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Faker Senpai来日記念! ウメハラとの対談も実現した「Twitch特別イベント」をレポート!
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2月12日、Twitchは東京・中野のRed Bull Gaming Sphere Nakanoにて、『League of Legends』(以下、『LoL』)韓国在住人気プロゲーマーであるFaker選手の来日を記念した特別企画を実施した。
当日は一部のファンも招待され、記念撮影などでFaker選手との交流も行われた。今回は“Faker Senpai”へのインタビュー、長年格闘ゲーム界で活躍するプロゲーマーのウメハラ選手との対談、そしてエキシビションマッチなどの模様をお伝えしよう。
試合前にすることやプレイしたいゲームは? Fakerへの質問
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日本へ来るのが初めてというFaker選手は、登壇時にイベント開催前に公開された映像にて、日本語の簡単なあいさつを少し学んだと話す。Faker選手への質問は、Twitterで投稿されたツイートや来場者、そしてメディアから送られた。
最初の質問は、Faker選手の「Senpai(先輩)」という愛称について。もちろん知っており、「初めての二つ名ということで馴染みもあり、良いと思っているのでぜひ呼んでほしい」とのこと。また別のニックネームである“魔王”については、「怖いと思うので好きなものではない」とも話していた。
2つめの質問は「試合前やソロキュー前に行う前のルーティンを教えてください」というもの。Faker選手は「試合前に少し身体をほぐすための軽いストレッチをいつもやっており、次のゲームのための思考もする」と語る。続けて、「緊張が解けることに加えストレッチをすると血液循環が良くなるため、集中力も上がるからではないか」とも話した。
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3つめは「『Poly Bridge』をクリアしたら、次にプレイしたいゲームは?」という質問。Faker選手は『LoL』以外のタイトルもプレイすることでも知られており、「『Poly Bridge』は飽きてきたので、次のゲームを考えている最中」とのことだった。元々ゲームが好きということに加え、ファンが見て楽しめることも考えてゲームを選んでいるようだ。
続いては「コーチ怖い?」という単刀直入な質問だ。Faker選手が現在所属している「SKT T1」のkkOmaコーチの怖さについては、「普段は選手の面倒を見てくれる人ではあるがゲームとなるととても厳しい人」であるという。元選手であるBengiコーチとの関係では、「“選手とコーチ”という関係でうまくやっており、昔選手であったもののそういう部分は関係がなくなっているのかな」とも述べた。
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ここから会場に訪れたファンからの質問に移った。
「弱体化するカーサスはこれからどうしたらいいか?」という切実そうな質問には、「最近はカーサスを使っていないもののmidラインのロームが難しいので、ファームを中心にすればいいのではないかと考えたことがある」とコメント。「あまりゲームがうまくないプレイヤーはどうしたらいいか?」では、難しい質問と前置きしつつ、「ただ頑張ればいい」ということに加え、「よく食べてよく寝るとしか言えない」と答えた。この回答には、「ゲームでストレスをためるとさらにゲームがうまくいかなくなってしまうため」との理由も付け加え、「(うまくなるには)ゲームプレイに時間を投資すべきだが、時間がとれなければ思考を重ねることも大切」とのアドバイスを披露した。
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また、女性ファンからFaker選手へ「カワイイなと思うチャンピオンやスキンは何?」という質問も。これには、「チャンピオンの外見をじっくり見たことがない」としながらも「アーリ」と回答。また、「プロプレイヤーになって良かったことは?」という質問には、「他の人ができないような特別な経験をたくさんできたこと」だと言う。
ALIENWARE ZONE編集部から「2013年ぐらいからずっとSKTに所属しつづけている理由は?」という質問を投げてみたところ、「一番初めに所属したチームがSKTだったのでこれからもずっといるのではないか。SKTから助けてもらったこともあるので、自分からチームの役に立つようにしなければという思いもある」と話した。さらに、「LCK(League of Legends Champions Korea)の中で一番警戒しているチームやプレイヤーは?」という現状への質問には、「KingstonやKT、Afreecaが強いと思っているが、他のチームを考えるよりは自分のチームをどうするべきかを考えている」と答えてくれた。
「余暇の過ごし方は?」では、本を読むことや「あまり寝られていないことから寝るようにしている」と話した。本はファンからもらうものが多く、村上春樹や東野圭吾の本(韓国でも人気とのこと)を読むこともあるそうだ。
頂点に立ち続けるふたりの共通点とは? Faker×ウメハラ対談
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続いて、「レジェンドとレジェンドの邂逅」というテーマからプロゲーマーの梅原大吾選手が登壇し、Faker選手との対談が行われた。
