CULTURE PCゲームカルチャーに関する情報満載!
2020年のeスポーツ/PCゲームシーンを振り返る【Alienware Zone行く年来る年座談会】
ゲーム業界にとって2020年は、いいことも悪いことも本当にたくさんありました。Alienware Zoneとしては12月で4周年を迎えましたが、1年を通してなんだか不完全燃焼で終わってしまった気がしています。
そんな2020年を、編集部とライターで振り返る座談会企画。ゲームメディアに携わり、PCゲームやeスポーツの最前線を取材し続けている黒子たちのガス抜きのようなゆる〜い企画。年末年始休暇の暇つぶしにお読みいただければ幸いです。なお、異論はいくらでも受け付けます(笑)。
■参加メンバー
松井ムネタツ:編集部イチの知識と経験と人脈を持ち、数々のゲームメディア(特にXbox系)を渡り歩いてきたゲーム業界の生き字引的存在。
タケイヒデタカ:ゲームは好きだけど下手という、救いようのない編集部員。2021年はFPSとカードゲームに注力するとか息巻いてます。
龍田優貴:各メディアから引っ張りだこのゲームライター。コロナ禍できついAlienware Zoneを陰で支えていただきました。感謝!
タケイ:1年を振り返ってみると、まあ誰もが思うだろうけど、とにかく新型コロナウイルスの年でしたね。
松井:業界的には3月くらいから影響が出始めましたね。eスポーツ大会が軒並み中止になり、企業でも在宅ワークが主流になり。
タケイ:うちも会社として約1カ月間、自宅作業になりました。
龍田:おかげでゲームをプレイする人は増えた印象でしたよね。ゲームライターの立場からすると、緊張感が少し緩んでしまった感じはしました。現地取材がなくなって動画配信の大会を見ながらのレポートとかはキツかったですね……。
タケイ:会場で生で観戦できないのはつらいですよね。1月からスタートした「LJL 2020 Spring Split」が無観客になって、それを取材してきたので当時のことはよく覚えてます。ガランとしたよしもと∞ホールは寂しかったな……。
eスポーツの“無観客試合”ってどう? 「LJL 2020 Spring Split」Week5を見てみた
龍田:僕も久々に行われたオフライン大会「EDION VALORANT CUP」の取材で、初めて選手だけオフラインの大会を見たんですが、逆に歓声がない代わりに選手のVC(ボイスチャット)がよく聞こえたのも面白かったですね。
「EDION VALORANT CUP」であらためて感じた“オフライン大会の魅力”
松井:この状態は多分2021年も1年続くでしょうね。はやく解消されてほしいけど……。
タケイ:じゃあ、ここからひとりひとりの3大ニュースを掘り下げていきましょうか。
松井:僕が選んだのはこの3つ。「Xbox Game Pass」はかなりヘビーに遊んでいます。Xbox Series X|Sも発売されたしね。ライアットゲームズは『VALORANT』『レジェンド・オブ・ルーンテラ』『チームファイト・タクティクス』と一気にeスポーツタイトルが増えて、RPGまでリリースされる勢いがすごい。PCハードまわりで言うと、グラフィックボードのRTX3000番代がリリース、深夜にアキバに並ぶ人もいましたね。久々のビッグニュースでした。
龍田:「Xbox Game Pass」がリリースされたのって、2020年でしたっけ?
松井:日本でサービス開始になったのは2020年4月です。PC版なら月額850円で100本以上のゲームが遊べます。気に入ったタイトルは2割引で購入も可能。今なら最初の1カ月は毎月100円です。
■ついに日本上陸! 『Xbox Game Pass』で遊び放題のオススメタイトル&導入方法
タケイ:このサービスならではの強みってなんですか?
