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“ガチレトロ”なゲームをPCで! Steamで遊べる「ファミコンレトロゲーム」まとめ
いまや世界最大のPCゲームプラットフォームである「Steam」。実はその中に、1980〜90年代に人気を集めた家庭用ゲーム機(コンソール機)の金字塔、任天堂のファミリーコンピューターの作品も存在する。
今回は、昭和50年代〜平成にかけての「ガチレトロ」な雰囲気を味わえそうな「ファミコン」からPCへの移植ゲーム、海外製ファミコン「NES」からの移植ゲームをチョイス。過度なリメイク(2D→3Dなど)が行われた作品はあえて省き、あくまで原体験としてのファミコンの雰囲気を残すものにこだわってみた。
中には、元はアーケードゲームだったものの、ファミコン版の移植しかなく、それ以外に遊べない貴重なゲームもある。
まずは、ファミコンからそのまま移植されたゲームだ。グラフィックもほぼ当時のまま、もしくは当時をシミュレートした表現となっている。
令和から見れば古臭く色数も少ないグラフィックに、十字キー+2ボタンだけというシンプルなインターフェースではあるが、実は当時としては高性能なCPUを搭載し、開発側も容量などの制約の中で工夫を凝らしてさまざまなゲーム機だった。
1983年の発売開始から2003年に発売終了するまで20年、さらにサポートなども含めれば40年もの長きにわたって、日本が世界と戦えるゲーム産業を築くきっかけとなった家庭用ゲーム機と言える。少ないリソースを試行錯誤しながら作った当時の技術と工夫を感じながら、現代にも通じるシンプルさにふれてみてほしい。
ナムコはファミコンのROMカセットに関して、他社と形状を変え、連番を振ってリリースしていた。当初のゲームのほとんどはアーケードからの移植であり、グラフィックや操作性は及ぶものではなかったものの、うまく家庭用として落とし込んだゲームばかりで、ファミコンといえど出来は非常にいい。
この「NAMCO MUSEUM ARCHIVES」(ナムコ ミュージアム アーカイブス)は、それらファミコン版のゲームをSteamに移植したもので、当時のグラフィックや操作性をそのまま引き継いでいる。アーケード版と比べれば物足りない部分もあるかもしれないが、ファミコン版の方が思い出に残っている人も多いだろう。
ちなみに、アーケード版を移植した作品としては、PlayStationの『ナムコミュージアム』シリーズや、Windows 95時代の『ナムコヒストリー』などもあったが、残念ながらSteamではこれらはリリースされていない。ぜひアーケード版からの忠実な移植にも期待したいところだ。
Vol.1 収録タイトル(11作品)
Vol.2 収録タイトル(11作品)
ファミコン初期に数多くの名作(迷作?)を生み出したメーカー「サンソフト」(サン電子)。百姓として殿さまに直談判する『いっき』や、絶妙な操作性とさまざまな裏技、100面もの膨大なステージで子どもたちを虜にした『アトランティスの謎』などがあるが、その第1弾は『マドゥーラの翼』『東海道五十三次』『リップルアイランド』という通好みの3本を収録。クラウドファンディングによる支援を募った上でのSteamリリースとなった。
『マドゥーラの翼』は、ルシアという女戦士を操って戦うアクションRPG。当時はビキニを着た戦士が戦うゲームやアニメが多数リリースされていたが、本作も同様。それに惹かれて購入した小学生も多かっただろう。
世界を支配できるとされ、厳格に管理されてきた鳥の像「マドゥーラの翼」。それを管理する一族でありながら、魔族を率いて裏切ったダルトスに対し、魔法戦士の生き残りであるルシアが戦うという物語だ。
基本的な操作は『アトランティスの謎』などと近いが、剣で直接攻撃できる分だけ当時のサンソフトのゲームの中ではストレスは少ない。難易度はかなり高いが、ステージごとに必要なアイテムを回収していけばなんとかクリアできるだろう。
『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』は、京都で修行を終えた花火職人のカン太郎が、剛左衛門一味と戦いながら、愛しのももこが待つ江戸までの東海道を旅する物語。
当時この作品をクリアできた人はいたのかというほどの難易度。ジャンプの軌道などにクセがあり、爆発をうまく使うかんしゃく玉も『アトランティスの謎』のように絶妙に使いづらい。さまざまなアイテムはもちろん、手形がなければ関所を通れないなどの条件もさらにゲームを難しくしている。決してクソゲーではないものの、多くのちびっ子たちを諦めさせたタイトルとしても知られている。
『リップルアイランド』はコマンド選択式のアドベンチャーゲーム。動物と人間が共存する島「リップルアイランド」にある日、悪の皇帝ゲロゲールが現れ、姫をさらってしまう。姫を助けた者には褒美と姫との結婚を約束すると聞きつけてやってきたカイルを操り、島の平和を取り戻すという物語。
