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ALIENWARE × GALLERIA対談【後編】「LFS池袋には私の経験のすべてを詰め込んだ」
ALIENWAREと他PCハードメーカーが対談する人気企画、「ALIENWARE × GALLERIA」の後編をお届けしよう(前編はコチラ)。
後編では、GALLERIAを発売する株式会社サードウェーブのグループ会社であり、eSports施設「LFS池袋」(ルフスイケブクロ)を運営する株式会社E5 esports Worksの代表取締役社長、長縄実氏が登場。ALIENWAREマーケティングシニアマネージャーの柳澤真吾氏と、施設にかけた思いやユーザーコミュニティについて、熱く語り合っていただいた。
■いずれは24時間営業も!? 都心の池袋に生まれたeSports施設「LFS池袋」の紹介記事はこちら
日本初の本格eSports施設「LFS池袋 esports Arena」が、日本のeSportsのレベルを引き上げる?
https://alienwarezone.jp/post/847
――まず長縄さんのプロフィールを教えてください。PCゲームはいつごろから遊ばれていたのでしょうか。
長縄:PCゲームを始めたのは小学校高学年のとき、1980〜82年とかそのあたりですね。家が電器屋だったので、お店にパソコンの展示品があったんです。兄がゲームのプログラムが掲載されている雑誌を買ってきてくれたので、それをパソコンに打ち込んで遊んでいました。NECのPC-8801などを使ってましたね。
柳澤:競技的なゲームを始めたのはいつからなんですか?
長縄:大会に出ようと思ったのは、『Unreal Tournament』(Epic Games/1999年)です。2001年に世界大会の日本予選に出させてもらいました。それからはいろんなFPSを遊びました。
その後、『Unreal Tournament』はシリーズとなって新作がリリースされていくわけですが、グラフィックがキレイになっていくと僕の目が追いつかなくなってしまって……。敵の動きが全然わからなくなっちゃったんです。
もう自分の体には合わないと感じたので、イベントを主催する側として、PCゲームを盛り上げていきました。2005年から1年半ほど続いた「BIGLAN」というLANパーティでは、多くのファンに楽しんでもらったと思っています。
そこからはイベント運営の会社をやっていたのですが、ご縁があってサードウェーブのグループに入ることになりました。
――2018年4月にオープンしたeSports施設「LFS池袋」ですが、長縄さんがサードウェーブに入ったことで動き始めたプロジェクトだったのでしょうか?
長縄:いえ、僕は途中からの参加です。2年ほど前からこういう施設を作る計画があったとのことなんですが、当時のサードウェーブにはeSportsの大会運営などに関わってきた人が少なくて、そういった意見を取り入れることが十分にできていなかったんです。
そこで、そうした経験のある私が合流することになりました。
柳澤:ということは、ここには長縄さんの思いも詰まっているわけですね。
長縄:自分が選手としてやってきた経験、大会運営をやってきたノウハウを全部詰め込みました。このサイズの施設でできうる最大限のものを入れましたね。
柳澤:一番こだわりの強い部分はどのあたりでしょう?
長縄:遮音のボックス席ですね。ガラス張りにしたのは海外のeSportsスタジオ等を参考にしました。
イベント運営側としては、機材まわりにもこだわりました。たとえば僕らが地方で全国行脚する場合は、自分たちが使い慣れた機材を持っていくんです。会場にある機材が、逆に使いづらかったりもするんですよ。
LFS池袋は映像関係にはスイッチャーを入れていないのは、イベント運営側は自分たちの機材を持ち込んでやりたいはずだ、という理由です。自分だったら会場設置のスイッチャーはいらないので。
柳澤:私が最初に思ったのは、このLFS池袋のニュースを見て「どうやってマネタイズするんだろう?」ということでした。賃料もかかりますし、100台のグラボが載っているパソコンを動かすことを想定した電源工事を入れて、かつ電気代を払いつつ、人件費も払って……。
かといって、利用者からはそんなにたくさんのお金を取れないですよね。
長縄:ここで収益をどうにしかしたい、という考えはありません。eSportsに携わる人たちがここを登竜門としてくれて、eSports普及の一助としてこの場所を活用してもらう、ということが大事だと考えています。
柳澤:では、収益面はあまり気にしない、と……。
長縄:経営者としては気にしなくてはいけないんですけどね(笑)。
柳澤:eSports施設として、ひとつの完成系が出来てきたという印象はあります。これまでのeSportsカフェとかとはまるで違うものですよね。日本に今までなかったものが初めて現れた!という感じがします。
――ここ最近のeSportsを取り巻く環境についてはどう感じていますか?
