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【Epic Games Store 無料ゲーム紹介】「ヘビメタ×地獄」がテーマの良作アクション2作品『Rising Hell』『Slain Back From Hell』
目次
Epic Games Storeより、毎週提供されている無料ゲームをご紹介するこの企画。今回は、偶然にも(?)ヘビーメタルなテイストと「地獄」をテーマとしたアクションゲームという共通点をもつ、『Rising Hell』と『Slain Back From Hell』をご紹介しよう。
なお、ここ数カ月間は毎週2本ずつ、無料配信がされていたが、10月14日からは1作品となる見通しだ。
Rising Hell(ライジングヘル)
価格:980円
無料期間:~2022年10月14日
開発者:Tahoe Games
パブリッシャー:Toge Productions
リリース日:2022年2月11日
新登場:2021年5月19日
https://store.epicgames.com/ja/p/rising-hell-253707
キリスト教で言うサタン=堕天使ルシファーの支配下にある悪魔たちが、地獄からの脱出に挑む、ローグライトアクションゲームが『Rising Hell』だ。
天界を支配しようと反旗を翻したルシファーは、戦いに敗れ肉体を封印されてしまう。封印された樹は「ザックームの樹」と呼ばれ、その中に「地獄」が生まれた。そこに暮らす悪魔たちはルシファーの支配下で生きることを余儀なくされ、抜け出すこともできない。
そんな彼らのもとに、ペテン師メフィストが現れる。「ヘルベイン」という彼が作った武器を使えば、ルシファーを守る4人の悪魔を倒し、自由になれるというのだ。
メフィストの誘いに乗り、地獄から抜け出すためにクセのある悪魔が孤高の戦いを繰り広げる、というストーリーだ。
主人公は堕落の子「アロク」、はぐれ魔「ゼロス」、幻魔「シドナ」、破滅の種「ヴァル」の4人。初期はアロクしか使えないが、プレイする中で得られる「ケガレ」というアイテムを貯めることで解放できる。
▲アンロックするためには「ケガレ」という紫のアイテムが必要。最も解放しにくいのがヴァルで50個必要だ
プレイするたびに生成されるマップをとにかく登っていき、最奥にいる強力な悪魔を倒すことが目的。残機などはなく一度やられてしまったらまた最初からやり直し(その場復活できるアイテムものちに購入可能)。ただし、ゲームオーバー時点で手に入れた「ケガレ」は持ち越され、それを使ってキャラクターや基本装備アイテムなどを解放し、次のプレイを有利にすることはできる。
ゲームシステムは一般的なアクションと同様で、移動は8方向キーと2段まで可能なジャンプや無敵時間のあるダッシュなど。壁に張り付くことも可能で、壁を使って昇っていくのが基本となる。
道中に現れるザコ敵からは、お金にあたる「赤のタマシイ」と、体力を回復できる「緑のタマシイ」、さらに一定時間のみ強力な攻撃やバフが得られる「魔道具」がゲットできる。
▲魔道具のひとつ「ケルベロス」は少し離れた敵にもあたる電撃を放つ強力な攻撃。左上の黄色いゲージが残っている間しか使えない
ひとりのボス悪魔ごとに「ワールド」が区切られており、ひとつのワールドはいくつかのステージで構成されている。各ステージの最後には、貯めてきた「赤のタマシイ」を使って強化アイテムが購入可能で、次のステージへの分岐もある。レベルの概念はなく、このアイテムを使って強化していくしかない。
