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カプコンカップ2018出場者が決定! 優勝予想は!? 世界を股にかけたポイントレースの結末やいかに? 【『ストV』を観るための動画勢デビュー講座 第7回】
目次
来たる2018年12月14日~16日、いよいよ2018年プロツアーの覇者を決める「カプコンカップ2018」が開催される。世界で32人しか出られないこの大会の出場権をかけて、10月、11月に出場ボーダーライン際のプレイヤーたちによる熱すぎるデッドヒートが展開された。その終盤3戦の模様を振り返ってみよう。
残すプレミア大会はあと3大会! ボーダー付近に緊張が走る
10月26日~28日にカナダ・トロントで開催された「Canada Cup2018」(以下、カナダカップ)。
この時期になってくると、年間を通して開催されているカプコンプロツアーも最終盤。グローバルランキングポイントを獲得できるイベントは、この大会を含めてあと3大会となる(※10月20日に北米地域オンラインイベントがあったため、北米在住のプレイヤーのみ4大会)。
日本からも、カプコンカップ出場ボーダーラインぎりぎりのプレイヤーが出場を確定させるべく参加することとなった。またこの大会は『ストリートファイターⅤ アーケードエディション』自体の入力遅延を軽減するシステム的なアップデートが施された直後の最初の大会ということもあり、実戦の場でアップデート後の手触りを体感しておこうと、すでにカプコンカップへの出場が確定しているランキング上位のプレイヤーたちも多数参加していたのも印象的だった。
しかし、やはりそんな中でも我々動画勢の関心を集めたのは、カプコンカップ出場ラインぎりぎりを争う日本人プレイヤーのポイント争いではないだろうか。本大会が開催された時点でのグローバルポイントランキングは以下のとおり。
■カナダカップ開催直前のグローバルランキング(10月23日時点)
プレミア大会と地域オープン大会で得られるグローバルランキングポイントは同じ。
残る3大会はプレミア大会と地域オープン大会のため、いずれも1位には700ポイント、2位に270ポイント、3位に200ポイント、4位160ポイント……と、大きなグローバルランキングポイントが加算される。
さすがに優勝の700ポイントが毎回26位以下のプレイヤーに流出し続けるとは考えにくいとはいえ、ボーダーライン付近には上位入賞してもまったく違和感のないメンバーが並んでいる。
この時点で、ツアー序盤は700ポイント前後だろうと予想されていた本戦出場26枠のボーダーラインは脆くも崩れ去っているのがわかる。この時点でボーダーの下にいるマゴ選手やストーム久保選手が2大会、ベスト8以上に入ったならば、もうボーダーラインは800ポイント付近に達してしまうのだ。
そんな中でトップ8に食い込んで大きくポイントを伸ばしたのは、大会の前の段階では633ポイント/27位のハイタニ選手と、593ポイント/29位のマゴ選手だ。そしてトップ8時点のルーザーズ側トーナメントでは、その直接対決が実現。ともにカプコンカップを目指してブラジル遠征を決めた“ブラジル兄弟”の道連れでもあるこのふたりだが、この大会でトップ8に進出している時点でひとまず100ポイント以上の獲得が確定、あと2大会残していることを考えると、両者ともかなりカプコンカップ出場は近づいている状態ではあった。
だが、あくまでもこれは勝負の世界。直接対決ともなれば、それはポイントだけを競うような軽いものではない。番組で共演したり、練習もともにしている相手だからこそ、後れを取りたくないプライドがかかっているのだ。
プライドが火花を散らすこの対戦はマゴ選手に軍配が上がり、この大会によってマゴ選手は130ポイントを獲得、27位につけることとなった。
そんなマゴ選手を打ち破り、ルーザーズ側からグランドファイナルまでたどり着いたのは中国が生んだ天才格闘ゲーマー、xiaohai選手。対するウィナーズ側で待ち受けるのは今シーズン最強プレイヤーとしてランキング1位をぶっちぎりで独走している日本のときど選手。
xiaohai選手といえば、とにかく反射神経に優れ、その反応が活きる地上戦を得意とすることで古くから知られているプレイヤーだ。強さを支えるのが反応といったフィジカルな能力のためか、特に好調な日には手の付けられない強さを発揮することもあり、そんな日のxiaohai選手は“スーパーシャオハイ”などと呼ばれ、観戦するものを魅了してきた。
そして、この日のxiaohai選手はまさにその“スーパーシャオハイ”だった。ウィナーズ側で一度はJustine Wong選手に星を明け渡したものの、マゴ選手、ふ~ど選手を倒し、Justine Wong選手へのリベンジを果たしてグランドファイナルでときど選手を苦しめる。人間の反応はここまで良くなれるのだろうか。
相手の差し返しを警戒し、お互いが技を出さずににらみ合うような時間の末、勝ったのはときど選手。なんと、今シーズン3度目のプレミア大会優勝となった。
準優勝:xiaohai(中国)
3位:Justin wong(アメリカ)
4位:ふ~ど(日本)
5位タイ:マゴ(日本)
5位タイ:藤村(日本)
7位タイ:ハイタニ(日本)
7位タイ:Punk(アメリカ)
地球の裏側でブラジル兄弟が大暴れ
カナダカップが終わり、その翌週にはハイタニ選手、板橋ザンギエフ選手、マゴ選手、ストーム久保選手らの姿はブラジル・サンパウロにあった。
11月3日~4日に開催された中南米地域オープン大会に参戦するためだ。日本人選手がポイントを獲得するための大会は、この大会と北米地域オープン大会の2大会を残すのみ。ここでポイントを伸ばせなければ、アメリカの強豪ひしめく北米大会一発で高ポイントを稼がなくてはならないのだ。ここまでの一年間世界を転戦してきて、惜しくも出場できませんでした、ではシャレにならない。必勝の決意をもってカナダ→ブラジル→アメリカと長期滞在を決めたのがこの4人というわけだ(板橋ザンギエフ選手にいたっては、さらに一週間前に単身ブラジルに乗り込み、ランキング大会で優勝を飾っている)。
そんな彼らの、この時点でのポイント/順位はこちら
中南米地域オープン大会開催直前のグローバルランキング(10月30日時点・出場ボーダーライン付近のみ)
前シーズンのチャンピオン枠としてすでに出場権を持つMenaRD選手ですら28位になるくらいの、ハイレベルな大混戦が上の表から見てとれるだろうか。
このことにより、これまで27位だった出場ボーダーラインは26位になっているのだが、アジア人のカプコンカップ出場に関しては少し事情が異なる。アジア地域決勝大会をランキング17位のガチくん選手が優勝しているため、アジア代表枠が「27位以下のアジア在住プレイヤーでもっともグローバルランキングが高い者」に繰り下げとなっているのだ。仮に上の順位のままツアー終了したとすると、27位のマゴ選手がアジア代表枠、ということになる。
だがもちろんそんなことはあり得ない。中南米、北米と地域オープン大会に地域決勝大会があるので、上の表よりもさらにボーダーラインが上がってしまうのは確定的なのだ。
さらには、そのDoomsnake選手をブラジルのメナト使いZenith選手が3-0で撃破するなど、中南米のプレイヤーのレベルは格闘ゲーム先進国である日本と比べても遜色のないところまで来ている。
これまでにも何度もそういう話は聞いているし、keoma選手が初めて出て来たときなどは大層驚いたものだが、いまだに普段馴染みのないプレイヤーを甘く見てしまうのは動画勢にありがちな悪癖か。そもそも昨年の王者MenaRD選手が中南米地域からの参加だというのに。
そんな現地プレイヤーたちの猛追を断ち切ったのはマゴ選手のキャミィ。ウィナーズファイナルでハイタニ選手に敗れ、ルーザーズファイナルへと降りてきたマゴ選手はブラジルのZenith選手と激突し、メナトの得意な遠距離戦に持ち込ませずこれを圧倒。グランドファイナルはウィナーズファイナルと同じく、ハイタニ選手vsマゴ選手の試合となった。
カナダカップのトップ8、このウィナーズファイナルに続き3度目の激突となる両者の対戦は当然のように熱戦となるが、3-1のスコアでハイタニ選手が優勝。そして2大会連続で上位入賞をしたハイタニ選手とマゴ選手は、これでカプコンカップ出場権が確定するポイントを獲得したこととなった。
同じくブラジルに飛んでいたストーム久保選手も今回のトップ8入りでさらにポイントを伸ばし、翌週の北米地域オープン大会でポイント追加できれば出場が見える位置に。逆に、ブラジルに渡ることができなかったネモ選手(741ポイント)がストーム久保選手に追い抜かれた場合、苦しいランキングとなってしまっている。
準優勝:マゴ(日本)
3位:Zenith(ブラジル)
4位:Doomsnake(パナマ)
5位タイ:板橋ザンギエフ(日本)
5位タイ:HKDASH(ブラジル)
7位タイ:ストーム久保(日本)
7位タイ:Robinho_FGC(アメリカ)
熱く燃えるラテンの血!
