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「Victrix Pro FS」国内販売記念! プロゲーマー 輝Rock選手が徹底レビュー!【最新アケコンレビュー】
目次
みなさん、はじめまして。対戦格闘ゲーム『DEAD OR ALIVE』シリーズを中心に活動している、COMP公式プロゲーマーの輝Rock(テルロック)と申します。
今回は縁あって、ALIENWARE ZONEで「Victrix Pro FS アーケードファイトスティック タッチパッド付モデル for PS4」(以下、Victrix Pro FS)の紹介とレビューをさせていただくことになりました。
これまで海外のみで販売されてきた「Victrix Pro FS」ですが、日本向けに2020年4月30日より正式販売が決定しました。
※記事公開時点では発売日を「3月31日」としておりましたが、開発元より正式な発売日が「4月30日」に決定したとの連絡をいただきました。訂正いたします。
私も長くVICTRIXを見守ってきましたが、とうとうこの日が来たかと思うと軽い感動すら覚えます。販売予定価格は4万1194円(税込)で、Amazonにて販売される予定です。
なお、今回のレビューは個人的な主観によるもので、メーカー公式情報とは異なる部分もあると思いますのでご了承ください。
対応プラットフォームは、商品名にあるとおりPlayStation 4ですが、PCでの使用に対応しています。PCでの利用時もUSBで接続するだけで使用可能です。
ボタン配置は「VEWLIX配置」がベースで、ボタンとレバー間の距離が少し広めになっています。標準的なVEWLIX配置と比較すると手元が広く感じてゆとりがある印象です。レバーとボタンは三和製のものが標準装備されています。ボタンサイズはΦ30のものが8個使われています。
底板がワンタッチで開閉するので、内部へのアクセスも良好です。他社製のボタンへ換装も可能で、現在私は「GamerFinger」と「SAMDUCKSA」のボタンをそれぞれ4個ずつ使っています。
「Victrix Pro FS」の特長のひとつが、脱着式レバー「The Link2」です。取り外したレバーは内部にしまえるので紛失の心配もありません。
このThe Link2は、数あるアケコンの中でも現状では「Victrix Pro FS」だけがもつ特長です。あまりに簡単に脱着できてしまうため、プレイ中にレバーがとれてしまうのではないか? と心配になる人も多いようですが、これまで私が何年間も使ってきて、ゲーム中にレバーが取れるようなことはなかったのでご心配なく!
ヘッドセット端子は、本体下部中央に3.5mmオーディオジャックがあります。4極のステレオミニプラグが接続できるので、ヘッドセットを接続して使用できます。PCでも使用可能で、マイクとヘッドホンをそれぞれ再生、録音の既定値として設定することもできます。
「Victrix Pro FS」を機器に接続する際、コントローラー側はUSB TYPE-Cで接続します。そのため従来のUSBのような端子の表裏確認が不要となり、ストレスが少なくなりました。
付属のケーブルだけでなく、市販のUSB TYPE-Cケーブルも利用可能です。ケーブルに起因するアケコンのトラブルは大会でも意外と起きるので、ケーブルを手軽に交換できるのは利点といえます。好みのUSBケーブルと交換してみるのも面白いでしょう。
「Victrix Pro FS」の左右の両サイドと、天板上部のボタン類にはLEDバックライトが光っています。点灯パターンは複数から選択でき、グラデーション、入力時に点灯、白、ボタンのみ白点灯、常時点灯の5種類。常時点灯と入力時点灯モードではカラーを変更可能で細かな色の調整ができます。自分だけのお気に入りの色に設定したり、気分に合わせて変えるのもいいですね。
誤操作防止のトーナメントモードについても説明しておきましょう、このモードは、PSボタンやOPTIONボタンといった、対戦ゲームの試合中に使わないボタンを無効化することができます。
熱心なファンは気になるであろう入力遅延について、メーカー公式で「入力レスポンス 5ms」と公表されています。アケコンの入力遅延についてはたびたび注目される要素ですが、メーカーから数字が公開されているのは珍しいことです。「Victrix Pro FS」の入力遅延は、現状市販されているアケコンの中では上位クラスの低遅延コントローラーと言えるでしょう。
また、レバーの脱着やケーブルを本体に格納できる点は、自宅での使用でも役立ちます。アケコンはレバーシャフトの突起が邪魔になりやすく、置き場所に困ることもしばしば。「Victrix Pro FS」はレバー部分を取り外すことで、ちょっとした隙間に立て掛けたり、棚に平起きしたりと、収納場所の選択肢が広がります。
