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【ゲームプレイリポート】第1回 あの頃の思い出が蘇る。『KINGDOM・OF・LOOT』でノスタルジーな気分を満喫!
「Steam」に埋もれた財宝を発掘するかのごとく、気になったタイトルを独断と偏見でチョイスして遊んでしまおうという行き当たりばったりの本コーナー。
記念すべき第1回のタイトルは『KINGDOM・OF・LOOT』に決定! うん? どうしてこのタイトルにしたかって? それはね…ドット絵のカワイさに一目惚れしたからデス!!果たして、そんなチョイスで決めたタイトルにどんな出会いが待ち受けているのかな?
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ドットの絵力はやっぱり魅力的
EPICBEYOND Studiosによって開発された『KINGDOM・OF・LOOT』は、オーソドックスなオンラインアクションRPG。開発元が明言しているように、SFC(スーパーファミコン)全盛期のクラシカルな王道のアクションRPGにインスパイアされているので、グラフィックは懐かしのドット絵なのが特徴。最新のCGバリバリの最高グラフィックスもいいけれど、たまには優しい雰囲気のドット絵に癒やされるのもいいじゃない。さて、さっそくプレイスタート!
やっぱり、RPGの王道は中世あたりの世界設定がしっくりくるなあと感じながら、まずは自分の分身となるキャラクターのクラス(職業)を選ぶ画面に。
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これこれ、このドット絵のキャラクターが懐かしさを感じるんだよね。本作の対応言語は英語のみとなっているわけだが、筆者の英語レベルは中学生ぐらいのなんとなく使えるかなレベル。そんな英語力で大丈夫かって? そこは、まあ、雰囲気でなんとかなるんじゃん? そんなこんなで魔法使いのFIRE MAGEを選び、いざ、冒険の地へ!
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町には回復と倒されたときのリスタートポイントとなる像、道具屋、鍛冶屋、アイテム倉庫とベーシックな施設が揃っている。おや、そういえばこの手のゲームによくあるチュートリアルが始まらないのだが。というか、ストーリーの冒頭のシーンとかもなかったな…。ほら、このアイテムを道具屋に届けてくださいとか、鍛冶屋に話しかけてくださいとか。サブクエストっぽいものも見当たらない。
そうなんです。本作は早期アクセス版ということもあって、それらの要素がまだ実装されていない状態。いまどきの手取り足取り教えてくれるようなゲームにズッポリ浸かっていた筆者も、この潔さには衝撃を受けつつ、どこへ行けばいいのか考えるため久しぶりに脳を使った気がする。とりあえず外に出てみましょうか。
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フィールドに出ると、そこはゆっくりと雲が流れる草原。BGMも演出が控えめでドット絵の雰囲気にピッタリ。なお、本作はゲームパッドによるサポートが未実装なため、基本的な操作はマウスとキーボードで行う。生粋のパッド勢である筆者もプレイ前はその部分がちょっと引っかかっていたのだが、これを機に触ってみようという心意気でキーボードに向き合う。
つたないヨチヨチ歩きでフィールドをトコトコ歩く魔法使い。……というか、これどこ行けばいいんだ。そう、最初に行く場所さえ何も指示されていないのだ。言い方を変えると、ここまで自由度を高め、自身に考えさせるという子供時代ではあたりまえだった手探りの冒険感を与えてくれている。そういった狙いだったのか、ただ未実装なだけなのか、答えのない世界を探り探りしながら付近の森林へ突入する。
やっぱりハクスラのゲームシステムは中毒性アリ
本作は開発元が謳っているように、多くのファンがいるオンラインRPGゲーム『Diablo(ディアブロ)』タイプのハクスラ(ハックアンドスラッシュ)がゲームの根幹となっている。モンスターを倒し、経験値や幻のレアアイテム(ユニークアイテム)を求める冒険、筆者も大好物です。エメラルドの森に到着した炎の魔法使い、さっそくモンスターをガンガン倒すゼ!