松井:いいところは、インディーゲームを気軽にダウンロードして試せることかな。日本語非対応のゲームも結構あるんだけど、ダウンロードしてみないと日本語ローカライズされているかどうかわからないところはMicrosoftストアあるある(笑)。
龍田:だからこそ、まだ見ぬゲームに出会えるって面もありますね。
松井:そうそう。実際いい発見だったのは『Carrion』とか(Xbox Game Passで遊べるのはXbox One版だけど)『OuterWilds』とか、Alienware Zoneでも紹介したタイトルも結構配信されてた。
■超異色メトロイドヴァニア『CARRION』は殺戮モンスターの知的パズル!【オススメPCゲームレビュー】
龍田:『OuterWilds』は面白いって聞きますね。僕の周りでも「絶対やったほうがいい」って人がたくさんいます。
松井:そういう人多いね(笑)。ストーリーはネタバレになるからあまり語れないんですけど、宇宙にある星を探索していくんだけど時間が決まってて必ずゲームオーバーになる。主人公には何も引き継がれないんだけど、プレイヤーの頭には体験が残ってる。それを組み合わせて真実を明らかにしていくって感じ。
タケイ:ゲームのシステムとしては、通常なんらかのアイテムとか能力の引き継ぎがあって成長するから楽しいんじゃないですか?
松井:そうなんだけど、とにかくプレイヤーにその辺を委ねてるところが面白いんですよ。
タケイ:なるほど、なんか興味沸きますね。遊んでみようかな。
松井:Steamでも売ってますけど、こういう時に「Xbox Game Pass」だとさくっと試せていいですよ。ちなみに、2021年春からは「Xbox Game Pass」のタイトルならスマホでも遊べるようになります。さすがに画面小さいけど、クラウドなのでスペックもそんなにいらないですね。
タケイ:その中でも一番遊んだゲームってなんですか?
松井:ダントツで『マインクラフトダンジョンズ』ですね。
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■『マインクラフト ダンジョンズ』 世界中で親しまれている『マイクラ』最新作はイージーなダンジョンクローラー兼ハクスラ!?【オススメPCゲームレビュー】
タケイ:2019年の「TOKYO GAME SHOW」で、デル/Alienwareブースでお披露目しましたよね。
松井:あの時は子どもたちが長蛇の列を作ってましたね。ゲームとしては『マイクラ』を使ったハクスラで、ちょっと時間があるとプレイしたりして、かなりの時間“潜って”ました。実は本家の『マイクラ』はほとんど遊んだことがなかったんですが、『ToachLight』とか『Diablo』とかハクスラが大好きなので、これもかなりハマりました。11月にクロスプレイも可能になって、いろいろなゲームのユーザーと一緒に冒険できるようになったところもいいですよ。
龍田:1年を振り返って衝撃だったニュースとしては、最近の話ってこともありますが、「PJS」の終了ですね。DMM GAMESさんがあれだけ頑張っていたのに……。
■DMM GAMES、主催しているPUBG公式リーグPJSの運営終了を発表 来年以降のPUBG大会、新リーグ運営はPUBG Corp.が検討中
■2021年は日本の「PJS」から「PUBG WEEKLY SERIES:EAST ASIA」へ拡大 アマチュアも参加可能な大会に
松井:「PJS」のすごいところはあのスタッフでしたよね。実況のOoodaさん、解説のSHAKAさんだけでなく、現場のカメラマンがすごくて。64人の選手・チームのうち、いま誰が注目かをカメラマンもわかっていないとあの映像は作れないですよ。
タケイ:今後は東アジアの大会に移行するって言ってるけど、国内予選大会とかはどうするんでしょうね? そもそも、一度に64人も定期的に戦えるeスポーツ大会は「PJS」が国内最大だったと思うんだけど、今後どうなるのかも気になる。
龍田:『Apex Legends』とかが僕の周りでは人気が出てきていますが、バトロワ系は人数も機材も多いし、常設の会場もほとんどないですからね……。
タケイ:DMM GAMESさんの頑張りもすごく伝わる大会だったし、最後の日の関係者の声とか胸アツでした。終了後の「eスポーツチームオーナー座談会とか」は『PUBG』を中心とした強固なコミュニティあってこそだと思う。そこは今後も続いてほしいよね。
龍田:シューター系のタイトルといえば、やっぱり話題になったのは『VALORANT』でしたね。eスポーツチームがこぞって部門を立ち上げて、瞬く間に大人気になった気がする。僕は記事執筆のためにプレシーズンからプレイしていましたが、その段階でもかなり反響がありました。『CS:GO』よりもスキルとかがポップで親しみやすい。
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■『VALORANT』クローズドベータプレイレポート! ライアットゲームズの新作は競技型FPSの覇権なるか
松井:それでも初心者には敷居が高いって言われてるよね?
