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名作FPSのPC版『Halo: Reach』レビュー! FPSの革命者がPCで生まれ変わった!!
2019年12月4日にPC版『Halo: The Master Chief Collection』が発売された。『Halo』シリーズ歴代の6タイトルが収録されている。2014年にXbox One版が発売済みで、『Halo: Combat Evolved』『Halo 2: Anniversary』以外は初のPC移植となる。
今回は、その中の第1弾配信タイトル『Halo: Reach』のレビューをお届けしたい。
なお、購入方法がすこしやっかいなため、記事の最後にその注意点も掲載している。気になったらぜひ確認してほしい。
結果的に1作目は600万本の売り上げを記録し、のちの家庭用ゲーム機におけるFPSに大きな影響を与えた。世界的な人気を誇り、シリーズ総売り上げ本数は6500万本以上となっている。
ストーリーは、人類最強の兵士「スパルタン」とエイリアンの宗教的同盟「コヴナント」の戦いを描いている。宇宙規模の複雑な勢力争い、兵士ひとりひとりの生きざまが、重厚なSF的世界観と共に味わえる。
『Halo: Reach』は、時系列的に1作目の前日譚なので、初めてプレイする人にもおすすめだ。
プレイヤーはスパルタン「ノーブルシックス」として、地球への最終防衛ライン「惑星リーチ」を守る任務につく。その悲劇的で力強いエンディングは多くのプレイヤーの胸を打ち、ギネスワールドレコードで「最もすばらしいゲームのエンディング」の2位に輝くほどだった。
いま主流のそれと違い、覗きこみできる武器は少なく、つねにダッシュができるわけでもない。しかし、何年もハマってしまう底なしの魅力がある。
たとえばキルタイムが長いため(シールド+体力制なのですぐにキルされることが少ない)、撃ち合いの駆け引きが思う存分味わえるような仕組みになっている。体力があるゆえにしっかりヘッドショットを狙い続けなければならないのだが、これがまたおもしろい。ゲームシステムや操作感は『CS:GO』『Apex Legends』に似ていると言っていいだろう。
さて、ここで『Halo: Reach』をマウス・キーボードでプレイした感想に触れよう。
結論から言うと、上に書いたような『Halo』独特のプレイスタイルがしっかり再現できるようになっていた。その中で、パッドより直感的で吸いつくようなエイムができたのは、とても新鮮な体験だった。
もともと『Halo』はパッド向けのFPSだ。1作目の『Halo: Combat Evolved』がPCに移植されたときの操作性については、悪い評価もあったが、その点では今回の移植は成功と言えるだろう。
ちなみに、筆者はマウス・キーボードでのFPS操作にあまり慣れてない。それでも5時間ほどプレイすると『Halo』らしい動きができるようになった。パッドから転向する『Halo』ファンもあきらめずに続けてみてほしい。もちろんコントローラーにも対応していて、オリジナルのボタン配置・ユニバーサル設定が用意されている。
なお、『Halo』『Halo 2』『Halo 3』『Halo 3: ODST』『Halo: Reach』『Halo 4』の順で発売され、『~Reach』までBungieが開発、『Halo 4』以降は343 Industriesが手がけている。
また、PC版は4K UHDをサポート、60fps・可変フレームレートに対応しているということで、これにより惑星リーチの描写はどれほど進化したのだろうか。
早速リマスター前とくらべてみると、見ちがえるほどきれいになっていた。静止画だと分かりづらいが、ジャギーが大幅に減り、なめらかなグラフィックになっている。
またPC版では視野角の設定が可能で、車両に乗ったときのものも別で調整できる。そのほか、ウルトラワイドモニターやアスペクト比の変更、Adaptive-Syncモニターに対応している。
ギリギリ推奨スペックである筆者のPCでもプレイできたので、その結果についても書いておこう(使用機種:ゲーミングノートPC: インテル Core i7-7700HQ / GeForce MX150)。
まず、デフォルトの設定にした場合(グラフィック品質:オリジナル/上限60fps)。定期的にカクつくが、画がきれいになったのは実感できた。フレームレートは50~60fpsのあいだで安定し、たまに40fpsくらいまで落ちていた。それ以上負荷がかかる設定にすると、カクつきが悪化したり、画質が低下するという結果に。
