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「GeForce® GTX 1080」と「インテル® Core™ i7-7700K プロセッサー」の搭載で“宇宙最強レベル”の性能を実現した「ALIENWARE AURORA」レビュー

デルは2月14日、「ALIENWARE AURORA」を一新し、コードネーム「Kaby Lake」こと第 7 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーを搭載したモデルを発売した。本モデルはグラフィックボードも最新の「GeForce® GTX 10」シリーズを選択できるようになっており、まさに現行で最強のCPUとGPUの組み合わせが選べるようになっている。この新しいALIENWARE AURORAは、ベースのモデルとして以下のラインナップが用意されており、そこからさらに自分でグラフィックボードを2枚搭載するなど、構成をカスタマイズできる。今回は最上位モデルの「スプレマシー VR」を借りることができたのでレビューをお届けする。

「ALIENWARE AURORA スプレマシー VR」

【AURORAのベースモデル】
スタンダード:インテル® Core™ i5-7400 プロセッサー + GeForce® GTX 1050Ti(14万9980円〜)
プレミアム VR:インテル® Core™ i7-7700 プロセッサー + GeForce® GTX 1060(19万9980円〜)
プラチナ VR:インテル® Core™ i7-7700 プロセッサー + GeForce® GTX 1070(21万9980円〜)
スプレマシー VR:インテル® Core™ i7-7700K プロセッサー + GeForce® GTX 1080(28万9980円〜)

【AURORA スプレマシーVRのスペック】
OS:Windows 10 Home 64ビット 日本語版
CPU:インテル® Core™ i7-7700K プロセッサー(オーバークロック版 最大4.4GHz)
GPU:NVIDIA® GeForce® GTX 1080 8GB GDDR5X
メモリー:16GB
ストレージ:512GB PCIe接続SSD/2TB HDD(7200回転)
インターフェース: USB 3.0×7、USB 3.1×2、USB 2.0×6、RJ45(Killer Networks e2400ギガビット・イーサネット・ポート)×1、DisplayPort×4、HDMIポート×1、DVI-Dポート×1、ヘッドフォン1/8インチポート×1、光デジタル出力×2、サラウンド用出力×4など
大きさ:212mm(W)× 360.5mm(D)× 472.52mm(H)
重さ:平均14.819 kg

今回のAURORAのリニューアルは、主にCPUを最新の第 7 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーに更新した点であり、外観や内部構造などは2016年に発売したモデルから踏襲している。デルのデスクトップといえば、独特の三角形をした「Area-51」が有名だが、本モデルはそういった見た目の派手さはないものの、インテル® Core™ i7-7700K プロセッサー を搭載した「スプレマシー VR」は、CPU用の水冷システムを搭載しつつもフルサイズのグラフィックボードを2枚搭載でき、しかも3.5インチが1台、2.5インチは2台と、凝縮されたサイズに最大限の増設性能と冷却性能を備えた構造になっている。まずは筐体の作りをみていこう。

最大4.4GHzのオーバークロックに対応したインテル® Core™ i7-7700K プロセッサーとGeForce® GTX 1080 8GBを搭載している

コンパクトだが高いメンテナンス性と現行の最高スペックのパーツが搭載できるケース

本体の大きさは、高さ約472mm、奥行き約360mm、幅は約212mmと一般的なミドルタワーサイズとなっている。外観は後ろから前に傾斜したようなデザインをしており、容積が必要な水冷システムのラジエーターを後ろ側に配置することで、見た目の圧迫感を小さくする設計となっている。そのため、ハイエンドのパーツ群を搭載したPCとしてはコンパクトにまとまっているという印象だ。

前面には光学ドライブを搭載。下部に大型の吸気ファンがあるためスリットが入っている。電源ボタンはALIENWAREのシンボルとも言えるエイリアンのマークとなっている

左側面はALIENWAREのシンボルともいえるライン状のイルミネーションLEDを三角形に配置

右側面は電源とグラフィックボードの部分に廃熱のためのスリットがある。前面から吸気して側面と上面から廃熱するシステムとなっている。ライン状のイルミネーションLEDも左側面と対になるように配置している

一般的なデスクトップPCと同じくインターフェースは背面に集中している。ケースの側面パネルや電源ユニットを開くためのレバーも配置されている

USBやヘッドホン端子などのインターフェースは、前面の上部と背面に集中して配置されており、シンプルだが使いやすい仕様になっている。

前面の上部にはUSB 3.0端子が4つとヘッドホン、マイク端子がある。ゲーム時のヘッドホンはもちろんUSBメモリーやメモリーカードリーダーなどを接続するのに便利だ

