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【ゲームプレイリポート】第2回 ちょっとした空き時間に冒険へ出発!? 忙しい生活の合間に『Prevent the Fall』
毎回気になったタイトルを独断と偏見でチョイスして遊んでしまおうというコーナーも第2回目に突入。「Steam」の最近リリースされたタイトルをボーっと見ていた筆者の目に留まった今回のタイトルは……コレ! 『Prevent the Fall』!! 選んだ理由は、単純に「何かダークファンタジーのRPGっぽいものがやりたいなぁ」と思っていたそのときのキマグレによるもの。そんなタイトルの選定の緩さも本コーナーのウリなのデス!!
無心になるほどのシンプルさ
『Prevent the Fall』は、生成されたダンジョンを探索するアクションRPG。主人公は手に入れた装備を駆使しながら襲いかかるモンスターを倒しつつ、レアアイテムを探し求める。いいじゃない! ちょっとオドロオドロシイ世界をハラハラドキドキしながら冒険したかった自分にピッタリのゲーム性。公式サイトのスクリーンショットを見た感じも、まさにダークファンタジー世界のどストレート。はやる気持ちを抑えながら、さっそくファンタジーの世界へダイヴ!
ゲームをスタートさせると、そこは薄暗い酒場のような場所。なにかNPCの頭にメッセージが出てるけど、まずは町をまわりたいなぁ。そう思いながら周りを見渡すと……
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そう、この『Prevent the Fall』というゲーム、RPGのお約束である町どころか城のような施設などはなく、この酒場だけがプレイヤーの拠点となる模様。「あれ、ちょっと待てよ? そういえば、キャラクターのクリエイトとかもなかったな……」。本作はプレイヤーが種族や職業を選ぶといった概念はなく、プレイヤーは等しくこのチョイ髭が濃いめのおっさんとして、この世に生を受けるのである。まるで、ファミコンのソフトを買ってきて、電源を入れたらすぐにゲームが始まるような。ある意味潔しといったところか。多少の疑問が胸にシコリとなって残りながらも、とりあえずダークファンタジーの冒険に出発だぜー!
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↓
3. I'll go take care of that.
↓
1. I'll handle this solo. と選べば冒険に出発できる
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なにか気がついたらニューヨークあたりの下水道にいるのだが。しかも主人公の服が徹夜2日目あたりのサラリーマンにも見えるし……。ま、まぁ進んでみましょうか。主人公の初期装備は片手剣と盾というオーソドックスなもの。軽く素振りで手触りを確認しながら下水道を進んでいくと……
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くたびれサラリーマンの処女モンスターは、ファンタジー世界のザ・下っ端のゴブリン。「よし、我が血肉となる最初の生贄だ。光栄に思え!」と手に持つ剣でモンスターに斬りかかる!
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さっきまで両手に持っていた装備どこかにイッチャッタ。いやいやいや、モンスターは目の前だし、攻撃待ってくれるほど優しくは見えないのダガ。焦ってコントローラをガチャガチャしていると、ふと片手剣が手に戻る。どうやら、本作はボタンひとつで装備している武器を切り替えられる仕様になっているみたいだ。そうとわかればこっちのもの。いざ、剣のサビにしてくれるわ!