デフォルト設定では十分動けたので、多少のカクつきが許せる人ならこのスペックのPCでも楽しめるだろう。
また、一部ではコントローラーのエイムアシストが強すぎるという声も上がっている。Haloサポートサイトには問題として記載されていないが、今後の対応が気になるところだ。
そして、XboxとPCでのクロスプレイ実装については、これから時間をかけて検討するとのこと。一方、PC間(Steam版とMicrosoft Store版)では、今後クロスプレイが実装される予定だ。
すでにXboxとPCでのクロスセーブには対応していて、キャンペーン・プレイリスト・実績・ランクなどが対象になっている。ただし、キャンペーンの中間チェックポイントは対象とならないので注意してほしい。プレイヤーID、『Halo: Reach』のカスタマイズアンロックもクロスセーブされない場合がある。
まず、PC版『Halo: The Master Chief Collection』の収録タイトルについて。収録タイトルは、ストーリーの時系列順に『Halo: Reach』『Halo: Combat Evolved』『Halo 2: Anniversary』『Halo 3』『Halo 3: ODST』『Halo 4』となっている。現在プレイできるのは『Halo: Reach』のみで、他のタイトルは2020年を通して時系列順にプレイ可能となる。なおすでに発売中のXbox One版は最初からすべてのタイトルが遊べて、PC版発売と同時に『Halo: Reach』が追加される形となった。
PC版ではタイトル別で購入することもでき、『Halo: Reach』は1,150円、それ以外のタイトルは4,99ドル(日本円表記は今のところなし)。6タイトルすべてをバンドルで購入するなら4,212円となっており、このボリュームにしてはかなりお得だろう。
また、Steamでインストールを行う際に気をつけてほしいことがある。なぜか、ライブラリから『Halo: The Master Chief Collection』を右クリック→プロパティ→DLC→「MCC - Reach: Extended Language Pack」にチェック→OKを押す、という手順を踏まないと、ゲームを正常にインストールできないのだ。これもバグの類と思われる。
▲一番下の項目にチェックを入れよう
マイクロソフトは、家庭用ゲーム機を中心としつつ、マルチプラットフォーム化を進めている。『Halo Infinite』は最新機種であるXbox Series XとXbox One、そしてWindows 10にも対応予定だ。スマホやタブレットでXboxのタイトルをプレイできるサービス「Project xCloud」の日本展開も決まっている。『Halo Infinite』では、デバイスの垣根をこえ、たくさんのプレイヤーと共に楽しめることを期待したい。
■関連リンク
PC 版 Halo: The Master Chief Collection
https://www.xbox.com/ja-JP/games/halo-the-master-chief-collection-pc
Halo Infinite
https://www.xbox.com/ja-JP/games/halo-infinite
Haloサポートサイト
https://support.halowaypoint.com/hc/en-us
今回は、その中の第1弾配信タイトル『Halo: Reach』のレビューをお届けしたい。
なお、購入方法がすこしやっかいなため、記事の最後にその注意点も掲載している。気になったらぜひ確認してほしい。
家庭用ゲーム機におけるFPSの道を拓いた『Halo』
『Halo』シリーズはマイクロソフトが発売するFPSで、今なおXboxの看板タイトルのひとつだ。2001年に発売された『Halo: Combat Evolved』は、FPSといえばPCだった時代に本格的な家庭用FPSを発売して一石を投じた。当時、エイミングしやすいのは圧倒的にマウスで、ゲームパッドでは無理と思われていたが、『Halo: Combat Evolved』はパッドでエイムしやすいように最適化されたFPSだったのだ。結果的に1作目は600万本の売り上げを記録し、のちの家庭用ゲーム機におけるFPSに大きな影響を与えた。世界的な人気を誇り、シリーズ総売り上げ本数は6500万本以上となっている。
