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世界のトップチームが大激突! 激闘の「Worlds 2019」プレイインステージを振り返る【『LoL』世界大会2019現地レポート】

目次
  1. 世界各地より我こそは、と集ったチーム
  2. プレイインステージ・各グループ結果
    1. グループA
    2. グループB
    3. グループC
    4. グループD
  3. プール間の実力差
  4. ベルリンのファンたち
  5. グループステージ配信情報
日本時間10月2日夜より開幕した『リーグ・オブ・レジェンドLoL)』2019年の世界大会「World Championship 2019(Worlds 2019)」。前哨戦として最初に行われた「プレイインステージ」には、日本より「DetonatioN FocusMe(DFM)」も出場し、さらなる強豪がひしめく「グループステージ」への出場権をかけて争った。

本記事では、晩秋の冷たい霧雨がそぼ降るベルリン・LEC Studioにて繰り広げられたプレイインステージの模様を総括する。

世界各地より我こそは、と集ったチーム

プレイインステージは世界中に存在するプロリーグのうち、いわゆる5大リーグと近年実績を残しているベトナムを除いた7地域において、夏季スプリットを優勝した7チーム、およびベトナムの第2シード、LPLを除いた5大リーグの第3シードの4チームを加えた12チームによって争われるステージだ。

チームは4つのグループに分けられ、ラウンド1ではダブルラウンドロビン方式(総当たり2回)のBo1(1本先取)を行った結果、各グループから上位2チームがラウンド2へ進出する。ラウンド2は4組のBo5(3本先取)が行われ、勝者は次なるグループステージへと進出できる仕組みになっている。

出典:LoL eSports(https://jp.lolesports.com/news/worlds-2019-primer)

LJLからはDetonation FocusMeが参加し、LECの第3シードで出場のSplyce、南北ラテンアメリカ地域を制覇したIsurus Gamingと同じグループを戦った。地域ごとの評価は様々だが、近年の国際大会は下馬評を覆すような結果を残すこともあり、各リーグがそれぞれに成長していることを他地域のチームとの戦いで見せる場にもなっている。

プレイインステージ・各グループ結果

グループA

Unicorns Of Love(UOL)がClutch Gaming(CG)に勝利するという波乱のスタートを切ったグループA。しかしUOLはMOMMOTH(MMM)に敗北し、CGはMMM相手に勝利と勝ち数で並ぶ展開となった。さらに2巡目も同様の結果となったことから3-wayタイによる順位決定戦が行われた。

最終的にこのタイブレークを制したのはCG、ついでUOL。台風の目となったMMMはプレイイン敗退となった。

1位:Clutch Gaming(北米第3シード)
2位:Unicorns Of Love(ロシア・LCL代表)
3位:MOMMOTH(オセアニア・OPL代表)

グループB


Splyce(SPY)が先頭を走り、Isurus Gaming(ISG)、DFMと続いて前半を終えたグループB。後半に入ってDFMがSPYから1勝をもぎ取ったことで、いずれのチームも勝てばチャンスがある状況に突入したものの、ISG対DFMの試合でISGが2勝目を挙げたことでDFMの敗退が決定。最終的に1位SPY、2位ISGとの結果となった。

1位:Splyce(ヨーロッパ第3シード)
2位:Isurus Gaming(ラテンアメリカ・LLA代表)
3位:DetonatioN FocusMe(日本・LJL代表)

グループC


Hong Kong Attitude(HKA)、Lowkey Esportslogo(LK)、MEGA esports(MG)とアジア地域のチームがそろい踏みとなったグループC。前半は各チームが1勝1敗の横並びで終わったが、後半戦ではHKAが復調して2勝、LKもMGを下して2位を確保した。LMSは来年から東南アジア地域との統合が決まっており、独立地域として最後のシーズンに意地を見せた格好になった。

1位:Hong Kong Attitude(LMS第3シード)
2位:Lowkey Esportslogo(ベトナム・VCS第2シード)
3位:MEGA esports(東南アジア・SEA代表)