▲ステージの最上階まで行くとランダムに3つのアイテムが購入可能。右上の紫の部分に立つと、「ケガレ」を使ってアイテムの引き直しも可能。画面上部の「134」がお金に当たる「赤のタマシイ」
▲アイテム購入後に次のステージが分岐する場合もある。選ぶルートによってその先のステージや中ボスも変わるが、ひとつのワールドの最終ボスは常に共通だ
ステージは入るたびに若干変化するが、パターンはそれほど多くないので、何度か遊んでいればだいたいの傾向は見えてくる。むしろ、後述するキャラクターの違いにより、かなり大きな変化を見せる。
キャラクターごとに特性も大きく異なり、「ゼロス」は射程が長く連射ができる上に移動速度が速い、「シドナ」は射程が短いが攻撃力が高く移動速度が遅い、「ヴァル」は近距離攻撃だが近くの敵にホーミング移動してコンボがつながりやすい。また、キャラごとに「魔道具」の効果が異なり、近接キャラは攻撃力は範囲の拡大、遠隔キャラは射程や反射など武器の挙動が変わるなど飽きさせない工夫が盛り込まれている。
攻略としては、ちまちま攻撃するよりも敵に重なるだけで攻撃してくれる「オートヘルブレイク」を活用するのがコツだ。配置された敵に次々にぶつかりながらジャンプを繰り返すだけで、連続で敵を倒してコンボをつなげたり、素早く上に登っていくことも可能になる。
▲左にいる敵にジャンプして重なると、攻撃を加えて倒せる。ザコ敵ほぼ一撃で、ボス戦でも有効だ
敵に重なってもダメージは受けないが、体力回復の緑のタマシイの出現率はそれほど多くないため、極力体力を温存しながら、できるだけ早く敵を倒していこう。
こうしてステージをこなしつつ、最終的にルシファーまでたどりつくのが目的。ゲームオーバーになると毎回ゼロスタートにはなるものの、ボスを倒したりワールドをクリアしたときにゲットできる「ケガレ」は持ち越せる。まずは全キャラクターの解放と、スタート時に装備できる武器アイテムの解放を目指そう。
▲プレイ内容に応じて報酬ももらえ、さまざまなアイテムがアンロックされていく。こちらはレベル40までで、強力なアイテムをゲットするにはかなりのやり込みが必要そうだ
キャッチ―なギターリフのヘビメタサウンドもゲームにマッチしており、敵を倒す感触も操作性も非常に爽快。やり込み要素も多く、長く遊べる1本だ。
Slain Back From Hell
価格:1380円
無料期間:~2022年10月14日
開発者:Steel Mantis
パブリッシャー:Digerati
リリース日:2022年10月7日
https://store.epicgames.com/ja/p/slain-aea303
【これから始めるPCゲーム】「Epic Games Store」の使い方
https://gamerszone.jp/post/2327
タマシイ:起きてください、Bathoryn。
Bathoryn:ん……。あっちさ行け、タマシイよ。前回十分に尽くしたでねぇか。(※どうやら前にも戦ったことがあるらしい)
タマシイ:ああ、私をまだ覚えているのですね、Bathoryn。
Bathoryn:そりゃあな。どっか行ってけれ。
タマシイ:時が来ました、あなたの子どもたちがあなたを必要としているのです。
Bathoryn:はぁ? 言ったべ? 俺には子どもはいねえ! 眠いからどっか行ってけろ。
タマシイ:(何も言わずに剣を掲げて目覚めの儀式を始めてしまう)
Bathoryn:ああ! 何すんだべ!