長縄:世の中の雰囲気が本当にいま「キテるな」というのは実感しますね。ただ、eSportsという言葉が何となく流行っただけで終わらないように、ここでいろんなイベントをやってもらうための施策は進めています。
柳澤:最近、eSports大会も増えましたよね。コミュニティも増えているし、小さい大会も大きい大会もあります。RAGEみたいなお金のかかったものもありますし。ずっとゲーム大会の運営をされてきた長縄さんから見て、この状況はどうですか?
長縄:僕らが以前やっていたコミュニティイベントは、規模が大きくなると資金面で回らなくなって、ある程度市場が大きくなると、メーカーがやり始めるんです。
でもそうなると、コミュニティが活性化しなくなる場合があって……。自分たちユーザーが盛り上げてきたものが、急に持って行かれてしまうような感覚と言いますか。
プレイヤーがコミュニティイベントをやっていると、小さなものがたくさん派生して、それがひとつの大きな基盤になるんですよ。eSportsを普及させていくには、こうしたユーザーコミュニティはとても重要だと思っています。
柳澤:『ストリートファイターV』は小さなコミュニティがたくさんあって、その集大成としての大会が「EVO」であるような気がするんですけど、そんなイメージですか?
長縄:それに近いですね。対戦格闘ゲームはその昔、ゲームセンターの店員が音頭をとって大会を開催して1番を競っていた時代から、じゃあ日本一は誰なんだろう? ということになり、それが最終的に「闘劇」へつながったわけで。理想型だと思いますよ。どのゲームでもそうなるといいですよね。
柳澤:私としても、コミュニティの活性化がゲームの活性化につながると考えているので、コミュニティをもっと大事にしたいと思っています。そういう場所を通じてALENWAREに親しみを持ってもらえるのが、長期的に見てメーカーにとってもユーザーにとってもWin-Winになると思うのですが、なかなか大変ですよね。すぐに結果が出るわけでもないですし、そうするとマネタイズの部分で課題が出てきます。そういう中でも、うまくファンをサポートできるといいなと色々考えているんですけどね。
長縄:コミュニティって、彼らが「これをやりたい!」という気持ちからスタートしているわけじゃないですか。古い考えなのかも知れませんが、メーカー主導の大会がないからこそ、自分たちがやらねば! という気持ちが大切で。そこを手助けする、ということをやっていきたいです。
柳澤:こういう文化を作るのは参加者なんですよね。eSportsを広げていくとき、ゲームやeスポーツがただの子供の遊びじゃなくて、文化のひとつとして根付いていないと受け入れられない部分があるんじゃないか、と。
じつはALIENWARE ZONEを始めたキッカケは、コミュニティやユーザーを後押ししたり、ゲームを極めるということに対して真剣に取り組んでいる人を、もっとたくさん知ってほしいという思いからでした。なので、コミュニティの話が出たのはうれしいですね。
――LFS池袋としては、コミュニティによる大会などを積極的にやっていくイメージですか?
長縄:そうですね。もともと僕がユーザーとしてコミュニティを作ってきた側の人間なので、どうしてもそっち側からがやりやすいということもあります。
柳澤:LANパーティといえば、「C4 LAN」はその規模をどんどん拡大をされていますよね。あれは長縄さんが目指していたかたちに近いんですか?
長縄:うらやましいですね。僕ができなかったことをやり続けてくれているので。「C4 LAN」を運営しているニチカレの小林泰平社長とは、以前、BIGLANの打ち上げのときにご一緒したことがありまして、そのとき僕が小林社長に、「本気でやらないんだったらやめたほうがいいよ」と言ったことがあるそうなんですよ。まったく覚えてないんですけど(笑)。
小林社長は当時、「なんだこのオヤジ、偉そうに!」と思ったそうなんですけど、その後もずっとやり続けているのは、僕が言ったその言葉がほんの少しだけ小林社長の原動力になったみたいです。
柳澤:かっこいいっすね!
長縄:いえいえ(汗)、そういうふうに思ってもらえるだけで嬉しいです。
そうしたLANパーティをやる側の文化で育ってきたこともありますが、僕が考えるeSportsはPCゲームであってほしいんですよ。競技性を高めるうえで、マウスとキーボードで戦うというのが僕の中でベースとしてあるので。ひいき目かもしれませんが、やっぱりPCでやったほうが競技性は高く感じます。
あとPCがいい理由には、世界につなげていきたい、ということもあります。ワールドワイドで戦うなら、やはりPCゲームですし。
柳澤:世界のeSportsシーンを見渡すと、PC系ではないのは格ゲーくらいでしょうか。eSportsのド級メジャーシーンとなるとPCゲームばかりですよね。
長縄:僕が知っているだけでeSports元年も3回目です(笑)。
柳澤:過去2回あったeSports元年、手応えはありました?