グループD


LCKチームが初めてプレイインから参加するということで注目度の高かったDAMWON Gaming(DWG)が参加したグループD。Royal Youth(RY)、Flamengo eSports(FLA)の2チームはよく挑んだもののDWGを崩すには至らず、RYがFLAに対してゲームを落とすまさかの展開で前半を終えることとなった。RYは2巡目にきちんと修正してFLAに対して1-1としタイブレークに望みを繋ぎ、最後はFLAをタイブレークで破ってのラウンド2進出を決めた。

1位:DAMWON Gaming(韓国第3シード)
2位:Royal Youth(トルコ・TCL代表)
3位:Flamengo eSports(ブラジル・CBLoL代表)

プール間の実力差

今回のプレイインでは、最初のラウンドを勝ち抜いた8チームはいずれもプール1(強豪リーグの第3シード)とプール2(その他地域で近年の成績が良い地域)のチームとなり、グループステージ進出を巡るBo5もプール1vsプール2の組み合わせが4組という形となった。

Bo5(3本先取)は3試合の勝利が必要となるため、意表を突いたピックや奇策で全てを勝ち切ることが難しい。一発勝負のBo1と比べて地力の差が結果に現れる方式となったこのラウンド2で、プール1のチームはそれぞれに挑戦してくるプール2のチームを圧倒してみせた。


DWG vs LKの初戦におけるLKの勝利や、トップレーンのチャンピオンプールを執拗に狙って第5試合までもつれ込んだSPY vs UOLのような試合もあったが、全体としてはプール1のチームが強豪リーグとみなされるだけの実力を見せて勝利を収める結果となった。プール間にはやはり壁があり、それを乗り越えるには各地域リーグ内でのさらなる研鑽が必要だということなのだろう。

ベルリンのファンたち

プレイインステージはベルリンのLECスタジオで行われたが、熱烈なファンはそれがどこで行われるものであろうと駆けつけてくるようで、ベルリンでもファンはチームの後押しをしていた。


地元開催であるSplyceはもちろん、かつてEUで暴れまわり、EU LCSのリブランドに伴い一度はリーグから消えたものの、CIS地域リーグであるLCLチームとして「Wolrds」へとやってきたUnicorns Of Love。ラテンアメリカ代表のIsurus Gaming。ブラジル代表のFlamengo eSports。こういったチームの試合にはユニフォームで身を固めたファンが並び、ゲームが動くたびに大きな歓声が上がっていた。日本など、数こそ少ないながらも遠路はるばる自分の地域から出場したチームの応援にやってきている強者の姿も。


プレイインの観戦にやってくるのはチームを問わず「試合を見ることが好きなファン」であり、その多くはいいプレイや予想外のゲーム展開、逆転劇が大好きな人々だ。彼らはいいプレイには各チーム名をチャントして会場を大いに盛り上げていた。

グループステージ配信情報

グループステージは日本時間の10月12日(土)午後9時より、Fnatic(ヨーロッパ第2シード) vs SK Telecom T1(韓国第1シード)で幕を開ける。

出典:LJL Official(https://twitter.com/Official_LJL/status/1181777923759411200)

グループステージは例年通り前半と後半に分かれており、前半4日間は1日あたり2グループの試合をこなしていく。前半と後半の間に休みを1日挟んだ後、4日間を使って1グループずつ決着をつけるという進行だ。

開始時刻は日本時間で午後9時もしくは10時となっている。後半はグループ内に勝数同率のチームがいる場合、タイブレーク試合が行われるため、配信時間が延びるかもしれない点に注意したい。

日本語公式は当初、全試合の配信を予定していたが、台風19号の首都圏への接近にともない、キャスターや配信スタッフの安全を考慮して開幕日の配信は中止となっている。非常に残念だが、英語等での公式配信は変わらず実施される。また、非公式に観戦配信を行うLoLパートナーなどの配信者も存在するようだ。ぜひTwitterなどのSNSでそういった情報を集め、開幕日の試合も楽しんでほしい。

執筆:山口佐和子
執筆協力:ユラガワ
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