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【プロゲーマー XQの勝利のためのゲームテク】第3回 『オーバーウォッチ』マップ解説「レイコウタワー」編

こんにちは、3月21日に実装された新ヒーロー「オリーサ」を楽しみにしていたXQです。
オリーサは一つ前に実装されたソンブラとは違って「タンクタイプ」「バリア持ち」「ミニグラビトンサージ」「半無敵化」「遠距離攻撃」「ダメージ強化」のような扱いやすい特性を豊富に持っているので、実装直後でもランクドマッチで見かけることになりそうです。かく言う私も積極的にピックしていくつもりです!メチャクチャ楽しそうですからね!
さて、話は変わります。 今回は「レイコウタワー(Lijiang Tower)」の解説をしていきたいと思います。

レイコウタワーのイメージ

「レイコウタワー」はどういうマップ?

レイコウタワーは「コントロール」と呼ばれるゲームモードのマップの1つです。マップは「ナイトマーケット(Night Market)」と「ガーデン(Garden)」「コントロールセンター(Control Center)」の3つのエリアで構成されています。

エスコートやハイブリッド、アサルトのような広いマップを攻め進めなくてはいけないゲームモードとは違って、比較的狭い左右対称のマップで戦うことになります。両チームはマップ中央に置かれた1つのコントロールポイントを奪い合い、相手より長くCP(キャプチャーポイント)を維持し、先にパーセンテージを100%にしたチームがラウンドを取得。3本先取した方が勝利となります(ランクドマッチ基準)。

レイコウタワーの解説に入る前に少しだけコントロールマップで重要なことと、ピックについて書いておきます。

ポイント1. 初めの集団戦は最も重要

これはどのゲームモードでもいえることですが、初めの集団戦を勝利したチームは負けたチームと比べ、ULTのチャージ具合やポジショニングで有利に進めることが出来ます。
基本的に最初の集団戦で負けてしまうと、二度目の集団戦は敵が待ち構えている所に攻めるという難儀な状況に加え、チャージ効率の良いULTを先に使われてしまい、大体負けてしまいます。 そして、三度目の集団戦ぐらいでやっとフェアに近い戦いが出来るようになります。 このようにコントロールマップは他のゲームモードと比べ、初めの集団戦で負けた場合、とんでもないレベルで厳しい状況に陥ります。

ポイント2. 勝てない集団戦は早めに切り上げる

勝てない、勝てる見込みのない集団戦をダラダラと続ける意味は全くありません。「あ、これダメそうだな」と思ったら早く全滅して、次に行きましょう。
コントロールマップはCPを完全に取るまでは自分たちのパーセンテージが増えることはありませんし、ズルズルと集団戦を続けてしまうと、集団戦を一回起こせる程の時間を無駄にしてしまうかもしれません。

この2つのポイントだけでなく、別マップと同じようにしっかりULT管理をして、チームで狙う対象を合わせましょう。

コントロールでのピック・構成について

コントロールでは攻め・守りの概念がある他のゲームモードと比べ、かなり幅広いピックを見ることが出来ますが、逆に防衛に特化させたようなヒーロー、例えば「トールビョーン」のようなヒーロー達はとても生きていけません。自然に淘汰されます。

主にピックされるヒーローはやはりメタによって左右されますが、本当に色々なピックを見ることが出来ると思います。 「ラインハルト」を主軸に「ソルジャー76」や「ロードホッグ」などを組み入れた、エスコートでよく見るスタンダードなヒーロー構成から、「ウィンストン」や「ゲンジ」「トレーサー」のように身軽なヒーローを組み合わせた「DIVE構成」と呼ばれるものまで、多彩な構成パターンが見られることがコントロールの良さでもあると、私は思います。

遠距離・中距離の攻撃が狙える「ナイトマーケット(Night Market)」

ナイトマーケットにはガーデンとコントロールセンターが合わさったような印象があります。基本的には地上戦ですが、CP付近には落下注意な場所があったりもします。マップの中心にある広場はスカイボックスが高く、ファラが自由に飛べるのですが、同時に隠れられる場所も無いのでソルジャーやマクリーといった遠距離・中距離のダメージが高いヒーローが出てくると、蚊のごとく落とされるでしょう。このマップは先ほど説明した「DIVE構成」なら敵チームが建物から出てくる所を、ラインハルトが居るスタンダードな構成なら狭いポイントに籠城しても良いと思います。

「ナイトマーケット」のイメージ

敵を落下死させるスキルが使える「ガーデン(Garden)」

このマップはベストマップ賞をあげたいぐらい私が好きなマップで、本当によく出来ていると思います。
CPへ近道したいのなら橋での落下死のリスクを考えなければいけませんし、落下のリスクがない室内を選んでも、結局は狭い場所からの難しい攻めを強いられることになります。CP周辺も狭すぎず、広すぎず、適度な空間が作られています。とはいえ、褒めるのはここまでにしておきましょう。 このマップは敵を落下死させられるノックバックスキルを持つ「ファラ」や「ルシオ」といったヒーローが活躍しやすいと思います。 個人的なオススメは危険な橋をスキップ出来るジャンプスキルを持つ「ウィンストン」や「トレーサー」達です。

高所からの攻撃が活躍する「コントロールセンター(Control Center)」

コントロールセンターはナイトマーケットと同じように、スタンダード構成やDIVE構成など基本的には何でも使えます。 ただこのマップの構造は少し面倒くさく、CPへ行くまでの道中にある出入り口は数が少ない上に狭くなっているので、あまりコントロールで見ることが無い「メイ」が案外このマップだけ強かったりします。

一度ポイントを掌握したチームはULTの状況次第で敵のリスポン一歩手前で守っても良いでしょう。ザリアの「グラビトン・サージ」や、ラインハルトの「アース・シャッター」のような、敵が密集すればする程リターンが大きいULTがあれば、ぜひやってみてください。コントロールセンターが他のマップと違う点としてもう一つ、2階に移動できる点です。 マクリーやソルジャーといった高所から放つと強いULTを持つヒーローは、ULTが使える時は積極的に登りにいくと良いでしょう。

コントロールは、白熱する試合になると長くて20分〜30分も掛かるモードですが、6対6の純粋な集団戦を楽しめるので、個人的に1番好きなゲームモードです。 一見考えることが少なく見えますが、実は小さな連携や微妙なタイミング1つが勝ち負けに影響するなかなか深いモードだと思っています。
それではまた次回!

■XQ選手のプロフィール
Green Leaves 所属 Flex ポジション。『オーバーウォッチ』以前は『バトルフィールド 4』のアジア・オセアニア王者に輝くなど、競技シーンの最前線に立ち続けてきた実力者。前所属チーム時代では日本代表メンバーにも選出。常人離れした操作技能と、経験や実績から蓄積されたゲームに対する造詣の深さから、日本はもちろん海外においてもプレイヤーとしての評価は高い。配信チャンネルのライブ視聴者数も国内トップ水準を誇る。

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■関連リンク
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