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4Kレイトレーシングのハイスペックゲームも余裕!【Alienware Aurora Ryzen Edition R10レビュー 後編】
目次
ベンチマークで見るAlienware Aurora Ryzen Edition R10の実力
デルのプレミアムゲーミングPCブランドであるAlienware(エイリアンウェア)製品を徹底レビューするこの企画。前編では、「Alienware Aurora Ryzen Edition R10」の外観やスペックなどを確認してきた。ここからは各種ベンチマークテスト、および3Dゲームのテストプレイの結果を見ていこう。なお、「Alienware Command Center」の設定は「オーバークロックなし」の初期設定のままにしている。PCMark 10
PCMark 10:7,755Essentials:10,087
Apps Start-up score:13,037
Video Conferencing Score:8,081
Web Browsing Score:9,742
Productivity:9,320
Spreadsheets Score:11,387
Writing Score:7,629
Digital Content Creation:13,460
Photo Editing Score:20,689
Rendering and Visualization Score:18,457
Video Editing Score:6,387
PCの総合的なパフォーマンスをチェックするPCMark 10(バージョンはv2.1.2508)。オフィス向けの用途などで困ることは当然なく、どの処理でも高い性能を発揮している。
3DMark
Time Spy:15,778Port Royal:11,264
Fire Strike:32,737
Wild Life:89,455
Night Raid:63,914
3Dゲームのパフォーマンス指標の定番となっている3DMark(バージョンはv2.18.7185)。DirectX 12のテストとなるTime Spy、およびリアルタイムレイトレーシングのテストとなるPort Royalの両方で高い評価になっており、最新ゲームも高画質でプレイできそう(実際のゲームのテストは後ほど)。CPUやGPUのクロックのグラフが安定しているのも素晴らしい。
VRMark
Orange Room:14,977Cyan Room:16,081
Blue Room:5,398
VR向けのベンチマークテストとなるVRMark(バージョンはv1.3.2020)。最もヘビーなBlue Roomでも、平均フレームレートが117.68fpsとなっている。VRの利用も数年は困らないだろう。
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
1,920×1,080 最高品質:25,1893,840×2,160 最高品質:14,217
ゲーム系ベンチマークテストの定番となった「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」。フルHD(1,920×1,080)で快適なのは当然として、4K(3,840×2,160)でも最高評価の「非常に快適」。平均フレームレートは約95fpsで、もはやオーバースペックと言わざるを得ない。
▲ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク(4K・最高品質) © 2010 – 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
CINEBENCH R23
CPU(Multi Core):20,604ptsCPU(Single Core):1,598pts
CPUのベンチマークテストとなるCINEBENCH。Ryzen 9 5900Xは12コアなのでマルチコアの性能が高いのは当然とも言えるのだが、シングルコアの性能も相当に高く、MP Ratioも12.9で実コア数を超えている。まさに死角がなく、これまでのCPUとは一線を画した高い性能を発揮している。
CrystalDiskMark
ストレージの速度を調べるCrystalDiskMark(バージョンは8.0.2)。SSDはシーケンシャルリードで約3,500MB/sとかなり高速で、大容量ゲームも快適にこなせそう。HDDもリード・ライトとも200MB/s以上で、ゲームプレイの録画などで十分活用できる。▲M.2 SSD
▲3.5インチ HDD
スロットリングの気配なし。『バイオ』最新作も4Kレイトレで快適に動作
バイオハザード ヴィレッジ
ここからは実際のゲームタイトルを試す。『バイオハザード ヴィレッジ』では、グラフィックス自動設定で「レイトレーシング」を選択し、解像度を「4K」とした。ゲーム序盤からしばらくプレイしたところ、フレームレートは概ね100fps前後。屋外のオブジェクトが多く見える場所でも80fpsを下回ることはほぼなかった。レイトレーシングで際立つグロテスクな映像で、激しいアクションを存分に楽しめる。サイバーパンク2077