オープン大会に続いて開催された中南米地域決勝大会は、中南米ランキングポイントで上位8名のプレイヤーのみが参加できる、中南米地域代表枠を懸けたトーナメント。だが中南米ランキング1位のCaba選手、6位のMenaRD選手がブラジルに入国するためのビザ取得が間に合わなかったため不参加となり、その2名を除いたランキング上位者8名で争われることとなった。参加する8名はいずれもグローバルランキングで26位には入っていないため、このトーナメントの優勝者がカプコンカップへの出場権を得ることになる(アジア地域大会のように、すでに出場権を持ったプレイヤーが優勝した場合は、同地域のグローバルランキング上位者に権利が移行する)。
トーナメントで優勝すればポイントには関係なくカプコンカップに出られるとあって、大会は会場もプレイヤーも一体となった高いテンションで進行。直前のオープン大会でも活躍したDoomsnake選手やBrolynho選手との接戦を制して会場を盛り上げたペルーのPikoro選手だったが、グランドファイナルではドミニカのCrossover選手の豪鬼の攻めを止めることができず、Crossover選手がウィナーズのまま優勝を飾った。
これによりCrossover選手は、グローバルランキングポイントがわずか161ポイントのところから、一気にカプコンカップへの出場権を獲得したことになる。
準優勝:Pikoro(ペルー)
3位:Doomsnake(パナマ)
4位:Brolynho(ブラジル)
5位タイ:HKDASH(ブラジル)
5位タイ:Pauloweb(ブラジル)
7位タイ:keoma(ブラジル)
7位タイ:Maximof(メキシコ)
北米地域決勝大会を前に衝撃!
中南米地域決勝が終わり、北米オンラインイベントをPunk選手が制覇した、というところでカプコンプロツアー界隈に驚きのニュースが飛び込んで来た。少し前にDV疑惑が浮上していた韓国のINFILTRATION選手が、カプコンカップの出場と2019年のカプコンプロツアーを辞退すると発表したのだ。この時点でINFILTRATION選手のグローバルランキングは11位だったが、出場辞退ということで11位が空位となり、カプコンカップの出場権が27位まで繰り下がることとなった。その時点でのランキングが以下のとおり。
この状態でカプコンプロツアーは最後のポイント大会、北米地域決勝大会を迎えた。
プロツアー最後のポイント大会・それぞれの戦い
年間を通して争われたポイントレースのラストとなる北米地域オープン大会は11月17日~18日にかけてアメリカ・ワシントンDCにて開催されたゲームイベント「Red Bull CONQUEST」内で行われた。
日本から参戦したのはときど選手、板橋ザンギエフ選手、ネモ選手、ストーム久保選手、竹内ジョン選手の5名。これまでのプレミア大会と比べると遠征人数が少ないようだが、プロツアー末期になると、カプコンカップに向けての練習に時間を割くため、すでに出場権を獲得しているプレイヤーは遠方の大会にまでは遠征しないのが通例だ。また、参加するプレイヤーもツアー終盤になると序盤よりも目標は明確になっている。
例えば、大会開始時に741ポイント/27位のネモ選手を例に考えてみよう。
▼▼ 北米オープン大会・ネモ選手がカプコンカップに出場するための目標試算 ▼▼
・ネモ選手は誰かにポイントで抜かれて27位以下になっても、まだアジア代表枠が残っている
・アジアのプレイヤーを含むふたりに抜かれることがなければ、カプコンカップには出られる
・優勝(+700)すれば、多くのプレイヤーはネモ選手を抜く可能性がある。当然だが+700ポイントはひとりしか生まれない
・2位の獲得ポイント(+270)でネモ選手を抜けるのは493ポイント/33位のAkainu選手以上のプレイヤーのみ
・ネモ選手自身がトップ16に入れば(+70)、2位のポイントでネモ選手を抜けるのはストーム久保選手、MenaRD選手、GamerBee選手のみ
・MenaRD選手はすでに昨年優勝枠を獲得しているので抜かれても出場権の順位には影響しない
………などなど
といった感じで、ツアーが終わりに近づいていくほどに可能性は収束していく。ネモ選手を抜く可能性のあるプレイヤーがときど選手やMenaRD選手など、すでに出場権を持った上位ランカーたちに敗れてしまったりしたなら、ネモ選手自身は地力を使わずして出場が確定する、ということもあり得る。
そう考えると、ネモ選手がカプコンカップに出場できる可能性はかなり高いようにも思える。もちろん、ネモ選手よりもポイントが少ないストーム久保選手は、そのたった40ポイントの差で届かない、という可能性もあるのだ。大会開始時点で386ポイント/38位の竹内ジョン選手にいたっては、仮に他のプレイヤーがこの時点のポイントのままでも、カプコンカップに出るには北米大会3位以上の入賞が必要という厳しい戦いを覚悟して渡米している。
ときど選手、ストーム久保選手だけでなく、竹内ジョン選手もウィナーズのままトップ16に進出。板橋ザンギエフ選手、ネモ選手は1敗を喫したものの、ルーザーズ側でトップ16に進出。日本勢はそろってトップ16へと進出する。
一方で、ウィナーズ側にいるもう一人の日本人、竹内ジョン選手はノルウェーの強豪Phenom選手を撃破。ウィナーズのままトップ8まで勝ち上がったことで、3位以上入賞が現実味を帯びてきた。ウィナーズのままトップ8に勝ち残ったのはときど選手、竹内ジョン選手と、アメリカのCJ Truth選手、Toi選手だ。
熾烈なトップ8争いを突破して勝ち残った8名の対決は、
【ウィナーズ側】