モンスターを倒すだけでなく、クリスタルを拾うことで経験値が増えることに、かなり後になってから気づかされながらも順調に狩りを続行。ノーマルなレアリティの装備品はけっこうポロポロとドロップする。装備品の説明はもちろん英語なわけだが、どれどれどんな感じかな。
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「弓は装備できないんじゃ! 魔法使いが使える杖を落とすのだ!!」 と、モンスターを倒したあとのドロップ品に一喜一憂しながら黙々とモンスターを討伐する。このアイテムをドロップするときのドキドキ感がハクスラタイプのゲームで一番の魅力だよなあ。難しいことは考えずに、目の前に立ちはだかるモンスターを討つべし、討つべし!
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ダンジョンでチェックポイントを見つけている場合は、その場所から即リスタートできる仕様のおかげでサクサクとモンスターの討伐は進む。こういったテンポのよさは、とくにハクスラタイプのゲームで重要だよなあと再確認しながらモンスターをガンガン倒していると……。
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幻クラスのアイテムのドロップに大興奮しながら性能をみると、これがまたトンデモな性能でして。すべてのスキルのレベルを上げながらも、ライフ、マナ(魔法力)、スタミナがそれぞれ50上がるという代物。初期値20だった魔法使いのライフが3倍以上になると思ってもらえば、その性能のスゴさが伝わるだろうか。これだからハクスラタイプのゲームはやめられない! レアアイテムだけでなく、通常の装備品にそれぞれ性能差があるところも、さらなる強い装備を求めたプレイへのモチベーションに繋がる。まさにやめられない、とまらない状態なのだ。
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そうこうしているうちに、クラスのレベルが待ちにまった5に到達。何があるかって? それはね……。
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次のダンジョンはどんな場所なのか、胸躍らせながら冒険の場はエメラルドの森から荒廃した寺院へ移る。
デスペナルティがない仕様で拓かれる新たなゲーム性
多くのオンラインゲームでは、戦いで傷つき倒れると獲得した経験値を失ったり、装備していたアイテムを消耗したりと、何かしらのペナルティが課せられることがある。それにより戦闘の緊張感を持たせるという演出がなされているわけだが、そこはシンプルが売りの本作。筆者がプレイしたレベルまでの話にはなるが、とくにペナルティが発生することはなかった。正直なところ、このペナルティの有る無しの仕様は好みが分かれるといえそうだが、本来ゲームは娯楽のひとつということを考えるとストレスフリーな仕様もアリかなと。そういうことで、新天地でも気負わず戦闘を開始!
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どうやら推奨レベルはパーティー戦を前提とした目安らしい。今までエメラルドの森で無敗を誇った炎の魔法使いも形無しである。
スイッチのギミックを動かしながら扉を開けつつ、寺院にはびこる不死のモンスターに翻弄されながらも強引に奥へと進むと、物騒なトラップに囲まれた場所に着いた。見慣れないモンスターがいたので好奇心で近づいてみると……。
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新天地のモンスターには、まったく太刀打ちできなかったが、デスペナルティがないのでバンバン倒されてもストレスは感じない。いったんエメラルドの森へ戻ってレアアイテムを夢見ながらレベル上げをし直すことに。チェックポイント付近をベースにすることで、どれだけ倒されようが不死鳥のように蘇る魔法使い。
単調になりやすい宿屋へ戻りながら行うレベル上げとは違う、テンポの小気味よさは長く遊ぶための重要な要素になり得るのではないだろうか。そんなスピーディーなゲーム性に幸運の女神も微笑んでくれる。
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未踏破エリアのマップの部分って、なんだか埋めたくなるよね。そうこうしているうちにクラスレベルが10を超えたので、宿命の地へ舞い戻る。
新たなスキルを修得したこともあり、以前来たときとは見違える安定した戦いを展開できる。順調に朽ちた寺院を進んでいくと、いかにも怪しい入口を発見した。「いよいよ、ダンジョンのボスかな」と意気揚々で入ってみると……。
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なんちゃって。早期アクセス版ということもあって予期せぬ出来事でも起きたのかとは思うが、まあ、それもひとつの冒険(アクシデント)ということで。気を取り直してログインし直し、寺院の探索を再開する。
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パワープレイで快適に寺院を進んでいくと、とある部屋に静かに光を湛える石碑を発見。今度こそ、いよいよボスが待ち受けるのか!?