ほのぼのとしたキャラクターと動物たちは当時のファミコンゲームとしては珍しく、子どもを中心に人気を集めた。選択肢はすべてアイコンで、少ないヒントから画面を手当たり次第に探っていくなど、今から見れば不条理な攻略が必要な点で受け入れにくいかもしれない。
しかし、マルチエンディングであることや、プレイヤーの選択によってストーリーが変わるところも当時としては斬新だった。アクション2本に対して本作が収録されたこともうなずける、いま遊んでも楽しい1本だ。
収録タイトル
『Gimmick!』(ギミック!)はサンソフトがファミコン最後期に発売した伝説の名作アクションゲーム。中古市場では数十万円という高値で取引されるほどのソフトだが、単に希少価値だけでなく、ゲーム自体の評価も非常に高い。
これまでもいくつか移植はされてきているが、シティコネクションによる今回の移植ではグラフィックなどが最適化され、ゲーミングPCなどでも違和感なく遊べる仕上がり。複数ゲームを切り替えて遊べるアーケード筐体「exA-Arcadia」基盤にも移植されているので、アーケードで気軽にプレイしてみてもいいだろう。
『へべれけ』もサンソフトから発売されたアクションゲーム。主人公「へべ」を操り、敵を倒しつつ仲間を集めて元の世界に戻るために奮闘するというストーリーだ。
ゲームとしての魅力ももちろんだが、当時雑誌連載されていたマンガやプライズをはじめ、アーケード、家庭用と、のちにさまざまな派生作品が誕生。キャラクターを見てこのゲームのイメージを持っていない方も多いかもしれない。
高難易度のために諦めてしまった方も、Steamなら巻き戻し機能で何度でもやり直せるので、今度こそ攻略しよう。
『ロックマン』(海外名『MEGA MAN』)の中で、ファミコンで発売された1〜6までの6作品のセット。Dr.ワイリーが生み出したロボットたちを倒すため、ライト博士が作ったお手伝いロボット・ロックマンが、さまざまなパーツで強化しながら活躍するというストーリーだ。個別販売はされていない。
ステージの最奥にいるボスを倒すと個性的な武器が手に入り、それらを装備することで敵の技を使えるようになるのが最大のポイント。ボスと武器には相性があり、組み合わせによっては数回の攻撃だけで撃破できてしまうところが『ロックマン』シリーズの特徴でもあった。
体力ゲージ制だが、落ちると即死のステージも多く難易度は高め。道中のさまざまなギミックも難易度が高いが、セーブ・ロードなども可能なので、バックアップメモリーもなかった当時クリアできなかった人はSteamで挑戦してみよう。
収録タイトル
小島秀夫監督がコナミ在籍時に生み出した、元祖ステルスアクションゲーム『メタルギア』の初期ファミコン2作品セット。元々はゲームに特化したPC「MSX2」シリーズ向けにリリースされたものだが、ファミコンへの移植によりユーザーの裾野が広がり、一気に知れ渡った。
見下ろし型のアクションゲームながら、武器の現地調達や無線通信などのシステムは後のシリーズと同様。敵やセンサーに見つからないための段ボール移動もすでに採用されており、戦闘時にサイレンサーをつけて音を立てなくするなどのアイデアもこの時点で実装されていたのだから驚きだ。
『メタルギアソリッド』シリーズを通してプレイした人にとっては、時系列的には『メタルギアソリッドV ファントムペイン』から連なる作品でもあり、この作品を遊ばなければシリーズが完結しないとも言える。
なお、この2作品は『メタルギアソリッド』シリーズ7作品(『メタルギアソリッド3 スネークイーター』まで)をまとめた『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION VOL.1』(7480円)にも含まれているので、シリーズの他の作品もプレイしたい方はそちらを購入した方がお得だ。
収録タイトル
アーケードで人気を博したアクションゲーム『魂斗羅』(コントラ)の移植作など、歴代10作品のコレクション。アーケード、スーファミ、海外版などと一緒にファミコン移植版も収録されており、単体販売はされていない。ファミコン版は難易度が低い上に、アレンジも加わっているため、『魂斗羅』シリーズが初めての人でも遊びやすくなっている。
ジャンプやしゃがみなどを駆使しながら、武器アイテムなどを集めて基地を破壊していく。横スクロールだけでなく、3Dダンジョンのような奥行きを感じさせるステージなどもあり、プレイヤーを飽きさせない。ライフ制ではなく一撃でやられてしまうため、ゲーム自体はシビアだ。
各ステージの最後には(当時としては)巨大なボスが登場し、攻略しがいのある骨太のゲーム。後のアクションゲームにも多大な影響を与えた作品として、今でもレトロゲームファンには人気が高い1本だ。
なお、過去作を現代のグラフィックや操作性に合わせてリメイクした『魂斗羅オペレーションガルガ』も2024年に発売済み。コナミを代表するアクションシューティングの最新作と最初期作をまとめて遊んでみてはいかが?
