オープンベータテスト中、呼び出すことは可能でも乗り込むことはできなかった多脚式思考戦車タチコマ。攻殻機動隊のマスコットキャラクター的存在であり、有事の際には公安9課のメンバーも搭乗するタチコマに、自分も乗ってみたい！と思ったファンは少なくないのではないでしょうか。そんな戦場のアイドルともいえるタチコマに、今回のアップデートでついに搭乗することができるように！今までは「ランダム」のみ表示されていたクイックマッチ選択後の待機ルーム。タチコマ搭乗はその隣に新しく仲間入りしたゲームモード「コンクエスト／タチコマ搭乗」でのみ可能となっています。なおランダムでのコンクエストでは今までと同じく搭乗できないのでご注意を。

新規追加された「コンクエスト／タチコマ搭乗」。このゲームモードでのみタチコマへの搭乗が可能

あのタチコマに乗れるなんて……！とはやる気持ちを抑えつつ、さっそく新ゲームモードにダイブ。タチコマはカスタマイズが可能ですが、今回はノンカスタマイズで搭乗です。マッチングしたのは新規追加されたマップ「地下基地」。中央に存在する開けた空間が印象的なこのマップは、タチコマでの活躍がしやすいほか、高低差の大きい地形、拠点数が3ヶ所のみで他のコンクエストよりも少なく設定されているなど、なかなかに特徴的です。

イメージアートにも書かれているように中央の吹き抜けが特徴的な新マップ「地下基地」。タチコマでの立ち回りが勝利への鍵となるかも

タチコマへの搭乗手順ですが、まず従来通りにEキー押下で呼び出し、その後呼び出したタチコマの近くでもう一度Eキーを押すことによって搭乗完了となります。タチコマは少しの間その場で待っていてくれますが、すぐにタチコマの近くに行くことができず、自立行動を始めてしまっても大丈夫。任意のタイミングでEキーを押せば、どこにいても瞬時に自分の元に来てくれるのです。さすがタチコマ、賢い！

タチコマへ近づきEキーを押すことで搭乗完了。自分が乗り込むのを待っていてくれるようで可愛さもひとしお

タチコマは機関砲やロケットランチャーを使用可能なほか、一時的な高速移動、高台へのジャンプなど、生身ではできないことをしながら敵陣へ切り込むことができ、魅力的！なのですが……。筆者が参加した戦闘ではタチコマ搭乗の実装からあまり時間が経っていなかったせいか、せっかく呼び出したタチコマを活かしきることなく倒されているプレイヤーが多い印象。おどろおどろしい見た目の敵タチコマが、上手く移動できずその場で右往左往しているのは敵とはいえちょっと可愛く思えます。なお、かくいう筆者もその中のひとりで、タチコマに乗ったはいいもの上手く操作することができず、特に何をするでもないままハッキングされ、戦闘不能に陥るという散々な有様に。

タチコマ搭乗時の視界。左右下部に見える腕が可愛い

というのもこのタチコマ、特に操作方法のチュートリアルやガイドが用意されていないのです。機体が大きいため、キャラクターと同じような小回りの効いた移動も不可能。もともとのHPが高く、一定時間攻撃されないとHPが回復していく自動回復機能を備えているというハイスペックさも、「一定量のダメージを一度に受けると一時的に操作不能に陥る」というポイントに霞んでしまっているような気がします。とはいえこのタチコマ搭乗、シンプルに言ってとても楽しいです。

ハッキング感知時はメッセージの表示が。ハッキングに成功されてしまってから倒されるまではあっという間なので、表示されたらより速やかにその場を突破しよう

散々扱いにくいポインをあげ連ねておきながらなんですが、「タチコマに乗って、通常であれば死ぬようなダメージをものともせず、敵を蹴散らしながら前進できる」、ただそれだけでテンションはかなり上がります。それに上手く攻撃ができずとも、味方のためにタチコマを有効活用する方法はたくさんあります。例えば、狭い通路をその身で塞いで敵への壁となったり、がっちがちに固められた拠点周辺の敵の弾幕へ突っ込んで行ったり。倒されること前提での行動ではありますが、どちらも生身では行いにくいことです。普段ならできないことが可能になるだけでも、タチコマに搭乗する有用性は高いと感じます。

度にダメージを受けてしまい、操作不可能となった状態。少し待てば再び操作可能になるが、蜂の巣にされたりハッキングされたりと良いことはないので、なるべく回避したい

筆者は、マップの2階部分を突き進み、拠点が設置された部屋の吹き抜け部分からダイナミックな登場をしたとき、タチコマでなければできない侵攻方法だと実感しました。ちなみに、意図せず狭いところで動けなくなってしまったときには「動けません少佐ぁ〜！」というセリフが脳内再生され、自分の扱いが下手なせいで早い段階でタチコマを破壊されてしまったときも、「（もしかしてこのタチコマも構造解析されちゃうかもってわくわくしてたりして……）」とアニメのあんなセリフやこんな場面が思い出され、楽しくてたまりませんでした。攻殻機動隊のネームに惹かれてプレイしているであろうプレイヤーが多いと考えると、こういったアニメや原作を強く連想させるアップデートは嬉しいの一言につきますね。

拠点を背にし、一方の通路を機体で塞いでいる状態。拠点占領のための時間稼ぎには充分

前述したタチコマのカスタマイズ、こちらはロビーのタチコマから可能。武器のカスタマイズと同じく、何かの性能を上げれば他の何かの性能が下がる、という点に注意して自分好みのカスタマイズをぜひ。カスタマイズしていくとおなじみのつるっとした可愛らしい見た目から、かなりごつい見た目に変わります。現時点（正式サービス開始直後）ではカスタマイズできるパーツの種類はあまり多くありませんが、そのうち「天然オイル」なんてアイテムも増えたりして……！と今から楽しみです。

見慣れた姿のノンカスタマイズタチコマ

カスタマイズし、少し強そうな見た目になったタチコマ。今後のカスタマイズパーツの追加に期待したい

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■攻殻機動隊S.A.C. ONLINEレビュー
・第1回 電脳世界へ、ダイブせよ―
・第2回 あなたの得意なゲームモードは？
・第3回 こだわりのカスタマイズで敵を仕留めろ
・第4回 マップを覚えて生き残れ!
・第6回 視覚偽装で守ってくれる…！？
・第7回 撃ち勝つために、楽しむために意識するべきコツ

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『攻殻機動隊S.A.C. ONLINE』
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