Gamers Zone

move to login

CULTURE PCゲームカルチャーに関する情報満載!

『リーグ・オブ・レジェンド』がスポーツになったと実感した日【LJLキャスター・eyesの「ここだけのハナシ」FILE.03】

リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の日本リーグ「LJL」キャスター、eyesです。

前回からだいぶ間が空いてしまい、アイスランドで開催されている「Mid-Season Invitational」も終了しました。日本のDetonatioN FocusMeはCloud9に勝利し、2020年王者のDAMWON KIAにあと一歩というところまで詰め寄り、「LJL」の力を世界に見せつけました。次の世界大会「Worlds」でのさらなる活躍に期待したいですね!

さて、前回の最後、「LJL」の立ち上げ時点から公式キャスターに就任した僕ですが、現実は想像とはだいぶかけ離れていました。今回はキャスター就任からの話をお話ししていきたいと思います。


「LJL」キャスター兼イースク店員の二重生活


東京に行って「LJL」の運営会社である株式会社三光に就職しましたが、「LJL」はすぐスタートするわけじゃなかったんです。

ぶっちゃけ、僕も会社もわかんないんですよね、キャスターを雇って何をさせるかというのが。毎日実況の仕事があるわけではありませんし。

なので、当初はサラリーマンのように普通に朝出社して夜帰るという、三光のルールで働いていました。「LJL」はイースク(e-sports SQUARE AKIHABARA)で開催する予定になっていたので、当時のイースク店長の下で、立ち上げメンバーとして接客業務や料理運びとかもしていました。

そして、「LJL」が2012年の年末にスタートします。この時は4チーム召集されるうちの3チームが決まっていて、あと1チームを決める予選がありました。いよいよ「LJL」のキャスターデビューです!

まだこの頃、「LJL」の配信はそれほど見られていませんでした。見ている人は超コア中のコアユーザー。日本サーバーがなかったので、NA(北米)が好きな人もいれば、韓国やヨーロッパのチームが好きな人もいました。

なのに、当時の僕はそういったメタを追いきれず、配信コメントですごく叩かれたんです。周りから見れば「プロキャスターとして就職したのに、最新のメタも知らないってどういうこと? そういうの知ってるべきものじゃないの?」というわけです。


▲「LJL 2014 Winter」の初期の配信アーカイブ

開幕してからそのまま3カ月くらいキャスターをやりましたが、やっぱり情報に追いつけませんでした。朝から晩までイースクに立ってスタッフ業務をこなし、夜帰ってから見ていたら間に合わないし体がもたない。この3カ月のメンタルは結構キツかったのを覚えています。さらに、その時に一緒にやっていた解説者(アスカさん)がその冬で解説者をやめることになって、次の解説者も見つけなきゃいけなくなり……。

「これ以上スタッフ業務をやっていたら無理!」ってことで、社長に直談判しました。とりあえず「調べる時間が欲しい」と伝えたら、「週に1、2回だったら時間は取れる。普通の企業なので他の社員の目もあるから、調べるにしても出社して会社で(LoLの大会動画を)見てほしい」と。

当時は効率のいい調べ方も知らず、試合を見るしかありませんでした。アホほど回数を見て、プロの戦い方とかメタとか選手の情報を入れなきゃいけないんですが、やっぱり時間も足りないし回らない。とはいえ僕も「こいつ、プロキャスターなのに知らねぇのどうなんだ?」って言われて負けたくなかったんですよね。

なので、まったく逆の「『LJL』の打ち合わせがある週1日だけの出社にさせてほしい、それ以外はこっちの自由にやらせてほしい」と社長に伝えたんです。これ以外の形で、僕が求めているクオリティを保つのは無理だと思っていたので、クビにされてもいいやくらいの覚悟でした。

そしたら、それが通っちゃって(笑)。社長が社内の部署も含めてまとめてくれて、こういうふうに働いていきましょうっていう話になりました。

これが転機となり、会社に所属しつつ、やっとキャスター業務をメインに行えるようになりました。


みんなが思うキャスター、実際のキャスター

この記事の続きを読むには、ログイン、または会員登録(無料)が必要となります。

会員登録して続きを読む

WRITER RANKING プロゲーマーやゲーム業界人などの人気ライターランキング

$this->childBlock('common' . DS . 'side-contents.php');?>