・ときど選手 vs 竹内ジョン選手
・CJ Truth選手 vs Toi選手
【ルーザーズ側】
・ストーム久保選手 vs Phenom選手
・XsK Samurai選手 vs NuckleDu選手
となった。
8人中4人がカプコンカップ出場を目指すチャレンジャー、それもウィナーズ側に3人いるという状況で始まったトップ8戦は、最強のガーディアン、ときど選手に竹内ジョン選手が挑む試合で幕を開けた。何がなんでもこじ開けたい竹内ジョン選手の攻めをどっしりと受け、また時には揺さぶりをかけ、鬼神のような強さを見せつけて一方的に竹内ジョン選手をルーザーズに叩き落したときど選手。またこの男が優勝をさらってしまうのか。配信を見ていても絶望感さえ感じる戦いだった。
ウィナーズ側でときど選手には敗れてしまった竹内ジョン選手だが、まだそのモチベーションは折れてはいなかった。ルーザーズに行くとすぐに、ネモ選手やNuckleDu選手らを撃破して絶好調のXsK Samurai選手に勝利し、Phenom選手やToi選手を撃破して上がって来たストーム久保選手との日本人対決をも制してしまったのだ。
ルーザーズファイナルまでたどり着いた竹内ジョン選手の相手は、アメリカの若手CJ Truth選手。これに勝てばグランドファイナルでときど選手に再び挑戦することができる。そしてグランドファイナルに進出するということは、最低でも準優勝ということ――つまりカプコンカップへの出場権に手が届くことを意味する。
大会が始まった時点では遠い目標だったカプコンカップの出場を自力でつかみ取るチャンス。動画配信のコメントでも惜しみない声援が送られた。
今のときど選手から6本を奪うのはあまりに困難に思えることであり、事実、最初の1戦はときど選手の攻撃にCJ Truth選手が追い詰められる展開が続く。だが途中からCJ Truth選手の読みが冴えはじめ、ときど選手の接近を許さないように流れが変わり始めた。
準優勝:ときど(日本)
3位:竹内ジョン(日本)
4位:ストーム久保(日本)
5位タイ:Toi(アメリカ)
5位タイ:XsK Samurai(アメリカ)
7位タイ:Phenom(ノルウェー)
7位タイ:NuckleDu(アメリカ)
いまや世界随一のララ使いであるiDom選手がNuckleDu選手のガイルを撃破すれば、それをさらに圧倒して上回ったのは、使用キャラクターをかりんに戻してから絶好調のPunk選手。異常に鋭い前歩きと、恐るべき精度の連続技。そのあまりにも強い勝ちっぷりは、誰も倒すことができない“格ゲー星人”と呼ばれた昨年上半期の完成度を思わせる。
iDom選手のララを3-0で下し、Punk選手の優勝ムードが漂ったところで、ルーザーズから生き残って来たのが先ほどときど選手を撃破したばかりのCJ truth選手。
格闘ゲーム大国である日本勢と真っ向から渡り合うアメリカの若きストリートファイター2人による一進一退の攻防は、あまりにも熱い名勝負となった。
準優勝:CJ Truth(アメリカ)
3位:iDom(アメリカ)
4位:NuckleDu(アメリカ)
5位タイ:Toi(アメリカ)
5位タイ:Justin Wong(アメリカ)
7位タイ:Flash(アメリカ)
7位タイ:Nephew(アメリカ)
残す大会は12月14日~16日に開催される「カプコンカップ2018」本戦のみ。これで当日予選枠1名以外のすべての選手が出そろった……と思った矢先の12月4日、Crossover選手から衝撃のツイートが。カプコンカップに出場するために申請したビザが取得できなかったというのだ。Crossover選手には気の毒なことになってしまったが、次候補として選ばれたのは中南米決勝大会で準優勝したペルーのPikoro選手。
Crossover選手の代わりの中南米代表としてPikoro選手が選ばれたことで、カプコンカップのトーナメントもようやく確定する。トーナメント上での配置順を決める1~32のシード番号は、グローバルランキング上位26名+北米、中南米、アジア、欧州各代表、そして昨年の優勝者をグローバルランキングポイントの順に並べ、19番にカプコンカップ本戦前日の最終予選優勝者を挟み込んで割り振られる。
その結果と一回戦の対戦カード、トーナメント表(画像はウィナーズ側のみ)は以下のとおり。
■カプコンカップ2018出場者
■カプコンカップ2018第一回戦組み合わせ
■カプコンカップ2018トーナメント表(画像はウィナーズのみ)
いかがだろうか? いずれ劣らぬ強豪ぞろいのチャンピオンたちの祭典なだけに、どの組み合わせを想像しても楽しみでならない。なにしろウメハラ選手とPunk選手の激突や、昨年覇者MenaRD選手と今年のEVO王者ProblemX選手との激突が一回戦から起きてしまうのだ。ちょっとマニアックなところでは、3年連続カプコンカップで激突しているどころか、あらゆる大きい大会で必ずぶつかるマゴ選手vs Luffy選手など、個人的な因縁の対決も興味深いところ。
2018年最強の32人が、お互いのプライドと25万ドルの優勝賞金を賭けて戦うカプコンプロツアー最終決戦、カプコンカップは以下の日程なのでお見逃しなく!
■Capcom Cup 2018 最終予選(アメリカ・ラスベガス)12/14~12/16
■Capcom Cup 2018(アメリカ・ラスベガス)12/14~12/16
上記は現地時間での話なので、日本時間では12月15日(土)~17日(月)にかけての深夜配信となる。有給休暇を申請して、楽しみにしていてほしい!
©CAPCOM U.S.A., INC. 2016, 2018 ALL RIGHTS RESERVED.