タマシイ:何をすべきかはわかっているでしょう? 二人が出会ってしまったら、悪魔が再び呼び出されてしまいます。もう一度私に仕えなさい、Bathoryn。火と氷と鋼が打ち勝つでしょう。
どうやら以前にもBathorynは世界を救ったようで、今回も否応なしに復活させられてしまう。その姿は白髪の壮年ながら、過去に培った力は健在。年齢を重ねてもヘビメタ精神を忘れないベテランバンドマンの姿と重なってしまうのは考え過ぎだろうか。
ゲーム自体は、剣と魔法を駆使して悪魔たちを倒していく横スクロール2Dアクションだ。移動は8方向キーとジャンプ、しゃがみ、バックステップなど。戦闘は連打でコンボになる剣による近接攻撃と、時間はかかるが威力の高い溜め攻撃のほか、ゲージを消費して使用する魔法(こちらも溜めが可能)などがある。
▲ザコ敵との戦闘は近距離の攻撃が主体。飛び道具の魔法攻撃もあり、どちらも溜め攻撃が可能
▲ボタンを長押しすると一定時間溜めモーションがあり、狼の顔とともに強力な攻撃が発生する
防御ボタンも用意されており、普通に防御するとわずかに体力が削られてしまうが、タイミングを合わせて防御することで攻撃をはじく「パリィ」を用いれば、体力が減らないうえにそのまま強烈な反撃もお見舞いできる。また、敵の一部の飛び道具は剣で跳ね返すことも可能だ。
▲パリィは中ボスやボスなどの大型モンスター相手に決めやすい。タイミングよく防御ボタンを押すと攻撃をはじき、そのまま攻撃ボタンで反撃に転じる
ステージは段差あり、槍の罠あり、血の池ありといった具合で、スイッチを動かすことで現れる床などのちょっとしたパズル要素もある。途中にある復活時のチェックポイントや天使に触れると体力も魔力も回復するが、敵からのアイテムドロップなどは一切ないため、体ひとつで戦う必要があるストイックなゲームだ。
▲ステージが進むと上下の移動が出てきたり、中ボスにあたる敵も増えてくる
画面内の敵を順番に倒しながら、ボス戦などではパリィを駆使して大ダメージを与えるのがセオリー。後ろを向いてバックステップすることで素早く移動できるなど、『キャッスルヴァニア』シリーズをリスペクトしたシステムも感じられる。
ステージは全部で6つ。各ステージには強力なボスが待ち構えている。また、各市要素としてペンダントのかけらを集めるためのステージも設けられているので、見落とさないように探しながら進めていこう。
▲ステージ1のボスは樹木のモンスター。地面からツルを伸ばしたり丸くなって体当たりしてくる
なにより、全編にわたって登場するおどろおどろしいガイコツや悪霊などのキャラクターがとても細かく動くところに、開発者の愛情が感じられる。サブ武器などの要素がまったくないものの、敵の攻撃パターンも程よく意地悪で、古き良きアクションゲームの雰囲気がとても楽しい、挑戦しがいのある作品だ。
最後に、音楽にも触れておこう。
『Rising Hell』は主人公の風貌からしてバリバリメイクを施したヘビメタバンドのボーカルといった印象。音楽はゴシック調でエレキのフィンガーテクをこれでもかと主張するような曲調だ。
一方の『Slain Back From Hell』は、実は90年代に活躍したCeltic Frostというヘビメタバンドのメンバー、クルト・ヴィクトル・ブライアントがレコーディングした本格派。ただ、ガチガチのヘビメタというよりはゲーム音楽に近いアレンジになっているので、おそらくゲーマーにも受け入れやすいだろう。
ド派手に連鎖しながら倒しまくる現代風の『Rising Hell』と、『魔界村』や『悪魔城ドラキュラ』のような古風でやりごたえのある『Slain Back From Hell』。どちらも一緒に遊んでみると、それぞれの良さ、雰囲気が味わえるだろう。
余談だが、どちらのゲームにも「Slain」という言葉が現れるシーンがある『Rising Hell』はボス悪魔を倒した際、『Slain Back From Hell』は自分が倒された時だ。