背面は有線LAN、USB 2.0端子×6、USB 3.0端子×3、USB 3.1×2(うち1つはタイプC端子)、DisplayPort×4、HDMI端子×1、DVI-D端子×1、光デジタル音声出力×2、ヘッドホン、ステレオスピーカー、サラウンドスピーカー端子が並ぶ

前面にはスリムタイプの光学ドライブを搭載。テストしたモデルでは、LGのBlu-rayドライブ「BU40N」が搭載されていた(ロットによって変更される場合があり)

上部は水冷用のラジエーターがあり、スリットの下には廃熱用のファンも搭載されている

ALIENWAREといえば、シリーズのシンボルとも言える本体のイルミネーションが特徴だ。前述でも触れたが、本モデルのAURORAでは前面のエイリアンマークの電源ボタンと、左右側面のライン状の装飾が発光する。専用ソフト「AlienFX」で他のモデルと同様に発光の色を変えることができる。

電源ボタンのエイリアンマークは周囲と目の部分が発光する。目の部分にも細工が施されている

側面のライン状の装飾。派手さはないが、存在感があるデザインが好印象だ

【注意】以下の検証は、ALIENWARE ZONEが独自に行ったものです。確かにALIENWAREの名を冠している媒体ではありますが、分解すると場合によっては本体のサポートが受けられなくなる場合があります。あくまで参考としてご覧下さい。

ケース内部は、側面のパネルを開けてアクセスする一般的なデスクトップPCと同じスタイルとなっており、パーツ類の配置も従来からある堅実な方式となっている。側面のパネルは、背面のネジを1本外し、レバーを引き上げるだけで外せるので、楽にアクセスできる。

拡張ボードとストレージの増設部分は、側面のパネルを開くだけでメンテナンスが行える。拡張ボードは、フルサイズのPCI Express 3.0 x16接続のボードが2枚と、x4接続のボード1枚が搭載できるようになっている。購入時にカスタマイズして「GeForce® GTX 1080」を2枚搭載すれば、よりパワフルなグラフィック性能を出せるSLIの構成が可能となる。ストレージに関しては、2.5インチサイズのものを2台増設できるようになっている。とはいえ、SATAケーブルや電源ケーブルは別途調達する必要がある。

また、メモリーとCPU部分に関しては、背面のレバーを2カ所引き上げることで、電源ユニットを開くことができ、この部分も内部のパーツを取り外すことなくメンテナンスできる。

このように本モデルは、パーツ類が凝縮して搭載されているものの、メンテナンス性が考慮された構造となっており、各パーツへは極めて容易にアクセスできる。

側面のパネルを開いたところ。中央部分に電源とその右側に3.5インチHDDが搭載されている。下部は拡張ボードと2.5インチドライブ用の増設ベイが2つある。HDDはSeagate製「ST2000DM001」が搭載されていた(ロットによって変更される可能性がある)

電源部分は背面2カ所のレバーを開くとスライドして開けることができる。電源ユニットはモデルによって460ワットと850ワットとなる。本モデルでは850ワット電源を搭載

電源部分を開けるとCPUとメモリー部分にアクセスできる。CPUの水冷装置やマザーボードにもALIENWAREのトレードマークがプリントされており、普段は見えない部分もこだわって作られている

下部の2.5インチのドライブベイ。ドライブを増設するには、別途SATAケーブルと電源ケーブルを分岐させる必要がある

拡張ボードは、フルサイズのPCI Express 3.0 x16接続のボードが2枚と、x4接続のボード1枚を搭載できる。もちろん、グラフィックボード用の電源も2系統用意されている。グラフィックボードは右側にある黒い専用のパーツでしっかりと固定できる。また、メインとなるストレージはグラフィックボードの下に接続されており、PCI Express接続のSK hynix製「PC300」が搭載されていた(ロッドにより変更される可能性がある)

専用ソフトでファンコントロールやイルミネーションをカスタマイズ

「ALIENWARE AURORA」には、本体の制御を行う専用ソフトとして以下の4つがプリインストールされている。

Alien Thermal:冷却システムのモニタリングとファンコントロール
Alien FX:発光部分の設定
Alien Adrenaline:ゲーム毎に環境を変更し、それをプロファイルとして保存できる。またCPUやGPU、ネットワークなどのモニタリングと記録が可能
Alien Fusion:PC本体の電源設定