■関連リンク
ストリートファイターV アーケードエディション
http://www.capcom.co.jp/sfv/
CAPCOM PRO TOUR
https://capcomprotour.com/
残すプレミア大会はあと3大会! ボーダー付近に緊張が走る
「Canada Cup2018」
10月26日~28日にカナダ・トロントで開催された「Canada Cup2018」(以下、カナダカップ)。この時期になってくると、年間を通して開催されているカプコンプロツアーも最終盤。グローバルランキングポイントを獲得できるイベントは、この大会を含めてあと3大会となる(※10月20日に北米地域オンラインイベントがあったため、北米在住のプレイヤーのみ4大会)。
日本からも、カプコンカップ出場ボーダーラインぎりぎりのプレイヤーが出場を確定させるべく参加することとなった。またこの大会は『ストリートファイターⅤ アーケードエディション』自体の入力遅延を軽減するシステム的なアップデートが施された直後の最初の大会ということもあり、実戦の場でアップデート後の手触りを体感しておこうと、すでにカプコンカップへの出場が確定しているランキング上位のプレイヤーたちも多数参加していたのも印象的だった。
しかし、やはりそんな中でも我々動画勢の関心を集めたのは、カプコンカップ出場ラインぎりぎりを争う日本人プレイヤーのポイント争いではないだろうか。本大会が開催された時点でのグローバルポイントランキングは以下のとおり。
■カナダカップ開催直前のグローバルランキング(10月23日時点)
プレミア大会と地域オープン大会で得られるグローバルランキングポイントは同じ。
残る3大会はプレミア大会と地域オープン大会のため、いずれも1位には700ポイント、2位に270ポイント、3位に200ポイント、4位160ポイント……と、大きなグローバルランキングポイントが加算される。
さすがに優勝の700ポイントが毎回26位以下のプレイヤーに流出し続けるとは考えにくいとはいえ、ボーダーライン付近には上位入賞してもまったく違和感のないメンバーが並んでいる。
この時点で、ツアー序盤は700ポイント前後だろうと予想されていた本戦出場26枠のボーダーラインは脆くも崩れ去っているのがわかる。この時点でボーダーの下にいるマゴ選手やストーム久保選手が2大会、ベスト8以上に入ったならば、もうボーダーラインは800ポイント付近に達してしまうのだ。
覚醒した“スーパーシャオハイ”を振り切り、ときどがプレミア3勝目
出場ボーダーラインが過熱するカナダカップだが、ポイントを狙いたいギリギリ組ばかりが勝ち上がれるほど甘い大会ではない。ポイント上位・下位の選手が入り乱れる大会の様相はウメハラ選手やときど選手、ふ~ど選手らすでに出場権を獲得しているトップグループが、竹内ジョン選手、ストーム久保選手、板橋ザンギエフ選手、どぐら選手といった後続グループの行く手を阻むようなトーナメントとなった。▲カプコンカップ出場のボーダーラインを目指すプレイヤーたちにとって、グローバルランキングポイント獲得のチャンスはこの大会を含めてあと3大会。こういう時にこそ練習通りの動きが必要なのだが、プレイヤーたちの表情はどことなく固い
▲ストーム久保選手やネモ選手、どぐら選手など、ポイントが欲しい選手がすでにカプコンカップ出場を決めたプレイヤーたちの前に破れていく。プレイヤーの事情とは無関係に、勝者と敗者が生まれるのが勝負の世界なのだ
そんな中でトップ8に食い込んで大きくポイントを伸ばしたのは、大会の前の段階では633ポイント/27位のハイタニ選手と、593ポイント/29位のマゴ選手だ。そしてトップ8時点のルーザーズ側トーナメントでは、その直接対決が実現。ともにカプコンカップを目指してブラジル遠征を決めた“ブラジル兄弟”の道連れでもあるこのふたりだが、この大会でトップ8に進出している時点でひとまず100ポイント以上の獲得が確定、あと2大会残していることを考えると、両者ともかなりカプコンカップ出場は近づいている状態ではあった。
だが、あくまでもこれは勝負の世界。直接対決ともなれば、それはポイントだけを競うような軽いものではない。番組で共演したり、練習もともにしている相手だからこそ、後れを取りたくないプライドがかかっているのだ。
プライドが火花を散らすこの対戦はマゴ選手に軍配が上がり、この大会によってマゴ選手は130ポイントを獲得、27位につけることとなった。
そんなマゴ選手を打ち破り、ルーザーズ側からグランドファイナルまでたどり着いたのは中国が生んだ天才格闘ゲーマー、xiaohai選手。対するウィナーズ側で待ち受けるのは今シーズン最強プレイヤーとしてランキング1位をぶっちぎりで独走している日本のときど選手。
xiaohai選手といえば、とにかく反射神経に優れ、その反応が活きる地上戦を得意とすることで古くから知られているプレイヤーだ。強さを支えるのが反応といったフィジカルな能力のためか、特に好調な日には手の付けられない強さを発揮することもあり、そんな日のxiaohai選手は“スーパーシャオハイ”などと呼ばれ、観戦するものを魅了してきた。
そして、この日のxiaohai選手はまさにその“スーパーシャオハイ”だった。ウィナーズ側で一度はJustine Wong選手に星を明け渡したものの、マゴ選手、ふ~ど選手を倒し、Justine Wong選手へのリベンジを果たしてグランドファイナルでときど選手を苦しめる。人間の反応はここまで良くなれるのだろうか。
相手の差し返しを警戒し、お互いが技を出さずににらみ合うような時間の末、勝ったのはときど選手。なんと、今シーズン3度目のプレミア大会優勝となった。
カナダカップ2018結果
優勝:ときど(日本)準優勝:xiaohai(中国)
3位:Justin wong(アメリカ)
4位:ふ~ど(日本)
5位タイ:マゴ(日本)
5位タイ:藤村(日本)
7位タイ:ハイタニ(日本)
7位タイ:Punk(アメリカ)
▲あまりにも絶好調な“スーパーシャオハイ”に苦戦を強いられるときど選手。ルーザーズ側から上がってきたxiaohai選手はときど選手を倒し、フルラウンド、フルセットにまで追い詰めたが、最後はときど選手の攻めが光り、ときど選手、優勝。なんと今シーズン3度目のプレミア大会制覇、グローバルランキングポイントは4000以上を数える無双状態を見せつけた
地球の裏側でブラジル兄弟が大暴れ
中南米地域オープン大会・地域決勝大会
カナダカップが終わり、その翌週にはハイタニ選手、板橋ザンギエフ選手、マゴ選手、ストーム久保選手らの姿はブラジル・サンパウロにあった。11月3日~4日に開催された中南米地域オープン大会に参戦するためだ。日本人選手がポイントを獲得するための大会は、この大会と北米地域オープン大会の2大会を残すのみ。ここでポイントを伸ばせなければ、アメリカの強豪ひしめく北米大会一発で高ポイントを稼がなくてはならないのだ。ここまでの一年間世界を転戦してきて、惜しくも出場できませんでした、ではシャレにならない。必勝の決意をもってカナダ→ブラジル→アメリカと長期滞在を決めたのがこの4人というわけだ(板橋ザンギエフ選手にいたっては、さらに一週間前に単身ブラジルに乗り込み、ランキング大会で優勝を飾っている)。
そんな彼らの、この時点でのポイント/順位はこちら
中南米地域オープン大会開催直前のグローバルランキング(10月30日時点・出場ボーダーライン付近のみ)
前シーズンのチャンピオン枠としてすでに出場権を持つMenaRD選手ですら28位になるくらいの、ハイレベルな大混戦が上の表から見てとれるだろうか。
このことにより、これまで27位だった出場ボーダーラインは26位になっているのだが、アジア人のカプコンカップ出場に関しては少し事情が異なる。アジア地域決勝大会をランキング17位のガチくん選手が優勝しているため、アジア代表枠が「27位以下のアジア在住プレイヤーでもっともグローバルランキングが高い者」に繰り下げとなっているのだ。仮に上の順位のままツアー終了したとすると、27位のマゴ選手がアジア代表枠、ということになる。
だがもちろんそんなことはあり得ない。中南米、北米と地域オープン大会に地域決勝大会があるので、上の表よりもさらにボーダーラインが上がってしまうのは確定的なのだ。
ブラジル兄弟、トップ8に揃い踏み!