ストーリーは、人類最強の兵士「スパルタン」とエイリアンの宗教的同盟「コヴナント」の戦いを描いている。宇宙規模の複雑な勢力争い、兵士ひとりひとりの生きざまが、重厚なSF的世界観と共に味わえる。
『Halo: Reach』は、時系列的に1作目の前日譚なので、初めてプレイする人にもおすすめだ。
プレイヤーはスパルタン「ノーブルシックス」として、地球への最終防衛ライン「惑星リーチ」を守る任務につく。その悲劇的で力強いエンディングは多くのプレイヤーの胸を打ち、ギネスワールドレコードで「最もすばらしいゲームのエンディング」の2位に輝くほどだった。
「クセがあるけどクセになるFPS」はPCでも健在
『Halo: Reach』はすこしクセのあるFPSだ。いま主流のそれと違い、覗きこみできる武器は少なく、つねにダッシュができるわけでもない。しかし、何年もハマってしまう底なしの魅力がある。
たとえばキルタイムが長いため(シールド+体力制なのですぐにキルされることが少ない)、撃ち合いの駆け引きが思う存分味わえるような仕組みになっている。体力があるゆえにしっかりヘッドショットを狙い続けなければならないのだが、これがまたおもしろい。ゲームシステムや操作感は『CS:GO』『Apex Legends』に似ていると言っていいだろう。
さて、ここで『Halo: Reach』をマウス・キーボードでプレイした感想に触れよう。
結論から言うと、上に書いたような『Halo』独特のプレイスタイルがしっかり再現できるようになっていた。その中で、パッドより直感的で吸いつくようなエイムができたのは、とても新鮮な体験だった。
もともと『Halo』はパッド向けのFPSだ。1作目の『Halo: Combat Evolved』がPCに移植されたときの操作性については、悪い評価もあったが、その点では今回の移植は成功と言えるだろう。
ちなみに、筆者はマウス・キーボードでのFPS操作にあまり慣れてない。それでも5時間ほどプレイすると『Halo』らしい動きができるようになった。パッドから転向する『Halo』ファンもあきらめずに続けてみてほしい。もちろんコントローラーにも対応していて、オリジナルのボタン配置・ユニバーサル設定が用意されている。
▲初めて『Halo』をプレイする人には「UNIVERSAL ZOOM&SHOOT」がおすすめ
より美しくなった「惑星リーチ」の風景
『Halo: Reach』の風景描写は、戦争という重いストーリーに反して、心躍る不思議な美しさがある。プレイしたことがない人はぜひ体験してほしい。制作を手がけたのは『Destiny』シリーズで知られるBungieで、彼らは奥行きのある絵画のような描写がとても上手い。なお、『Halo』『Halo 2』『Halo 3』『Halo 3: ODST』『Halo: Reach』『Halo 4』の順で発売され、『~Reach』までBungieが開発、『Halo 4』以降は343 Industriesが手がけている。
また、PC版は4K UHDをサポート、60fps・可変フレームレートに対応しているということで、これにより惑星リーチの描写はどれほど進化したのだろうか。
早速リマスター前とくらべてみると、見ちがえるほどきれいになっていた。静止画だと分かりづらいが、ジャギーが大幅に減り、なめらかなグラフィックになっている。
またPC版では視野角の設定が可能で、車両に乗ったときのものも別で調整できる。そのほか、ウルトラワイドモニターやアスペクト比の変更、Adaptive-Syncモニターに対応している。
ギリギリ推奨スペックである筆者のPCでもプレイできたので、その結果についても書いておこう(使用機種:ゲーミングノートPC: インテル Core i7-7700HQ / GeForce MX150)。
まず、デフォルトの設定にした場合(グラフィック品質:オリジナル/上限60fps)。定期的にカクつくが、画がきれいになったのは実感できた。フレームレートは50~60fpsのあいだで安定し、たまに40fpsくらいまで落ちていた。それ以上負荷がかかる設定にすると、カクつきが悪化したり、画質が低下するという結果に。
デフォルト設定では十分動けたので、多少のカクつきが許せる人ならこのスペックのPCでも楽しめるだろう。
バグとクロスプレイの現状