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どうやら、ダンジョンをクリアしたようです。確かダンジョン内で壊せそうな壁がところどころにあったんだよなあ。
そういえば、戦闘用のアイテムじゃないものが売っていた気がする! そうだ、町へ行こう。
ギャザリングとクラフトでお宝探しのロマン感がアップ
ここまでは、主に冒険のなかの戦闘部分を語ってきたが「モンスターと戦うだけが冒険じゃない!」という懐の深さも本作は持ち合わせている。というのも、クラスレベルが5に到達するとギャザリングに必要なスキルを修得でき、ダンジョンの石を掘削できるようになるからなのだ。
ギャザリングに必要なドリルも鍛冶屋で購入し、試しにエメラルドの森へ出発。マップの要所にある掘削場で石ブロックに向かってドリルを使えば簡単にギャザリングができる。
もちろんストレスフリーな本作、ドリルは使っても消耗して壊れることはなく、サクサクと掘削作業は進んでギャザリングのスキルレベルもあれよあれよと上昇。「このプレイを邪魔されない感じが快適なんだよなあ」と森を駆け巡りながら石を採掘していると…。
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思いがけなく入手した宝石のアイテム説明をみると、どうやら装備品の性能をアップさせたり、ボーナスステータスを付与するアイテムのようだ。そういえば、拾ったいくつかの装備品にはソケットという何かをセットできるスロットがあったような……。手持ちの装備品を見渡してみると、ソケットがあるものがチラホラと見受けられた。レアリティが高いものはもちろんのこと、このソケットの数がたくさんあるものがさらに価値が高いものということになりそうだ。
同じ装備品でも、付与されている能力に違いがあり、さらにソケットの数も違うとなると、最高のお宝を探すことを冒険の目標にすると長く楽しめる作品であるといえるだろう。もしかして、宝石自体もすごいレアなものがあるのでは……うーむ、馳せる想いは尽きない。
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そういえば、道具屋にすごく高価なアイテムが売っていて、ギャザリングのスキルレベルが10になると購入できるものがあったなあ。しかも、アイテムの説明を読むと船がどうこうとか……。これはもう、スキルを上げて確かめるしかないよネ!
森や廃寺で石ブロックを片っ端に掘りながらモンスターを倒し、なんとかスキルレベルと購入金額をクリア。道具屋さん、コレくださーい!
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冒険に支障が出るレベルの高額な買い物をしたけど、ロマンを求めるためには船が必要なはず! 既にこのアイテムが使えそうな場所はリサーチ済みなのだ。ありったけの所持金をかき集め、ロマンという探しモノを求めていよいよ冒険は海へと広がりをみせる!
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こうして、大いなる移動手段を手に入れたところで今回のプレイリポートは終了となる。
ゲームプレイ全体を通してみると、早期アクセス版ということで荒削りな部分も多く、大味に感じる部分があるのも事実。しかしながら、ポイントの割り振りによるステータスアップやスキル修得のシステム、装備品の強化などゲームを楽しむのに必要最低限な要素が揃っているうえ、中毒性のあるゲーム性が絡み合ってナカナカの満足度のタイトルに仕上がってるといえるのではないだろうか。
まだまだ未踏なダンジョンもあるし、フレンドといっしょにワイワイしながらのパーティープレイも面白そうだ。新たなクラスの追加も予定されているみたいなので、今後のアップデートを楽しみにしながらマイペースにプレイしていこうと思う。
『KINGDOM・OF・LOOT』
■ここがイイネポイント・ドット絵による温かみのある世界設定
・熱中するハクスラタイプのゲーム性
■ここがウーンポイント
・サウンド面の演出の弱さ
・日本語のサポートがない
ジャンル:アクション、MM(MassivelyMultiplayer)、RPG、早期アクセス
開発元:EPICBEYOND Studios
パブリッシャー:EPICBEYOND Studios
リリース日:2017年4月15日
言語:英語
備考:マルチプレイヤー(オンライン)、協力プレイ(オンライン)
<プレイに必要なシステム要件>
■関連リンク
Steam
http://store.steampowered.com/?l=japanese
Steam『KINGDOM・OF・LOOT』のページ
http://store.steampowered.com/app/466220/Kingdom_of_Loot/
『KINGDOM・OF・LOOT』
http://www.kingdom-of-loot.com/
SQUARE ENIX COLLECTIVE『KINGDOM・OF・LOOT』のページ
https://collective.square-enix.com/projects/227/kingdom-star-of-star-loot