上がり続けるボーダーラインの少しでも内側に食い込むべく、地球の裏側でトーナメントに参加した日本勢4人は順調に勝ち進み、全員がトップ8に食い込む活躍を見せる。このまま勢いに乗って1位~4位独占……と甘い期待をするやいなや、中南米の格闘ゲームコミュニティの牙がブラジル兄弟に食らいつく。日本勢同士の試合に敗れ、ルーザーズ側トーナメントに回ったストーム久保選手、板橋ザンギエフ選手がパナマのバルログ使いDoomsnake選手に立て続けに敗退させられてしまったのだ。さらには、そのDoomsnake選手をブラジルのメナト使いZenith選手が3-0で撃破するなど、中南米のプレイヤーのレベルは格闘ゲーム先進国である日本と比べても遜色のないところまで来ている。
これまでにも何度もそういう話は聞いているし、keoma選手が初めて出て来たときなどは大層驚いたものだが、いまだに普段馴染みのないプレイヤーを甘く見てしまうのは動画勢にありがちな悪癖か。そもそも昨年の王者MenaRD選手が中南米地域からの参加だというのに。
▲バルログのリーチを活かした地上戦で試合をコントロールし、ストーム久保選手、板橋ザンギエフ選手を撃破したパナマのDoomsnake選手。いろんな意味で強そう
そんな現地プレイヤーたちの猛追を断ち切ったのはマゴ選手のキャミィ。ウィナーズファイナルでハイタニ選手に敗れ、ルーザーズファイナルへと降りてきたマゴ選手はブラジルのZenith選手と激突し、メナトの得意な遠距離戦に持ち込ませずこれを圧倒。グランドファイナルはウィナーズファイナルと同じく、ハイタニ選手vsマゴ選手の試合となった。
カナダカップのトップ8、このウィナーズファイナルに続き3度目の激突となる両者の対戦は当然のように熱戦となるが、3-1のスコアでハイタニ選手が優勝。そして2大会連続で上位入賞をしたハイタニ選手とマゴ選手は、これでカプコンカップ出場権が確定するポイントを獲得したこととなった。
同じくブラジルに飛んでいたストーム久保選手も今回のトップ8入りでさらにポイントを伸ばし、翌週の北米地域オープン大会でポイント追加できれば出場が見える位置に。逆に、ブラジルに渡ることができなかったネモ選手(741ポイント)がストーム久保選手に追い抜かれた場合、苦しいランキングとなってしまっている。
▲現地ブラジルのメナト使い、Zenith選手もDoomsnake選手を破り会場を沸かせる。ルーザーズファイナルでマゴ選手に敗れたものの、中南米のプレイヤーの存在感を見せつけた
▲グランドファイナルはカナダカップから続くハイタニ選手vsマゴ選手の3戦目に。じつはカプコンカップ出場という観点だけで見れば、グランドファイナルに進出した時点でふたりの出場は確定している。しかしカナダカップではマゴ選手が勝利、この日のウィナーズファイナルではハイタニ選手が勝利というシチュエーションからか、プレミア大会優勝が目の前にあるというプレッシャーからか、どことなくナーバスに見える両者。お互いに大きなミスもしつつの乱戦となったが、最後にはハイタニ選手が今シーズンでは初となるプレミア優勝を獲得
▲出場権などではない、プライドを懸けての戦いを乗り越えたハイタニ選手の表情に安堵がにじむ
中南米地域オープン大会結果
優勝:ハイタニ(日本)準優勝:マゴ(日本)
3位:Zenith(ブラジル)
4位:Doomsnake(パナマ)
5位タイ:板橋ザンギエフ(日本)
5位タイ:HKDASH(ブラジル)
7位タイ:ストーム久保(日本)
7位タイ:Robinho_FGC(アメリカ)
熱く燃えるラテンの血!
中南米地域決勝大会
オープン大会に続いて開催された中南米地域決勝大会は、中南米ランキングポイントで上位8名のプレイヤーのみが参加できる、中南米地域代表枠を懸けたトーナメント。だが中南米ランキング1位のCaba選手、6位のMenaRD選手がブラジルに入国するためのビザ取得が間に合わなかったため不参加となり、その2名を除いたランキング上位者8名で争われることとなった。参加する8名はいずれもグローバルランキングで26位には入っていないため、このトーナメントの優勝者がカプコンカップへの出場権を得ることになる(アジア地域大会のように、すでに出場権を持ったプレイヤーが優勝した場合は、同地域のグローバルランキング上位者に権利が移行する)。トーナメントで優勝すればポイントには関係なくカプコンカップに出られるとあって、大会は会場もプレイヤーも一体となった高いテンションで進行。直前のオープン大会でも活躍したDoomsnake選手やBrolynho選手との接戦を制して会場を盛り上げたペルーのPikoro選手だったが、グランドファイナルではドミニカのCrossover選手の豪鬼の攻めを止めることができず、Crossover選手がウィナーズのまま優勝を飾った。
これによりCrossover選手は、グローバルランキングポイントがわずか161ポイントのところから、一気にカプコンカップへの出場権を獲得したことになる。
▲観客席と共に盛り上がるPauloweb選手。会場もプレイヤーもテンションが高く、敗者すらも心の底から勝者を称えるように抱き合う光景も多く見られた
▲対戦の途中、プレイヤー自身も牙を剥き、爪を立てるようにしてネカリと一体化するパフォーマンスでテンションを上げるBrolynho選手。ブラジルの中二病はより高い熱量を持つ熱病なのだろうか
▲オープン大会でも活躍したDoomsnake選手のバルログの猛攻をしのぎ切って雄たけびを上げる、ペルーのPikoro選手。熱い
▲対してグランドファイナルで待ち受けるCrossover選手は冷静沈着。Pikoro ベガの攻めに付き合うことなく、さまざまな攻め手でダメージを重ねて優勝を飾った。中南米地域代表はドミニカ共和国のCrossover選手で確定!
中南米地域決勝大会結果
優勝:Crossover(ドミニカ共和国)準優勝:Pikoro(ペルー)
3位:Doomsnake(パナマ)
4位:Brolynho(ブラジル)
5位タイ:HKDASH(ブラジル)
5位タイ:Pauloweb(ブラジル)
7位タイ:keoma(ブラジル)
7位タイ:Maximof(メキシコ)
北米地域決勝大会を前に衝撃!
