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HTC、ヘッドマウントディスプレイ「VIVE Pro」を国内で初公開
HTCは2018年3月1日、VR向けヘッドマウントディスプレイ(HMD)の新製品「VIVE Pro」を、東京・新宿のVR ZONE SHINJUKUでプレス向けに公開した。今年1月にアメリカ・ラスベガスで開催された「CES 2018」ですでにワールドプレミアされていた製品だが、国内で公開されるのは今回が初となる。
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第一世代と言える「VIVE」を2016年4月に発売し、好評を博しているHTCだが、同社の調査によれば89%のVR機器購入者&購入検討者が「VR機器は解像度が大事」と回答しているという。それを受けて、VIVE Proでは画面解像度を現行モデルの2160×1200ピクセルから2880×1600ピクセルへと78%向上。解像度の密度は448ppiから615ppiとなり、現行モデルより発色も大幅に改善されている。リフレッシュレートは90Hzで、激しい動きをするコンテンツでVR酔いを起こすような心配は少ない。
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ハードウェア面では、音の進化にも注目だ。イヤホンはハイレゾに対応し、内蔵アンプにより音質も向上。3Dサウンド対応に加えて通話モード用SDKも用意されているので、今後登場するゲームなどでの活用にも期待が高まる。マイクは1基から2基になりノイズキャンセリング機能を備えたことで、ゲームプレイ中の音声通話も快適に行えるという。
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現行モデルからの変更点としてもうひとつ大きいのが、装着感の改善だ。現行のVIVEでも十分な性能を持っていたが、VIVE Proではさらにエルゴノミクスを追求。装着時のバランス的にどうしてもヘビーになるヘッドマウントディプスレイ部分を15%軽量化し、全体の重量バランスを調整したほか、フェイスクッション部分を24%拡大することで、長時間装着する際の疲れが大きく改善されている。サイズ調整ダイヤルやメガネユーザーに配慮した構造なども備えており、より多くのユーザーにマッチする構造へと進化している。
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それ以外にも、フロントカメラがシングルからデュアルとなり、ARやMRのコンテンツで活用できる。また、ヘッドマウントディスプレイ上部にはUSB-C端子を備えており、LEDによる演出などにも活用できるようになっている。接続方式はHDMIからminiディスプレイポートへと変更された。リンクボックスはルームスケール対角10×10メートルまでに対応。なお、従来のリンクボックス(対角5×5m)もそのまま利用可能だ。
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発売時期や価格は3月時点では未定となっているが、ヘッドマウントディスプレイ+リンクボックスのフルセットだけでなく、すでにVIVEを所有しているユーザー向けにヘッドマウントディスプレイのみの「アップブレードキット」もラインアップ予定。SteamVRトラッキングの機能はリンクボックスに依存してしまうものの、現行モデルのユーザーも少ない予算で進化したVIVE Proを楽しめるのはうれしい配慮だ。
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今回VIVEシリーズやVRゲーム自体が初体験だった編集部員でも、ゲーム内のキャラクターの視認性の高さと、周囲を見回したときの遅延の少なさも手伝って、なんの違和感もなくプレイできた。前方からの風や足元の振動などの演出により、高速エレベーターでの移動やギャラガの攻撃なども体感でき、おそらく過去にVRゲームで酔ってしまった人でも、VIVE Proならその心配はほとんどないだろう。
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PCゲームの分野では、すでにSteam上で「Fallout 4 VR」などのVRゲームが数多くリリースされているが、実際にVIVE Proを動かそうとするとかなりのGPUスペックが要求される。HTCのVRビジネスユニットディレクターの西川美優氏によれば、必要スペックについてはまだ非公表としながらも、「GeForce 1060くらいあれば十分にプレイできますが、1080くらいのGPUを搭載したモデルであればかなり余裕を持ってVRゲームを楽しめます」とのことだった。NVIDIA GeForce GTXシリーズを標準搭載するALIENWAREシリーズであれば、VIVE Proの導入も大きな障壁にはならないだろう。