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武器ごとに設定されている技をくり出すが、まったく手応えがない。近接攻撃は少しばかり謎の当たり判定な感じがするなぁ。
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初戦は肩透かしだったが、気を取り直して下水道を進む。大グモやゴブリンが最初のダンジョンのおもな出現モンスターのようだ。戦闘を続けてみたが、やはり、近接攻撃に関しては斬りつけている感じは薄く、シンプルな斬り合い、殴り合いな印象。また、モンスターはなかなかモーションはいいものの、動きは基本的にプレイヤーに突進してくるだけという単純なもの。「今回のタイトル、だいじょうぶかしら……」と一抹の不安を感じながら下水道をさらに進んでいくと……
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謎のコダワリを横目にバッタバッタとモンスターを倒すサラリーマン。すると画面に一瞬何かのメッセージが表示される。
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「どうやらモンスターがリングを落とし、それを手に入れたらしいのだが、床に落ちたものを拾った記憶はないし……。まさか!」そうなのです、本作はモンスターがドロップしたアイテムは拾うという行動をせずとも、そのままポケットにインしてくるのです。個人的な意見になってしまうのを前置きして、正直なところドロップしたアイテムは拾うアクションが挟まることで入手の実感が湧くと思う派な自分は、このオートマチックな仕様はちょっと気になるなぁと感じる。まぁ、拾い忘れがないようにとの開発の優しい配慮ともいえるのだが。このあたりの好みは個人差もありそうだ。
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クエストがクリアの状態になっても探索ができるみたいなので、下水道の探索を続けていると……
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個人的な意見になって(以下同文)。古風な外見ながらも感知センサー搭載のハイテクな宝箱に驚きつつ、最初の冒険を終えた自分は酒場へと戻るのであった。
お手軽に冒険へ出られるという重要性
昨今のRPGは、やり込み要素も多く、クリアまでのプレイ時間が多ければ多いほどゲーム購入の満足度も高まるというのが主流だった気がする。しかし、そんなゲームの起動に腰が重くなる要素が、ソーシャルゲームのようなライトなゲームが流行る要因になっているともいえるのではないだろうか。そんな中、本作は1ダンジョンのプレイ時間が5分や10分でクリアできるという、RPGなのにちょっとした暇つぶし、空き時間にサクッとプレイできるというゲーム性が、ゲームプレイのモチベーションを高める作用を生んでいる。ゲームは本来、暇つぶしや娯楽のコンテンツだったよなぁと、本作はふと思い出させてくれた気もする。まぁ、そんな小難しいことは置いておいて、どんどんダンジョンに行くぜー!
酒場からクエストへ出発すると自動的にダンジョンの入口に飛ばされる。そういった仕様なので、プレイヤーは何も考えずに気楽に冒険へ出発できるというのが思いの外快適な印象。ゲーム起動からダンジョンに突入するまでの時間が短いという、ゲームシステムのシンプルさがゲーム性にマッチしていて心地いい。そんなことを感じながら洞窟を探索していると……
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ゲーム序盤でプレイヤーがライフ(生命力)を回復させる手段は、自動的に回復を待つ、もしくは回復アイテムを拾うしかない状況。また、回復アイテムは拾って持ち運ぶことはできないという仕組み。そんな序盤の重要な回復アイテムがこれだけ存在感ないとは。ドロップアイテムの入手は親切設計なのに、回復アイテムは米粒のようなグラフィックでわかりにくいとか。もはや、これはアメとムチなのか。まぁ、これを回復アイテムだと1回認識できれば問題ないとも言えるけど、本作はこういった放り出されてる感の部分でも好みがわかれそうだ。
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そうそう、ダンジョンにはトラップが配置されていることがあるのだが、これがモノによってメチャクチャ凶悪でして。いちばんヤバイのがコチラ!
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酒場に戻されてもすぐに再出発できるし、倒されたところでとくにペナルティもない。そこはストレスフリーでいいところ。それにしてもあまり武器が手に入っていないとはいえ、近接戦闘のシンプルさが気にはなるんだよね。
武器を手に入れるごとに見えてくるゲームデザインの根幹
ゲームスタート時から胸にかかっているモヤモヤ。おもにモンスターとの戦闘に関するものなのだが、とあるダンジョンを探索中に、その梅雨時の空のようにドンヨリとした感情がウソのように一気に晴れ渡る。
そもそも、自分は剣でどうこうする戦いにしっくりこないのを忘れてた。やっぱり魔法での戦闘がサイコーだよね!さっそく、つぎに出会ったモンスターで試し撃ちじゃー!!