長縄:そのときはありました。でも今思うと……。今回は本当に来てるなと思いますね。LFS池袋もいいフックにはなったと思うんです。いろんなメディアからの取材も受けますし、昔からの友人知人からの連絡もすごく多いんですよ。
柳澤:プロスポーツのスタジアムみたいに、いろんな形で各都市にこういった施設があるといいですよね。
長縄:プロチーム側がそういう発想になってくれるのも、ひとつの解決策かなと思いますね。ホームグラウンドを特定の都市・地域にして、そこで練習もするし、お客さんも集める。そうすれば売り上げもアップして、地域スポンサーもついて。
スポンサーを集めたりしてチーム運営は本当に大変だと思うんですが、eSportsに関わる方々みんなが足並みを揃えて本気でやらないとうまくいかないと思います。
もちろん、僕も本気でやっています。LFS池袋だけではあまり収益を得られていない中で、それでもここを運営している僕の気持ちがどんだけ本気か……。この本気な気持ちをわかってくれる人たちと僕は組んでいきたいですね。
今年の3回目の波は、人生最後の賭けだと思っています。これでeSportsの波がなくなったら、引退するつもりです。
柳澤:そういう意味で今回は相当本気だし、本気と思えるくらいの波がきている、と。
長縄:その波を感じますね。
――本日は長い時間ありがとうございました。では最後に長縄さんから、ALIENWARE ZONE読者にひとことお願いします。
長縄:eSportsというものを肌で感じたければ、LFS池袋にぜひお越しください。今後は来店頂いたお客様に充実したesportsライフを過ごせるよう色々と仕掛けを考えておりますので、ぜひ一度、足を運んでいただけると嬉しいです。
■関連リンク
ALIENWARE
https://www.dell.com/ja-jp/gaming
サードウェーブ
http://info.twave.co.jp/
LFS池袋
https://www.lfs-esportsarena.jp/
GALLERIA
http://www.diginnos.co.jp/galleria/
後編では、GALLERIAを発売する株式会社サードウェーブのグループ会社であり、eSports施設「LFS池袋」(ルフスイケブクロ)を運営する株式会社E5 esports Worksの代表取締役社長、長縄実氏が登場。ALIENWAREマーケティングシニアマネージャーの柳澤真吾氏と、施設にかけた思いやユーザーコミュニティについて、熱く語り合っていただいた。
■いずれは24時間営業も!? 都心の池袋に生まれたeSports施設「LFS池袋」の紹介記事はこちら
日本初の本格eSports施設「LFS池袋 esports Arena」が、日本のeSportsのレベルを引き上げる?
https://alienwarezone.jp/post/847
▲株式会社E5 esports Worksの代表取締役社長 長縄実氏(写真右)と、デル株式会社 ALIENWAREマーケティングシニアマネージャー 柳澤真吾氏
LFS池袋ができるまで
――まず長縄さんのプロフィールを教えてください。PCゲームはいつごろから遊ばれていたのでしょうか。
長縄:PCゲームを始めたのは小学校高学年のとき、1980〜82年とかそのあたりですね。家が電器屋だったので、お店にパソコンの展示品があったんです。兄がゲームのプログラムが掲載されている雑誌を買ってきてくれたので、それをパソコンに打ち込んで遊んでいました。NECのPC-8801などを使ってましたね。
柳澤:競技的なゲームを始めたのはいつからなんですか?
長縄:大会に出ようと思ったのは、『Unreal Tournament』(Epic Games/1999年)です。2001年に世界大会の日本予選に出させてもらいました。それからはいろんなFPSを遊びました。
その後、『Unreal Tournament』はシリーズとなって新作がリリースされていくわけですが、グラフィックがキレイになっていくと僕の目が追いつかなくなってしまって……。敵の動きが全然わからなくなっちゃったんです。
もう自分の体には合わないと感じたので、イベントを主催する側として、PCゲームを盛り上げていきました。2005年から1年半ほど続いた「BIGLAN」というLANパーティでは、多くのファンに楽しんでもらったと思っています。
そこからはイベント運営の会社をやっていたのですが、ご縁があってサードウェーブのグループに入ることになりました。
――2018年4月にオープンしたeSports施設「LFS池袋」ですが、長縄さんがサードウェーブに入ったことで動き始めたプロジェクトだったのでしょうか?