今後はゲーム分野でのVRの活用方法も、多人数同時プレイVRゲームなどを使ったeSportsや、VRサバイバルゲームなど、広がりを見せていくだろう。HMDの市場で最先端を行くHTC VIVE Proの動向に、今後も注目していきたい。
第一世代と言える「VIVE」を2016年4月に発売し、好評を博しているHTCだが、同社の調査によれば89%のVR機器購入者&購入検討者が「VR機器は解像度が大事」と回答しているという。それを受けて、VIVE Proでは画面解像度を現行モデルの2160×1200ピクセルから2880×1600ピクセルへと78%向上。解像度の密度は448ppiから615ppiとなり、現行モデルより発色も大幅に改善されている。リフレッシュレートは90Hzで、激しい動きをするコンテンツでVR酔いを起こすような心配は少ない。
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ハードウェア面では、音の進化にも注目だ。イヤホンはハイレゾに対応し、内蔵アンプにより音質も向上。3Dサウンド対応に加えて通話モード用SDKも用意されているので、今後登場するゲームなどでの活用にも期待が高まる。マイクは1基から2基になりノイズキャンセリング機能を備えたことで、ゲームプレイ中の音声通話も快適に行えるという。
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現行モデルからの変更点としてもうひとつ大きいのが、装着感の改善だ。現行のVIVEでも十分な性能を持っていたが、VIVE Proではさらにエルゴノミクスを追求。装着時のバランス的にどうしてもヘビーになるヘッドマウントディプスレイ部分を15%軽量化し、全体の重量バランスを調整したほか、フェイスクッション部分を24%拡大することで、長時間装着する際の疲れが大きく改善されている。サイズ調整ダイヤルやメガネユーザーに配慮した構造なども備えており、より多くのユーザーにマッチする構造へと進化している。
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それ以外にも、フロントカメラがシングルからデュアルとなり、ARやMRのコンテンツで活用できる。また、ヘッドマウントディスプレイ上部にはUSB-C端子を備えており、LEDによる演出などにも活用できるようになっている。接続方式はHDMIからminiディスプレイポートへと変更された。リンクボックスはルームスケール対角10×10メートルまでに対応。なお、従来のリンクボックス(対角5×5m)もそのまま利用可能だ。
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発売時期や価格は3月時点では未定となっているが、ヘッドマウントディスプレイ+リンクボックスのフルセットだけでなく、すでにVIVEを所有しているユーザー向けにヘッドマウントディスプレイのみの「アップブレードキット」もラインアップ予定。SteamVRトラッキングの機能はリンクボックスに依存してしまうものの、現行モデルのユーザーも少ない予算で進化したVIVE Proを楽しめるのはうれしい配慮だ。
VR初体験の編集部員が「ギャラガ 」で遊んでみた!
この日は、VIVE Proのデモプレイ用に、バンダイナムコ エンターテインメントが開発したVRゲーム「ギャラガフィーバー」が用意されていた。80年代のナムコを象徴する名作シューティングゲームの雰囲気やキャラクターをそのままに、二人一組で迫り来るギャラガたちを撃ち落とすという、一人称シューティングゲームで、3月9日から新宿・歌舞伎町にあるVR ZONE SHINJUKUで稼働予定。商業施設で「VIVE Pro」を採用したゲームとしては世界初となっている。今回VIVEシリーズやVRゲーム自体が初体験だった編集部員でも、ゲーム内のキャラクターの視認性の高さと、周囲を見回したときの遅延の少なさも手伝って、なんの違和感もなくプレイできた。前方からの風や足元の振動などの演出により、高速エレベーターでの移動やギャラガの攻撃なども体感でき、おそらく過去にVRゲームで酔ってしまった人でも、VIVE Proならその心配はほとんどないだろう。
PCゲームの分野では、すでにSteam上で「Fallout 4 VR」などのVRゲームが数多くリリースされているが、実際にVIVE Proを動かそうとするとかなりのGPUスペックが要求される。HTCのVRビジネスユニットディレクターの西川美優氏によれば、必要スペックについてはまだ非公表としながらも、「GeForce 1060くらいあれば十分にプレイできますが、1080くらいのGPUを搭載したモデルであればかなり余裕を持ってVRゲームを楽しめます」とのことだった。NVIDIA GeForce GTXシリーズを標準搭載するALIENWAREシリーズであれば、VIVE Proの導入も大きな障壁にはならないだろう。
今後はゲーム分野でのVRの活用方法も、多人数同時プレイVRゲームなどを使ったeSportsや、VRサバイバルゲームなど、広がりを見せていくだろう。HMDの市場で最先端を行くHTC VIVE Proの動向に、今後も注目していきたい。