「Alien Thermal」は、ケース内やCPU、GPUの温度の表示や水冷システムのポンプの作動状況を表示

「Alien Thermal」は、前面と上部のファンの回転数を手動で設定できる。回転数は一定にすることもできるが、センサーの温度に応じてグラフ曲線の設定も可能だ

電源ボタン部分と左右側面、3カ所のイルミネーションの発光をコントロールできる「Alien FX」

3カ所のイルミネーションパターンはプロファイルとして保存できる

起動しているソフト別に色を設定することもできる

発光色をデスクトップから任意の色に即変更できる「クイックチェンジ」機能を搭載。消灯もできる

ゲーム毎に環境を変更し、それをプロファイルとして保存できる「Alien Adrenaline」

「Alien Adrenaline」は、CPUやGPU、ネットワークなどのモニタリングとログの記録ができる

「Alien Fusion」はOSの電源管理と同様に、本体のスリープやCPUの電源管理などの設定が行える

【注意】以下のベンチマークの検証は、ALIENWARE ZONEが独自に行ったものです。確かにALIENWAREの名を冠している媒体ではありますが、その結果に関してデルが保証するものではありません。あくまで参考としてご覧下さい。

長時間の動作でも安定して120fpsを出し続けられる優れた冷却性能と静音性能

長時間ゲームをプレイしていても安定して性能を出し続けることができるのか、ベンチマークソフト「OCCT 4.5.0」を使用して計測してみた。また、デストップPCで気になるファンの騒音も測定した。

「OCCT 4.5.0」は、GPUやCPUに高負荷状態を一定時間かけ続けられるソフトだ。高負荷の状態をかけ続けることで、システム全体の安定性や冷却能力を測ることができる。今回はフルHDの解像度で120fpsのグラフィック処理をGPUに6時間連続で処理させ続けてみた。一般的なゲームで120fpsの処理が連続で行われることはない。また、VRのゲームを60fpsと同じ感覚でプレイするには90〜120fps以上を出し続ける必要がある。従って、120fpsの処理に長時間耐え続けることができれば、VRを含めた現行のどんなゲームでも安定してプレイが続けられるということになる。なお、今回の検証では、室温は23度の環境で冷却ファンの回転数は初期状態のままの設定で行った。

「OCCT 4.5.0」。GPUやCPUに高負荷状態を一定時間かけ続けられるベンチマークソフト

高負荷となる3Dモデルを表示させ続け、120fpsの状態で6時間テストした

結果は極めて安定し、ほぼブレのないものとなった。廃熱処理が不完全なPCでは、高負荷状態がかかりPC全体の温度が上がると、オーバーヒートを防ぐためのリミッターでfpsの数値が一時的に落ちるが、本機は120fpsを安定して出し続けられた。これはつまり高い冷却能力により適切に熱が排出され、高負荷状態でもシステム全体が安定して動作したということになる。また、CPUの温度を見ても最初の50分は高めの状態が続いたが、それ以降は安定して45度前後を保っている。「ALIENWARE AURORA」は、現状のどんなゲームを長時間プレイしても安定してPC全体が動き続けることが分かった。

fpsもCPUの温度もほぼ一定しており、安定して120fpsが出し続けられた

次にシステムの騒音を騒音計を用いて測定した。PCを起動させていない状態で騒音が39dbの部屋で、PCを起動させた直後と「OCCT 4.5.0」で高負荷をかけた状態での数値を測定した。なお、環境省の騒音基準では、40db前後が「図書館の館内」に相当するとのこと。

PCを起動させた直後はPCから約5cmのところで42.5dbとなった。また実際にPCを設置し人との距離が40cmの場所では40.9dbと、確かに無音の部屋ではファンの音はするが、喋ったり他に何か音がする場合は全く音が分からなくなるレベルだった。

騒音計でPCから約5cmのところと約40cmの場所で騒音を測定した

同じように「OCCT 4.5.0」を使用した高負荷の状態では、約5cmのところで45.3db、約40cmのところでは43.1dbとファンがフル回転で冷却している割には非常に静かだ。ケース内に大型のファンを使用していることもあり、ノートPCのような「シューッ」というファンの音はなく“ファンが低音で回転している音がする”という感じだった。さすがに喋っていてもファンの音は感じられるレベルだが、それでもウルサいと感じるほどではなかった。また、温度が下がるとファンの回転数も下がるので、ゲームでよほど負荷をかけ続けない限りは騒音も気にならないだろう。