私の場合、アケコンは常に膝置きでプレイしています。「Victrix Pro FS」をセッティングするときは膝上で「裏返してフタを開けて、レバーとケーブルを取り出して、表に向けて取り付けて」という動作をしますが、ハンドルのおかげでテキパキと準備できます。持ちやすい形状なので、無理なく片手での持ち歩きもできます。長時間の持ち歩きはさすがに疲れますので、ショルダーベルトと組み合わせた持ち歩き方もあります。後述していますのでそちらも参照してみてください。
なお、VICTRIXから公式に対応したショルダーベルトは販売されていないため、肩掛けで使いたい場合は自分で探して購入しなければなりません。じつはこれが少々手間だったりします。
以前に私は、見た目と安さ重視でベルトを購入したのですが、使用1日目にしてフックが壊れてしまいました。本体重量が約3.5kgなこと、フック取り付け部が金属であること、持ち運び時にはそれなりの衝撃が加わることを踏まえて、頑丈なベルトを選ぶようにしましょう。
また、「Victrix Pro FS」を肩掛けしての移動には十分な注意が必要です。腰に金属の塊をぶら下げて歩いているようなものなので、周囲との接触には十分に気を配るようにしましょう。
私は格ゲーを集中してプレイしているときはいろんな意味であったまっているので、冬場だろうが半袖Tシャツで十分!という場合もあるのですが、それでも手元の冷えが気になることがありました。
一応、最新バージョンの「Victrix Pro FS」は天板の仕上げ加工がマットな質感になったおかげか、多少は改善されたように思います。ただ、これについてはそれぞれ使う人の感覚や環境次第なところもあります。アルミ削り出しのボディは非常に魅力的ですが、冷え性な人、寒さに弱い人は冬場はカイロを持ち歩く等の対策が必要になるでしょう。
しかし、そうなると今度はL3ボタンが使えません。必然的にR3ボタンとL3ボタンは切り替えて使うことになり、切り替えにはボタン長押し操作が必要なので、即座に別のボタンとして使うことはできません。
格ゲーの場合、どちらのボタンもトレーニングモードで使用することがあるので、プレイするゲームによってはデメリットになるでしょう。 なお、PROボタンは他のボタンにもリマッピングすることが可能ですが、私はあまり使ったことがありません。
また、それに伴いレバー全長もわずかですが長くなります。レバーの長さは5mm変わるだけでも入力感は変化するため、レバーボールを交換したい場合は注意が必要です。
ただ、取り外すのが少々キツく感じました。ツメ部分がガッチリはまっているため、ボタンを取り外すときはドライバー等の細長い棒があると便利です。しかし、力を加えすぎるとツメが折れてしまうこともあるので慎重に作業したほうがいいですね。もし脱着について気になる場合は、ねじ式ボタンを使ってみるのも良いでしょう。
このカスタマイズサービスは、ボディの全面をアルミ削り出しで作られた「Victrix Pro FS」ならではといえますね。日本国内では2020年1月に開催された「EVO JAPAN 2019」にて初めて実施され、終日大盛況でした。
昨年は「EVO 2019」や、「CEO 2019」など、大規模な格ゲーイベントには出展していることが多かったのですが、いまのところ海外のイベント出展がメインの印象です。日本での正式販売開始を受けて、日本でもイベント出展が増えることに期待したいですね。
まだまだ機会は限られますが、世界にひとつしかない自分だけのオリジナルアケコンに仕上がるサービスなので、もしチャンスがあったらぜひ利用してみてください。
アケコンとしての機能面では、VEWLIX配置でボタンとレバー間の距離が広めなこと、三和製のボタンとレバーが標準装備、しかも低遅延でタッチパッド付きと申し分のない性能です。懸念点もいくつかありますが、冬場に天板が冷え込む点は、室内が暖まってくればそこまで気にはなりません。レバーボールを換装する場合も、多少の違和感こそありますが、レバーの全長や、シャフトとボール間に生じる隙間を気にしないのであれば、そこまで大きなデメリットではなさそうです。L3ボタンとR3ボタンが同時に使えないので、ゲームによってはトレモで不便になるためご注意を。
ここまでご紹介してきたように、多機能高性能な「Victrix Pro FS」。4万円を超える価格も相まって、最高級アケコンとの呼び声高い本品です。公式のレーザー刻印サービスも活用すれば、唯一無二のコントローラーになって愛着もグッと増します。あなたのゲームライフの相棒に、おひとついかがですか?