収録タイトル
コナミを代表するアクションゲーム『悪魔城ドラキュラ』(海外名・Castlevania)シリーズ8作品のコレクション。ファミコン版は4作品(海外作品含む)が収録されており、個別販売はされていない。
『悪魔城ドラキュラ』はROMカセット版だが、最初に発売されたのはファミコンディスクシステム。のちにROMカセット版が発売されたため、収録されているのは厳密には第1作ではなく、やや難易度などが調整されたバージョンだ。パワーアップする近距離攻撃のムチと、ハートを消費して使用できるナイフや聖水などのアイテムによるアクションは当時非常に斬新だった。
2作目にあたる『Castlevania Ⅱ Simon's Quest』は海外版の収録で、RPG要素が強いオリジナル作品。当時ファミコンで大人気だった『ドラゴンクエスト』シリーズなどの影響を受けて作られた意欲作だったが、やはりアクションの方が人気が高かった。そのため、3作目は再びアクションの『悪魔城伝説』をリリース。仲間との共闘が可能になり、主人公も1、2作目の子孫となっている。
なによりも印象的だったのは、少ない音源の中でゴシックホラー感を漂わせてくれた秀逸なBGMだろう。後のシリーズと比べてみても、音色の少ないファミコンでの完成度の高いBGMにはあらためて驚かされる。
ちなみに、アクションゲームのジャンルとして「メトロイドヴァニア」があるが、この「ヴァニア」は『ドラキュラ』シリーズのように横スクロールのステージ切り替え型で進行するゲームから取ったもの。いちジャンルにもなっているほどの名作の原典を、その進化とともにコレクションで味わってみてほしい。
収録タイトル
『月風魔伝』は、マップ探索と横スクロールアクションゲームを組み合わせた和風アクションRPGだ。さまざまなアイテムを駆使して、主人公・月風魔が鬼たちを倒していく。当時、ほぼ同時期に発売された『源平討魔伝』と比較されることも多く、誤って購入した子どもたちもいたとかいなかったとか。
当時のコナミは横スクロールゲームが得意で、前述の『ドラキュラ』『魂斗羅』や『グーニーズ』『コナミわいわいワールド』といった作品も人気があった。そこにトップビューのマップモードを取り入れ、育成の要素やパスワードによる中断も可能と、長く遊べるタイトルとして人気を集めた。
ちなみにこのSteam版は、その現代版として復活した『GetsuFumaDen: Undying Moon』のデラックス版の特典として付属しているもので、単体販売は行っていない。横スクロールアクションという点は共通しているものの、浮世絵風の美麗なグラフィックと、探索するたびに地形が変わるフィールド、そして入手したアイテムなどによるハック&スラッシュ要素を含む、現代的なゲームとなっている。
どこぞの旗本の三男坊のようなタイトルが目を引く、ファミコン最後期にリリースされた横スクロールシューティングが『暴れん坊天狗』だ。ライブプランニングという会社が開発し、メルダックという会社が販売していた。
滅亡の危機に瀕しているアメリカを救うべく天狗が活躍するという突拍子もないコンセプトと、その割にしっかり作られているシューティングパートにより、バカゲーとしても有名な作品。ROMカセットはその希少性から非常に高額で取引されている。
巻き戻しやセーブなどが可能な「ペ天狗モード」と、当時の難易度そのままで遊べる「エキサイテングモード」を搭載。全面クリアすると遊べる隠し要素もぜひ楽しんでほしい。ちなみに、『ZOMBIE NATION』は北米版で、天狗のお面を落武者の生首に変えるなどアレンジが加わっている。
ここまではファミコンのグラフィックをほぼそのまま移植した作品群だったが、ここからは多少のアレンジを加えたゲームたちだ。
というのも、ファミコン最初機のゲームこそ操作性もシンプルで今でも遊べるが、人気が高まるにつれて難易度も上がり、操作性やゲームバランスが複雑になっていったものも多い。そのことがスペック的に快適さを損ねてしまったものもあったのだ。
現代風に遊びやすくアレンジした「リマスター」あるいは「リメイク」により、ストーリーやゲーム性を素直に楽しめるように最適化された、と言ってもいい。
ファミコンからの移植としてはかなりリメイクされてはいるものの、当時の雰囲気はしっかり残してストレスなく楽しめる良移植のタイトルが、『ファイナルファンタジー』のピクセルリマスター版。そのうちの第1作から第3作までがファミコンからの移植、第4作から第6作まではスーパーファミコンからの移植だ。
スクウェアがまだ独立した会社だった時代、起死回生を狙って「最後のソフト」という願いを込めて作られたのが『ファイナルファンタジー』だった。世の中のRPGブームに乗りつつ、横向きの戦闘画面とジョブチェンジシステム、天野喜孝デザインのグラフィックをベースとしたキャラデザで話題を集めた。
『ファイナルファンタジーII』では、キャラクターに名前が与えられ、登場人物とのドラマチックな展開も話題に。武器や魔法を使った分だけ、体力や魔力は減った分だけレベルアップしていく「熟練度システム」は、荒削りながら他のRPGにはない育成要素だった。
そして『ファイナルファンタジーIII』では、ジョブシステムがさらに自由度を高めて復活。壮大な世界観や超巨大戦艦、召喚獣など、のちのシリーズにつながるあらゆる『FF』の要素がここで登場している。
「ピクセルリマスター」では、真っ暗だった戦闘シーンに背景がつき、キャラクターのドット絵もすべてあらためて作り直されるという力の入れよう。ファミコン版では厳しかったゲームバランスもそれぞれに調整され、敵が一切出現しない、ゲームスピードが速くなるといった、遊びやすさを高めたモードも搭載。BGMも当時に近いものとアレンジバージョンを収録。多数のハードでリリースされてきた『FF』シリーズの中でも、ファミコン版の雰囲気を残しつつ、当時を知らない若いプレイヤーにも雰囲気を感じられる、上質なリマスター作品となっている。
テクノスジャパンからリリースされたアクションゲーム『熱血硬派くにおくん』から生まれた派生作品は数知れず。当初は普通の頭身だったが、『熱血高校ドッヂボール部』からデフォルメされた2頭身キャラがメインとなった。
本作『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会~オールスタースペシャル~』は、そんなシリーズの中でも大人数で遊べる『熱血行進曲』シリーズのファミコン作品のひとつだ。
運動会といってもヤンキー抗争という部分は初代と変わらず、木刀や鉄アレイは当たり前、まともな競技というよりは敵を邪魔してなんぼの対戦ゲームとなっている。
