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【TGS2017】動的に音楽が変化する『World of Tanks』新情報「Music 2.0」発表!Wargamingステージレポ

Wargaming.netは、千葉の幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2017ウォーゲーミングジャパンブース ビジネスデイ1日目(2017年9月21日)にて、『World of Tanks』の新要素「Music 2.0」を発表した。


この発表では初めにパブリッシング・ストラテジー・ディレクターAPACのオザン・コチョール氏が登壇した。初めて東京ゲームショウに参加してから5年目になる同氏。『World of Tanks』(以下、『WoT』)は、1年前に戦車に関わるサウンドエフェクトを改善し、本物の戦車を砂漠へと連れて行くことや履帯などの「生の音」を数多く収録しする第1ステップを経たと説明した。


その後様々な改良を施す中でオリジナルサウンドトラックは、アーティストとのコラボやマップ1つ1つに合わせたリアルな音楽環境を提供するのが目的という。コラボレーションアーティストでは、スウェーデンのウォー・メタル・バンド「Sabaton」と6月にコラボし“Primo Victoria.”を提供、8月には日本人のアーティストであるグラスホッパー・マニファクチュアのコンポーザー山岡晃氏とコラボを行った。

それに関係してGamescom 2017で実施されたライブの一部を公開した。同氏曰く、ゲーム内の音楽はとても大事なもので、プレイヤーのコミュニティーでも音楽に強い興味を持つユーザーが多くいた事に加え、バンドのSabatonも山岡晃氏も『WoT』のプレイヤーであり、PvPの代表的な存在でもあるためとのことだ。

これから『WoT』の改善策としては、グラフィックエンジンはHDマップなど改良済みで、良い音楽環境を提供する予定として「ダイナミックアダプテーションエンジン」を開発しているという。これはアクションに合わせてダイナミックに音楽が変更するもので、防御時にはプレッシャーを掛けるような恐ろしいものや、攻勢時には勇ましいものに変更される。加えてサウンドエフェクトを更に改良し、各マップ環境に山や森などにおいて「風がなびく」音などを改善するつもりで、マップのテーマに合わせた音楽を提供するために制作していると述べた。

右からパル・スンドストロム氏、山岡晃氏、オザン・コチョール氏

この解説が終わった後に、山岡晃氏とバンドのSabatonのベーシストであるパル・スンドストロム氏が登壇した。このコラボが実現したことに対してパル氏は、初めてコラボレーションをしたことでPrimo Victoriaと呼ばれるコラボ車両として出演したことや、本物の戦車にも搭乗し壁に突撃するという面白いこともしたので、我々としても楽しい思い出が溢れているとコメント。


山岡氏は、ミンスクのオーディオチームについてゲーム業界でもトップクラスの技術と発想を持っていると評価し、ある意味Wargamingに勉強をさせて頂いた事に近いと述べていた。さらに、コラボで『WoT』のオーディオチームと新たな楽曲を作成したことについて、山岡氏はミンスクのチームと一緒に「日本のテイストを持ったサウンド」を持つ日本の音楽を作り、コラボでの制作によって違う音楽性を得られたと語った。

また山岡氏は、ミンスクの音楽は日本と共通している部分があるようで、演歌のような雰囲気を持つ曲があり、日本かミンスクかで確認し合うことがあったと言う。ここで山岡氏による『WoT』音楽である“Battle in Japan”が披露された。


この曲を作った山岡氏は、プレイヤーとしてゲームの面白さと自分が「こういう音楽が鳴っていたらいいな」という、ゲームがより面白くなるための音楽作りを念頭に入れて制作したとも述べた。ここでオザン氏は、プレイヤーの中には音楽が好きで制作しているアマチュアのコンポーザーやミュージシャンなどがいることを語り、Sabatonや山岡氏だけでなくプレイヤーを表に出す企画「Tank Factor」を発表した。この「Tank Factor」は『WoT』のメインテーマのカバーやRemixなどを作成し応募するコミュニティコンテストだ。



山岡氏は、このコンテストについて『WoT』はタンクバトルゲームではあるものの音楽にフィーチャーし、一般ユーザーと一緒に何かを作り上げることについては楽しくやってみたくなるようなものだとコメント。パル氏は、今まで舞台に出られなかった人や様々なことが出来る人にチャンスを与えステージに上がって欲しいと語った。

この「Tank Factor」コンテストでは、『WoT』のメイン曲をダウンロードしてから参加する形式となり、カバーカテゴリーと、リミックスカテゴリーの2種類で10月18日まで応募を受け付けている。そこから、10月21日から11月2日までに開催されるコミュニティーの公開投票を経て、11月3日から50位内に入った各カテゴリのトップ10を選出する。最後に11月17日に審査員が優勝作品を選び出すという流れだ。もちろんこの審査員には山岡氏も参加する。


最後に各登壇者からコメントが送られた。パル氏は、東京ゲームショウに初めて参加したことを明かし、ここに居られることを嬉しく思うと共に、10月14日から開催されるメタルフェスLOUD PARK 17に参加する。加えて『WoT』プレイヤーが、メタルや戦車、ヒストリカルなテーマが好きだったら来て欲しいし、“Shiroyama”という日本を表す曲もあるので色々聴いてみて欲しいと話した。


オザン氏は、この企画に古くから関わっていて悩みもあったが、皆様からインスピレーションを頂いているので、なるべく恩返しをしたいので強い気持ちで参加して欲しいと述べた。最後に山岡氏は、戦車のゲームである『WoT』の企画に声を掛けてくれたことを光栄に思っていると共に、新しくグラスホッパー・マニファクチュアの『LET IT DIE』とのコラボレーションを発表しステージを終了した。この場で、『LET IT DIE』とのコラボ内容は詳しく語られなかったものの、ジャンルの違う『WoT』と『LET IT DIE』との内容にも期待したいだろう。

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