似て非なる2つのヘビメタゲーム。連休にぜひ楽しんでみてほしい。
Rising Hell|Epic Games Store
https://store.epicgames.com/ja/p/rising-hell-253707
Slain Back From Hell|Epic Games Store(日本語非対応)
https://store.epicgames.com/ja/p/slain-aea303
【これから始めるPCゲーム】「Epic Games Store」の使い方
https://gamerszone.jp/post/2327
なお、ここ数カ月間は毎週2本ずつ、無料配信がされていたが、10月14日からは1作品となる見通しだ。
今週の無料ゲーム(1)『Rising Hell』
Rising Hell(ライジングヘル)
価格:980円
無料期間:~2022年10月14日
開発者:Tahoe Games
パブリッシャー:Toge Productions
リリース日:2022年2月11日
新登場:2021年5月19日
https://store.epicgames.com/ja/p/rising-hell-253707
地獄からの自由を求めて悪魔が戦うローグライトアクション
キリスト教で言うサタン=堕天使ルシファーの支配下にある悪魔たちが、地獄からの脱出に挑む、ローグライトアクションゲームが『Rising Hell』だ。
天界を支配しようと反旗を翻したルシファーは、戦いに敗れ肉体を封印されてしまう。封印された樹は「ザックームの樹」と呼ばれ、その中に「地獄」が生まれた。そこに暮らす悪魔たちはルシファーの支配下で生きることを余儀なくされ、抜け出すこともできない。
そんな彼らのもとに、ペテン師メフィストが現れる。「ヘルベイン」という彼が作った武器を使えば、ルシファーを守る4人の悪魔を倒し、自由になれるというのだ。
メフィストの誘いに乗り、地獄から抜け出すためにクセのある悪魔が孤高の戦いを繰り広げる、というストーリーだ。
タイプの異なる4人の悪魔たち
主人公は堕落の子「アロク」、はぐれ魔「ゼロス」、幻魔「シドナ」、破滅の種「ヴァル」の4人。初期はアロクしか使えないが、プレイする中で得られる「ケガレ」というアイテムを貯めることで解放できる。
▲アンロックするためには「ケガレ」という紫のアイテムが必要。最も解放しにくいのがヴァルで50個必要だ
プレイするたびに生成されるマップをとにかく登っていき、最奥にいる強力な悪魔を倒すことが目的。残機などはなく一度やられてしまったらまた最初からやり直し(その場復活できるアイテムものちに購入可能)。ただし、ゲームオーバー時点で手に入れた「ケガレ」は持ち越され、それを使ってキャラクターや基本装備アイテムなどを解放し、次のプレイを有利にすることはできる。
ゲームシステムは一般的なアクションと同様で、移動は8方向キーと2段まで可能なジャンプや無敵時間のあるダッシュなど。壁に張り付くことも可能で、壁を使って昇っていくのが基本となる。
キャラ強化はアイテムのみ。プレイヤーのテクが問われる
道中に現れるザコ敵からは、お金にあたる「赤のタマシイ」と、体力を回復できる「緑のタマシイ」、さらに一定時間のみ強力な攻撃やバフが得られる「魔道具」がゲットできる。
▲魔道具のひとつ「ケルベロス」は少し離れた敵にもあたる電撃を放つ強力な攻撃。左上の黄色いゲージが残っている間しか使えない
ひとりのボス悪魔ごとに「ワールド」が区切られており、ひとつのワールドはいくつかのステージで構成されている。各ステージの最後には、貯めてきた「赤のタマシイ」を使って強化アイテムが購入可能で、次のステージへの分岐もある。レベルの概念はなく、このアイテムを使って強化していくしかない。