INFILTRATION選手がカプコンプロツアーの辞退を発表
中南米地域決勝が終わり、北米オンラインイベントをPunk選手が制覇した、というところでカプコンプロツアー界隈に驚きのニュースが飛び込んで来た。少し前にDV疑惑が浮上していた韓国のINFILTRATION選手が、カプコンカップの出場と2019年のカプコンプロツアーを辞退すると発表したのだ。この時点でINFILTRATION選手のグローバルランキングは11位だったが、出場辞退ということで11位が空位となり、カプコンカップの出場権が27位まで繰り下がることとなった。その時点でのランキングが以下のとおり。この状態でカプコンプロツアーは最後のポイント大会、北米地域決勝大会を迎えた。
プロツアー最後のポイント大会・それぞれの戦い
北米地域オープン大会・地域決勝大会
年間を通して争われたポイントレースのラストとなる北米地域オープン大会は11月17日~18日にかけてアメリカ・ワシントンDCにて開催されたゲームイベント「Red Bull CONQUEST」内で行われた。日本から参戦したのはときど選手、板橋ザンギエフ選手、ネモ選手、ストーム久保選手、竹内ジョン選手の5名。これまでのプレミア大会と比べると遠征人数が少ないようだが、プロツアー末期になると、カプコンカップに向けての練習に時間を割くため、すでに出場権を獲得しているプレイヤーは遠方の大会にまでは遠征しないのが通例だ。また、参加するプレイヤーもツアー終盤になると序盤よりも目標は明確になっている。
例えば、大会開始時に741ポイント/27位のネモ選手を例に考えてみよう。
▼▼ 北米オープン大会・ネモ選手がカプコンカップに出場するための目標試算 ▼▼
・ネモ選手は誰かにポイントで抜かれて27位以下になっても、まだアジア代表枠が残っている
・アジアのプレイヤーを含むふたりに抜かれることがなければ、カプコンカップには出られる
・優勝(+700)すれば、多くのプレイヤーはネモ選手を抜く可能性がある。当然だが+700ポイントはひとりしか生まれない
・2位の獲得ポイント(+270)でネモ選手を抜けるのは493ポイント/33位のAkainu選手以上のプレイヤーのみ
・ネモ選手自身がトップ16に入れば(+70)、2位のポイントでネモ選手を抜けるのはストーム久保選手、MenaRD選手、GamerBee選手のみ
・MenaRD選手はすでに昨年優勝枠を獲得しているので抜かれても出場権の順位には影響しない
………などなど
といった感じで、ツアーが終わりに近づいていくほどに可能性は収束していく。ネモ選手を抜く可能性のあるプレイヤーがときど選手やMenaRD選手など、すでに出場権を持った上位ランカーたちに敗れてしまったりしたなら、ネモ選手自身は地力を使わずして出場が確定する、ということもあり得る。
そう考えると、ネモ選手がカプコンカップに出場できる可能性はかなり高いようにも思える。もちろん、ネモ選手よりもポイントが少ないストーム久保選手は、そのたった40ポイントの差で届かない、という可能性もあるのだ。大会開始時点で386ポイント/38位の竹内ジョン選手にいたっては、仮に他のプレイヤーがこの時点のポイントのままでも、カプコンカップに出るには北米大会3位以上の入賞が必要という厳しい戦いを覚悟して渡米している。
日本勢、そろってトップ16へ好調な滑り出し
かくして最後のポイント獲得を目指してスタートを切った選手たち。喉から手が出るほどポイントが欲しいストーム久保選手がトーナメント序盤で早々に昨年のカプコンカップ覇者、MenaRD選手と当たってしまったが、これを撃破。ウィナーズのままトップ16へとコマを進める。次の相手は皮肉にも、同じ日本勢のときど選手。久保選手のトーナメント運のなさが可哀想になってくる。ときど選手、ストーム久保選手だけでなく、竹内ジョン選手もウィナーズのままトップ16に進出。板橋ザンギエフ選手、ネモ選手は1敗を喫したものの、ルーザーズ側でトップ16に進出。日本勢はそろってトップ16へと進出する。
▲トーナメントの序盤から昨年の覇者・MenaRD選手の近くに配置されていたストーム久保選手だったが、殴り合いの試合を制しその壁を突破。トップ16で待つ相手は今シーズン最強の男・ときど選手!
▲板橋ザンギエフ選手はToi選手のベガに、ネモ選手はXsK Samurai選手の豪鬼に敗れルーザーズ側でトップ16進出。Toi選手はグローバルランキングも高いカプコンカップ出場候補だ。XsK Samurai選手もこのオープン大会で好成績を残せば北米地域決勝大会に出ることができる
トップ8に明暗、ネモ選手、黄信号……!
トップ16でときど選手と激突したストーム久保選手は、目前に迫ったカプコンカップの出場権に手をかけるべく、気迫の攻めでときど選手から1試合を先制する。だが今シーズンのときど選手は、状況不利からの逆転劇を何度も演じる粘り強さで今の立ち位置を築いてきた。この試合でもときど選手が猛反撃を開始すると展開は一進一退に。フルラウンドフルセットから勝負をモノにしたのは、ときど選手。ストーム久保選手はカプコンカップ確定を目の前にしてルーザーズ側トーナメントに回ることとなる。一方で、ウィナーズ側にいるもう一人の日本人、竹内ジョン選手はノルウェーの強豪Phenom選手を撃破。ウィナーズのままトップ8まで勝ち上がったことで、3位以上入賞が現実味を帯びてきた。ウィナーズのままトップ8に勝ち残ったのはときど選手、竹内ジョン選手と、アメリカのCJ Truth選手、Toi選手だ。
▲普段の試合ではラウンド間におどけた表情を見せることの多いストーム久保選手だが、さすがにこの一年の成果がかかった大一番ではこの表情。しかし相手は他を寄せ付けない圧倒的ポイントで1位に君臨するときど選手。フルカウントまで追い込んだが一歩及ばず、ルーザーズ側に叩き落されてしまう
▲一方、竹内ジョン選手は強豪Phenom選手を撃破! ウィナーズのままトップ8に名乗りを上げる。だが次の相手はときど選手。プレミア大会で上位に入賞するにはどこかで当たる相手ということである
▲現地アメリカ勢もウィナーズに2人が残って来る。ネモ選手を下したXsK Samurai選手に勝ったのは、若きキャミィ使い、CJ Truth選手。カプコンカップ出場のボーダーライン付近にいるToi選手も一昨年の覇者NuckleDu選手を破り、トップ8に勝ち名乗り
▲ルーザーズ側ではネモ選手がアメリカ最強のララ使い、iDom選手に敗れ、まさかのトーナメント終了。ポイントを40ポイントプラスして781ポイントが今シーズンの結果となった。ときど選手に負けたストーム久保選手がもし次また負けたら771ポイント。次に勝てばネモ選手は抜かれてしまう。同じ日本勢だからと言って気楽に応援していられなくなるのがツアー終盤なのだ
▲ときど選手に敗れてルーザーズ側に降りてきたストーム久保選手と板橋ザンギエフ選手のアビゲイル肉弾対決。ストーム久保選手はここを突破すればポイントでネモ選手を抜いてカプコンカップ出場が確定する……!