PC版『Halo: Reach』には、こまごまとした不具合もあるようだ(※2019年12月6日時点)。マウスの入力遅延、音響の問題(音がこもっている、音量がちぐはぐ)などがバグとして報告されている。Haloサポートサイトによると、音響のバグに関しては対応中だが、修正に時間がかかるとのこと。また、一部ではコントローラーのエイムアシストが強すぎるという声も上がっている。Haloサポートサイトには問題として記載されていないが、今後の対応が気になるところだ。
そして、XboxとPCでのクロスプレイ実装については、これから時間をかけて検討するとのこと。一方、PC間(Steam版とMicrosoft Store版)では、今後クロスプレイが実装される予定だ。
すでにXboxとPCでのクロスセーブには対応していて、キャンペーン・プレイリスト・実績・ランクなどが対象になっている。ただし、キャンペーンの中間チェックポイントは対象とならないので注意してほしい。プレイヤーID、『Halo: Reach』のカスタマイズアンロックもクロスセーブされない場合がある。
ちょっとややこしい購入方法
さて、次に購入時の注意点を説明したい。まず、PC版『Halo: The Master Chief Collection』の収録タイトルについて。収録タイトルは、ストーリーの時系列順に『Halo: Reach』『Halo: Combat Evolved』『Halo 2: Anniversary』『Halo 3』『Halo 3: ODST』『Halo 4』となっている。現在プレイできるのは『Halo: Reach』のみで、他のタイトルは2020年を通して時系列順にプレイ可能となる。なおすでに発売中のXbox One版は最初からすべてのタイトルが遊べて、PC版発売と同時に『Halo: Reach』が追加される形となった。
PC版ではタイトル別で購入することもでき、『Halo: Reach』は1,150円、それ以外のタイトルは4,99ドル(日本円表記は今のところなし)。6タイトルすべてをバンドルで購入するなら4,212円となっており、このボリュームにしてはかなりお得だろう。
また、Steamでインストールを行う際に気をつけてほしいことがある。なぜか、ライブラリから『Halo: The Master Chief Collection』を右クリック→プロパティ→DLC→「MCC - Reach: Extended Language Pack」にチェック→OKを押す、という手順を踏まないと、ゲームを正常にインストールできないのだ。これもバグの類と思われる。
▲一番下の項目にチェックを入れよう
最新作『Halo Infinite』へつなげたい今作
2020年に、最新作『Halo Infinite』が発売されるこのシリーズ。時系列順に物語をおさらいできる今作は、あらたなプレイヤーにとって最新作への準備場所となるだろう。そう思うと、現在収録されていない『Halo 5: Guardians』の追加も期待してしまう。また、PC版『Halo Reach』では字幕・音声が日本語対応していたが、今後の配信タイトルでもしっかり継続してほしい。マイクロソフトは、家庭用ゲーム機を中心としつつ、マルチプラットフォーム化を進めている。『Halo Infinite』は最新機種であるXbox Series XとXbox One、そしてWindows 10にも対応予定だ。スマホやタブレットでXboxのタイトルをプレイできるサービス「Project xCloud」の日本展開も決まっている。『Halo Infinite』では、デバイスの垣根をこえ、たくさんのプレイヤーと共に楽しめることを期待したい。
■関連リンク
PC 版 Halo: The Master Chief Collection
https://www.xbox.com/ja-JP/games/halo-the-master-chief-collection-pc
Halo Infinite
https://www.xbox.com/ja-JP/games/halo-infinite
Haloサポートサイト
https://support.halowaypoint.com/hc/en-us
【連載】Alienware Zone PCゲームレビュー<2019年版>
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