昨今のeスポーツタイトルと比べるとかなりの大味ではあるものの、偶然性や初心者でも勝てる可能性があるという意味ではパーティーゲームに近い印象だ。
ちなみに、テクノスジャパンは紆余曲折あって、現在はアークシステムワークスが版権を取得しており、『双頭龍』(ダブルドラゴン)シリーズなどもPC向けに移植されている。
ファミコン誕生から40周年以上が経過したが、ゲームメーカーの合併や消滅なども多く、しっかり権利を整えて販売できている大手以外は移植が難しい状況にあった。
今回紹介している作品も、シティコネクション、M2といったレトロゲームの管理・移植に強いメーカーがあるからこそ、最新のゲーミングPCで遊べるという面もある。さらに、カプコン、ナムコ、コナミといった自社のレトロゲームIPの価値を理解している大手メーカーの存在も心強い。
なにより、これらのファミコン時代のゲームたちは、Steamで遊ぶにしても一般的なビジネス向けPCのグラフィックで十分。大作ゲームの合間の息抜きに、当時クリアできなかったゲームのリベンジに、そしてファミコンを知らない世代が当時のゲームシーンを知るために、ぜひ遊んでみてほしい。
Steam
https://store.steampowered.com/
今回は、昭和50年代〜平成にかけての「ガチレトロ」な雰囲気を味わえそうな「ファミコン」からPCへの移植ゲーム、海外製ファミコン「NES」からの移植ゲームをチョイス。過度なリメイク(2D→3Dなど)が行われた作品はあえて省き、あくまで原体験としてのファミコンの雰囲気を残すものにこだわってみた。
中には、元はアーケードゲームだったものの、ファミコン版の移植しかなく、それ以外に遊べない貴重なゲームもある。
ファミコンのグラフィックそのままにSteamに移植されたゲーム
まずは、ファミコンからそのまま移植されたゲームだ。グラフィックもほぼ当時のまま、もしくは当時をシミュレートした表現となっている。
令和から見れば古臭く色数も少ないグラフィックに、十字キー+2ボタンだけというシンプルなインターフェースではあるが、実は当時としては高性能なCPUを搭載し、開発側も容量などの制約の中で工夫を凝らしてさまざまなゲーム機だった。
1983年の発売開始から2003年に発売終了するまで20年、さらにサポートなども含めれば40年もの長きにわたって、日本が世界と戦えるゲーム産業を築くきっかけとなった家庭用ゲーム機と言える。少ないリソースを試行錯誤しながら作った当時の技術と工夫を感じながら、現代にも通じるシンプルさにふれてみてほしい。
NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol 1・Vol 2
価格:各2420円(個別タイトルの販売はなし)ナムコはファミコンのROMカセットに関して、他社と形状を変え、連番を振ってリリースしていた。当初のゲームのほとんどはアーケードからの移植であり、グラフィックや操作性は及ぶものではなかったものの、うまく家庭用として落とし込んだゲームばかりで、ファミコンといえど出来は非常にいい。
この「NAMCO MUSEUM ARCHIVES」(ナムコ ミュージアム アーカイブス)は、それらファミコン版のゲームをSteamに移植したもので、当時のグラフィックや操作性をそのまま引き継いでいる。アーケード版と比べれば物足りない部分もあるかもしれないが、ファミコン版の方が思い出に残っている人も多いだろう。
ちなみに、アーケード版を移植した作品としては、PlayStationの『ナムコミュージアム』シリーズや、Windows 95時代の『ナムコヒストリー』などもあったが、残念ながらSteamではこれらはリリースされていない。ぜひアーケード版からの忠実な移植にも期待したいところだ。
Vol.1 収録タイトル(11作品)
- ギャラクシアン
- パックマン
- ゼビウス
- マッピー
- ディグダグ
- ドルアーガの塔
- スカイキッド
- ドラゴンバスター
- ドラゴンスピリット
- スプラッターハウス:わんぱくグラフィティ
- パックマン チャンピオンシップエディション
Vol.2 収録タイトル(11作品)
- ギャラガ
- バトルシティー
- パックランド
- ディグダグ2
- スーパーゼビウス ガンプの謎
- マッピーランド
- ドラゴンスレイヤーIV
- ローリングサンダー
- ドラゴンバスターII
- クインティ
- ギャプラス
NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol 1
価格:2420円
開発元:M2 Co.,LTD
パブリッシャー:BANDAI NAMCO Entertainment
https://store.steampowered.com/app/1250250/NAMCO_MUSEUM_ARCHIVES_Vol_1/
NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol 2
価格:2420円
開発元:M2 Co.,LTD
パブリッシャー:BANDAI NAMCO Entertainment
https://store.steampowered.com/app/1254620/NAMCO_MUSEUM_ARCHIVES_Vol_2/
価格:2420円
開発元:M2 Co.,LTD
パブリッシャー:BANDAI NAMCO Entertainment
https://store.steampowered.com/app/1250250/NAMCO_MUSEUM_ARCHIVES_Vol_1/
NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol 2
価格:2420円
開発元:M2 Co.,LTD
パブリッシャー:BANDAI NAMCO Entertainment
https://store.steampowered.com/app/1254620/NAMCO_MUSEUM_ARCHIVES_Vol_2/
SUNSOFT is Back! レトロゲームセレクション
価格:1980円(個別タイトル販売はなし)ファミコン初期に数多くの名作(迷作?)を生み出したメーカー「サンソフト」(サン電子)。百姓として殿さまに直談判する『いっき』や、絶妙な操作性とさまざまな裏技、100面もの膨大なステージで子どもたちを虜にした『アトランティスの謎』などがあるが、その第1弾は『マドゥーラの翼』『東海道五十三次』『リップルアイランド』という通好みの3本を収録。クラウドファンディングによる支援を募った上でのSteamリリースとなった。
