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『Shadow Warrior 3』Steam版レビュー:銃と刀が渾然一体となったハイテンション・ノンストップFPS
『Shadow Warrior 3』(シャドウウォリアー3)は、Flying Wild Hogによって開発され、Devolver Digitalから2022年3月1日にリリースされたFPSである。特徴としてはつねに止まることがないハイテンションなFPSである点だろう。
ともかくまずは、以下のゲームプレイトレーラーを見てみてほしい。
詳しくは後述するが、本作は総プレイ時間7時間ほど、人によっては5時間ほどで終わるコンパクトな作品になっている。
なお、筆者は『Shadow Warrior 2』未プレイな点、ご留意いただきたい。
『Shadow Warrior 3』の特徴
本作の魅力がキャラクターの会話にあることも確かだが、要はストーリーはあまり気にせず、その場のノリと、とにかくハイテンションなシューター部分を楽しめればいいのだ。
本作のアートはゴア描写に支えられており、無理か無理じゃないかは割ときわきわなレベルだ。しかしフォトリアリスティックなアートは風景などで目を楽しませてくれるし、ゴア描写も言い換えればド迫力だ。
FPSに筆者が求めるものは、射撃感の良さ、移動しやすさ、それらが合わさったアクションの楽しさだ。とりわけ射撃感にはこだわりがあり、銃声もリコイルも気にしている。銃声は銃に見合っていてなおかつ迫力があり、リコイルは現実的なほうが望ましい。この点において本作には高い評価をしたい。
▲グラップルによる移動
近接武器として従来から登場していた刀だが、これがどの銃を構えているときでも右クリックで発動できるようになったので、プレイアビリティが向上している。バンバンサクサク撃って切っていけるのはかなり楽しい。
銃で敵を倒せば体力回復アイテムが落ち、刀で敵を倒すと弾薬を落とす仕様もクレバーで、局面に合った戦いをしていく喜びがある。その喜びも抜群にいい射撃感と斬撃に支えられている。
ステージ進行はプラットフォーマーアクション、あるいはパルクールっぽく進んでいく。このとき、グラップルは連続で使えるので爽快感が高い。次のフィールドは「ドラゴンの鱗」で覆われたところに攻撃すると道が開かれる仕組みになっており、鱗は金色で目立つので迷子になる心配がない。
プラットフォーマーパートが終わるとアリーナに着き、敵のウェーブをしのぐパートとなる。これの繰り返しで途中カットシーンも入ってくる。
ラスボスでもパルクールを行うことになっていて、これがじつにダイナミック。奇想天外なゲームプレイは評価したい。
▲武器の強化画面
また、永続的なパワーアップ要素もある。道中に落ちているパワーアップ用の玉を拾い、それを使って身体にまつわる能力の上昇が図れる。たとえば「体力が1になったときに敵が吹き飛ぶ」ものや、武器に関するものでは「銃弾所持数アップ」なども見込める。
なお、「刀で100体の敵を倒す」などのチャレンジ要素もあり、それをクリアすることでもパワーアップアイテムは得られる。
▲フィニッシャーの1つ、この目玉がホーミングして敵を倒してくれる
戦闘では、敵を倒していればゲージが溜まっていきフィニッシャー攻撃(とどめの一撃)ができる。フィニッシャーは行った敵に応じて特殊な攻撃に変わるため、一度に大量の敵をいなせる。そのうえバリエーションも豊かで、じつに楽しませてくれる。敵のコアを抜き出して投げつけると空に舞い上がり、ミラーボールのようにレーザービームを撃ってくれるものすらある。
戦場にはステージギミックもあり、銃でボタンを撃つと巨大なローラーが敵をなぎ倒すものなど、有利に戦えておもしろいギミックが満載だ。
▲まことに小さい字幕サイズ
また、ちょっとした操作ミスで最初からやり直すことになるパルクールアクションは、やり直させられるがゆえに苦痛に感じる。パルクールの出来も少々いびつで、初見で打開できるものもあれば何度もリトライを強いられるものもあり、簡単なものも十分チャレンジングな構成になっているので、できればそれくらいの難易度で抑えてほしかった。
何度もリトライさせる場面は、足場が見えないなど視認性の問題で打開できないことが多く、レベルデザインの稚拙さがあらわれているともいえる。
また、近接武器である刀を生かした戦いができるところがおもしろみに拍車をかけている。ライフが手に入る銃、弾が手に入る刀、これらをバランスよく使いながら戦う。アドレナリンが放出されるハイテンションバトルとなるのだ。
開発元のFlying Wild Hogによる作品は『Hard Reset』も遊んでいるが、遠くにやってきたという感じが強い。Steamの賛否両論評価に揺れず、ぜひともプレイしてほしい一作だ。
▲こういったパロディも『Shadow Warrior』節
Copyright Devolver Digital. All Rights Reserved.