▲ステージの最上階まで行くとランダムに3つのアイテムが購入可能。右上の紫の部分に立つと、「ケガレ」を使ってアイテムの引き直しも可能。画面上部の「134」がお金に当たる「赤のタマシイ」
▲アイテム購入後に次のステージが分岐する場合もある。選ぶルートによってその先のステージや中ボスも変わるが、ひとつのワールドの最終ボスは常に共通だ
ステージは入るたびに若干変化するが、パターンはそれほど多くないので、何度か遊んでいればだいたいの傾向は見えてくる。むしろ、後述するキャラクターの違いにより、かなり大きな変化を見せる。
個性的な4人の悪魔たち
キャラクターごとに特性も大きく異なり、「ゼロス」は射程が長く連射ができる上に移動速度が速い、「シドナ」は射程が短いが攻撃力が高く移動速度が遅い、「ヴァル」は近距離攻撃だが近くの敵にホーミング移動してコンボがつながりやすい。また、キャラごとに「魔道具」の効果が異なり、近接キャラは攻撃力は範囲の拡大、遠隔キャラは射程や反射など武器の挙動が変わるなど飽きさせない工夫が盛り込まれている。
攻略としては、ちまちま攻撃するよりも敵に重なるだけで攻撃してくれる「オートヘルブレイク」を活用するのがコツだ。配置された敵に次々にぶつかりながらジャンプを繰り返すだけで、連続で敵を倒してコンボをつなげたり、素早く上に登っていくことも可能になる。
▲左にいる敵にジャンプして重なると、攻撃を加えて倒せる。ザコ敵ほぼ一撃で、ボス戦でも有効だ
敵に重なってもダメージは受けないが、体力回復の緑のタマシイの出現率はそれほど多くないため、極力体力を温存しながら、できるだけ早く敵を倒していこう。
こうしてステージをこなしつつ、最終的にルシファーまでたどりつくのが目的。ゲームオーバーになると毎回ゼロスタートにはなるものの、ボスを倒したりワールドをクリアしたときにゲットできる「ケガレ」は持ち越せる。まずは全キャラクターの解放と、スタート時に装備できる武器アイテムの解放を目指そう。
▲プレイ内容に応じて報酬ももらえ、さまざまなアイテムがアンロックされていく。こちらはレベル40までで、強力なアイテムをゲットするにはかなりのやり込みが必要そうだ
キャッチ―なギターリフのヘビメタサウンドもゲームにマッチしており、敵を倒す感触も操作性も非常に爽快。やり込み要素も多く、長く遊べる1本だ。
今週の無料ゲーム(2)『Slain Back From Hell』
Slain Back From Hell
価格:1380円
無料期間:~2022年10月14日
開発者:Steel Mantis
パブリッシャー:Digerati
リリース日:2022年10月7日
https://store.epicgames.com/ja/p/slain-aea303
【これから始めるPCゲーム】「Epic Games Store」の使い方
https://gamerszone.jp/post/2327
平和に眠っていた英雄に救いを求める影あり……
『Slain Back From Hell』の主人公は、平穏に眠っていたかつての英雄「Bathoryn」。本作は日本語化されていないのでストーリーは英語なのだが、主人公が目覚めるところの女性のタマシイとの掛け合いがなんだかふてくされているようで面白い(以下、意訳)。タマシイ:起きてください、Bathoryn。
Bathoryn:ん……。あっちさ行け、タマシイよ。前回十分に尽くしたでねぇか。(※どうやら前にも戦ったことがあるらしい)
タマシイ:ああ、私をまだ覚えているのですね、Bathoryn。
Bathoryn:そりゃあな。どっか行ってけれ。
タマシイ:時が来ました、あなたの子どもたちがあなたを必要としているのです。
Bathoryn:はぁ? 言ったべ? 俺には子どもはいねえ! 眠いからどっか行ってけろ。
タマシイ:(何も言わずに剣を掲げて目覚めの儀式を始めてしまう)
Bathoryn:ああ! 何すんだべ!
