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超異色メトロイドヴァニア『CARRION』は殺戮モンスターの知的パズルだ!
あなたはパニックホラーの主役だ……それもモンスターとして人間を襲う側の。そんな本作は謎の生物となって戦いまくるゲームでもあり、パズルの要素を備えた知的な作品でもある。それこそがメトロイドヴァニアらしいといえばそれもそうだが、異様に早い移動スピードや人間に乗り移る能力などに代表されるよう、本作はかなり特殊なタイトルとなっている。
▲パズル要素もあり
道から道へ、穴から穴へと進行していくことになるが、その終点であるエンディングは最終局面にならないとわからないし驚きがあるため心を動かされるだろう。そもそも道中でなぜこのモンスターは脱出しているのかという目的は語られない。テキストがほとんど不在だからだ。よってゲームプレイの手触りや好奇心で楽しんでいくタイプの作品といえる。そしてその両方、つまり移動や戦闘、この先に何が待っているのかという好奇心には充分に応えてくれる。
▲リトライまでに戦闘を強いられるこういった1マップ分の長さが重い
難戦を強いられるデザインになっている箇所はリスタートが多いはずだ。しかしリスタートできるポイントが遠い。このため理不尽とまではいかずとも私の感覚では難易度が高いと感じてしまった。「詰みセーブ」ができあがる問題があるかもしれないが、それを避けてマップ切り替えのタイミングで限定的にオートセーブされる仕様にもできたはず。高難易度の戦いを抜けた先にカタルシスが得られる演出も少なく、無駄に難しい印象を与えてしまっている。
▲いわゆる「メック」との戦いはかなり厳しい。意外にもモンスターは脆弱で3度も撃たれれば死ぬからだ
▲巨大なサイズになっていないと杭を吹き飛ばせないが小さくならなければ触手を伸ばしてスイッチを押すことはできない
本作はパズルのようなシーケンスを伴うが、肉体のサイズによって使える能力が異なるのはおもしろい。パズルのバリエーションに寄与するからだ。たとえば(上記の動画にもあるように)小さく体を切断してからでないと使えない能力や、反対に大きな体を硬化させて爆弾を抱えくぐり抜けるパズルもある。このように能力の豊富さはそのままパズルの豊かさに繋がっていてそれがおもしろいのだ。
▲ネタバレを避けて書けば、プレイヤーに多くの想像を許す絶妙なエンディングが待っているとだけ
死肉や腐肉を意味する“CARRION”という単語だがゲームプレイは死んでいないし腐ってもいない。異様に早いゲームスピードは独特の感触があるし、歯ごたえとメトロイドヴァニアの変わり種を求めるなら本作はうってつけだろう。タフなプレイヤーの要求に応えてくれるのは間違いない。
Copyright Phobia Game Studio 2020. All Rights Reserved.
●タイトル:CARRION
●発売元:Devolver Digital
●開発元:Phobia Game Studio
●ジャンル:ホラーアクションアドベンチャー
●価格:Steam版 2050円、MSストア版 2350円 ※Xbox Game Pass対応
●必須スペック:
OS: Windows 7 SP1 64bit
プロセッサー: 2 core processor
メモリー: 1024 MB RAM
グラフィック: compatible with OpenGL 3.0
ストレージ: 500 MB 利用可能
●公式サイトURL:https://www.devolverdigital.com/games/carrion
●ダウンロードサイトURL:
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/carrion/9npkknbj258v?activetab=pivot:overviewtab
https://store.steampowered.com/app/953490/CARRION/
ゲームのメインフロー
ゲームの主なフローを見ていこう。探索を進める、するとセーブポイントがあり、そこであらたなる道を空けるための「侵食」を閉じた穴に対して行う。これを数回繰り返せば先に進める。またその過程でハザードマークの付いたガラス瓶からDNA情報として特殊能力も得られる。▲パズル要素もあり