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炎の魔法が撃てる杖から放たれる火球の威力は上々で、つぎつぎとモンスターは息絶えていく。しかも、マナ(魔法の力の源)やダメージを受けて減ったライフの自動回復のスピードも早めで、バンバン魔法が撃てる。「ターゲットをセンターに入れて"Fire Strike"!!」やばい、これはもう、マジックハイ状態!! 豪快な戦闘ができるようになって、ようやく本作の楽しさが少しづつ正体を現してきたといったところか。
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炎の魔法が撃てる杖を手に入れてからのダンジョン探索は快適の一言で、多少のモンスターに囲まれたくらいでは誰も自分を止められない状態。お手軽なプレイ感とサクサクとモンスターを倒せるようになった相乗効果によって、自分の本作に対する相対的評価も奇跡のV字回復。
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順風満帆の炎の旅路。これ以上の追い風はないという『Prevent the Fall』生活だったが、ここで思わぬ落とし穴にハマることとなる。舞台はモンスターに破壊され尽くしたとある町。変わらぬ大いなる炎の魔法をブッ放しながら順調にモンスターを狩っていると事件は起きた。
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防具も充実してきて脱サラの自分。サクッとスケルトンのボスを倒してヤングフェニックスを探していると……
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ゲームを再起動すると何事もなかったかのごとく酒場に復帰したが、ここでも早期アクセスの醍醐味を味わうことになろうとは。そんなこともありながら、ぞくぞくと手に入る武器を装備していると、ふとこのゲームの開発からのメッセージに気がつく。本作は、いろいろな武器種の装備を左右のスロットに7種づつ、計14種の武器をセットできるようになっている。そして、その武器の持ち替えはボタン操作ひとつで切り替わる。そう、左右に持つ武器の組み合わせによって、いろいろな戦闘スタイルで遊ぶことが可能なのだ。それこそ、プレイヤーの数だけ好みの組み合わせがあって、そのスタンスで戦えるという自由度をイメージしてもらえれば理解しやすいのではないだろうか。
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左手に雷の杖、右手に炎の杖というお気に入りのセットアップを見つけ、襲いかかるモンスターをバッタバッタとなぎ払いながら最強の魔法使いがダンジョンを制覇していく。もう、この世界に敵はいない。そんな英雄気取りの魔法使いのまえに、最大の強敵が立ちはだかる。
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ヤングな悪夢の衝撃も癒やされぬまま、今度はアダルトなコイツ(フェニックス)が自分を苦しめるなんて。もはや運命のライバルなのか!?
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「こうなったら、さらなる強大な炎の力を手に入れるしかない!」鼻息荒く洞窟を探索していると、その物欲にまみれた邪な想いに呼応して幸運の女神が微笑んでくれる!
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欲すれば想いは届くって偉いひとがいってた気がする。もう、これで怖いものはないぜ!
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永遠のライバルとの決着がついた(?)ところで今回のプレイリポートは終了。ここまでのプレイでの総評にはなるが、全体の作りは大味といわざるをえない。基本的にモンスターはプレイヤーに全力で突撃してきて倒そうとする。モンスターのAIに関しては今後のアップデートによる改修があればといったところか。戦闘に関しては駆け引きというよりは、やられるまえにヤレという感じ。しかし、ライフやマナの自動回復力は高く、シンプルなプレイ感を邪魔しない。サクサクとダンジョンを探索できる手軽さとしての役割は十分に果たしてくれているといえる。ただ、完成度という点でみると、まだまだ早期アクセスの段階だなあという印象は拭えない。しかし、本作はキラリと光る一粒の希望がある。それは暇つぶしに遊ぶということについては、すごくちょうどいい塩梅という点。そんな、肩に力を入れなくても楽しめる存在だということは間違いないのだ。
『Prevent the Fall』
■ここがイイネポイント・ちょっとした時間にプレイできるお手軽感
・ハクスラタイプの中毒性のあるゲーム性
・戦闘スタイルのカスタム性の高さ
■ここがウーンポイント
・ダンジョンのバリエーションの少なさ
・皆無なストーリー性
・アイテム入手の実感の薄さ
ジャンル:アクション、アドベンチャー、独立系開発会社、RPG、早期アクセス
開発元:D.W.S
パブリッシャー:D.W.S
リリース日:2017年5月29日
言語:英語
VRサポート:ヘッドセット(HTC Vive、Oculus Rift、OSVR)、入力(被追跡モーションコントローラ、ゲームパッド、キーボード/マウス)、プレイエリア(着席、立位、ルームスケール)
備考:シングルプレイヤー、マルチプレイヤー、マルチプレイヤー(オンライン)、協力、協力プレイ(オンライン)、Steam実績、フルコントローラサポート、Steamクラウド、データ
<プレイに必要なシステム要件>
■関連リンク
Steam
http://store.steampowered.com/?l=japanese
Steam『Prevent the Fall』のページ
http://store.steampowered.com/app/595090/Prevent_The_Fall/
『Prevent the Fall』
http://www.preventthefall.com/