龍田:覚えなきゃいけないことが多いですね。でも、リリース直後から「The Esports Observer」の2020年のティアーランキングでティアー2に入ったり、世界大会も開催決定していたり、やっぱり『リーグ・オブ・レジェンド』のライアットはすごいなぁって思います。
Q3 2020’s Most Impactful PC Games: League of Legends’ Dominance Remains Undisputed, COVID-19 Policies Continue to Upset the Ranking
タケイ:eスポーツのトップチームは盛り上がってるけど、初心者層はどうです?
龍田:僕の周囲の印象ですが、やっぱりPCユーザー自体がまだまだ少ないです。ただ、『VALORANT』は“配信映え”するなぁって思います。スキルとかいろいろあるし。
松井:『フォートナイト』とかはどう? 公式大会とかチームとかは日本にはあまりないけど。
龍田:僕は建築で挫折した人間なんですが、あの建築が面白い反面、難しくて諦める人も多い気がします。まだまだ人気だと思いますが、eスポーツとして見ると『Apex Legends』と『VALORANT』が本格的にスタートして、日本でも人気が出るんじゃないでしょうか。
タケイ:そう言えば、『Apex Legends』の大会は増えてますよね。なんかじわじわ盛り上がっている気がする。
龍田:ユーザー人口が、1位はアメリカで、2位が日本らしいんですよ。公式の世界大会「Apex Legends GLOBAL SERIES」も2020年はストップしてしまいましたが、国内ではCrazy Raccoon主催の「CRカップ」が人気です。
松井:「CRカップ」って単語、Twitterでよく見かけた。『Apex Legends』がブレイクし始めている理由ってなんだろう?
龍田:やっぱり無料で遊べるってことと、PS4ユーザーが多いことですかね。あと、VTuberはこぞってApexやってます。
タケイ:3人で戦うっていうバランスもいいんでしょうね。『フォートナイト』や『PUBG』は基本1人で、大会とかだとスクワッド(4人)やデュオ(2人)もあるけど、『Apex Legends』は3人が前提でマッチングされる。
龍田:3人だと1人がキャリーしてくれることもあるし、自分が下手でもなんとか勝てる人数だと思うんです。その辺も影響しているのかもしれませんね。
松井:あとはやっぱり『サイバーパンク2077』だね。龍田くんは遊んだの?
龍田:ひととおりプレイしました。グラフィックもキレイで面白かったですよ。
タケイ:いろいろ言われてるバグってどう?