道から道へ、穴から穴へと進行していくことになるが、その終点であるエンディングは最終局面にならないとわからないし驚きがあるため心を動かされるだろう。そもそも道中でなぜこのモンスターは脱出しているのかという目的は語られない。テキストがほとんど不在だからだ。よってゲームプレイの手触りや好奇心で楽しんでいくタイプの作品といえる。そしてその両方、つまり移動や戦闘、この先に何が待っているのかという好奇心には充分に応えてくれる。
リスタート地点が抱える難点
とはいえ、一部のわかりづらいマップ構造は全体マップのない本作にとっては混乱を招く。終盤の厳しすぎる戦闘の難所は「リスタート地点が1マップ分だけ遠い」点にある。言葉にするとあまりに軽いがこの「1マップの長さ」は実際リスタートを繰り返す度に重くストレスとしてのしかかってくる。▲リトライまでに戦闘を強いられるこういった1マップ分の長さが重い
難戦を強いられるデザインになっている箇所はリスタートが多いはずだ。しかしリスタートできるポイントが遠い。このため理不尽とまではいかずとも私の感覚では難易度が高いと感じてしまった。「詰みセーブ」ができあがる問題があるかもしれないが、それを避けてマップ切り替えのタイミングで限定的にオートセーブされる仕様にもできたはず。高難易度の戦いを抜けた先にカタルシスが得られる演出も少なく、無駄に難しい印象を与えてしまっている。
▲いわゆる「メック」との戦いはかなり厳しい。意外にもモンスターは脆弱で3度も撃たれれば死ぬからだ
能力が増える楽しさはパズルに寄与している
しかしながら道中でどんどん能力が得られるようになるのは楽しい。たとえば大きな壁を破壊できるようになると派手な攻撃もできるようになるのでそれで爽快感のある戦いもできる。生死を問わず人間を乗っ取れる能力は難所の打開にも一役買う。また、進んだ道のりは死屍累々となるので1度通った道はわかるという軽い救済措置もある。▲巨大なサイズになっていないと杭を吹き飛ばせないが小さくならなければ触手を伸ばしてスイッチを押すことはできない
本作はパズルのようなシーケンスを伴うが、肉体のサイズによって使える能力が異なるのはおもしろい。パズルのバリエーションに寄与するからだ。たとえば(上記の動画にもあるように)小さく体を切断してからでないと使えない能力や、反対に大きな体を硬化させて爆弾を抱えくぐり抜けるパズルもある。このように能力の豊富さはそのままパズルの豊かさに繋がっていてそれがおもしろいのだ。
意外性のあるエンディングは純粋に驚かされる
また途中で挿入される「人間パート」があり、これは人間キャラクターを操作して研究所内を進むというもの。簡易なパートだが、この人間は怪物とどう関わり合うのか、それとも関わり合わないなんらかのイメージ映像なのか、プレイの途中では判別が付かない。しかしこのパートの意味もエンディングでは明かされるし驚きもある。▲ネタバレを避けて書けば、プレイヤーに多くの想像を許す絶妙なエンディングが待っているとだけ
死肉や腐肉を意味する“CARRION”という単語だがゲームプレイは死んでいないし腐ってもいない。異様に早いゲームスピードは独特の感触があるし、歯ごたえとメトロイドヴァニアの変わり種を求めるなら本作はうってつけだろう。タフなプレイヤーの要求に応えてくれるのは間違いない。
Copyright Phobia Game Studio 2020. All Rights Reserved.
●タイトル:CARRION
●発売元:Devolver Digital
●開発元:Phobia Game Studio
●ジャンル:ホラーアクションアドベンチャー
●価格:Steam版 2050円、MSストア版 2350円 ※Xbox Game Pass対応
●必須スペック:
OS: Windows 7 SP1 64bit
プロセッサー: 2 core processor
メモリー: 1024 MB RAM
グラフィック: compatible with OpenGL 3.0
ストレージ: 500 MB 利用可能
●公式サイトURL:https://www.devolverdigital.com/games/carrion
●ダウンロードサイトURL:
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/carrion/9npkknbj258v?activetab=pivot:overviewtab
https://store.steampowered.com/app/953490/CARRION/
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