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ORTHROS Magicalに勝利の女神が微笑む!JCG主催のオープン大会「FACE」観戦レポート

株式会社JCGは2021年5月19日、賞金制大会「FACE」(4月大会)の決勝戦を開催した。本稿ではその試合模様をレポート形式でお届けする。


JCG主催のオープン大会「FACE」とは?

本大会は、バトルロイヤルゲームApex Legends』(Apex)のPC版を使った公式オンライン大会だ。主催企業はJCGで、「安心かつわかりやすい大会の定期開催」をコンセプトに掲げている。2回目となる今大会はカスタムサーバーの不具合を考慮し、約1ヶ月間のスケジュール延期を経て開催される運びとなった。

決勝戦は予選を勝ち抜いた計21チームが集結。優勝賞金(30,000円)と1位の座をかけ、視聴者が見守るなかで激戦が繰り広げられた。

▲番組MC&実況のabaraさん(中央)、アシスタントMCの史奈さん(左)、ゲストキャスターのまさのりさん(右)

ここからは第3試合及び第4試合にフォーカス。優勝争いに食い込んだ上位チームの奮闘ぶりをはじめ、キャスター陣も声を上げた注目すべきハイライトに迫る。

「FACE」大会ルール

  • 参加チーム:21チーム
  • ポイント集計:試合終了時の順位やキル数に応じてポイントを加算
  • 最終順位:全4試合後の獲得ポイント数をもとに決定
  • 大会マップ:ワールズエッジ

第3試合(チャンピオン:FaTe diamond Anarchy)

第2試合でチャンピオンを達成した「Keyboard and Mouse」(KM)が首位を走る最中、決勝戦の折返し地点となる第3試合がスタート。開始10分までの動きを見ると、後半戦ということもあってか、どのチームも積極的にキルポイントを狙う動きが目立つ。開始7分で「teamSolid」(TDL)と「BeastMode」(BM)が脱落すると、呼応するように「chouetteGaming」(cG)もKMの首を取るべく執拗に追撃。ラヴァシティ周辺のトンネル内で集中砲火を浴びせ、第2試合チャンピオンのKMを早々に退場へ追い込んだ。

▲あえてチームを分散させて後方と側面から奇襲をしかけるcG。カウンターを試みるKMだったがあえなく全滅

開始10分を過ぎると残りチーム数も見る見るうちに減少していく。「ORTHROS Magical」(ORM)が「毘沙門天」(BMT)を倒したかと思えば、キルを稼ぐためにファイトへ持ち込みたいcGが現れ、混戦のスキをうかがってORMを撃破。cGはそのまま単身で生き残っていた「team numa」(numa)の床ぺろでたー選手を刈り取り、開始20分ごろまでにキルポイントを大量に稼いだまま、地上を見下ろす高所(有利ポジション)へ位置取ることに成功した。

▲EVA-8でcGを全滅させたソラリーナ選手のもとに駆け寄るFAC。人数差が勝敗を決した瞬間だ

cGの攻勢で決するかに見えた終盤だったが、最終リングは残り6部隊による大混戦へ発展する。屋内と屋外を縦横無尽に往来するプレイヤーが互いに潰しあい、決戦が始まってから10秒も経たないうちに部隊が消失。cG、「RxR Spade」(RxS)、「FaTe diamond Anarchy」(FAC)の3チームによる三つ巴の戦いが始まるやいなや、ソラリーナ選手(RxS)が高所から飛び降りてきたcG_Lusy選手(cG)をショットガンで仕留める。チャンピオン候補のcGが破れた刹那、3名生存のまま混戦をくぐり抜けたFACが駆け寄り、満身創痍のソラリーナ選手を討ち取って終幕。1人も欠けることなく、FACが第3試合のチャンピオンをもぎ取った。

▲第3試合の総合リザルト

第4試合(チャンピオン:ORTHROS Magical)

第3試合よりもスピーディーな試合運びが予想された第4試合。というのも、キルポイントやチャンピオン達成ポイントを稼ぐうえでラストチャンスとなるのは明白。そのためか、上位陣を追いかける中位陣やその他のチームを含め、降下時から”被せ”(敵チームと降下ポイントを合わせて着地後に戦いを仕掛ける)が多く見られた。

