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「EVO2019」『ストVAE』部門決勝トーナメント 注目バトル3選!

アメリカ・ラスベガスにて現地時間2019年8月2日(金)から4日(日)にかけて開催された、世界最大の格ゲーの祭典「EVO2019」。その『ストリートファイターV アーケードエディション(以下、ストVAE)』における決勝トーナメントの結果とハイライトをあらためてまとめてみた。今夏の印象的な戦いを、本記事で今一度振り返ってみよう。

1952名の頂点を決める闘い!

『ストVAE』部門のベスト8に上ったのは、以下の8名。決勝トーナメントでは3本先取で試合が行われる。

(W)iDom(ララ)

(W)RED BULL Hx│ボンちゃん(かりん/サガット)
(W)YG│まちゃぼー(ネカリ)
(W)CYG BST│Infexious(是空)
(L)NASR│Big Bird(ラシード)
(L)ALUS│YANGMIAN(是空)
(L)AZ│キチパーム(ザンギエフ)
(L)Fudoh│藤村(いぶき)
※(W):ウイナーズ / (L):ルーザーズ

ウイナーズセミファイナル:まちゃぼー選手(ネカリ) vs Infexious選手(是空)

抜群の安定感で勝ち進んできたまちゃぼー選手と、独特のプレイで強豪選手を倒してきたInfexious選手の試合。Infexious選手は、この試合で是空の老モードを軸にするという、あまり他の是空使いでは見られない立ち回りを選択。

武神倶羅無・刻で牽制して相手の動きを止め、前ステップや武神雀羅による奇襲を通そうとするが、まちゃぼー選手は前ステップをしゃがみ中Pで止め、武神雀羅と通常の飛び込みを混ぜた上からの攻めを、的確に猛る灯火で落とすお手本のようなプレイで寄せ付けず、2-1で先に王手をかける。

しかしInfexious選手は老モードの立ち回りを続け、落とされながらも武神雀羅の軌道で惑わし続け対空ミスを誘いつつ、歩きによる間合い調整や起き攻めなど局所での読みあ合いに勝って押し返し、試合は2-2のフルセットに。流れを掴んだInfexious選手は、最終セットになってEX武神倶羅無・蛮による切り返しを解禁したかのように通しつつ、3-2で勝利。ウィナーズファイナルに進出した。

両選手のプレイスタイルが光った上で、Infexious選手が3先という試合の構成をうまく捉えた試合となった。

▲当たったら削り圏内という状況で、ただの前歩きでネカリのVスキルを掻い潜るというInfexious選手の強靭なメンタルに会場も騒然

▲安定感抜群のプレイでこのところCPTプレミア大会のTOP8常連のまちゃぼー選手

▲いつカメラに抜かれても絶対にこの表情のInfexious選手。起き上がりに立ち強Pで暴れるというしてやったりな選択を通してもこの表情

ルーザーズクォーターファイナル:藤村選手(いぶき) vs iDom選手(ララ)

超人的な判断力と安定感で2016年、2018年に引続き壇上に登った藤村選手と、アメリカのプロリーグでも恐れられた全米最強ララ・iDom選手のマッチアップ。いぶきの空中からのクナイを混ぜた攻めなどをララ側は返しづらく、地上戦のうまい藤村選手が主導権を握る展開が続き、結果的には3-1で藤村選手の勝利。

しかしiDom選手も2ラウンドのパーフェクト勝利を含む一気呵成の攻めを見せており、ララというキャラクターとiDomというプレイヤーの恐ろしさを印象づけた試合だった。

▲ララ側がずっと苦しそうではあるものの、決まる時は19カウントで決まる爆発力!

▲ボタンホールドが必要なクナイ投げ等を絡めたコンボ選択が神がかっている藤村選手(写真左)と、ララという立ち回りの苦しいキャラで勝ち続けたiDom選手(写真右)

グランドファイナル:ボンちゃん選手(かりん/サガット) vs Big Bird選手(ラシード)

今年の「EVO」のグランドファイナルのカードは、どちらもRed Bull athleteであるボンちゃん選手 vs Big Bird選手という組み合わせとなった。

ボンちゃん選手は「EVO2014」の『ストリートファイターIV』以来となるEVOグランドファイナル。その時は決勝で当時フランスの新星だったLuffy選手に敗れてしまっているため、今回こそ優勝するかどうかにも注目が集まった。

試合は、ルーザーズファイナルでInfexious選手に3-0で勝利してきたBig Bird選手が、その勢いのままに2本連取。かりんの強力な置き技に対して立ち強Pでの差し返し、細かい歩きガードによって仕込み気味のしゃがみ中K確認を漏らさせるなど、地上戦が冴え渡っていた。

誰もがリセットはやむなしと思った展開だったが、そんなBig Bird選手の狙いを理解しはじめたのか、間合いの外から差し込む、踏み込んでしっかりと当てに行くといった動きの変化を見せたボンちゃん選手が2-2まで取り返し、そのまま逆3タテで、今大会で一度もルーザーズに落ちることなく優勝を決めた。

▲Red Bull athleteとして舞台に立つ二人が試合前に見せた「乾杯」は格ゲー史に残るレベルの名シーン!

▲反応も当て感も抜群に良かった技振りに対して、すぐに立ち回りを変えたボンちゃん選手の試合巧者ぶりが印象的だった

▲悲願の優勝はウィナーズでの完全優勝となったボンちゃん選手

大会結果

優勝 ボンちゃん選手
準優勝 Big Bird選手
3位 Infexious選手
4位 藤村選手
5位タイ まちゃぼー選手
5位タイ iDom選手
7位タイ YANGMIAN選手
7位タイ キチパーム選手

という結果になった今大会。これによりボンちゃん選手はCPTプレミア大会2連覇に続いて、スーパープレミアも制して3大会連続優勝を果たし、CTPグローバルポイントにおいて2位に浮上。今後のCPTにおいては誰がボンちゃんを止めるか、というのも大きな注目点となるだろう。

後半戦に差し掛かる今年のCPTからも目が離せない。そしてボンちゃん選手、おめでとうございます!

■関連リンク
ストリートファイターV アーケードエディション
http://www.capcom.co.jp/sfv/
EVO
http://evo.shoryuken.com/

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