長縄:いえ、僕は途中からの参加です。2年ほど前からこういう施設を作る計画があったとのことなんですが、当時のサードウェーブにはeSportsの大会運営などに関わってきた人が少なくて、そういった意見を取り入れることが十分にできていなかったんです。
そこで、そうした経験のある私が合流することになりました。
柳澤:ということは、ここには長縄さんの思いも詰まっているわけですね。
長縄:自分が選手としてやってきた経験、大会運営をやってきたノウハウを全部詰め込みました。このサイズの施設でできうる最大限のものを入れましたね。
柳澤:一番こだわりの強い部分はどのあたりでしょう?
長縄:遮音のボックス席ですね。ガラス張りにしたのは海外のeSportsスタジオ等を参考にしました。
イベント運営側としては、機材まわりにもこだわりました。たとえば僕らが地方で全国行脚する場合は、自分たちが使い慣れた機材を持っていくんです。会場にある機材が、逆に使いづらかったりもするんですよ。
LFS池袋は映像関係にはスイッチャーを入れていないのは、イベント運営側は自分たちの機材を持ち込んでやりたいはずだ、という理由です。自分だったら会場設置のスイッチャーはいらないので。
柳澤:私が最初に思ったのは、このLFS池袋のニュースを見て「どうやってマネタイズするんだろう?」ということでした。賃料もかかりますし、100台のグラボが載っているパソコンを動かすことを想定した電源工事を入れて、かつ電気代を払いつつ、人件費も払って……。
かといって、利用者からはそんなにたくさんのお金を取れないですよね。
長縄:ここで収益をどうにしかしたい、という考えはありません。eSportsに携わる人たちがここを登竜門としてくれて、eSports普及の一助としてこの場所を活用してもらう、ということが大事だと考えています。
柳澤:では、収益面はあまり気にしない、と……。
長縄:経営者としては気にしなくてはいけないんですけどね(笑)。
柳澤:eSports施設として、ひとつの完成系が出来てきたという印象はあります。これまでのeSportsカフェとかとはまるで違うものですよね。日本に今までなかったものが初めて現れた!という感じがします。
ユーザーコミュニティの盛り上がりが大事
――ここ最近のeSportsを取り巻く環境についてはどう感じていますか?
長縄:世の中の雰囲気が本当にいま「キテるな」というのは実感しますね。ただ、eSportsという言葉が何となく流行っただけで終わらないように、ここでいろんなイベントをやってもらうための施策は進めています。
柳澤:最近、eSports大会も増えましたよね。コミュニティも増えているし、小さい大会も大きい大会もあります。RAGEみたいなお金のかかったものもありますし。ずっとゲーム大会の運営をされてきた長縄さんから見て、この状況はどうですか?
長縄:僕らが以前やっていたコミュニティイベントは、規模が大きくなると資金面で回らなくなって、ある程度市場が大きくなると、メーカーがやり始めるんです。
でもそうなると、コミュニティが活性化しなくなる場合があって……。自分たちユーザーが盛り上げてきたものが、急に持って行かれてしまうような感覚と言いますか。
プレイヤーがコミュニティイベントをやっていると、小さなものがたくさん派生して、それがひとつの大きな基盤になるんですよ。eSportsを普及させていくには、こうしたユーザーコミュニティはとても重要だと思っています。
柳澤:『ストリートファイターV』は小さなコミュニティがたくさんあって、その集大成としての大会が「EVO」であるような気がするんですけど、そんなイメージですか?