龍田:自分は女性キャラで遊んだんですけど、ロングヘアーが鏡を見たらスキンヘッドになってました(笑)。たしかにバグはありますけど、ストーリー自体は遊べますよ。
タケイ:すごく時間がかかる印象があるから、まだ手を出せてないんだよね……。
龍田:メインのストーリーだけなら10時間程度で終わります。サブクエストが途方もない量あるので、そっちを遊ぶと本当にいつまでも遊べますね。
松井:PS4版はダウンロード版が販売停止になっているけど、PC版は継続販売されているし、やっぱり遊んでみたいね。
・大会のオンライン化が加速
・Epic Gamesストアで多数タイトル配信
タケイ:最後はタケイですが、ひとつはeスポーツ候補のタイトルの乱立です。魔法主体のFPS『スペルブレイク』、近未来系のバトロワ『ハイパースケープ』とか期待されましたが、現状はいまひとつかな。ライアットゲームズの各種タイトルはやっぱり強かったですね。
龍田:eスポーツっていうとちょっと違いますが、『Among Us』とか『Fall Guys』みたいなワイワイ遊ぶゲームも増えましたね。
松井:新型コロナでオンライン対戦ゲームが人気になったんでしょうね。プロゲーマーの配信なんかにはマッチしてる気がする。
タケイ:個人的に、マシンガンより剣と魔法のファンタジーが好きなので『スペルブレイク』には期待したいな。それと、eスポーツ大会のオンライン化はなんか物足りなかった印象。配信見てレポート書くっていうのはモチベ上がらないですよね。
松井:現場に行ってこそ得られる感動とかありますからね。2019年末の「RedBull Kumite」の前日予選でストーム久保選手がinfiltration選手を破ったときとか感動したもんなぁ。
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■日本的文化を大切にする「Red Bull Kumite 2019」でシンデレラボーイ誕生!
龍田:オンラインではああいうドラマはなかなか生まれにくいですからね。せめて選手だけでもオフラインで集まってほしいです。
タケイ:あとはEpic Gamesストアの拡大ですね。クリエイターへの分配金の割合を増やしたこともあって、多くのタイトルが配信されるようになりましたね。自分は特に、毎週無料のゲームにお世話になりっぱなしでした。これだけで年間50本近くゲームが遊べるって神かよと。一度もらったものはいつまででも遊べるからね。
龍田:どんなゲームを遊んでたんですか?
タケイ:短い時間でサクっと遊べるインディー系が多かったですね。印象的だったのは、『Figment』っていうゲーム。簡単にいうと、主人公の脳の中を探索したりパズルを解きながら、過去のトラウマにあたるボスを倒して克服していく、っていう感じ。海外のインディーゲームってこういう哲学的なストーリー好きだよね。実はだいぶ前に無料でもらってたんだけど、コロナ禍で娘が自宅勉強になった時に、娘と一緒に遊べるゲームってことで遊びやすそうなアクションゲームを見つけてハマったんです。
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龍田:子どもも大変でしたよね、今年は。
タケイ:外にも遊びにいけないし、友達とも遊べないしで、相当ストレスは溜まってたみたい。このゲームはアクションとパズルの要素もあるんだけど、そのパズル要素のところを一緒に遊んだ感じでした。あとは、『シャーロック・ホームズ』っていう推理アドベンチャーも遊んだな。日本語訳が微妙でほんとつらかったけど、科学とか法がしっかり整ってない時代だからこそできる、有罪・無罪を探偵のホームズが情状酌量した結論も選べるところが面白かった。
松井:もしかしたらゲーマーにとっては家で遊べたって意味ではいい面もあったかな。
龍田:ゲーム配信するタレントとかも増えて、個人配信する人もかなりいましたよね。
武井:ある意味では、ゲーム=悪っていう雰囲気が少し変わるきっかけになったかもしれませんね。Alienware Zone的にはどうでしたか?
松井:ゲームメディアは総じて、外出自粛の時期は見てくれる人がすごく増えましたね。2020年はPCゲームの人気タイトルとか注目タイトルのレビューをやったんですけど、それが好評だったのはうれしかったです。
龍田:僕はやはり現地取材とか、直接会ってのインタビューがやりたいですね。選手もそうだし、キャスターとか関係者なんかにももっと広げていきたいです。
武井:2021年もぜひ、尖った企画とかインタビューとかを充実させていきましょう。本日はありがとうございました!
