『Arrog』ゲームの意味を解体するアートゲーム【インディーゲームレビュー 第101回】
ペルーの伝統的な死生観をテーマにしたパズルアドベンチャーゲーム『Arrog』。プレイ時間30分弱ながら世界中で絶賛されている本作は、ゲームという枠組みを解体し再構築しようとする“アートゲーム”の1つである。
「ゲーム批評」編集長などを経て、2000年からフリーランス。「ゲーム教育ジャーナリスト」「コミュニティサポーター」「ゲーム教育者」という3つの分野で活動している。主な役職にNPO法人ゲーム開発者協会名誉理事・事務局長、ゲームライターコミュニティ代表、日本ゲームシナリオライター協会監事、東京国際工科専門職大学講師など。主な著書・編著に『ゲームクリエイターが知る97のこと(2)』(オライリージャパン)などがある。
ペルーの伝統的な死生観をテーマにしたパズルアドベンチャーゲーム『Arrog』。プレイ時間30分弱ながら世界中で絶賛されている本作は、ゲームという枠組みを解体し再構築しようとする“アートゲーム”の1つである。
富山県魚津市のゲーム産業育成策「つくるUOZUプロジェクト」から誕生したノベルゲーム『喰人記』をレビュー。コミュニティによって生まれた本作は、ゲーム産業育成の可能性を示している。
金属探知機で昔のイヤリングを見つけ出すインディーゲーム『The Magnificent Trufflepigs』をレビュー。米ケーブルTV会社がゲームカジュアル層をターゲットに新市場の開拓に挑む作品だ。
年間1万本近くの新作ゲームが登場するSteamで、ヒットさせるために開発者は何をすべきだろうか。そしてゲームメディアの役割とは何なのだろうか。いち早く体験版を配信した音楽パズルゲーム『Rytmos』の事例をもとに考える。
日本語ローカライズされ再び話題となっている、ギリシャ神話がモチーフのローグライクゲーム『Hades』をレビュー。2万行という大量のダイアログが特徴の本作から見る、ゲームプレイとストーリーの関係性とは?
全体主義国家でリアリティショーの出演者として死のゲームに挑戦する『Ministry of Broadcast』。世界観やストーリーなどが評価された一方、操作性の悪さが批判された。この“操作性の悪さ”は何を意味するのか?
少女の孤独の旅を描くアドベンチャーゲーム『Sea of Solitude』。「孤独を癒すためには自分の孤独に向き合うことが必要だ」とする本作の意図はどの程度プレイヤーに伝わったのだろうか?
地図の欠片を自由につなぎ合わせて進めていくパズルアドベンチャー『Carto』。本作に見る「クリアできないプレイヤーが一定数存在する」ゲームデザインは、インディゲームならではの表現になろうとしている。
パズルゲームはパズルを解かなければクリアできない。この常識を破ったゲーム『Helltaker』。ポーランドの悪魔伝承と日本のゲーム文化が融合した本作は、パズルゲームとしてもメタゲームとしても高いクオリティを示している。
夢の中で強制遠近法や錯覚を利用して出口を探していく一人称パズルゲーム『Superliminal』。デジタルゲームならではの唯一無二のパズル体験を与えてくれるが、それゆえに万人向けではない面もある作品となっている。
少女と猫、それぞれのタイムラインを操作して出口をめざすユニークなパズルゲーム『Timelie』。ゲームとパズルのルールの違いについて、興味深い示唆を提示している。
和風アクションRPG『天穂のサクナヒメ』。リアルな稲作の描写が注目されがちだが、卵焼きや納豆など実際の料理名が登場する点もゲーム体験に大きな影響を与えている。今回は献立に着目してレビューしてみた。
オーストラリアのインディーゲーム開発者がほぼひとりで制作した『Project Wingman』。『エースコンバット』に対するリスペクトが感じられる本作は、インディーゲーム開発者ならではの批評スタイルを示している。
コロナ禍によって大きな社会変化がもたらされた2020年。インディーゲームにとってこの1年はどんな年だったのか。開発・宣伝・海外その他という3つの視点から今年のインディーゲーム界を振り返る。
ポイント&クリック型アドベンチャーゲーム『Rusty Lake』シリーズの新機軸である『The White Door』。ARG(代替現実ゲーム)も実施し、ゲームが現実を侵食する新たなスタイルを提示しているタイトルだ。