▲笑っているのは板橋ザンギエフ選手だが、勝ったのはストーム久保選手。カプコンカップ出場権がかかっている執念で気迫の攻めを通させて、ルーザーズ側でトップ8に進出した
熾烈なトップ8争いを突破して勝ち残った8名の対決は、
【ウィナーズ側】
・ときど選手 vs 竹内ジョン選手
・CJ Truth選手 vs Toi選手
【ルーザーズ側】
・ストーム久保選手 vs Phenom選手
・XsK Samurai選手 vs NuckleDu選手
となった。
8人中4人がカプコンカップ出場を目指すチャレンジャー、それもウィナーズ側に3人いるという状況で始まったトップ8戦は、最強のガーディアン、ときど選手に竹内ジョン選手が挑む試合で幕を開けた。何がなんでもこじ開けたい竹内ジョン選手の攻めをどっしりと受け、また時には揺さぶりをかけ、鬼神のような強さを見せつけて一方的に竹内ジョン選手をルーザーズに叩き落したときど選手。またこの男が優勝をさらってしまうのか。配信を見ていても絶望感さえ感じる戦いだった。
▲圧倒的なポイントを持ちながら大会に参戦し、手心を加えずに若手を斬り捨てていくときど選手。鬼神のようなその姿を見せ、後進に何かを伝えているようですらあった
ウィナーズ側でときど選手には敗れてしまった竹内ジョン選手だが、まだそのモチベーションは折れてはいなかった。ルーザーズに行くとすぐに、ネモ選手やNuckleDu選手らを撃破して絶好調のXsK Samurai選手に勝利し、Phenom選手やToi選手を撃破して上がって来たストーム久保選手との日本人対決をも制してしまったのだ。
ルーザーズファイナルまでたどり着いた竹内ジョン選手の相手は、アメリカの若手CJ Truth選手。これに勝てばグランドファイナルでときど選手に再び挑戦することができる。そしてグランドファイナルに進出するということは、最低でも準優勝ということ――つまりカプコンカップへの出場権に手が届くことを意味する。
大会が始まった時点では遠い目標だったカプコンカップの出場を自力でつかみ取るチャンス。動画配信のコメントでも惜しみない声援が送られた。
▲強豪海外勢に引導を渡し、ときど選手へのリベンジを目指すストーム久保選手のアビゲイルを一蹴する竹内ジョン選手。ルーザーズに降りてからも実力者を連覇して、カプコンカップ出場がかかったルーザーズファイナルまでこぎつけた
▲竹内ジョン選手とルーザーズファイナルを争うのは、ウィナーズファイナルでときど選手に敗れたアメリカの若手プレイヤー、CJ Truth選手
▲竹内ジョン選手のラシードとCJ Truth選手のキャミィ、どちらも牽制技が強力なキャラクター同士の対戦は、押して引いて間合いを探り合う展開に。竹内ジョン選手が勝てばカプコンカップ出場が確定、CJ TRuth選手はここを突破して優勝すれば出場権獲得。若手同士から一歩抜きんでるための火花散る戦いが続く
▲競り勝ったのはCJ Truth選手。グランドファイナルで待つ鬼神・ときど選手を撃破すればカプコンカップに出場となる。目の前でチャンスがこぼれ落ちて行った竹内ジョン選手は残念! ぜひともカプコンカップ前日予選で再び風を吹かせてほしい
アメリカのホープ、鬼神ときどに食い下がる
ルーザーズファイナルにてCJ Truth選手が竹内ジョン選手を下したことで、グランドファイナルはウィナーズファイナルの再戦に。ときど選手がウィナーズ、CJ Truth選手がルーザーズのため、CJ Truth選手が優勝するためにはときど選手から3本先取して1勝を挙げ、お互いがルーザーズとなったうえでさらに1勝しなくてはならない。今のときど選手から6本を奪うのはあまりに困難に思えることであり、事実、最初の1戦はときど選手の攻撃にCJ Truth選手が追い詰められる展開が続く。だが途中からCJ Truth選手の読みが冴えはじめ、ときど選手の接近を許さないように流れが変わり始めた。
▲竹内ジョン選手を破って勢いに乗るCJ Truth選手が再びときど選手の前に帰って来る。ここでときど選手が勝てばCJ Truth選手はランキング上位26名(INFILTRATION選手を除く)に入れないため、ネモ選手が26位となる。その場合、アジア地域代表枠はネモ選手の次にグローバルランキングの高いアジア在住プレイヤーであるGamerBee選手が獲得することに。この時点では、ときど選手が勝ってGamerBee選手がカプコンカップにたどり着きそう、そう思っている人が多かったはず
▲ときど選手優勢と思われていた試合はしだいに接戦の様相となり、まず3本を先取したのはCJ Truth選手に。竹内ジョン選手をルーザーズに落としておいて、そりゃないよ! 内心、そう思った動画勢も多いのではないだろうか
▲だがしかし、このアメリカの若者、どう見ても強い。細かい技術や駆け引きまでは大してわかっていない筆者のような動画勢でもそう思わされる、堂々たる戦いぶり。ときど選手が詰めようとするたびに、CJ Truth選手の打撃が置いてある。CJ Truth選手が3本先取してリセットした後などは、ときど選手がかなり攻めあぐねているように見えた
▲22歳の若手がときど選手を破って大躍進のオープンプレミア優勝。323ポイントに700ポイントを追加して一気にカプコンカップ出場を決めた。なお、北米地域のオープンプレミア大会で北米地域のプレイヤーが上位入賞すると、地域ランキングポイントも付与される。優勝したCJ truth選手には150ポイントが付与され、北米ランキング8位に入ったため、この後に行われる北米地域決勝トーナメントへの参加権も獲得した。北米ランキング9位になってしまったSmug選手のパフォーマンスとプレイが見られないのは残念……!
北米地域オープン大会結果
優勝:CJ Truth(アメリカ)準優勝:ときど(日本)
3位:竹内ジョン(日本)
4位:ストーム久保(日本)
5位タイ:Toi(アメリカ)
5位タイ:XsK Samurai(アメリカ)
7位タイ:Phenom(ノルウェー)
7位タイ:NuckleDu(アメリカ)
北米地域決勝大会は若手の台頭を感じる展開に
北米オープン大会を終えた時点での地域ランキング上位8名で争われた北米地域決勝大会は、またしても現地の若手の勢いを感じるトーナメントとなった。ベテラン勢のJustin Wong選手、Flash選手ももちろん好試合を見せたのだが、なんといってもiDom選手、Punk選手、そしてCJ truth選手の勢いが飛び抜けていた。いまや世界随一のララ使いであるiDom選手がNuckleDu選手のガイルを撃破すれば、それをさらに圧倒して上回ったのは、使用キャラクターをかりんに戻してから絶好調のPunk選手。異常に鋭い前歩きと、恐るべき精度の連続技。そのあまりにも強い勝ちっぷりは、誰も倒すことができない“格ゲー星人”と呼ばれた昨年上半期の完成度を思わせる。
iDom選手のララを3-0で下し、Punk選手の優勝ムードが漂ったところで、ルーザーズから生き残って来たのが先ほどときど選手を撃破したばかりのCJ truth選手。
格闘ゲーム大国である日本勢と真っ向から渡り合うアメリカの若きストリートファイター2人による一進一退の攻防は、あまりにも熱い名勝負となった。
▲圧倒的体力差からでも、ひとたび近づいてVトリガーを発動すれば一気に逆転がありえるのがiDom選手のララ。息もつかせぬ速い展開を作り出し、相手の暴れだけはしっかりガード。圧倒的な接近戦の強さでToi選手のベガに続き、NuckleDu選手のガイルを撃破。ちなみに、すでにカプコンカップ出場権を獲得しているNuckleDu選手やPunk選手がこの地域決勝大会を優勝した場合、北米代表枠はグローバルランキング29位のChris Tatarian選手に繰り下がりとなる。そのため、Chris Tatarian選手はiDom選手が活躍するたびにララの性能についてボヤきまくっていたのだとか
▲CJ Truth選手はJustin Wong選手の老獪なメナトに苦しんだものの、突破
▲Nephew選手のコーリンを破って上がって来たPunk選手がCJ Truth選手のキャミィも撃破。投げると見せかけて相手の投げ抜けを誘う、相手のダッシュを止める、ジャンプにお仕置きをする……このゲームの基本をとてつもない精度で実行するのが“格ゲー星人”Punk選手の真骨頂
▲ウィナーズファイナルで超高速なiDom選手の攻めにかき乱されず、高精度で対応していくPunk選手のかりん。ヒットの瞬間を見逃さない超反応の前に接近を許してもらえず、取り付く島もない展開にiDom選手もイラ立ちの表情。怖い……。日本語配信での解説によると、iDom選手がツアーで世界を回らないのは大学にちゃんと通っているからとのこと。こう見えて真面目だった……
▲ルーザーズ側に降りたiDom選手に挑んで来るのは、NuckleDu選手を撃破してここまで生還してきたCJ Truth選手。この若者はいったい何時間、集中力を維持しているのか
▲iDom選手のララの攻撃力をもってすれば、体力の少ないキャミィをたった一度のミスで葬りかねない。飛び道具やダッシュなど、あらゆる攻めを駆使してくるiDom選手に、丁寧に対応していくCJ Truth選手
▲ガンガン攻めてくる爆弾を処理するかのような慎重さでiDom選手に競り勝ったのは、CJ Truth選手
▲いったい何勝を挙げているのか、北米地域オープン大会に続きルーザーズ側からグランドファイナルに上がってきたのはCJ Truth選手。この日はまさしく「CJ Truthの日」だ
▲隙あらばダメージを取りに行く、Punk選手の前進のプレッシャーがあまりにもすごすぎる。攻防を保留する垂直ジャンプさえも逃さずお仕置きしてあっという間に2本を先取して優勝にリーチ!