●タイトル:Shadow Warrior 3
●ジャンル:FPS
●発売元:Devolver Digital
●開発元:Flying Wild Hog
●プラットフォーム:PC(Steam)、PlayStation 4、Xbox One
●発売日:2022年3月1日発売
●価格:
Steam版 4900円
PS4版 5170円
Xbox版 5850円
●必須スペック
OS: Windows 7
プロセッサー: ntel Core i5-3470 または AMD Phenom II X4 965
メモリー: 8GB
グラフィック:NVIDIA GeForce GTX760 2GB または AMD R7 260X 2GB
ストレージ: 31GB
●推奨スペック
OS: Windows 10
プロセッサー: Intel Core i7-6950X または AMD Ryzen 7 2700
メモリー: 8GB
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX1080 8GB または AMD Radeon RX 5700 8GB
ストレージ: 20GB
●公式サイトURL:https://shadowwarrior.com/
●ダウンロードサイトURL:https://store.steampowered.com/app/1036890/Shadow_Warrior_3/
ともかくまずは、以下のゲームプレイトレーラーを見てみてほしい。
詳しくは後述するが、本作は総プレイ時間7時間ほど、人によっては5時間ほどで終わるコンパクトな作品になっている。
なお、筆者は『Shadow Warrior 2』未プレイな点、ご留意いただきたい。
『Shadow Warrior 3』の特徴
- 銃と刀が同時に使えるなど戦いの幅広さ
- うまくはまればとても楽しいパルクールシークエンス
- パルクールのリプレイ地点が遠いこと、日本語音声がないことが悔やまれる
ハイテンションでゴアなビジュアル!
主人公ロー・ワンは、前作で龍を解放してしまったらしく、世界は崩壊する寸前な状態だ。そんな中、前作の敵から仲間となったジラと共に、強大な力を持った過去作登場人物のホウジの仮面で龍を倒すことになる。本作の魅力がキャラクターの会話にあることも確かだが、要はストーリーはあまり気にせず、その場のノリと、とにかくハイテンションなシューター部分を楽しめればいいのだ。
本作のアートはゴア描写に支えられており、無理か無理じゃないかは割ときわきわなレベルだ。しかしフォトリアリスティックなアートは風景などで目を楽しませてくれるし、ゴア描写も言い換えればド迫力だ。
FPSに筆者が求めるものは、射撃感の良さ、移動しやすさ、それらが合わさったアクションの楽しさだ。とりわけ射撃感にはこだわりがあり、銃声もリコイルも気にしている。銃声は銃に見合っていてなおかつ迫力があり、リコイルは現実的なほうが望ましい。この点において本作には高い評価をしたい。
FPSながらアクション風味が強いプレイ感
『Shadow Warrior 3』には、ジャンプ、スライディング、ウォールラン、グラップル(ワイヤーアクション)などの多彩なアクションが登場する。ダッシュは空中でも可能で、アクションの喜びを教えてくれる作りだ。▲グラップルによる移動
近接武器として従来から登場していた刀だが、これがどの銃を構えているときでも右クリックで発動できるようになったので、プレイアビリティが向上している。バンバンサクサク撃って切っていけるのはかなり楽しい。
銃で敵を倒せば体力回復アイテムが落ち、刀で敵を倒すと弾薬を落とす仕様もクレバーで、局面に合った戦いをしていく喜びがある。その喜びも抜群にいい射撃感と斬撃に支えられている。
ステージ進行はプラットフォーマーアクション、あるいはパルクールっぽく進んでいく。このとき、グラップルは連続で使えるので爽快感が高い。次のフィールドは「ドラゴンの鱗」で覆われたところに攻撃すると道が開かれる仕組みになっており、鱗は金色で目立つので迷子になる心配がない。
プラットフォーマーパートが終わるとアリーナに着き、敵のウェーブをしのぐパートとなる。これの繰り返しで途中カットシーンも入ってくる。
ラスボスでもパルクールを行うことになっていて、これがじつにダイナミック。奇想天外なゲームプレイは評価したい。
戦いを奮わせてくれるゲームシステム
武器の種類は多彩で、ショットガンなんて序の口、エイムしてホールドしてから強烈な攻撃を発する武器など変わり種も多い。なによりこれら多数の武器を生かせるのが「武器を持ち替えれば銃は自動的にリロードされる」点にあるだろう。このためリロード時間に縛られず大暴れできるのだ。▲武器の強化画面