■関連リンク
VICTRIX
https://www.victrixpro.com/jp/
VICTRIX PRO FS
https://www.victrixpro.com/jp/showroom/fight-stick-pro-fs
Victrix Pro FS アーケードファイトスティック タッチパッド付モデル for PS4(Amazon販売ページ)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07PB6GMLK/
今回は縁あって、ALIENWARE ZONEで「Victrix Pro FS アーケードファイトスティック タッチパッド付モデル for PS4」(以下、Victrix Pro FS)の紹介とレビューをさせていただくことになりました。
これまで海外のみで販売されてきた「Victrix Pro FS」ですが、日本向けに2020年4月30日より正式販売が決定しました。
※記事公開時点では発売日を「3月31日」としておりましたが、開発元より正式な発売日が「4月30日」に決定したとの連絡をいただきました。訂正いたします。
私も長くVICTRIXを見守ってきましたが、とうとうこの日が来たかと思うと軽い感動すら覚えます。販売予定価格は4万1194円(税込)で、Amazonにて販売される予定です。
なお、今回のレビューは個人的な主観によるもので、メーカー公式情報とは異なる部分もあると思いますのでご了承ください。
「Victrix Pro FS」の特徴まとめ! 特筆すべきはレバー脱着式機構!
まずは、「Victrix Pro FS」の基本的な機能や性能を紹介します。それと併せて私なりの所感もいくつか記載していきましょう。対応プラットフォームは、商品名にあるとおりPlayStation 4ですが、PCでの使用に対応しています。PCでの利用時もUSBで接続するだけで使用可能です。
ボタン配置は「VEWLIX配置」がベースで、ボタンとレバー間の距離が少し広めになっています。標準的なVEWLIX配置と比較すると手元が広く感じてゆとりがある印象です。レバーとボタンは三和製のものが標準装備されています。ボタンサイズはΦ30のものが8個使われています。
▲上部から見たところ。手前のパームレストスペースも広めに取られています
▲底面の滑り止めにはVictrixのロゴが。左右の穴は持ち運びに利用可能です
底板がワンタッチで開閉するので、内部へのアクセスも良好です。他社製のボタンへ換装も可能で、現在私は「GamerFinger」と「SAMDUCKSA」のボタンをそれぞれ4個ずつ使っています。
▲底面を開くと、レバーと脱着用の六角レンチが収まります
「Victrix Pro FS」の特長のひとつが、脱着式レバー「The Link2」です。取り外したレバーは内部にしまえるので紛失の心配もありません。
このThe Link2は、数あるアケコンの中でも現状では「Victrix Pro FS」だけがもつ特長です。あまりに簡単に脱着できてしまうため、プレイ中にレバーがとれてしまうのではないか? と心配になる人も多いようですが、これまで私が何年間も使ってきて、ゲーム中にレバーが取れるようなことはなかったのでご心配なく!