『マドゥーラの翼』は、ルシアという女戦士を操って戦うアクションRPG。当時はビキニを着た戦士が戦うゲームやアニメが多数リリースされていたが、本作も同様。それに惹かれて購入した小学生も多かっただろう。
世界を支配できるとされ、厳格に管理されてきた鳥の像「マドゥーラの翼」。それを管理する一族でありながら、魔族を率いて裏切ったダルトスに対し、魔法戦士の生き残りであるルシアが戦うという物語だ。
基本的な操作は『アトランティスの謎』などと近いが、剣で直接攻撃できる分だけ当時のサンソフトのゲームの中ではストレスは少ない。難易度はかなり高いが、ステージごとに必要なアイテムを回収していけばなんとかクリアできるだろう。
『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』は、京都で修行を終えた花火職人のカン太郎が、剛左衛門一味と戦いながら、愛しのももこが待つ江戸までの東海道を旅する物語。
当時この作品をクリアできた人はいたのかというほどの難易度。ジャンプの軌道などにクセがあり、爆発をうまく使うかんしゃく玉も『アトランティスの謎』のように絶妙に使いづらい。さまざまなアイテムはもちろん、手形がなければ関所を通れないなどの条件もさらにゲームを難しくしている。決してクソゲーではないものの、多くのちびっ子たちを諦めさせたタイトルとしても知られている。
『リップルアイランド』はコマンド選択式のアドベンチャーゲーム。動物と人間が共存する島「リップルアイランド」にある日、悪の皇帝ゲロゲールが現れ、姫をさらってしまう。姫を助けた者には褒美と姫との結婚を約束すると聞きつけてやってきたカイルを操り、島の平和を取り戻すという物語。
ほのぼのとしたキャラクターと動物たちは当時のファミコンゲームとしては珍しく、子どもを中心に人気を集めた。選択肢はすべてアイコンで、少ないヒントから画面を手当たり次第に探っていくなど、今から見れば不条理な攻略が必要な点で受け入れにくいかもしれない。
しかし、マルチエンディングであることや、プレイヤーの選択によってストーリーが変わるところも当時としては斬新だった。アクション2本に対して本作が収録されたこともうなずける、いま遊んでも楽しい1本だ。
収録タイトル
- マドゥーラの翼
- かんしゃく玉投げかん太郎の東海道五十三次
- リップルアイランド
SUNSOFT is Back! レトロゲームセレクション
価格:1980円
リリース日:2024年4月18日
開発元:SUNSOFT
パブリッシャー:SUNSOFT
https://store.steampowered.com/app/2821290/SUNSOFT_is_Back/
価格:1980円
リリース日:2024年4月18日
開発元:SUNSOFT
パブリッシャー:SUNSOFT
https://store.steampowered.com/app/2821290/SUNSOFT_is_Back/
Gimmick! Special Edition
価格:1850円『Gimmick!』(ギミック!)はサンソフトがファミコン最後期に発売した伝説の名作アクションゲーム。中古市場では数十万円という高値で取引されるほどのソフトだが、単に希少価値だけでなく、ゲーム自体の評価も非常に高い。
これまでもいくつか移植はされてきているが、シティコネクションによる今回の移植ではグラフィックなどが最適化され、ゲーミングPCなどでも違和感なく遊べる仕上がり。複数ゲームを切り替えて遊べるアーケード筐体「exA-Arcadia」基盤にも移植されているので、アーケードで気軽にプレイしてみてもいいだろう。
Gimmick! Special Edition
価格:1850円
開発元:CITY CONNECTION
パブリッシャー:Bitwave Games
https://store.steampowered.com/app/2131800/Gimmick_Special_Edition/
価格:1850円
開発元:CITY CONNECTION
パブリッシャー:Bitwave Games
https://store.steampowered.com/app/2131800/Gimmick_Special_Edition/
へべれけ えんじょいえでそん
価格:1490円『へべれけ』もサンソフトから発売されたアクションゲーム。主人公「へべ」を操り、敵を倒しつつ仲間を集めて元の世界に戻るために奮闘するというストーリーだ。
ゲームとしての魅力ももちろんだが、当時雑誌連載されていたマンガやプライズをはじめ、アーケード、家庭用と、のちにさまざまな派生作品が誕生。キャラクターを見てこのゲームのイメージを持っていない方も多いかもしれない。
高難易度のために諦めてしまった方も、Steamなら巻き戻し機能で何度でもやり直せるので、今度こそ攻略しよう。
へべれけ えんじょいえでそん
価格:1490円
開発元:CITY CONNECTION
パブリッシャー:CITY CONNECTION
https://store.steampowered.com/app/2869000/_/
価格:1490円
開発元:CITY CONNECTION
パブリッシャー:CITY CONNECTION
https://store.steampowered.com/app/2869000/_/
ロックマン クラシックス コレクション
価格:2547円『ロックマン』(海外名『MEGA MAN』)の中で、ファミコンで発売された1〜6までの6作品のセット。Dr.ワイリーが生み出したロボットたちを倒すため、ライト博士が作ったお手伝いロボット・ロックマンが、さまざまなパーツで強化しながら活躍するというストーリーだ。個別販売はされていない。
ステージの最奥にいるボスを倒すと個性的な武器が手に入り、それらを装備することで敵の技を使えるようになるのが最大のポイント。ボスと武器には相性があり、組み合わせによっては数回の攻撃だけで撃破できてしまうところが『ロックマン』シリーズの特徴でもあった。
体力ゲージ制だが、落ちると即死のステージも多く難易度は高め。道中のさまざまなギミックも難易度が高いが、セーブ・ロードなども可能なので、バックアップメモリーもなかった当時クリアできなかった人はSteamで挑戦してみよう。
収録タイトル
- ロックマン
- ロックマン2 Dr.ワイリーの謎
- ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?
- ロックマン4 新たなる野望!!
- ロックマン5 ブルースの罠!?
- ロックマン6 史上最大の戦い!!