『サイバーパンク2077』では、画質設定のクイックプリセットで最高となる「レイトレーシング:ウルトラ」を選択し、解像度を「4K」とした。こちらもゲーム序盤からのプレイで、フレームレートは50fps前後。場所によるフレームレートの変化は少なく、カーチェイスシーンでもほぼ同等だった。少し画質を下げて60fpsを目指す手もあるが、この状態でもプレイ感に問題はなく、ドラマ性の高い本作を楽しむためにも最高画質をおすすめしたい。フォートナイト
『フォートナイト』では、画質設定のクオリティプリセットを「最高」に設定し、解像度を「4K」とした。フレームレートは平均すると80fps程度だが、ゲーム開始前の人が集まるシーンや、遠景まで見渡せる場所、他のプレイヤーとの撃ち合いなど、あらゆるシーンで60fpsを下回ることはなかった。4Kの最高画質でも何の問題もなくプレイできる。さらに解像度をフルHDに下げ、クオリティプリセットを1つ下の高にしてみると、フレームレートは一気に向上し、狭い場所だと300fpsを超えてくる。特に遠景が見渡せるような場所でなければ、ほとんどのシーンで200fpsを超えている。ハイリフレッシュレートのモニターでも存分に楽しめるだろう。
エーペックスレジェンズ
『Apex Legends』(エーペックスレジェンズ)では、設定可能な項目を全て「最高」とし(ラグドールのみ「中」までしか選べなかった)、解像度を「4K」とした。ドロップシップから風景を見下ろすシーンで70fps程度となったが、その後のプレイシーンではほぼ100fps超え。最近増え始めた4Kのハイリフレッシュレートモニターを導入すれば、画質・解像度・フレームレートの全てを満たすプレイ環境が実現できる。さらに解像度を「フルHD」に下げ、各種画質設定も「中」程度に設定すると、多くのシーンで200fpsを超え、閉所では300fpsで頭打ちになる場面もあった。本作のフレームレートは標準では144fpsが上限で、特殊な起動オプションを記述すると上限を超えられるが、144fpsを超えるハイリフレッシュレートモニターであれば上限を開放する価値があると言える。
今回、4つのゲームを試すにあたり、まず「4K」でプレイしてみて、プレイ感に支障があれば解像度を「フルHD」に下げてプレイしようと思っていた。ところが実際に試してみると、可能な限りの最高画質で試しても何ら不快感はなく、むしろオーバースペックを感じることすらあった。処理負荷が増えるレイトレーシングを使うゲームでも問題にならなかったのは素晴らしい。
現時点で本機のパフォーマンスをフルに発揮させようと思うなら、先述の4Kハイリフレッシュモニターか、より低い解像度でも300fpsを超えるような超ハイリフレッシュモニターの導入を検討すべきだ。それでも最高画質に設定してようやく性能を使い切れる程度。現時点で存在するゲームをプレイするのに困ることはまずないと思われる。
ちなみにゲームのテストは、Windows 10の標準録画機能を使ってキャプチャしながらプレイした。ゲームを録画したい人も安心して使える、ということを付け加えておきたい。
静粛性を担保にした高い冷却性が安定した性能を生む
▲見た目からは想像できない冷却性能が魅力だ本機の性能については、搭載されているパーツを見れば概ね想像でき、実際その通りに高い性能を発揮している。
その上で、本機の特徴は高い冷却性能にあると感じる。処理負荷が重いゲームでも、性能を落とすことなく安定した動作を続けるというのは、当たり前のようで難しい。一見がんばりすぎに見える冷却機構によって、高性能なパーツ群をしっかり冷却し、最高性能を維持させるという開発者のポリシーを感じる。
筆者が以前試した同型ケースのPCでは、もう少しスペックが低かったこともあるが、騒音が静かなことに驚かされた記憶がある。本機は同じクラスの他社製品に比べて、特に静かという印象は持たない。静粛性と冷却性能は相反するもの。本機は元々持つ静粛性を担保に冷却性能を大幅に高め、そこそこの騒音で極めて高い冷却性能を実現した、という印象だ。
騒音が出ないに越したことはないが、ヘッドフォンをして騒音を塞いだり、設置場所を工夫することも可能なだけに、ゲーマー的にはより高い性能を安定して出してくれるほうが喜ばれるはず。もしどうしても不満なら、「Alienware Command Center」にてカスタマイズもできるので、基本的な考え方としては本機のやり方が最もよいと筆者も思う。
近未来的な外見が注目されがちなAlienwareの製品だが、実際に触ってみると、むしろゲーマーのことを研究し尽くした作り込みやセッティングにこそ、一歩先を行く近未来性がある。本機もそのことを改めて感じさせてくれる1台だった。
▲Alienware Command Centerで、オーバークロック設定やケースファンのコントロールが可能
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