▲シャフト部をスライドさせることで簡単にレバーを脱着できます。シャフト部と台座はボールベアリングで固定されています
ヘッドセット端子は、本体下部中央に3.5mmオーディオジャックがあります。4極のステレオミニプラグが接続できるので、ヘッドセットを接続して使用できます。PCでも使用可能で、マイクとヘッドホンをそれぞれ再生、録音の既定値として設定することもできます。
▲「Victrix Pro FS」に付いているオーディオボタンを使ってボリューム調整やマイクのミュートといったことまで可能です
▲オーディオ端子を使う場合、ストレートタイプのケーブルだと膝置きプレイ時にはお腹のあたりにケーブルが来るためかなり邪魔です。L字の4極延長ケーブルを使うと改善されます
「Victrix Pro FS」を機器に接続する際、コントローラー側はUSB TYPE-Cで接続します。そのため従来のUSBのような端子の表裏確認が不要となり、ストレスが少なくなりました。
▲USB-C端子は上側に用意されています。持ち運び時はケーブルが出っ張らずにスッキリ
付属のケーブルだけでなく、市販のUSB TYPE-Cケーブルも利用可能です。ケーブルに起因するアケコンのトラブルは大会でも意外と起きるので、ケーブルを手軽に交換できるのは利点といえます。好みのUSBケーブルと交換してみるのも面白いでしょう。
▲側面奥にLEDのライティング機能を搭載しています
「Victrix Pro FS」の左右の両サイドと、天板上部のボタン類にはLEDバックライトが光っています。点灯パターンは複数から選択でき、グラデーション、入力時に点灯、白、ボタンのみ白点灯、常時点灯の5種類。常時点灯と入力時点灯モードではカラーを変更可能で細かな色の調整ができます。自分だけのお気に入りの色に設定したり、気分に合わせて変えるのもいいですね。
誤操作防止のトーナメントモードについても説明しておきましょう、このモードは、PSボタンやOPTIONボタンといった、対戦ゲームの試合中に使わないボタンを無効化することができます。
熱心なファンは気になるであろう入力遅延について、メーカー公式で「入力レスポンス 5ms」と公表されています。アケコンの入力遅延についてはたびたび注目される要素ですが、メーカーから数字が公開されているのは珍しいことです。「Victrix Pro FS」の入力遅延は、現状市販されているアケコンの中では上位クラスの低遅延コントローラーと言えるでしょう。
大会シーンでの持ち運びが便利になる機能満載!
さて、ここまで簡単に性能面の特徴を列挙してきましたが、ここからは実際に私が国内外の大会やイベントの遠征で使用してみたうえで、実践の感想を含めたレビューをお伝えしていきます。実際に私が使ってみて、特に便利だと感じた機能や性能についての具体例も紹介します。レバーの脱着機構は手軽さも相まって抜群に便利
前述のとおり、レバーシャフトを取り外せば、スーツケースやリュックサックに入れる際に邪魔になりにくくスムーズに出し入れできます。海外遠征や対戦会など、これまで国内外の多くのイベントに参加してきましたが、「Victrix Pro FS」は持ち運びに最適なアケコンのひとつと言えます。また、レバーの脱着やケーブルを本体に格納できる点は、自宅での使用でも役立ちます。アケコンはレバーシャフトの突起が邪魔になりやすく、置き場所に困ることもしばしば。「Victrix Pro FS」はレバー部分を取り外すことで、ちょっとした隙間に立て掛けたり、棚に平起きしたりと、収納場所の選択肢が広がります。
▲ケーブルは 、取り外して折りたたんで本体内部に格納することも可能。私はいつもこの状態で持ち運んでいます
▲上部の金具を取り外すとここまでスッキリ。他のアケコンとは一線を画す収納性です
持ち運び用ハンドルが逐一快適! 取り回しも良好!