ウメハラ選手はFaker選手を最近知ったそうで、Faker選手もウメハラ選手について最近知ったものの、入場時に映し出された「EVO 2004」での「背水の逆転劇」の動画はよく見ていたという。
ウメハラ選手からは、「Faker選手の子供時代はどのようなものだったのか?」という質問が送られた。Faker選手は、「子供の頃からゲームが大好きで6歳ぐらいからプレイステーションをやっていたことがきっかけ」だという。ウメハラ選手も5歳ぐらいからゲームをプレイしていたと語っていた。
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Faker選手からウメハラ選手への質問は「年齢を重ねると反応速度が落ちていってしまうが、ウメハラ選手は30代中盤なのにトップを維持できるのはどうして?」というものだ。
ウメハラ選手は、「『LoL』の世界は反射神経が求められるゲームだから20代前半じゃないと勝ちにくいという話を聞いている」と前置きしたあと、「格闘ゲームは反射神経が大事ではあるものの、反応速度が全てではないというゲーム性からジャンルの違いもあるのではないか」と話す。さらに「自分の過去のプレイ映像を見るとキビキビ動いて『若者らしい』という部分がありつつも、戦略の甘さが見て取れる。確かに衰えた部分もあるが、そのぶん経験でも伸びたので自分自身の強さは変わらないのではないか」とも話した。Faker選手から「さらに年齢を重ねておじいさんになっても強い自信はありますか?」と聞かれると、ウメハラ選手は「格闘ゲームだったらなんとかなる」と答えた。
ここで司会のkatsudion氏から「自分自身の限界を感じたことがあるか?」という質問も。Faker選手は、「韓国では25歳を過ぎると限界を感じる選手が多いと聞くが、自分自身は限界を感じたことはない」と言う。ウメハラ選手も「コツコツマイペースなのでそう感じたことがない」と話していた。
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最後に「ウメハラ選手とFaker選手みたいにうまくなるにはどういうメンタルがいいのか?」という質問についてウメハラ選手は、「自身のメンタルの強さはゲームへの風当たりが強かった子供の頃に培われた」と言いつつも、これからの時代には必要ないのではないかと答えた。
一方、ウメハラ選手と10歳以上歳が離れているFaker選手は、「ゲームがうまくなるにはたくさんプレイすることが重要ではあるが、自分のうまいところを探すのが重要」と話した。
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Fakerが選んだファンアートは?
続いては、Faker選手来日を記念してファンから送られた14枚ファンアートの中から、Faker選手自身がお気に入りの1枚を選び出すコーナー。これにはFaker選手は色々と悩み、3度も全てのイラストを見直していたが、最終的にルブランと背中合わせのイラストを選出。書き手にはチームのユニフォームが贈られた。
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Fakerとファンが『LoL』で対戦!
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トークショーの後は、なんとFaker選手がファンとオンラインで対戦するデモプレイを実施。Faker選手はカタリナを選択した。
特に注目したいのが、ゲーム開始序盤でかなり細かな設定を行っていたことで、自分自身の設定はしっかりとやっておかないと、という。「同じチャンピオンを3回使えばマスターできるという噂」に関してはまさしくその通りで、「3回やると乗り換えはだいたい大丈夫な感じになる」と答えた。
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Faker選手のプレイは、マウスポインティングがとても速いことで知られているが、実際の手元を見てみてもキーボードと並列してマウスのクリックが想像以上に速いことがわかる。プレイでは、中盤から相手チームを押し始めたものの終盤になるにつれてチーム全体が押される場面が目立ち、最終的に勝利したのは相手チームのコミュニティプレイヤーたちだった。
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イベントの最後には、「日本にたくさんのファンがいることを今回初めて知りました。いつも応援して下さってありがとうございます。ファンアートも皆さんとても上手でとても感謝しています。機会があればまた日本に来たいと思っています」とFaker選手。日本のファンに向けて「いま韓国で僕たちはあまり成績がよくないですが、頑張っていいところをお見せしたいと思います」と決意を語った。
生放送終了後には、来場したファンへのサイン会や記念撮影も実施。いつものFaker選手らしい冷静な表情の中にも時折笑顔を見せながら、2時間弱のイベントは終了した。
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なお、このイベントのアーカイブ映像はTwitchで公開されている。リラックスした素のFaker選手の表情を楽しんでほしい。
【Faker Senpai 特別企画】SKT T1 Faker 来日スペシャル配信
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