▲崖っぷちからCJ Truth選手がPunk選手の攻めのリズムをつかみはじめる。前進したいところへの置き技がヒットすることが多くなり、しだいにPunk選手の持ち味である前歩きの距離が減っていく。動画勢にすらわかる、ダイナミックな攻防の変化
▲先に3本選手したのはまさかのCJ Truth選手。これでPunk選手も1敗、お互いにルーザーズとなり、次に負けたら敗退となる。信じられないほど優勢を取り返す展開に、CJ Truth選手は表情ひとつ変えていない。数時間前にときど選手を相手にやってのけたルーザーズからの優勝を再現しようというのか
▲あらゆる選択肢が裏目に出始め、明らかに表情が曇るPunk選手。ミスが攻めを鈍らせ、焦りが強引さにつながる泥沼にはまっていく。なんとなく、これがPunk選手の負けパターンな気がしてしまう。この顔を見るたびに思い出すのは2017年EVOの決勝、ときど選手 vs Punk選手の試合。形成不利でも勝つ方法だけを考え、諦めない歴戦の戦士と、乱れたペースを修正できずさらに崩れていく20歳の“格ゲー星人”の差がはっきり表れた一幕だった。そして今まさにPunk選手はその時の顔をしている(いち動画勢の感想です)
▲対してCJ Truth選手はこの表情。上の写真をコピペしてもわからないくらいに集中している。メンタル的な優勢は明らかだ
▲が、ドン底からのラウンド、上手く攻めがハマり、やりたいことが通って1本取り返すと、Punk選手にもいつものひょうひょうとした笑顔が戻って来る。この先も対戦の場で生きていくならばそのメンタルのブレは明らかに弱点になるが、今はおかえり、Punk。やるべきことを思い出したならば、ここからは神のみぞ知る領域。憎らしいほど強いPunk選手なのに、応援したくなってしまうから不思議なものだ。OPENREC.tvの配信で解説をしていた格ゲーの大先輩であるマゴ選手は、この表情を見て思わず「ゲーム、楽しいかい?」と声をかけていた。ほんとに、みんながそう思ったはず
▲そして“格ゲー星人”は還ってきた。フルラウンドフルセットの末、あの日とは違う、逆境を跳ね返しての優勝。画面を通して人間と人間がぶつかり合うのが見える名勝負となった
北米地域決勝大会結果
優勝:Punk(アメリカ)準優勝:CJ Truth(アメリカ)
3位:iDom(アメリカ)
4位:NuckleDu(アメリカ)
5位タイ:Toi(アメリカ)
5位タイ:Justin Wong(アメリカ)
7位タイ:Flash(アメリカ)
7位タイ:Nephew(アメリカ)
カプコンカップ2018出場選手決定!……したはずが……
かくして、今年の3月から始まったカプコンプロツアー2018年のポイントレースはその全イベントを終えた。残す大会は12月14日~16日に開催される「カプコンカップ2018」本戦のみ。これで当日予選枠1名以外のすべての選手が出そろった……と思った矢先の12月4日、Crossover選手から衝撃のツイートが。カプコンカップに出場するために申請したビザが取得できなかったというのだ。Crossover選手には気の毒なことになってしまったが、次候補として選ばれたのは中南米決勝大会で準優勝したペルーのPikoro選手。
Crossover選手の代わりの中南米代表としてPikoro選手が選ばれたことで、カプコンカップのトーナメントもようやく確定する。トーナメント上での配置順を決める1~32のシード番号は、グローバルランキング上位26名+北米、中南米、アジア、欧州各代表、そして昨年の優勝者をグローバルランキングポイントの順に並べ、19番にカプコンカップ本戦前日の最終予選優勝者を挟み込んで割り振られる。
その結果と一回戦の対戦カード、トーナメント表(画像はウィナーズ側のみ)は以下のとおり。
■カプコンカップ2018出場者
■カプコンカップ2018第一回戦組み合わせ
■カプコンカップ2018トーナメント表(画像はウィナーズのみ)
いかがだろうか? いずれ劣らぬ強豪ぞろいのチャンピオンたちの祭典なだけに、どの組み合わせを想像しても楽しみでならない。なにしろウメハラ選手とPunk選手の激突や、昨年覇者MenaRD選手と今年のEVO王者ProblemX選手との激突が一回戦から起きてしまうのだ。ちょっとマニアックなところでは、3年連続カプコンカップで激突しているどころか、あらゆる大きい大会で必ずぶつかるマゴ選手vs Luffy選手など、個人的な因縁の対決も興味深いところ。
2018年最強の32人が、お互いのプライドと25万ドルの優勝賞金を賭けて戦うカプコンプロツアー最終決戦、カプコンカップは以下の日程なのでお見逃しなく!
■Capcom Cup 2018 最終予選(アメリカ・ラスベガス)12/14~12/16
■Capcom Cup 2018(アメリカ・ラスベガス)12/14~12/16
上記は現地時間での話なので、日本時間では12月15日(土)~17日(月)にかけての深夜配信となる。有給休暇を申請して、楽しみにしていてほしい!
©CAPCOM U.S.A., INC. 2016, 2018 ALL RIGHTS RESERVED.
■関連リンク
ストリートファイターV アーケードエディション
http://www.capcom.co.jp/sfv/
CAPCOM PRO TOUR
https://capcomprotour.com/
【連載】『ストリートファイターV』動画勢デビュー講座
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