地味なポイントに見えがちですが、「Victrix Pro FS」は左右両方がハンドル形状になっていてそれがとんでもなく活躍します。本体のどちら側からでも掴むことができることで、取り出し、設置の取り回しが非常に快適です。これは自宅で使用する場合でも特に実感するポイントだと思います。私の場合、アケコンは常に膝置きでプレイしています。「Victrix Pro FS」をセッティングするときは膝上で「裏返してフタを開けて、レバーとケーブルを取り出して、表に向けて取り付けて」という動作をしますが、ハンドルのおかげでテキパキと準備できます。持ちやすい形状なので、無理なく片手での持ち歩きもできます。長時間の持ち歩きはさすがに疲れますので、ショルダーベルトと組み合わせた持ち歩き方もあります。後述していますのでそちらも参照してみてください。
▲フックを取り付ける金具には、接続ケーブルを巻きつけておきます。ハンドルと併せてとても便利な構造です
ショルダーフック装着で肩掛け可能
通常、アケコンを持ち歩く場合は大きめのカバンやリュックサックに入れることが多いです。しかし、大会や対戦会などのイベント中は収納しているカバンから頻繁に出し入れするのは案外面倒です。「Victrix Pro FS」は市販のショルダーバッグ用ベルトを使うことで、ショルダーバッグのように肩掛けして持ち歩けます。この状態であればカバンから取り出す手間も省けるうえに、移動時に両手も自由に使えるので利便性はかなり高いです。なお、VICTRIXから公式に対応したショルダーベルトは販売されていないため、肩掛けで使いたい場合は自分で探して購入しなければなりません。じつはこれが少々手間だったりします。
以前に私は、見た目と安さ重視でベルトを購入したのですが、使用1日目にしてフックが壊れてしまいました。本体重量が約3.5kgなこと、フック取り付け部が金属であること、持ち運び時にはそれなりの衝撃が加わることを踏まえて、頑丈なベルトを選ぶようにしましょう。
▲「Victrix Pro FS」の金具は黒の塗装がされているので、キズがつくのを気にするなら取り付けるナスカンはプラスチック製のものが良いでしょう
また、「Victrix Pro FS」を肩掛けしての移動には十分な注意が必要です。腰に金属の塊をぶら下げて歩いているようなものなので、周囲との接触には十分に気を配るようにしましょう。
気になる点、注意点
ここからは「Victrix Pro FS」を使っていて個人的に気になった点についてです。想定しているアケコンの使い方によってはデメリットにもなりえるので、購入を考えるうえで判断材料にしていただければと思います。冬場は天板が冷たい
天板が金属製のアケコンの宿命ともいえるのですが、冬の季節は天板がかなり冷えます。私は格ゲーを集中してプレイしているときはいろんな意味であったまっているので、冬場だろうが半袖Tシャツで十分!という場合もあるのですが、それでも手元の冷えが気になることがありました。
一応、最新バージョンの「Victrix Pro FS」は天板の仕上げ加工がマットな質感になったおかげか、多少は改善されたように思います。ただ、これについてはそれぞれ使う人の感覚や環境次第なところもあります。アルミ削り出しのボディは非常に魅力的ですが、冷え性な人、寒さに弱い人は冬場はカイロを持ち歩く等の対策が必要になるでしょう。
R3ボタンとL3ボタンを同時に使うことができない
これはPlayStation 4で使うときの注意点です。現在販売されているバージョンの「Victrix Pro FS」は、天板上部にPROボタンがひとつだけあります。PROボタンは初期設定ではL3ボタンが設定されており、R3ボタンは初期設定のままでは使うことができません。そのため、PROボタンを設定変更してR3ボタンに置き換えることで使えるようになります。しかし、そうなると今度はL3ボタンが使えません。必然的にR3ボタンとL3ボタンは切り替えて使うことになり、切り替えにはボタン長押し操作が必要なので、即座に別のボタンとして使うことはできません。
格ゲーの場合、どちらのボタンもトレーニングモードで使用することがあるので、プレイするゲームによってはデメリットになるでしょう。 なお、PROボタンは他のボタンにもリマッピングすることが可能ですが、私はあまり使ったことがありません。
▲ちなみに、PS4版『DEAD OR ALIVE 6』の場合は、トレモでL3ボタンとタッチパッドボタンが同一の働きをするため、そこまで不便には感じていません。私はPROボタンをR3ボタンに設定して使っています
カスタマイズについて
