『環願 Devotion』問題に見る現実とゲームの接続……ゲームはなぜ社会問題化するのか【インディーゲームレビュー 第48回】
台湾のインディーゲーム『還願 Devotion』が不適切な表現があったとして配信停止、中国市場におけるSteamの存在まで巻き込み、政治問題化している。ゲームはなぜ社会問題化するのか、現実とゲームの関係性を考える。
台湾のインディーゲーム『還願 Devotion』が不適切な表現があったとして配信停止、中国市場におけるSteamの存在まで巻き込み、政治問題化している。ゲームはなぜ社会問題化するのか、現実とゲームの関係性を考える。
1分間で死んでしまう主人公というアイディアがユニークで、世界的なヒットを記録したタイトル『Minit』。プロトタイプがゲームジャムで制作された本作は、ゲームジャム時代を象徴するインディーゲームである。
航海中に消息を絶ったオブラ・ディン号の謎をときあかしていく『Return of the Obra Dinn』は、“謎が謎を呼ぶ展開”を巧みに演出し、優れた難易度構造で高い評価を得ているタイトルだ。
台湾のインディーゲームスタジオが開発した、宇宙葬がテーマのアドベンチャーゲーム『OPUS 魂の架け橋』。「こちら側」と「あちら側」が交錯する世界の中で綴られる美しい物語は台湾ならではのローカルな宗教観と深い関係があった。
TGS2018「センスオブワンダーナイト」で注目を浴びたインディーゲーム『The Gardens Between』は、スマホゲーム会社ならではの知見が光る挑戦的なタイトルだった。
ゲームには必ず顧客が存在する。アメリカ版『ぼくのなつやすみ』ともいえる、人生に疲れた白人男性が主人公のウォーキングアドベンチャー『Firewatch』は、顧客を絞り込むことで高い評価を集めたユニークなタイトルだ。
ゲームと物語は水と油の存在だ。アドベンチャーゲームの歴史は、この両者を融合させるための、さまざまな挑戦の過程だといえる。絵本風のグラフィックとカートゥーン的なドタバタ劇が楽しい『CHUCHEL』もまた、そうしたゲームの一つだ。『フィンチ家の奇妙な屋敷で起きたこと』で論じたように、ゲームとはプレイヤーに再挑戦を強いるメディアだ。もっとも、そのためにはルールが常に同じでなければならない。事実、コンティニューのたびにゲームのルールが変わるようでは、プレイヤーが過去の経験を活かせないことは明白だろう。プレイヤーは
テレビゲームは、プレイヤーの関与を経て初めて価値が生まれる「永遠の未完成品」だ。そのためゲームの魅力を正しくプレイヤーに伝える必要がある。MSX向けに制作された『タロティカ・ブードゥー』も、伝えることに自覚的なゲームだ。
茶道、武道、芸術等における師弟関係のあり方に「守破離」がある。この考え方はゲームデザインにおいても同様だ。RPGツクールでオリジナル版が作られた『OneShot』もまた、ゲームデザインにおける「守破離」を感じさせる内容だ
老舗ゲーム会社バンダイナムコエンターテインメントからリリースされた『リトルナイトメア』。UE4の大域照明による「光と影」を生かしたパズルが特徴の本作は、様々な表現技法が投入されたリアルタイム3DCGの集大成だ。
台湾の白色テロの時代を扱った異色の2Dアドベンチャーゲーム『返校』。独自の世界観を生み出すストーリーテリングと、2Dのカメラ視点が与える演劇的な効果とは。
「センス・オブ・ワンダーナイト2017」ファイナリストにも選出された『Old Man’s Journey』。ハリウッド映画の脚本セオリーと、回想シーンを活用したゲームならではの作劇法が垣間見える作品だ
ゲームとはプレイヤーに対して「擬似的な死」を何度も繰り返させるメディアだ。エピソードがすべて「死」で終わる『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』は、ゲームが持つ構造的な特性を十二分に活用したアドベンチャーゲームだ。
私たちはゲームをプレイする時、無意識のうちにプレイヤーキャラクターと自分とを同一視して考える。プレイヤーキャラクターには「拡張された身体」という機能があるからだ。『RiME』はそのことに自覚的なタイトルの一つだ。
日本ゲーム大賞2014「ゲームデザイナーズ大賞」を受賞した『Brothers: A Tale of Two Sons』。ルール・インタラクティブ・ジレンマの「ルイージ主義」から考える、その魅力とは?