LoL』タンクアップデート後の変化に適応しよう
【耐久力・攻撃力アイテム編】

■関連リンク
ライアットゲームズ
https://www.riotgames.com/ja/riot-manifesto
『リーグ・オブ・レジェンド』
http://jp.leagueoflegends.com/ja/

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