「Victrix Pro FS」は、ボタンやレバーを換装することも可能です。ゴールデンレバー等のレバーユニットを取り付けることもできます。ちょっとした注意点もあるので解説していきます。The Link2に市販のレバーボールを装着する場合は注意が必要
The Link2はシャフト形状の関係で、レバーボールも特殊な形状をしています。ネジ部が一般のレバーボールに比べて1段深く掘った位置にある感じです。これはThe Link2の機構上どうしても必要な形状です。そのため、市販のレバーボールに換装すると、ボールとシャフトに隙間が空いてしまって見た目が少々不格好になります。また、それに伴いレバー全長もわずかですが長くなります。レバーの長さは5mm変わるだけでも入力感は変化するため、レバーボールを交換したい場合は注意が必要です。
ボタンの換装について
天板裏にはボタンのツメ部を合わせるための溝が掘ってあり、はめ込み式ボタンの場合はそこに向きを合わせて取り付けます。 天板がやや厚めに作られているのか、はめ込み式ボタンはかなりピッタリと溝にはまるのでボタンの向きはズレません。ただ、取り外すのが少々キツく感じました。ツメ部分がガッチリはまっているため、ボタンを取り外すときはドライバー等の細長い棒があると便利です。しかし、力を加えすぎるとツメが折れてしまうこともあるので慎重に作業したほうがいいですね。もし脱着について気になる場合は、ねじ式ボタンを使ってみるのも良いでしょう。
▲SAMDUCKSA製のねじ式ボタンをいくつか取り付けてみました。画像中央のレバー付近のクリアのボタンです。よく見ると筐体やボタン同士の距離がギリギリなのが見て取れます。問題なく使えていますが、ねじ式は製品によっては取り付けできない可能性もあるので気をつけましょう
アケコン本体へのレーザー刻印サービス
VICTRIXがイベントにブース出展している場合、「Victrix Pro FS」を持ち込むことで自分好みの柄をレーザー刻印をしてくれるサービスがあります。もちろん無料で行ってくれます。▲私は友人にデザインしてもらったロゴマークを右下に入れてもらいました
このカスタマイズサービスは、ボディの全面をアルミ削り出しで作られた「Victrix Pro FS」ならではといえますね。日本国内では2020年1月に開催された「EVO JAPAN 2019」にて初めて実施され、終日大盛況でした。
昨年は「EVO 2019」や、「CEO 2019」など、大規模な格ゲーイベントには出展していることが多かったのですが、いまのところ海外のイベント出展がメインの印象です。日本での正式販売開始を受けて、日本でもイベント出展が増えることに期待したいですね。
まだまだ機会は限られますが、世界にひとつしかない自分だけのオリジナルアケコンに仕上がるサービスなので、もしチャンスがあったらぜひ利用してみてください。
総評
レバーの脱着機構だけでなく、ハンドル形状やショルダーフック、使いやすい接続ケーブルと、「Victrix Pro FS」は外での使用に限らず自宅で使う場合でも快適さを実感できます。アケコンとしての機能面では、VEWLIX配置でボタンとレバー間の距離が広めなこと、三和製のボタンとレバーが標準装備、しかも低遅延でタッチパッド付きと申し分のない性能です。懸念点もいくつかありますが、冬場に天板が冷え込む点は、室内が暖まってくればそこまで気にはなりません。レバーボールを換装する場合も、多少の違和感こそありますが、レバーの全長や、シャフトとボール間に生じる隙間を気にしないのであれば、そこまで大きなデメリットではなさそうです。L3ボタンとR3ボタンが同時に使えないので、ゲームによってはトレモで不便になるためご注意を。
ここまでご紹介してきたように、多機能高性能な「Victrix Pro FS」。4万円を超える価格も相まって、最高級アケコンとの呼び声高い本品です。公式のレーザー刻印サービスも活用すれば、唯一無二のコントローラーになって愛着もグッと増します。あなたのゲームライフの相棒に、おひとついかがですか?
■関連リンク
VICTRIX
https://www.victrixpro.com/jp/
VICTRIX PRO FS
https://www.victrixpro.com/jp/showroom/fight-stick-pro-fs
Victrix Pro FS アーケードファイトスティック タッチパッド付モデル for PS4(Amazon販売ページ)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07PB6GMLK/
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