METAL GEAR&METAL GEAR 2 SOLID SNAKE
価格:2750円小島秀夫監督がコナミ在籍時に生み出した、元祖ステルスアクションゲーム『メタルギア』の初期ファミコン2作品セット。元々はゲームに特化したPC「MSX2」シリーズ向けにリリースされたものだが、ファミコンへの移植によりユーザーの裾野が広がり、一気に知れ渡った。
見下ろし型のアクションゲームながら、武器の現地調達や無線通信などのシステムは後のシリーズと同様。敵やセンサーに見つからないための段ボール移動もすでに採用されており、戦闘時にサイレンサーをつけて音を立てなくするなどのアイデアもこの時点で実装されていたのだから驚きだ。
『メタルギアソリッド』シリーズを通してプレイした人にとっては、時系列的には『メタルギアソリッドV ファントムペイン』から連なる作品でもあり、この作品を遊ばなければシリーズが完結しないとも言える。
なお、この2作品は『メタルギアソリッド』シリーズ7作品(『メタルギアソリッド3 スネークイーター』まで)をまとめた『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION VOL.1』(7480円)にも含まれているので、シリーズの他の作品もプレイしたい方はそちらを購入した方がお得だ。
収録タイトル
- METAL GEAR(ファミコン)
- METAL GEAR 2 SOLID SNAKE(ファミコン)
METAL GEAR & METAL GEAR 2 SOLID SNAKE
価格:2750円
開発元:KONAMI
パブリッシャー:KONAMI
https://store.steampowered.com/app/2131680/METAL_GEAR__METAL_GEAR_2_SOLID_SNAKE/
価格:2750円
開発元:KONAMI
パブリッシャー:KONAMI
https://store.steampowered.com/app/2131680/METAL_GEAR__METAL_GEAR_2_SOLID_SNAKE/
魂斗羅(魂斗羅 アニバーサリーコレクションに収録)
価格:3300円アーケードで人気を博したアクションゲーム『魂斗羅』(コントラ)の移植作など、歴代10作品のコレクション。アーケード、スーファミ、海外版などと一緒にファミコン移植版も収録されており、単体販売はされていない。ファミコン版は難易度が低い上に、アレンジも加わっているため、『魂斗羅』シリーズが初めての人でも遊びやすくなっている。
ジャンプやしゃがみなどを駆使しながら、武器アイテムなどを集めて基地を破壊していく。横スクロールだけでなく、3Dダンジョンのような奥行きを感じさせるステージなどもあり、プレイヤーを飽きさせない。ライフ制ではなく一撃でやられてしまうため、ゲーム自体はシビアだ。
各ステージの最後には(当時としては)巨大なボスが登場し、攻略しがいのある骨太のゲーム。後のアクションゲームにも多大な影響を与えた作品として、今でもレトロゲームファンには人気が高い1本だ。
なお、過去作を現代のグラフィックや操作性に合わせてリメイクした『魂斗羅オペレーションガルガ』も2024年に発売済み。コナミを代表するアクションシューティングの最新作と最初期作をまとめて遊んでみてはいかが?
収録タイトル
- 『魂斗羅』(1987/アーケード)
- 『SUPER魂斗羅 エイリアンの逆襲』(1988/アーケード)
- 『魂斗羅』(1988/ファミコン)
- 『CONTRA (北米版)』(1988/NES)
- 『SUPER魂斗羅』(1990/スーパーファミコン)
- 『魂斗羅スピリッツ』(1992/スーパーファミコン)
- 『コントラ』(1991/ゲームボーイ)
- 『魂斗羅 ザ・ハードコア』(1994/メガドライブ)
- 『SUPER PROBOTECTOR ALIEN REBELS』(1992/SUPER NES)
- 『PROBOTECTOR』(1994/海外版メガドライブ)
悪魔城ドラキュラ(Castlevania Anniversary Collectionに収録)
価格:3300円コナミを代表するアクションゲーム『悪魔城ドラキュラ』(海外名・Castlevania)シリーズ8作品のコレクション。ファミコン版は4作品(海外作品含む)が収録されており、個別販売はされていない。
『悪魔城ドラキュラ』はROMカセット版だが、最初に発売されたのはファミコンディスクシステム。のちにROMカセット版が発売されたため、収録されているのは厳密には第1作ではなく、やや難易度などが調整されたバージョンだ。パワーアップする近距離攻撃のムチと、ハートを消費して使用できるナイフや聖水などのアイテムによるアクションは当時非常に斬新だった。
2作目にあたる『Castlevania Ⅱ Simon's Quest』は海外版の収録で、RPG要素が強いオリジナル作品。当時ファミコンで大人気だった『ドラゴンクエスト』シリーズなどの影響を受けて作られた意欲作だったが、やはりアクションの方が人気が高かった。そのため、3作目は再びアクションの『悪魔城伝説』をリリース。仲間との共闘が可能になり、主人公も1、2作目の子孫となっている。
なによりも印象的だったのは、少ない音源の中でゴシックホラー感を漂わせてくれた秀逸なBGMだろう。後のシリーズと比べてみても、音色の少ないファミコンでの完成度の高いBGMにはあらためて驚かされる。
ちなみに、アクションゲームのジャンルとして「メトロイドヴァニア」があるが、この「ヴァニア」は『ドラキュラ』シリーズのように横スクロールのステージ切り替え型で進行するゲームから取ったもの。いちジャンルにもなっているほどの名作の原典を、その進化とともにコレクションで味わってみてほしい。
収録タイトル
- 『悪魔城ドラキュラ』(ファミコン)
- 『Castlevania Ⅱ Simon's Quest(北米版)』(NES)
- 『悪魔城伝説』(ファミコン)
- 『悪魔城ドラキュラ』(スーパーファミコン)
- 『ドラキュラ伝説』(ゲームボーイ)
- 『ドラキュラ伝説Ⅱ』(ゲームボーイ)
- 『VAMPIRE KILLER』(メガドライブ)
- 『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』(ファミコン)
Castlevania Anniversary Collection
価格:3300円
開発元:KONAMI
パブリッシャー:KONAMI
https://store.steampowered.com/app/1018010/Castlevania_Anniversary_Collection/
価格:3300円
開発元:KONAMI
パブリッシャー:KONAMI
https://store.steampowered.com/app/1018010/Castlevania_Anniversary_Collection/
月風魔伝(GetsuFumaDen: Undying Moon Deluxeに収録)
価格:3828円『月風魔伝』は、マップ探索と横スクロールアクションゲームを組み合わせた和風アクションRPGだ。さまざまなアイテムを駆使して、主人公・月風魔が鬼たちを倒していく。当時、ほぼ同時期に発売された『源平討魔伝』と比較されることも多く、誤って購入した子どもたちもいたとかいなかったとか。