そんな2020年を、編集部とライターで振り返る座談会企画。ゲームメディアに携わり、PCゲームやeスポーツの最前線を取材し続けている黒子たちのガス抜きのようなゆる〜い企画。年末年始休暇の暇つぶしにお読みいただければ幸いです。なお、異論はいくらでも受け付けます(笑)。
■参加メンバー
松井ムネタツ:編集部イチの知識と経験と人脈を持ち、数々のゲームメディア(特にXbox系)を渡り歩いてきたゲーム業界の生き字引的存在。
タケイヒデタカ:ゲームは好きだけど下手という、救いようのない編集部員。2021年はFPSとカードゲームに注力するとか息巻いてます。
龍田優貴:各メディアから引っ張りだこのゲームライター。コロナ禍できついAlienware Zoneを陰で支えていただきました。感謝!
新型コロナですべてが変わった2020年
松井:それでは早速、2020年という1年を振り返っていきましょう。まずはそれぞれ印象に残った出来事から始めましょうか。タケイ:1年を振り返ってみると、まあ誰もが思うだろうけど、とにかく新型コロナウイルスの年でしたね。
松井:業界的には3月くらいから影響が出始めましたね。eスポーツ大会が軒並み中止になり、企業でも在宅ワークが主流になり。
タケイ:うちも会社として約1カ月間、自宅作業になりました。
龍田:おかげでゲームをプレイする人は増えた印象でしたよね。ゲームライターの立場からすると、緊張感が少し緩んでしまった感じはしました。現地取材がなくなって動画配信の大会を見ながらのレポートとかはキツかったですね……。
タケイ:会場で生で観戦できないのはつらいですよね。1月からスタートした「LJL 2020 Spring Split」が無観客になって、それを取材してきたので当時のことはよく覚えてます。ガランとしたよしもと∞ホールは寂しかったな……。

龍田:僕も久々に行われたオフライン大会「EDION VALORANT CUP」の取材で、初めて選手だけオフラインの大会を見たんですが、逆に歓声がない代わりに選手のVC(ボイスチャット)がよく聞こえたのも面白かったですね。
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松井:この状態は多分2021年も1年続くでしょうね。はやく解消されてほしいけど……。
タケイ:じゃあ、ここからひとりひとりの3大ニュースを掘り下げていきましょうか。
松井ムネタツの「2020年PCゲーム3大ニュース」
松井:僕が選んだのはこの3つ。「Xbox Game Pass」はかなりヘビーに遊んでいます。Xbox Series X|Sも発売されたしね。ライアットゲームズは『VALORANT』『レジェンド・オブ・ルーンテラ』『チームファイト・タクティクス』と一気にeスポーツタイトルが増えて、RPGまでリリースされる勢いがすごい。PCハードまわりで言うと、グラフィックボードのRTX3000番代がリリース、深夜にアキバに並ぶ人もいましたね。久々のビッグニュースでした。
龍田:「Xbox Game Pass」がリリースされたのって、2020年でしたっけ?
松井:日本でサービス開始になったのは2020年4月です。PC版なら月額850円で100本以上のゲームが遊べます。気に入ったタイトルは2割引で購入も可能。今なら最初の1カ月は毎月100円です。
■ついに日本上陸! 『Xbox Game Pass』で遊び放題のオススメタイトル&導入方法
タケイ:このサービスならではの強みってなんですか?
松井:いいところは、インディーゲームを気軽にダウンロードして試せることかな。日本語非対応のゲームも結構あるんだけど、ダウンロードしてみないと日本語ローカライズされているかどうかわからないところはMicrosoftストアあるある(笑)。
龍田:だからこそ、まだ見ぬゲームに出会えるって面もありますね。
松井:そうそう。実際いい発見だったのは『Carrion』とか(Xbox Game Passで遊べるのはXbox One版だけど)『OuterWilds』とか、Alienware Zoneでも紹介したタイトルも結構配信されてた。
■超異色メトロイドヴァニア『CARRION』は殺戮モンスターの知的パズル!【オススメPCゲームレビュー】
龍田:『OuterWilds』は面白いって聞きますね。僕の周りでも「絶対やったほうがいい」って人がたくさんいます。
松井:そういう人多いね(笑)。ストーリーはネタバレになるからあまり語れないんですけど、宇宙にある星を探索していくんだけど時間が決まってて必ずゲームオーバーになる。主人公には何も引き継がれないんだけど、プレイヤーの頭には体験が残ってる。それを組み合わせて真実を明らかにしていくって感じ。
タケイ:ゲームのシステムとしては、通常なんらかのアイテムとか能力の引き継ぎがあって成長するから楽しいんじゃないですか?