また、永続的なパワーアップ要素もある。道中に落ちているパワーアップ用の玉を拾い、それを使って身体にまつわる能力の上昇が図れる。たとえば「体力が1になったときに敵が吹き飛ぶ」ものや、武器に関するものでは「銃弾所持数アップ」なども見込める。
なお、「刀で100体の敵を倒す」などのチャレンジ要素もあり、それをクリアすることでもパワーアップアイテムは得られる。
▲フィニッシャーの1つ、この目玉がホーミングして敵を倒してくれる
戦闘では、敵を倒していればゲージが溜まっていきフィニッシャー攻撃(とどめの一撃)ができる。フィニッシャーは行った敵に応じて特殊な攻撃に変わるため、一度に大量の敵をいなせる。そのうえバリエーションも豊かで、じつに楽しませてくれる。敵のコアを抜き出して投げつけると空に舞い上がり、ミラーボールのようにレーザービームを撃ってくれるものすらある。
戦場にはステージギミックもあり、銃でボタンを撃つと巨大なローラーが敵をなぎ倒すものなど、有利に戦えておもしろいギミックが満載だ。
字幕の小ささとパルクールの難易度は改善の余地あり
ハイスピードアクションが繰り広げられるがゆえに、字幕を読んでいる暇がないのが難点といえば難点。次作が出るとしたら音声のローカライズも頼みたいところである。字幕のフォント自体もかなり小さめだ。▲まことに小さい字幕サイズ
また、ちょっとした操作ミスで最初からやり直すことになるパルクールアクションは、やり直させられるがゆえに苦痛に感じる。パルクールの出来も少々いびつで、初見で打開できるものもあれば何度もリトライを強いられるものもあり、簡単なものも十分チャレンジングな構成になっているので、できればそれくらいの難易度で抑えてほしかった。
何度もリトライさせる場面は、足場が見えないなど視認性の問題で打開できないことが多く、レベルデザインの稚拙さがあらわれているともいえる。
それでも、このノリは個人的に評価したい作品
『Shadow Warrior 3』は『DOOM Eternal』から影響を受けているのが明白だが、単なるコピー品ではないのは、主人公ロー・ワンのユニークな独白や、仲間たちとのやり取りが楽しい点にある。また、近接武器である刀を生かした戦いができるところがおもしろみに拍車をかけている。ライフが手に入る銃、弾が手に入る刀、これらをバランスよく使いながら戦う。アドレナリンが放出されるハイテンションバトルとなるのだ。
開発元のFlying Wild Hogによる作品は『Hard Reset』も遊んでいるが、遠くにやってきたという感じが強い。Steamの賛否両論評価に揺れず、ぜひともプレイしてほしい一作だ。
▲こういったパロディも『Shadow Warrior』節
Copyright Devolver Digital. All Rights Reserved.
●タイトル:Shadow Warrior 3
●ジャンル:FPS
●発売元:Devolver Digital
●開発元:Flying Wild Hog
●プラットフォーム:PC(Steam)、PlayStation 4、Xbox One
●発売日:2022年3月1日発売
●価格:
Steam版 4900円
PS4版 5170円
Xbox版 5850円
●必須スペック
OS: Windows 7
プロセッサー: ntel Core i5-3470 または AMD Phenom II X4 965
メモリー: 8GB
グラフィック:NVIDIA GeForce GTX760 2GB または AMD R7 260X 2GB
ストレージ: 31GB
●推奨スペック
OS: Windows 10
プロセッサー: Intel Core i7-6950X または AMD Ryzen 7 2700
メモリー: 8GB
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX1080 8GB または AMD Radeon RX 5700 8GB
ストレージ: 20GB
●公式サイトURL:https://shadowwarrior.com/
●ダウンロードサイトURL:https://store.steampowered.com/app/1036890/Shadow_Warrior_3/
【連載】Alienware Zone PCゲームレビュー<2022年版>
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