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【今週のEpic Games Store 無料ゲームレビュー】 『112 Operator』&『Road Redemption』:治安維持と暴力という正反対なゲームが同時配信中

目次
  1. 『112 Operator』
  2. 『Road Redemption』(ロード リデンプション)
Epic Games Storeより、毎週提供されている期間限定無料ゲームをご紹介するこの企画。

2025年8月8日(金)より期間限定で無料配信されているゲームは、コールセンターシミュレーションゲーム『112 Operator』(112オペレーター)と、バイオレンスレースゲーム『Road Redemption』(ロード リデンプション)だ。人を救うゲームと人を傷つけるゲームが同時に無料配信というところが、なんとも皮肉だ。

無料配信期間は、2025年8月15日(金)0:00まで。

『112 Operator』



『112 Operator』は、EU圏などで使われている緊急コール「112」の電話オペレーターとなり、街の中で起きるアクシデントに対して的確な指示を出すコールシミュレーターだ。

EUのコールセンターは、警察、救急、消防の3つをまとめて受け付けており、アクシデントの内容に応じて適切な車両を手配するのが基本の操作となる。ゲームを進めて資金が貯まると、車両やスタッフなどを追加できる。車両は移動速度、一度に乗れるスタッフの人数などが異なり、アクシデントの内容によって有利不利がある。

ゲームを始めると、時間経過とともにさまざまな出来事が画面の地図に表示される。この地図はコールセンターにある地図のようなものだ。アクシデントの内容は色やアイコンによって異なり、青が警察(盾)、白が救急(十字)、赤が消防(炎)に対応。現場の状況がわからない時は警察車両を手配し、現場でけが人や災害などに応じて応援を要請する。


マップ上にアクシデントの場所が表示されたら、近くにいる車両を左クリックで選択し、右クリックで移動させるのが基本の操作。複数のアクシデントが重なった時には、遠方から車両を手配する必要も出てくる。

最も難しいのは緊急電話だ。コールを受けると右側のウィンドウにテキストと音声(英語)で相手との会話が始まり、選択肢方式で話を聞き出していく。判断が少しでも遅れると電話の向こうから不安そうな声で「もしもし?」と催促されるあたりに臨場感が感じられる。


ただ、電話の内容はさまざま。妻が倒れているという話をよくよく聞くと、夫婦げんかから首を絞めたと言い出したり、目の前に死体があるという電話は会話がどうもあいまいで、暴力などで相手を死なせてしまった可能性も……。また、「学校に爆弾がある」というタレコミの電話では、「嘘なんでしょう?」という質問に「そうそう」と答えられてしまい、愉快犯なのか本物なのかわからない……なんてこともある。

これらの会話をしながらも、できるだけ短時間に相手の真意を確かめ、けが人がいれば助け、犯罪であれば検挙に協力するのがコールセンターの役目だ。時には救命作業を指示し、救急車が来るまで頑張ってもらうこともある。

また、一方的に電話を切られたり、住所を聞けなかった時などは、逆探知により場所を特定して車両を向かわせることも。災害などの状況によっては、大勢の警察官などが乗った大型のクルマがいいか、移動速度は速いが、警察官の人数も乗せて帰れる人数も少ない小型パトカーがいいのか、といった判断も必要になる。


こうして、時間内にいかに多くのアクシデントに対応できるかがゲームの目的だが、中には失敗してしまうこともある。ゲームが終了すると、どこでどう間違えたのかもわかるので、同様のケースに対応できるように改善策も考えられるあたりは、コールセンターさながらだ。


キャンペーンモードは欧州中心で、大規模テロや病気の流行などを解決するものが用意されている。また、DLCでは怪獣に襲われたり、パンデミック、ゾンビ化といったものもある。ミッションをクリアすると報酬がもらえ、車両やスタッフの追加なども可能になる。


面白いのは、日本のマップでも遊べる点だ。街を選ぶと電話をかけてくる人物の名前も日本風に自動生成される。マップもオンラインから引用しているようで、地名も(実在するかはわからないが)再現される。地図の配置によって道も異なるため、アクシデント現場に駆けつける道もいろいろ。ある意味無限に遊べるとも言える。


ちなみに、日本語化はされているものの音声は英語のみ。また、電話の会話などは直訳に近く、臨場感もニュアンスもあまり伝わらない。英語のままでプレイした方がわかりやすいかもしれない。


コールセンターのシミュレーションという一風変わったゲーム性ながら、操作は非常に簡単で、普段あまり知ることのない緊急通報の裏側を見られるという意味では、ドキュメンタリー的な要素も感じられる。非常に多くのマップが用意されているので、じっくり長く遊べそうだ。

コールオペレーターの苦労がわかる度:★★★★★
遊びやすさ度:★★★★
おすすめ度:★★★★

デベロッパー:Jutsu Games
パブリッシャー:Games Operators
リリース日:2025年8月8日
初回リリース日:2020年4月23日
日本語:対応
URL:https://store.epicgames.com/ja/p/112-operator-f34b0b


『Road Redemption』(ロード リデンプション)


『Road Redemption』は、『Road Rash』や『Motorstorm』といったシリーズからインスピレーションを受けた、残酷なドライビングコンバットアドベンチャー。

プレイヤーは暴走族を率いて、国を横断する壮大な旅に出る。もちろん、ただ広大な土地をツーリングするわけではない。戦争によって荒廃したこの地では、暗殺者たちに賞金がかけられ、多くのバイカーが賞金を求めて戦っている。


ゲームモードはストーリーを追う「キャンペーン」と、自由に遊べるモードなどがある。また、同時に4人まで一緒にプレイできる。


レースは特定の区間で敵を倒したり順位を競ったりするが、常に強盗などが立ちはだかり、攻撃してくる。順位を上げるためにはこちらも戦うしかない。シリアスなレースゲームというよりは、他車にぶつかったりしてもおかまいなし。アイテムのデザインこそ異なるが、どちらかというと『マ○オカート』に似たゲームだ。

速度は敵も味方もほとんど変わらないが、体力ゲージの下にある「ニトロ」ゲージを消費している間はブーストがかかり、一定時間スピードアップが可能だ。ゲーム中では「麻薬」と呼ばれているのも本作らしい訳し方。


攻撃手段は、複数ある武器を切り替えて戦えるが、ヘルメットの相手には鉄パイプでないと攻撃が通らなかったり、素肌の相手にはナイフの一撃が有効だったりと、武器による有利不利もある。ステージによってはマシンガンで攻撃できることもある。



ステージをクリアすると資金が手に入り、アイテムで体力を回復したり、攻撃力をアップしたりもできる。


バイクやライダーはキャンペーンをクリアし、得られる経験値によってスキルツリーを広げていくとゲットできる。


古いゲームのためグラフィックもそれほど高精細ではなく、リアルな残虐さというよりはゲーム的なお遊びの範疇だが、決して子どもに勧められるゲームとは言えない。ゲームの中だけの暴力性を理解できる人、世紀末救世主伝説を信じている人なら楽しめるだろう。

爽快感:★★★★★
罪悪感:★
おすすめ度:★★

デベロッパー:Pixel Dash Studios
パブリッシャー:Pixel Dash Studios
リリース日:2025年8月8日
初回リリース日:2019年10月7日
日本語:対応
URL:https://store.epicgames.com/ja/p/road-redemption-ce16fb
※年齢制限あり

Epic Games Store
https://store.epicgames.com/ja/

All map data © OpenStreetMap contributors.
Road Redemption is a property of Pixel Dash Studios and EQ-Games


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