松井:そうなんだけど、とにかくプレイヤーにその辺を委ねてるところが面白いんですよ。
タケイ:なるほど、なんか興味沸きますね。遊んでみようかな。
松井:Steamでも売ってますけど、こういう時に「Xbox Game Pass」だとさくっと試せていいですよ。ちなみに、2021年春からは「Xbox Game Pass」のタイトルならスマホでも遊べるようになります。さすがに画面小さいけど、クラウドなのでスペックもそんなにいらないですね。
タケイ:その中でも一番遊んだゲームってなんですか?
松井:ダントツで『マインクラフトダンジョンズ』ですね。
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■『マインクラフト ダンジョンズ』 世界中で親しまれている『マイクラ』最新作はイージーなダンジョンクローラー兼ハクスラ!?【オススメPCゲームレビュー】
タケイ:2019年の「TOKYO GAME SHOW」で、デル/Alienwareブースでお披露目しましたよね。
松井:あの時は子どもたちが長蛇の列を作ってましたね。ゲームとしては『マイクラ』を使ったハクスラで、ちょっと時間があるとプレイしたりして、かなりの時間“潜って”ました。実は本家の『マイクラ』はほとんど遊んだことがなかったんですが、『ToachLight』とか『Diablo』とかハクスラが大好きなので、これもかなりハマりました。11月にクロスプレイも可能になって、いろいろなゲームのユーザーと一緒に冒険できるようになったところもいいですよ。
龍田優貴の「2020年3大ニュース」
- PUBGの日本プロリーグ「PJS」終了
- 『VALORANT』正式リリース
- 『サイバーパンク2077』返金騒動
龍田:1年を振り返って衝撃だったニュースとしては、最近の話ってこともありますが、「PJS」の終了ですね。DMM GAMESさんがあれだけ頑張っていたのに……。
■DMM GAMES、主催しているPUBG公式リーグPJSの運営終了を発表 来年以降のPUBG大会、新リーグ運営はPUBG Corp.が検討中
■2021年は日本の「PJS」から「PUBG WEEKLY SERIES:EAST ASIA」へ拡大 アマチュアも参加可能な大会に
松井:「PJS」のすごいところはあのスタッフでしたよね。実況のOoodaさん、解説のSHAKAさんだけでなく、現場のカメラマンがすごくて。64人の選手・チームのうち、いま誰が注目かをカメラマンもわかっていないとあの映像は作れないですよ。
タケイ:今後は東アジアの大会に移行するって言ってるけど、国内予選大会とかはどうするんでしょうね? そもそも、一度に64人も定期的に戦えるeスポーツ大会は「PJS」が国内最大だったと思うんだけど、今後どうなるのかも気になる。
龍田:『Apex Legends』とかが僕の周りでは人気が出てきていますが、バトロワ系は人数も機材も多いし、常設の会場もほとんどないですからね……。
タケイ:DMM GAMESさんの頑張りもすごく伝わる大会だったし、最後の日の関係者の声とか胸アツでした。終了後の「eスポーツチームオーナー座談会とか」は『PUBG』を中心とした強固なコミュニティあってこそだと思う。そこは今後も続いてほしいよね。
2年10ヶ月続いたPJSは本日の #PWI2020 で終わりとなりました。選手の熱い戦いを皆さんと一緒に楽しめた事はスタッフ一同の一生の思い出になりました。
PUBGの競技シーンはこれからも続きますので、今後はファンの1人として皆様の輪に加えて頂き、一緒に盛り上げていければと思います。#PUBG_DMM— 【公式】PUBG_DMM (@PUBG_DMM) December 20, 2020
龍田:シューター系のタイトルといえば、やっぱり話題になったのは『VALORANT』でしたね。eスポーツチームがこぞって部門を立ち上げて、瞬く間に大人気になった気がする。僕は記事執筆のためにプレシーズンからプレイしていましたが、その段階でもかなり反響がありました。『CS:GO』よりもスキルとかがポップで親しみやすい。
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■『VALORANT』クローズドベータプレイレポート! ライアットゲームズの新作は競技型FPSの覇権なるか
松井:それでも初心者には敷居が高いって言われてるよね?