各チームともリング収縮前の初動ファイトでキルポイントを稼ぎ、開始数分で第3試合チャンピオンのFACが全滅。さらに進んで開始10分、マップ右上に点在するチームが血気盛んに激突……かと思われたが、装備や態勢を立て直すために各々撤退。一連の流れを見たアシスタントMCの史奈さんは、「まだそこまで時間が経っていないのにアーマーが育ってる」と驚き混じりにコメントした。

▲2チームの争いに背後から介入するMID。俯瞰カメラで見ると一目瞭然だが、戦闘中にいち早く奇襲を察知するのは熟練者でも難しい

混戦に乗じて上手くキルを稼いだのが「まいど」(MID)の面々。というのも、敵チーム同士が睨み合っている最中、鮮やかに強襲を成功させたからだ。「GamingTeamZEUS」(GTZ)とnumaが低地で衝突している一方、MIDは岩山の裏に隠れながら密かに進軍を開始。GTZとnumaが消耗したスキを突き、文字通り”漁夫の利”を得る形で両チームの削ぎ落とした。

▲突破口をこじ開けたToshiChan選手のクレーバー。まさしく”運命の女神が微笑んだ”と言っても過言ではないだろう

とはいえ、漁夫の利がキレイに決まったとしても確実な勝利へ結びつくとは限らない。『APEX』はバトロワである以上、戦果を上げたチームが別のチームから襲撃されて結局倒されてしまう……という状況が頻発する。今回の第4試合も例外ではなく、開始16分時点で残り5チームまで減少。その口火を切ったのはORMで、やはり高所に陣取って他のチームを迎え撃つ作戦に出た。地上で攻撃を耐えしのいでいた「Cantera gaming lux」(CTL)や「HumanAimBot」(HAB)は倒れ、同じ場に居合わせたBMTも1名が残るのみ。この戦場を支配していたのはポジショニング能力に長けたORMと、決勝戦を通して卓越した継戦能力を披露していたcGの2チームだった。

ORMが地の利を活かし切るか、それともcGが強引に押し返すのか。いつ破られてもおかしくない近郊が続くなか、天運を手中に収めたのはORM。偶然フィールド内に落下していた支援物資からクレーバー(高威力を誇るスナイパーライフル)を手に入れると、ToshiChan選手がRizq.選手(cG)をワンショットキル。続けてPotqtq選手(cG)、cG_Lusy選手(cG)をダウンさせ、最大の障壁であったcGを打ち破った。その後、離れた場所で戦況を静観していたAsparagus192mm選手が参戦するも、一矢報いることは叶わずにダウン。この瞬間、総合10キルを獲得したORMが第4試合のチャンピオンに君臨した。

▲第4試合の総合リザルト

全4試合の終了後、キャスター席の3名より最優秀チームが発表。気になる1位の栄光は、最も多くポイントを獲得したORMのメンバーたちへ贈られた。第2回大会の玉座に上り詰めたORMは、優勝賞金30,000円ならびに今後予定されている「FACE」招待制大会への参加券も獲得した模様だ。

試合後に行われた特別インタビューにて、ORMのPinoNolR選手は「ここで勝たないと負けてしまう!といった場面でToshiChan選手がクレーバーで突破口を開いてくれたのが印象深い」とコメント。一方のToshiChan選手も「チーム内のMVPを決めるなら?」という質問に対して「自分ですね!」と一同の笑いを誘いつつ、世界大会「Apex Legends Global Series」への展望を述べて場を締めくくった。

▲「FACE」4月大会の総合リザルト

上位5チームと獲得ポイント数

  • 1位:ORTHROS Magical(63P)
  • 2位:chouetteGaming(54P)
  • 3位:Keyboard and Mouse(48P)
  • 4位:FaTe diamond Anarchy(31P)
  • 5位:消えたゆうだい(31P)

FACE 公式ページ
https://face.j-cg.com/competition/Kn3lIXXMwt

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