タマシイ:何をすべきかはわかっているでしょう? 二人が出会ってしまったら、悪魔が再び呼び出されてしまいます。もう一度私に仕えなさい、Bathoryn。火と氷と鋼が打ち勝つでしょう。
どうやら以前にもBathorynは世界を救ったようで、今回も否応なしに復活させられてしまう。その姿は白髪の壮年ながら、過去に培った力は健在。年齢を重ねてもヘビメタ精神を忘れないベテランバンドマンの姿と重なってしまうのは考え過ぎだろうか。
1990年代の定番2Dアクションの雰囲気
ゲーム自体は、剣と魔法を駆使して悪魔たちを倒していく横スクロール2Dアクションだ。移動は8方向キーとジャンプ、しゃがみ、バックステップなど。戦闘は連打でコンボになる剣による近接攻撃と、時間はかかるが威力の高い溜め攻撃のほか、ゲージを消費して使用する魔法(こちらも溜めが可能)などがある。
▲ザコ敵との戦闘は近距離の攻撃が主体。飛び道具の魔法攻撃もあり、どちらも溜め攻撃が可能
▲ボタンを長押しすると一定時間溜めモーションがあり、狼の顔とともに強力な攻撃が発生する
防御ボタンも用意されており、普通に防御するとわずかに体力が削られてしまうが、タイミングを合わせて防御することで攻撃をはじく「パリィ」を用いれば、体力が減らないうえにそのまま強烈な反撃もお見舞いできる。また、敵の一部の飛び道具は剣で跳ね返すことも可能だ。
▲パリィは中ボスやボスなどの大型モンスター相手に決めやすい。タイミングよく防御ボタンを押すと攻撃をはじき、そのまま攻撃ボタンで反撃に転じる
ステージは段差あり、槍の罠あり、血の池ありといった具合で、スイッチを動かすことで現れる床などのちょっとしたパズル要素もある。途中にある復活時のチェックポイントや天使に触れると体力も魔力も回復するが、敵からのアイテムドロップなどは一切ないため、体ひとつで戦う必要があるストイックなゲームだ。
▲ステージが進むと上下の移動が出てきたり、中ボスにあたる敵も増えてくる
画面内の敵を順番に倒しながら、ボス戦などではパリィを駆使して大ダメージを与えるのがセオリー。後ろを向いてバックステップすることで素早く移動できるなど、『キャッスルヴァニア』シリーズをリスペクトしたシステムも感じられる。
何度でも挑戦できてじっくり遊べる1本
ステージは全部で6つ。各ステージには強力なボスが待ち構えている。また、各市要素としてペンダントのかけらを集めるためのステージも設けられているので、見落とさないように探しながら進めていこう。
▲ステージ1のボスは樹木のモンスター。地面からツルを伸ばしたり丸くなって体当たりしてくる
なにより、全編にわたって登場するおどろおどろしいガイコツや悪霊などのキャラクターがとても細かく動くところに、開発者の愛情が感じられる。サブ武器などの要素がまったくないものの、敵の攻撃パターンも程よく意地悪で、古き良きアクションゲームの雰囲気がとても楽しい、挑戦しがいのある作品だ。
オススメポイント:異なるテイストのヘビメタ&アクション
最後に、音楽にも触れておこう。
『Rising Hell』は主人公の風貌からしてバリバリメイクを施したヘビメタバンドのボーカルといった印象。音楽はゴシック調でエレキのフィンガーテクをこれでもかと主張するような曲調だ。
一方の『Slain Back From Hell』は、実は90年代に活躍したCeltic Frostというヘビメタバンドのメンバー、クルト・ヴィクトル・ブライアントがレコーディングした本格派。ただ、ガチガチのヘビメタというよりはゲーム音楽に近いアレンジになっているので、おそらくゲーマーにも受け入れやすいだろう。
ド派手に連鎖しながら倒しまくる現代風の『Rising Hell』と、『魔界村』や『悪魔城ドラキュラ』のような古風でやりごたえのある『Slain Back From Hell』。どちらも一緒に遊んでみると、それぞれの良さ、雰囲気が味わえるだろう。
余談だが、どちらのゲームにも「Slain」という言葉が現れるシーンがある『Rising Hell』はボス悪魔を倒した際、『Slain Back From Hell』は自分が倒された時だ。
似て非なる2つのヘビメタゲーム。連休にぜひ楽しんでみてほしい。
Rising Hell|Epic Games Store
https://store.epicgames.com/ja/p/rising-hell-253707
Slain Back From Hell|Epic Games Store(日本語非対応)
https://store.epicgames.com/ja/p/slain-aea303
【これから始めるPCゲーム】「Epic Games Store」の使い方
https://gamerszone.jp/post/2327
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