龍田:覚えなきゃいけないことが多いですね。でも、リリース直後から「The Esports Observer」の2020年のティアーランキングでティアー2に入ったり、世界大会も開催決定していたり、やっぱり『リーグ・オブ・レジェンド』のライアットはすごいなぁって思います。
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タケイ:eスポーツのトップチームは盛り上がってるけど、初心者層はどうです?
龍田:僕の周囲の印象ですが、やっぱりPCユーザー自体がまだまだ少ないです。ただ、『VALORANT』は“配信映え”するなぁって思います。スキルとかいろいろあるし。
松井:『フォートナイト』とかはどう? 公式大会とかチームとかは日本にはあまりないけど。
龍田:僕は建築で挫折した人間なんですが、あの建築が面白い反面、難しくて諦める人も多い気がします。まだまだ人気だと思いますが、eスポーツとして見ると『Apex Legends』と『VALORANT』が本格的にスタートして、日本でも人気が出るんじゃないでしょうか。
タケイ:そう言えば、『Apex Legends』の大会は増えてますよね。なんかじわじわ盛り上がっている気がする。
龍田:ユーザー人口が、1位はアメリカで、2位が日本らしいんですよ。公式の世界大会「Apex Legends GLOBAL SERIES」も2020年はストップしてしまいましたが、国内ではCrazy Raccoon主催の「CRカップ」が人気です。
松井:「CRカップ」って単語、Twitterでよく見かけた。『Apex Legends』がブレイクし始めている理由ってなんだろう?
龍田:やっぱり無料で遊べるってことと、PS4ユーザーが多いことですかね。あと、VTuberはこぞってApexやってます。
タケイ:3人で戦うっていうバランスもいいんでしょうね。『フォートナイト』や『PUBG』は基本1人で、大会とかだとスクワッド(4人)やデュオ(2人)もあるけど、『Apex Legends』は3人が前提でマッチングされる。
龍田:3人だと1人がキャリーしてくれることもあるし、自分が下手でもなんとか勝てる人数だと思うんです。その辺も影響しているのかもしれませんね。
松井:あとはやっぱり『サイバーパンク2077』だね。龍田くんは遊んだの?
龍田:ひととおりプレイしました。グラフィックもキレイで面白かったですよ。
タケイ:いろいろ言われてるバグってどう?
