近年、eスポーツのブームや新型コロナウイルス感染症を起因とした巣ごもり需要の拡大もあり、ゲーミングPCに興味を持つ人が増えている。

一般的には、デスクトップPCとノートPCを比較した際に性能面はデスクトップ優位という認識があるが、最近のゲーミングノートPCはデスクトップと遜色ない性能を誇っている。

それは、「宇宙最強のゲーミングPC」というコンセプトのもと、ゲーミングPC市場を牽引してきたブランド「Alienware」も同様だ。

Alienwareのゲーミングノート現行モデルは、

• Alienware m15 Ryzen Edition R5
• Alienware m15 R6
• Alienware x15 R1
• Alienware x17 R1

の4機種となっているが、今回はその中でも唯一のAMDチップ搭載モデルでコストパフォーマンスにも優れる「Alienware m15 Ryzen Edition R5」を紹介しよう。

「AMD Ryzen™5000」シリーズ モバイルプロセッサーを搭載した唯一のAlienwareノート

「Alienware m15 Ryzen Edition R5」は、Alienwareブランドでは初となる「AMD Ryzen™ 5000シリーズ モバイル プロセッサー」のCPUを搭載したモデルだ。

※2021年9月現在のラインナップ

標準搭載の「AMD Ryzen™ 7 5800H」は、他のAlienware現行ゲーミングノートに搭載されているIntelチップと比較してコストパフォーマンスに優れており、同等レベルのパフォーマンスを発揮できる。

2021年9月現在、高いクロック数を要求されるゲームなどでの使用においてはIntel優位、動画のエンコードやデコードといったマルチタスクでの使用ではAMD優位の傾向がある。

確かにブースト時のクロック数を比較すると、「Alienware m15 R6」や「Alienware x15 R1」に標準搭載されている「第11世代 インテル® Core™ i7 11800H」と比較するとブースト時のクロック数は劣るが、ゲームプレイ時に大きな差を感じることは、ほぼないだろう。

コストパフォーマンスに優れた「Alienware」

Alienwareブランドのゲーミングノートの中でも「Alienware m15 Ryzen Edition R5」はコストパフォーマンスに優れる。

これは、他のラインナップのCPUと同等の性能を持ちながら、よりコストパフォーマンスに優れたAMDチップを搭載していることも理由のひとつである。

また、「Alienware m15 Ryzen Edition R5」の特徴として高速・高解像度のディスプレイを搭載できる点が挙げられる。同モデルは、最小構成でFHD・165Hzのディスプレイとなっており、オプションでG-SYNC対応のQHD・240Hzも選択できる。

単純に高リフレッシュレートのディスプレイを備えたモデルを求めるのであれば、360Hzのディスプレイを搭載できる「Alienware m15 R6」という選択肢もあるが、こちらは解像度がFHDまでとなっている。また、Alienware最薄のモデルである「Alienware x15 R1」の場合、価格帯が跳ね上がってしまう。

なお、「Alienware m15 Ryzen Edition R5」は、オプションで選択できるGPUが「NVIDIA® GeForce RTX™ 3070 8GB GDDR6」までとなっており、ビデオカードの性能では同じmシリーズのR6に及ばないが、高品質なゲーム体験を提供するには十分なスペックを確保している。

「Alienware m15 Ryzen Edition R5」は、Alienwareの現行ゲーミングノートの中で最も低価格での販売となっているが、ゲーミングPCとして高い水準でバランスの取れた性能を有している製品だ。

Alienware m15 Ryzen Edition R5各モデルの構成

各モデルの構成表は以下の通り。メモリースロットは、オンボードメモリではないものの、R6と異なり最大構成は32GBなので注意が必要だ。

Alienware m15 Ryzen Edition R5 構成（2021年10月現在）
※太字は標準構成

Alienwareならではの突出したポイント

Alienwareは、創業当初よりユーザーのゲーム体験に対する妥協を許さなかった。世界最大規模のeスポーツチームである「Team Liquid」の公式PCにも採用されており、ゲーミングPC業界内でのポジションを確固たるものにしている老舗のブランドだ。

Alienwareの魅力は製品力もさることながら、ゲーム体験への没入感を高める工夫が随所になされていることなどが挙げられる。

Alienware Cryo-Tech™冷却テクノロジーに支えられた優れた排熱性能

Alienwareは、一目でAlienwareとわかる秀逸なデザインの中にゲーミングPCにとって重要な機能性を高めるための設計を取り入れている。

「レジェンドデザイン」と名付けられた筐体には、幾何学のバランスと融和的な骨格ラインが取り入れられており、排熱のための機構としてデュアルファン設計を有している。

また、ファンの駆動はAIによりインテリジェントに制御され、CPUやGPUの温度上昇を待たずして高回転に達する。ファンの駆動に関するプロファイルの設定には、「Alienware Command Center」を経由してアクセスし、用途に合わせた冷却システムを選択することが可能だ。

さらに、熱負荷分散式ヒートパイプを組み込み、重要なコンポーネント感を動的に行き来する熱を効率的に逃がす。

この「Cryo-Tech™」と名付けられたサーマルコントロールテクノロジーによって、CPU・GPU周りの排熱を効率的に行い、ゲームシーンで想定される高負荷の処理を長時間にわたって持続することをAlienwareは実現している。

ゲームへの没入感を高める

「宇宙最強のゲーミングPC」をコンセプトに据えて、ゲーミングPCの開発をしてきたAlienwareは、思わず目が行ってしまうような象徴的なデザインを施された製品が特徴だ。

「Alienware m15 Ryzen Edition R5」の筐体には、シルキースムーズ加工が施され、マットでプレミアムな質感を感じられる。また、新しいダークコアデザインの採用により、ゲーム中に気を散らす要素を取り除き、側面のポート、通気口を視線から隠すように工夫が凝らされている。さらに、「Alienware Command Center」によりカスタマイズが可能なライティングは、ゲーム体験の演出家として振る舞う。

オプションでメカニカルキーボードを選択すれば、人間工学に基づいて設計されたキーストロークによりゲーム体験を次の次元へ引き上げるだろう。

Alienware m15 Ryzen Edition R5はどんな人におすすめ？

AlienwareのゲーミングノートPCラインナップの中でも幅広い用途に対応できるポテンシャルを備え、コストパフォーマンスに優れる「Alienware m15 Ryzen Edition R5」は、用途を選ばずに使用できる低価格なAlienwareを探している人にオススメだ。

2021年9月現在は、プラチナ3種とスプレマシーの合計4つのモデルがラインナップされているが、カジュアルなゲームプレイを行うユーザーは最小構成モデル、グラフィック負荷の大きいゲームタイトルのプレイを念頭に置いているユーザーは「NVIDIA® GeForce RTX™ 3070 8GB GDDR6」搭載のプラチナかスプレマシーを選択するといいだろう。