当時のコナミは横スクロールゲームが得意で、前述の『ドラキュラ』『魂斗羅』や『グーニーズ』『コナミわいわいワールド』といった作品も人気があった。そこにトップビューのマップモードを取り入れ、育成の要素やパスワードによる中断も可能と、長く遊べるタイトルとして人気を集めた。
ちなみにこのSteam版は、その現代版として復活した『GetsuFumaDen: Undying Moon』のデラックス版の特典として付属しているもので、単体販売は行っていない。横スクロールアクションという点は共通しているものの、浮世絵風の美麗なグラフィックと、探索するたびに地形が変わるフィールド、そして入手したアイテムなどによるハック&スラッシュ要素を含む、現代的なゲームとなっている。
GetsuFumaDen: Undying Moon Deluxe
価格:3828円
開発元:KONAMI、GuruGuru
パブリッシャー:KONAMI
https://store.steampowered.com/app/1323470/GetsuFumaDen_Undying_Moon/
価格:3828円
開発元:KONAMI、GuruGuru
パブリッシャー:KONAMI
https://store.steampowered.com/app/1323470/GetsuFumaDen_Undying_Moon/
暴れん坊天狗&ZOMBIE NATION
価格:1200円どこぞの旗本の三男坊のようなタイトルが目を引く、ファミコン最後期にリリースされた横スクロールシューティングが『暴れん坊天狗』だ。ライブプランニングという会社が開発し、メルダックという会社が販売していた。
滅亡の危機に瀕しているアメリカを救うべく天狗が活躍するという突拍子もないコンセプトと、その割にしっかり作られているシューティングパートにより、バカゲーとしても有名な作品。ROMカセットはその希少性から非常に高額で取引されている。
巻き戻しやセーブなどが可能な「ペ天狗モード」と、当時の難易度そのままで遊べる「エキサイテングモード」を搭載。全面クリアすると遊べる隠し要素もぜひ楽しんでほしい。ちなみに、『ZOMBIE NATION』は北米版で、天狗のお面を落武者の生首に変えるなどアレンジが加わっている。
暴れん坊天狗 & ZOMBIE NATION
開発元:CITY CONNECTION
パブリッシャー:CITY CONNECTION
https://store.steampowered.com/app/1603920/__ZOMBIE_NATION/?curator_clanid=36303858
開発元:CITY CONNECTION
パブリッシャー:CITY CONNECTION
https://store.steampowered.com/app/1603920/__ZOMBIE_NATION/?curator_clanid=36303858
当時の雰囲気を残しつつSteamにリメイクされたゲーム
ここまではファミコンのグラフィックをほぼそのまま移植した作品群だったが、ここからは多少のアレンジを加えたゲームたちだ。
というのも、ファミコン最初機のゲームこそ操作性もシンプルで今でも遊べるが、人気が高まるにつれて難易度も上がり、操作性やゲームバランスが複雑になっていったものも多い。そのことがスペック的に快適さを損ねてしまったものもあったのだ。
現代風に遊びやすくアレンジした「リマスター」あるいは「リメイク」により、ストーリーやゲーム性を素直に楽しめるように最適化された、と言ってもいい。
ファイナルファンタジーI・II・III ピクセルリマスター
価格:Ⅰ・Ⅱ……各1480円、Ⅲ…2200円ファミコンからの移植としてはかなりリメイクされてはいるものの、当時の雰囲気はしっかり残してストレスなく楽しめる良移植のタイトルが、『ファイナルファンタジー』のピクセルリマスター版。そのうちの第1作から第3作までがファミコンからの移植、第4作から第6作まではスーパーファミコンからの移植だ。
スクウェアがまだ独立した会社だった時代、起死回生を狙って「最後のソフト」という願いを込めて作られたのが『ファイナルファンタジー』だった。世の中のRPGブームに乗りつつ、横向きの戦闘画面とジョブチェンジシステム、天野喜孝デザインのグラフィックをベースとしたキャラデザで話題を集めた。
『ファイナルファンタジーII』では、キャラクターに名前が与えられ、登場人物とのドラマチックな展開も話題に。武器や魔法を使った分だけ、体力や魔力は減った分だけレベルアップしていく「熟練度システム」は、荒削りながら他のRPGにはない育成要素だった。
そして『ファイナルファンタジーIII』では、ジョブシステムがさらに自由度を高めて復活。壮大な世界観や超巨大戦艦、召喚獣など、のちのシリーズにつながるあらゆる『FF』の要素がここで登場している。
「ピクセルリマスター」では、真っ暗だった戦闘シーンに背景がつき、キャラクターのドット絵もすべてあらためて作り直されるという力の入れよう。ファミコン版では厳しかったゲームバランスもそれぞれに調整され、敵が一切出現しない、ゲームスピードが速くなるといった、遊びやすさを高めたモードも搭載。BGMも当時に近いものとアレンジバージョンを収録。多数のハードでリリースされてきた『FF』シリーズの中でも、ファミコン版の雰囲気を残しつつ、当時を知らない若いプレイヤーにも雰囲気を感じられる、上質なリマスター作品となっている。
ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会~オールスタースペシャル~
価格:1980円テクノスジャパンからリリースされたアクションゲーム『熱血硬派くにおくん』から生まれた派生作品は数知れず。当初は普通の頭身だったが、『熱血高校ドッヂボール部』からデフォルメされた2頭身キャラがメインとなった。
本作『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会~オールスタースペシャル~』は、そんなシリーズの中でも大人数で遊べる『熱血行進曲』シリーズのファミコン作品のひとつだ。
運動会といってもヤンキー抗争という部分は初代と変わらず、木刀や鉄アレイは当たり前、まともな競技というよりは敵を邪魔してなんぼの対戦ゲームとなっている。
昨今のeスポーツタイトルと比べるとかなりの大味ではあるものの、偶然性や初心者でも勝てる可能性があるという意味ではパーティーゲームに近い印象だ。
ちなみに、テクノスジャパンは紆余曲折あって、現在はアークシステムワークスが版権を取得しており、『双頭龍』(ダブルドラゴン)シリーズなどもPC向けに移植されている。
River City Super Sports Challenge ~All Stars Special~(ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会~オールスタースペシャル~)
価格:
開発元:Arc System Works
パブリッシャー:H2 Interactive Co., Ltd.
