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自分、鉄拳のプロゲーマーです!【Team YAMASA ノビの「ゲームで生きていく」 第1回】

皆さん初めまして。『鉄拳』のプロゲーマーTeam YAMASA所属のノビです。

この度は、人生初コラムを書くということで緊張していますが、温かい目で見守ってください。


第1回目ということで、僕を知らない人もいらっしゃると思いますので、自己紹介をさせてください。

本名は中山大地。今年で30歳。既婚で社会人経験はありません。最初に就いた仕事がプロゲーマーで10年目になります。

これが僕のスペックです。普段は配信をメインに活動していますが、一応これでも過去に世界大会3度優勝しています。




僕の夢は『鉄拳』を世界で一番有名なゲームにすることです。そのために日々普及活動に励んでいます。『鉄拳』というゲームは世界的にはとても有名です。しかし日本でのシェアは低いのが現状です。僕は2015年に世界大会を2連覇しているのですが、その頃はまだ世間的にeスポーツという言葉が浸透していませんでした。


2016年はプロゲーマーとして生活していけると思っていましたが、現実はそう甘くありませんでした。頂けた仕事はほんのひと握りで、優勝賞金だけで生活をしていくことにも限界があります。

そこで、この現状を打破するために取り組んだことが4つあります。今回はそのあたりを皆さんにお伝えしたいと思います。

(1)英語の勉強

『鉄拳』は海外のシェア率がとても高かったので、まず海外のプレイヤーと交流ができるように、共通言語である英語の勉強に取り組みました。毎日、英単語の暗記とリスニングをすることで、配信の際、海外のプレイヤーと少しずつ交流が出来るようになっていきました。

勉強方法としては、毎日1時間カフェで英単語帳や文法テキストを使いながら勉強、というものです。間違えた箇所は、次の日に反復して覚えるようにします。また、類義語、対義語などもプラスして書き込み覚えていきました。

リスニングはYouTubeを用いて、リスニング専用の動画をひたすら聴きました。洋画も好きなので、英語字幕を付けながら見ることで、聴覚と視覚からインプットします。

それに加えて、自分が伝えたいことなどを実際に口に出して練習することも行いました。英語漬けの日々を送ることで、世界大会で海外を回る際も、現地のプレイヤーとコミュニケーションを取れるまでに成長しました。

(2)実況解説の練習

『鉄拳』業界では、実況解説をメインに行っている方がとても少ないです。そこに注目をして、自分の仕事の幅を増やすためにも、実況解説の練習を行いました。

練習方法は、ゲームのジャンルは問わずに、有名実況者の配信をひたすらチェック。その中で、おもしろいと感じた表現をメモし、実際に『鉄拳』動画を見ながら自分なりに実況解説をする練習をしました。

(3)企画

ただ受け身で仕事を頂くだけではダメだと思い、自ら企画なども率先して行いました。

代表例として、TeamYAMASAが所属している山佐株式会社主催の3on3大会(ケロットカップ)の企画運営を実施。【岡山県を日本の鉄拳の聖地に】という目標を掲げ第6回まで主催することができ、『鉄拳』3on3大会の中で日本で一番大きい大会にすることができました。


(4)トーク力

昔は、『鉄拳』=ヤンキーという印象を持つ人がなぜか多く、そのせいで『鉄拳』界隈は怖いと思っていた人も少なからずいました。

まず、そのイメージを払拭することから始めようと思い、「『鉄拳』はおもしろい!」と思ってもらえるようなトークをするように心がけることにしたんです。

とはいえ、人前で話すことがとても苦手でした。イベントや配信などで何回も場数を踏むことで、少しずつトーク力を磨いていきました。また、バラエティ番組や漫才などを見て、おもしろいと思ってもらえる表現や表情を勉強し、それを配信で実践することを心がけました。


以上、この4つを軸にプロゲーマーとして活動するようになってからは、仕事の幅も増えてどうにかプロゲーマーとして生計を立てられるようになりました。自分は以前から、プロゲーマーとして活動したいと思っている若い世代の道筋を作るために、何ができるのかを日々考えていました。「プロとして生きていくための土台作り」は平坦な道のりではありませんが、自分がいま続けていることを皆さんに伝えることはできます。

・鉄拳のプロとして自分の知名度をあげる
・頑張り次第で稼げるという事を伝える
・好きなことを仕事にできるる

このことを体現できるようにしようと日々努力しています。

僕は学歴もなく、社会人経験もありません。ですがたった一つの武器でここまで来れました。これから先プロを目指そうとしている方々、ぜひ僕のコラムが少しでも役に立つと幸いです。次回以降、そうしたプロ活動のことを中心に「ゲームで生きていく」覚悟を綴っていけたらと思っています。

第2回でまたお会いしましょう。

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