Gamers Zone

move to login

CULTURE PCゲームカルチャーに関する情報満載!

『レインボーシックス シージ』のマップごとの初期の動きのコツ<前編>【FAV Gaming・ShiN選手のR6S戦術論 第7回】

目次
  1. 「初期の動き」って何がいいの……?
  2. オレゴン
皆さん、お久しぶりです。また、初めまして。PC版『レインボーシックス シージ(R6S)』のFAV gaming(ファブゲーミング)でリーダーを務めているShiN(シン)です。

すでにニュース等で報道されたとおり、2018年12月より、プロゲーミングチーム「FAV gaming」に加入させていただきました。2018年のeiNsのメンバーに新しい若いメンバーを加えて練習して、ここまで成長できたこと、みんなの努力などに感謝です。また、FAV gaming様にも、このような機会を与えてくださって感謝しております。

FAV gamingとしての初陣はAPAC Finals進出という、最高の形で迎えられたことも非常にうれしいです。今後とも応援よろしくお願い致します!

さて、前回はデバイス選びについてお話ししましたが、今回は第4回「『レインボーシックス シージ』のランクマッチで勝つためのコツ」で紹介した、ランクマッチ、クラン戦におけるコツについて掘り下げた形として、「マップごとのオススメの初期の動き」についてお話ししていこうと思います。

今回はクランで活動する人向け、中級者向けの内容となっておりますが、初心者の方にも少しでも参考になれば幸いです。

「初期の動き」って何がいいの……?

前回の記事のあと、「具体的に初期の動きって何がいいの?」という疑問が多く寄せられました。これは一概に「コレ!」という共通認識的なものはないので、FAV流にはなりますが、ご説明させていただきます。

まず、マップごとに特色があり、それぞれ初期の動きというのは違いがありますが、基本的には以下のような攻撃側/防御側のパターンが考えられます。それぞれのメリット/デメリットを考えてみましょう。

<攻撃側>
(1)遊撃を潰してから現地に向かうパターン
メリットとして、遊撃との戦いで勝負が決まることがあり、多くの撃ち合いが発生します。また、どのマップでも基本概念は同じなので幅広く応用できますが、デメリットとして、ドローン回しやカバーリング、そして最大の難点として「遊撃を倒した後の現地に詰める作戦」を持っていないと、時間がなくなってゲームオーバー……。という事態を引き起こしかねません。

(2)セットプレイで遊撃は構わずに現地に攻めるパターン
これは、大会中に見ていて割とキレイだなと思える作戦です。
メリットとして、遊撃が多い場合に有効で、例えば遊撃が2人いると現地は3人なので5vs3の状況ができるわけです。帰る道が1つしかない場合、その場所にルートロックとして1人置いておくと、遊撃も帰るのが難しくなります。
ただ、デメリットとして、何回も続けると攻略されることと、遊撃が出ていない場合は5vs5になったりと、優位性を活かせなくなるので注意が必要です。

<防衛側>
(1)遊撃で完結させるパターン
現地のプレイヤーも隙を見て遊撃に出ることによって、遊撃でカバーし合って相手の人数を削り切るパターンです。現地から来ることによって、相手の裏をつくことができますが、現地に切り替えてラッシュしてきた場合の対応策が必要となります。

(2)時間を使わせるパターン
遊撃に出たプレイヤーがドローンや相手を1人削ったら、現地付近まで帰って展開するパターンです。こうすることで、攻撃側は防衛側の遊撃の幻影を追い続け、時間を使い、最後には数的不利な状況で現地に攻めなければいけないという状況が生まれます。
デメリットとしては、遊撃を潰すパターンの場合、こちら側が削られるだけで逆に人数不利を背負うこともあるという点です。

といった感じで、攻撃側/防御側それぞれ2通りがあると思っています。このパターンに加えて、オペレーターの組み合わせなど含めると無数のパターンがあるわけなのですが(笑)。