https://store.steampowered.com/app/326340/River_City_Super_Sports_Challenge_All_Stars_Special/
価格:
開発元:Arc System Works
パブリッシャー:H2 Interactive Co., Ltd.
https://store.steampowered.com/app/326340/River_City_Super_Sports_Challenge_All_Stars_Special/
まとめ
ファミコン誕生から40周年以上が経過したが、ゲームメーカーの合併や消滅なども多く、しっかり権利を整えて販売できている大手以外は移植が難しい状況にあった。
今回紹介している作品も、シティコネクション、M2といったレトロゲームの管理・移植に強いメーカーがあるからこそ、最新のゲーミングPCで遊べるという面もある。さらに、カプコン、ナムコ、コナミといった自社のレトロゲームIPの価値を理解している大手メーカーの存在も心強い。
なにより、これらのファミコン時代のゲームたちは、Steamで遊ぶにしても一般的なビジネス向けPCのグラフィックで十分。大作ゲームの合間の息抜きに、当時クリアできなかったゲームのリベンジに、そしてファミコンを知らない世代が当時のゲームシーンを知るために、ぜひ遊んでみてほしい。
Steam
https://store.steampowered.com/
おまけ:Steam以外でファミコンゲームを遊ぶ方法
Steamに移植されていないファミコンゲームもどうにか遊びたい……という人向けに、他にもファミコンゲームをプレイする方法をご紹介しよう。
Nintendo Switch Online(Switch)
Nintendo Switch向けの有料サービスとして提供されている「Nintendo Switch Online」では、他にはほとんど移植されていない任天堂から発売されたゲームが楽しめる。
遊べるのはファミコン・スーパーファミコン・ゲームボーイで、セーブデータのサーバー保管なども可能。追加パックを購入すると、Nintedo 64、ゲームボーイアドバンスに加えて、当時はライバルだったセガのメガドライブのゲームもプレイ可能だ。ゲームの入れ替えや追加なども行われている。
注意したいのは、期間限定のプランになっている点。基本プランは1カ月306円、3カ月815円、12カ月2400円のいずれかに加入し、期間内のみ遊べる。追加プランは12カ月プランのみで4900円だ。
Nintendo Switch Online
https://www.nintendo.com/jp/hardware/switch/onlineservice/index.html
プロジェクトEGG(PC、Switch)
ファミコンをはじめ、MSXやPC-98といった日本独自の進化を遂げたPCゲーム、アーケードなどのタイトルも多数移植している『プロジェクトEGG』では、当時のゲームをそのままに移植。基本プレイ料金月額550円に加えて、各タイトルは個別に購入する必要がある。
最近Switch版もリリースされ、さらに遊べる範囲が広がった。PC版は昔ながらのホームページを使っているが、Switch版のインターフェースはかなり洗練されており、ゲームも選びやすい。
ちなみに、月額料金のみで遊べるフリータイトルも多数用意されている。
プロジェクトEGG
https://www.amusement-center.com/project/egg/
Steamに移植されていないファミコンゲームもどうにか遊びたい……という人向けに、他にもファミコンゲームをプレイする方法をご紹介しよう。
Nintendo Switch Online(Switch)
Nintendo Switch向けの有料サービスとして提供されている「Nintendo Switch Online」では、他にはほとんど移植されていない任天堂から発売されたゲームが楽しめる。
遊べるのはファミコン・スーパーファミコン・ゲームボーイで、セーブデータのサーバー保管なども可能。追加パックを購入すると、Nintedo 64、ゲームボーイアドバンスに加えて、当時はライバルだったセガのメガドライブのゲームもプレイ可能だ。ゲームの入れ替えや追加なども行われている。
注意したいのは、期間限定のプランになっている点。基本プランは1カ月306円、3カ月815円、12カ月2400円のいずれかに加入し、期間内のみ遊べる。追加プランは12カ月プランのみで4900円だ。
Nintendo Switch Online
https://www.nintendo.com/jp/hardware/switch/onlineservice/index.html
プロジェクトEGG(PC、Switch)
ファミコンをはじめ、MSXやPC-98といった日本独自の進化を遂げたPCゲーム、アーケードなどのタイトルも多数移植している『プロジェクトEGG』では、当時のゲームをそのままに移植。基本プレイ料金月額550円に加えて、各タイトルは個別に購入する必要がある。
最近Switch版もリリースされ、さらに遊べる範囲が広がった。PC版は昔ながらのホームページを使っているが、Switch版のインターフェースはかなり洗練されており、ゲームも選びやすい。
ちなみに、月額料金のみで遊べるフリータイトルも多数用意されている。
プロジェクトEGG
https://www.amusement-center.com/project/egg/
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