龍田:自分は女性キャラで遊んだんですけど、ロングヘアーが鏡を見たらスキンヘッドになってました(笑)。たしかにバグはありますけど、ストーリー自体は遊べますよ。
タケイ:すごく時間がかかる印象があるから、まだ手を出せてないんだよね……。
龍田:メインのストーリーだけなら10時間程度で終わります。サブクエストが途方もない量あるので、そっちを遊ぶと本当にいつまでも遊べますね。
松井:PS4版はダウンロード版が販売停止になっているけど、PC版は継続販売されているし、やっぱり遊んでみたいね。
タケイヒデタカの「2020年3大ニュース」
・eスポーツ候補タイトルが続々登場も、明暗別れる・大会のオンライン化が加速
・Epic Gamesストアで多数タイトル配信
タケイ:最後はタケイですが、ひとつはeスポーツ候補のタイトルの乱立です。魔法主体のFPS『スペルブレイク』、近未来系のバトロワ『ハイパースケープ』とか期待されましたが、現状はいまひとつかな。ライアットゲームズの各種タイトルはやっぱり強かったですね。
龍田:eスポーツっていうとちょっと違いますが、『Among Us』とか『Fall Guys』みたいなワイワイ遊ぶゲームも増えましたね。
松井:新型コロナでオンライン対戦ゲームが人気になったんでしょうね。プロゲーマーの配信なんかにはマッチしてる気がする。
タケイ:個人的に、マシンガンより剣と魔法のファンタジーが好きなので『スペルブレイク』には期待したいな。それと、eスポーツ大会のオンライン化はなんか物足りなかった印象。配信見てレポート書くっていうのはモチベ上がらないですよね。
松井:現場に行ってこそ得られる感動とかありますからね。2019年末の「RedBull Kumite」の前日予選でストーム久保選手がinfiltration選手を破ったときとか感動したもんなぁ。
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■日本的文化を大切にする「Red Bull Kumite 2019」でシンデレラボーイ誕生!
龍田:オンラインではああいうドラマはなかなか生まれにくいですからね。せめて選手だけでもオフラインで集まってほしいです。
タケイ:あとはEpic Gamesストアの拡大ですね。クリエイターへの分配金の割合を増やしたこともあって、多くのタイトルが配信されるようになりましたね。自分は特に、毎週無料のゲームにお世話になりっぱなしでした。これだけで年間50本近くゲームが遊べるって神かよと。一度もらったものはいつまででも遊べるからね。
龍田:どんなゲームを遊んでたんですか?
タケイ:短い時間でサクっと遊べるインディー系が多かったですね。印象的だったのは、『Figment』っていうゲーム。簡単にいうと、主人公の脳の中を探索したりパズルを解きながら、過去のトラウマにあたるボスを倒して克服していく、っていう感じ。海外のインディーゲームってこういう哲学的なストーリー好きだよね。実はだいぶ前に無料でもらってたんだけど、コロナ禍で娘が自宅勉強になった時に、娘と一緒に遊べるゲームってことで遊びやすそうなアクションゲームを見つけてハマったんです。
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龍田:子どもも大変でしたよね、今年は。
タケイ:外にも遊びにいけないし、友達とも遊べないしで、相当ストレスは溜まってたみたい。このゲームはアクションとパズルの要素もあるんだけど、そのパズル要素のところを一緒に遊んだ感じでした。あとは、『シャーロック・ホームズ』っていう推理アドベンチャーも遊んだな。日本語訳が微妙でほんとつらかったけど、科学とか法がしっかり整ってない時代だからこそできる、有罪・無罪を探偵のホームズが情状酌量した結論も選べるところが面白かった。
まとめ
タケイ:最後に2020年をまとめてみましょうか。松井:もしかしたらゲーマーにとっては家で遊べたって意味ではいい面もあったかな。
龍田:ゲーム配信するタレントとかも増えて、個人配信する人もかなりいましたよね。
武井:ある意味では、ゲーム=悪っていう雰囲気が少し変わるきっかけになったかもしれませんね。Alienware Zone的にはどうでしたか?
松井:ゲームメディアは総じて、外出自粛の時期は見てくれる人がすごく増えましたね。2020年はPCゲームの人気タイトルとか注目タイトルのレビューをやったんですけど、それが好評だったのはうれしかったです。
龍田:僕はやはり現地取材とか、直接会ってのインタビューがやりたいですね。選手もそうだし、キャスターとか関係者なんかにももっと広げていきたいです。
武井:2021年もぜひ、尖った企画とかインタビューとかを充実させていきましょう。本日はありがとうございました!
KEYWORD
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