今回から、各マップごとに、この2つの基本パターンに沿って攻略をご紹介します。まず、現在の大会シーンで使用されているマッププールは以下の7つになります。

  • オレゴン
  • クラブハウス
  • 領事館
  • 銀行
  • 国境
  • 海岸線
  • ヴィラ

どのマップもリリースから2シーズンは経過しているので研究が進んでいます。『R6S』における初期の動きは非常に重要で、ノープランだと無駄に時間を使って最後には時間が足りなくなる……といった事態を招きます。特に競技シーンに携わろうと思う人はぜひご一読ください。

※以下、名称はゲーム内正規のものです。

オレゴン

はじめに、「オレゴン」についてご紹介します。


オレゴンはリリース当時からあるマップの一つで、プロリーグや国内大会含め数多くプレイされてきました。そのためほぼ完成されているマップで、特に新規な作戦は存在しないため、各チームの連携や撃ち合いの強さなどが顕著に現れるマップとなっています。

攻撃側(1)遊撃を潰してから現地に向かうパターン
まずオペレーターのピックは、Ash、Thatcher、Hibana、Capitao、Buckとしましょう(もちろん自由度はありますが、一例として)。Ash、Hibana、Thatcherは廃品置場、CapitaoとBuckは駐車場から沸きます。

初期の動きとして、廃品置場で沸いた3人はHibanaのドローニングを中心にキッチンと2Fを順番にとっていき、会議ホールまで敵を押し込みましょう。仮にキッチンと食堂の間が補強されていたり、ミラが張ってあったりしたら、Ashが途中からドローニングをHibanaと交代して、HibanaとThatcherで斜線を作ります。

このローテート(役割交代)が大事です。Ashがどんどん進んでHibanaが延々とドローニング……なんてことをしていると、補強壁は永遠に割れませんし、割れるまでの間Ashは暇してますから。

その間にロビーをCapitaoがロック、敵が2Fにいる場合はBuckがメインベッドルームから入り、帰りをロックしておく、という具合です。

重要なのはローテートです。斜線をどんどん作って相手の自由を奪いましょう。

▲食堂から会議ホールや子供部屋のハッチ降りへのロック

攻撃側(2)セットプレイで遊撃は構わずに現地に攻めるパターン
正直、オレゴンにおけるセットプレイはあまりないです。(1)の作戦を2パターン、廃品置場から行くか、建設現場からタワーに行くかの2択であることが多いです。あえて、説明するならラッシュですね。

駐車場に全員沸いてハッチを割る前にポイントにラッシュします。準備フェーズでドローンをポイントに入れておき、遊撃が多い場合には非常に有効だと思います。

▲会議室からの斜線を止める

防衛側(1)遊撃で完結させるパターン
子供部屋、キッチン、会議ホールあたりに広く展開しておき、洗濯階段やタワー階段から現地プレイヤーが上がれるルートを確保しておきます。

相手の攻めるルートを見て、例えば廃品置場から来た場合、子供部屋とキッチンに最初に圧力がかかるのですが、そのときに会議ホールにいる味方がキッチンのほうに加勢したり、攻めあぐねている場合、ロビーからの援護も来るはずなので、その援護の背後の洗濯階段から現地プレイヤーが背後を取ります。

注意しておきたいのは、相手の攻撃の布陣です。人数とオペレーター報告は常にしてください。「廃品置場から4人!」となると、「じゃあ、ロビーは1人か……」と、ある程度予想することができますので。

▲共同寝室(小)から教室に移動することができる

防衛側(2)時間を使わせるパターン
布陣は(1)と同じで大丈夫です。廃品置場から敵が来た場合、引き付けて子供部屋やキッチンから会議ホールまで下がります。

ただ、「オレゴン」というマップの特性上、あまり時間稼ぎはできないので、例えばMuteを入れてドローニングの時間を減らすことや、ElaやLesionを入れて罠で時間を稼ぐことが必要になってきます。

この記事の続きを読むには、ログイン、または会員登録(無料)が必要となります。

会員登録して続きを読む

WRITER RANKING プロゲーマーやゲーム業界人などの人気ライターランキング

$this->childBlock('common' . DS . 'side-contents.php');?>