長縄:それに近いですね。対戦格闘ゲームはその昔、ゲームセンターの店員が音頭をとって大会を開催して1番を競っていた時代から、じゃあ日本一は誰なんだろう? ということになり、それが最終的に「闘劇」へつながったわけで。理想型だと思いますよ。どのゲームでもそうなるといいですよね。
柳澤:私としても、コミュニティの活性化がゲームの活性化につながると考えているので、コミュニティをもっと大事にしたいと思っています。そういう場所を通じてALENWAREに親しみを持ってもらえるのが、長期的に見てメーカーにとってもユーザーにとってもWin-Winになると思うのですが、なかなか大変ですよね。すぐに結果が出るわけでもないですし、そうするとマネタイズの部分で課題が出てきます。そういう中でも、うまくファンをサポートできるといいなと色々考えているんですけどね。
長縄:コミュニティって、彼らが「これをやりたい!」という気持ちからスタートしているわけじゃないですか。古い考えなのかも知れませんが、メーカー主導の大会がないからこそ、自分たちがやらねば! という気持ちが大切で。そこを手助けする、ということをやっていきたいです。
柳澤:こういう文化を作るのは参加者なんですよね。eSportsを広げていくとき、ゲームやeスポーツがただの子供の遊びじゃなくて、文化のひとつとして根付いていないと受け入れられない部分があるんじゃないか、と。
じつはALIENWARE ZONEを始めたキッカケは、コミュニティやユーザーを後押ししたり、ゲームを極めるということに対して真剣に取り組んでいる人を、もっとたくさん知ってほしいという思いからでした。なので、コミュニティの話が出たのはうれしいですね。
三度目のeSports元年、三度目の正直
――LFS池袋としては、コミュニティによる大会などを積極的にやっていくイメージですか?
長縄:そうですね。もともと僕がユーザーとしてコミュニティを作ってきた側の人間なので、どうしてもそっち側からがやりやすいということもあります。
柳澤:LANパーティといえば、「C4 LAN」はその規模をどんどん拡大をされていますよね。あれは長縄さんが目指していたかたちに近いんですか?
長縄:うらやましいですね。僕ができなかったことをやり続けてくれているので。「C4 LAN」を運営しているニチカレの小林泰平社長とは、以前、BIGLANの打ち上げのときにご一緒したことがありまして、そのとき僕が小林社長に、「本気でやらないんだったらやめたほうがいいよ」と言ったことがあるそうなんですよ。まったく覚えてないんですけど(笑)。
小林社長は当時、「なんだこのオヤジ、偉そうに!」と思ったそうなんですけど、その後もずっとやり続けているのは、僕が言ったその言葉がほんの少しだけ小林社長の原動力になったみたいです。
柳澤:かっこいいっすね!
長縄:いえいえ(汗)、そういうふうに思ってもらえるだけで嬉しいです。
そうしたLANパーティをやる側の文化で育ってきたこともありますが、僕が考えるeSportsはPCゲームであってほしいんですよ。競技性を高めるうえで、マウスとキーボードで戦うというのが僕の中でベースとしてあるので。ひいき目かもしれませんが、やっぱりPCでやったほうが競技性は高く感じます。
あとPCがいい理由には、世界につなげていきたい、ということもあります。ワールドワイドで戦うなら、やはりPCゲームですし。
柳澤:世界のeSportsシーンを見渡すと、PC系ではないのは格ゲーくらいでしょうか。eSportsのド級メジャーシーンとなるとPCゲームばかりですよね。
長縄:僕が知っているだけでeSports元年も3回目です(笑)。
柳澤:過去2回あったeSports元年、手応えはありました?
長縄:そのときはありました。でも今思うと……。今回は本当に来てるなと思いますね。LFS池袋もいいフックにはなったと思うんです。いろんなメディアからの取材も受けますし、昔からの友人知人からの連絡もすごく多いんですよ。
柳澤:プロスポーツのスタジアムみたいに、いろんな形で各都市にこういった施設があるといいですよね。
長縄:プロチーム側がそういう発想になってくれるのも、ひとつの解決策かなと思いますね。ホームグラウンドを特定の都市・地域にして、そこで練習もするし、お客さんも集める。そうすれば売り上げもアップして、地域スポンサーもついて。
スポンサーを集めたりしてチーム運営は本当に大変だと思うんですが、eSportsに関わる方々みんなが足並みを揃えて本気でやらないとうまくいかないと思います。
もちろん、僕も本気でやっています。LFS池袋だけではあまり収益を得られていない中で、それでもここを運営している僕の気持ちがどんだけ本気か……。この本気な気持ちをわかってくれる人たちと僕は組んでいきたいですね。
今年の3回目の波は、人生最後の賭けだと思っています。これでeSportsの波がなくなったら、引退するつもりです。
柳澤:そういう意味で今回は相当本気だし、本気と思えるくらいの波がきている、と。
長縄:その波を感じますね。
――本日は長い時間ありがとうございました。では最後に長縄さんから、ALIENWARE ZONE読者にひとことお願いします。
長縄:eSportsというものを肌で感じたければ、LFS池袋にぜひお越しください。今後は来店頂いたお客様に充実したesportsライフを過ごせるよう色々と仕掛けを考えておりますので、ぜひ一度、足を運んでいただけると嬉しいです。
■関連リンク
ALIENWARE
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LFS池袋
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