現行の多くのPCゲームが最高画質でかつ60fps以上が出せるハイパワーなゲーミング性能

気になるゲーミング性能をベンチマークソフトと実際のゲームで測定してみた。まずは定番の「3DMark」のスコアからチェックする。DirectX 11とフルHD解像度の環境での性能をみる「Fire Strike」のスコアは16834だった。「GeForce® GTX 980」では一般的に11000前後のスコアが出るため、前世代のGPUよりも約35%の性能アップとなっている。

DirectX 11とフルHD解像度の環境での性能をみる「Fire Strike」のスコアは16834を記録

次にDirectX 12とWQHD解像度環境での性能をみる「Time Spy」のスコアは6370。こちらも「GeForce® GTX 980」では一般的に4000前後のスコアなので、約37%の性能向上となった。

DirectX 12とWQHD解像度環境での性能をみる「Time Spy」のスコアは6370となった

VRの性能をテストする「VRMark Orange Room」ではスコア10184、平均のフレームレートは222.02fpsと、VRで要求される90〜120fpsのフレームレートは軽くクリアーしており、VRのゲームをプレイしても快適に遊ぶことができる。

スコアは10184、平均のフレームレートは222.02fpsと、VRで要求される90〜120fpsのフレームレートは軽くクリアー

次にゲームのベンチマークや実際のゲームのfpsを測定するソフト「Fraps」で計測してみたが、フルHD環境ではどのタイトルも最高画質の設定で、フレームレートは映像としてコマ落ちせず快適に遊べる指標の60fps以上を記録した。搭載しているGPUが現状では最高クラスの性能を誇る「GeForce® GTX 1080」であるため、ミドルクラスのGPUでもある程度快適に動作するよう作られている一般的なゲームならば、画質を高くしても60fps以上のフレームレートがカバーできるというわけだ。各ゲームのスコアは以下の通りだ。

・『ファンタシースターオンライン2PSO2)』のベンチマーク

『ファンタシースターオンライン2(PSO2)』のベンチマーク。シーンによっては300fps以上を記録することも

スコアは71244と「快適に動作する」という判定

・『ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド(FF14)』のベンチマーク

『ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド(FF14)』のベンチマーク。シーンによってfpsは上下するものの、常時滑らかな映像が流れていた

最高ランクの「非常に快適」という評価となった

・Frapsで『オーバーウォッチ』のフレームレートを測定

マップ「Numbani」で攻撃側としてプレイ。ラグやもたつきを感じることは一切無く、プレイ全般を通して快適にプレイできた

最低でも85fpsと、画質を最高に設定しても60fps以上が出ていた

・Frapsで『フォーオナー』のフレームレートを測定

『フォーオナー』のストーリーモードで要塞に侵入してきた敵兵を迎撃するシーン。多数の兵士が動いていてもスムーズな動作だった

最低でも123fpsとかなり余裕のあるプレイができる

・Frapsで『World of Warships』のフレームレートを測定

他のゲームと比べて高画質に設定すると波や光線の表現に負荷がかかるが、それでも動きに気になる部分は見られなかった

負荷の重い場所では局地的に61fpsとギリギリだったが、平均を見ると分かるように、多くのシーンでは70fps以上を確保していた

このように「ALIENWARE AURORA スプレマシー VR」は、ハードウェアとして最高スペックのパーツを搭載しつつも、筐体のコンパクトさと高い冷却性能、静音性を両立。さらに、メーカー製PCならではの高いメンテナンス性も実現している。また、ゲーミングPCとしてインテル® Core™ i7-7700K プロセッサーとGeForce® GTX 1080を搭載したことにより、現行の多くのゲームを最高画質、かつ60fps以上の性能で楽しむことができる。「宇宙最強のゲーミングPC」という名を大げさではなく、リアルに実現しているPCといえる。

■関連リンク
デル株式会社
http://www.dell.co.jp/
「ALIENWARE」のページ
http://alienware.jp/
「ALIENWARE AURORA」のページ
http://www.dell.com/jp/p/alienware-aurora-r6-desktop/pd

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