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【Epic Games Store 無料ゲーム紹介】19~20世紀初頭をイメージした2作品『City of Gangsters』と『Dishonored®: Death of the Outsider™』が無料配信中

目次
  1. City of Gangsters(シティオブギャングスター)
    1. 狂騒の20年代を静かに描く、ギャングライフシミュレーション
    2. 生きるために必要な勢力争いも
  2. Dishonored®: Death of the Outsider™ (ディスオナード:デス オブ ザ アウトサイダー)
    1. シリーズの裏側を敵側から描くスピンオフ作品
    2. 誰も殺さない戦いも可能
Epic Games Storeより、毎週提供されている期間限定無料ゲームをご紹介するこの企画。

今週の無料ゲームも2本立て。禁酒法時代の1920年を舞台に犯罪シンジケートを築くシミュレーション『City of Gangsters』と、人気ステルスアクション『Dishonored』シリーズのスピンオフ作品『Dishonored®: Death of the Outsider™』。いずれも1900年代初頭の時代をイメージさせる世界観で、現代からみると不自由だった歴史的背景をゲームを通して感じられる良作だ。

ともに無料配信期間は2023年2月10日 1:00までとなっている。


City of Gangsters(シティオブギャングスター)



価格:3298円
無料期間:~2023年2月10日 1:00
開発者:SomaSim
パブリッシャー:Kasedo Games
リリース日:2022年8月11日
日本語:非対応
https://store.epicgames.com/ja/p/city-of-gangsters-6c2974

狂騒の20年代を静かに描く、ギャングライフシミュレーション


『City of Gangsters』は、あらゆる娯楽が禁止された1920年からのアメリカ“狂騒の20年代”を舞台としたギャングシミュレーターだ。といっても、『アンチャッタブル』や『ゴッドファーザー』のようなギャング同士の抗争を描くFPSではない。

主人公は叔父を頼って新天地に出てきた貧しい若者。ツテも協力者も少ない中で、禁酒法の中でさまざまな物資を闇で取り引きして財を成し、やがて裏社会を牛耳るようになるのが目的だ。

ゲーム序盤は非常に地味なおつかい作業が主で、血で血を洗う抗争が起きるわけでも、街中で銃弾が飛び交うわけでもない。違法な蒸留所で作った酒を警察の目をかいくぐって横流ししながら、徐々に「ビジネス」の規模が大きくなり、やがてはシカゴ、デトロイトの街を支配できるほどにようになるところがカタルシスだ。


プレイヤーに最初に与えられるのは、一台のクルマとわずかな資金のみ。叔父のつてを頼って醸造酒を欲しがっている人々と交渉し、少しずつ勢力を広げていく。仲良くなっていくと話もしやすくなり、彼らの身内や仲間を紹介してくれるようになる。お得意様が増えれば収入も増え、酒以外にもさまざまなものを作れるようになっていく。

興味深いのが、取引はすべて「交差点」単位で行われることだ。街はすごろくのように交差点ごとに移動ポイントを使って移動できるのだが、その交差点の周囲にある店としか取引はできない。紹介者がいない段階では周囲にいる客の存在もわからないため、太い客を増やしていくことでしか勢力を拡大できないあたりが人脈命のギャングらしいゲーム設計となっている。


日本でも、戦後の貧しい時代には「闇米」と呼ばれる白米が流通していた歴史があるが、この時代の醸造酒も当時は犯罪ではあったものの、麻薬のように身を滅ぼすようなものでもない現代から見ると、「必要悪」だったとも言えるかもしれない。

生きるために必要な勢力争いも


もちろん、同じようなことを考える輩はほかにもいる。自分の力が及ばない区画にライバルがいたり、正義よりも金に目がくらむ警察などとの関係の中で、弱みを握ったり、ワイロを渡して懐柔することで穏便かつ静かに勢力を広げていく方が得策なのは言うまでもない。


日本語には非対応ながら、ゲームの流れを体験できるチュートリアルがかなり丁寧に作られており、これだけでも十分に本作の魅力は感じ取れるだろう。

いまでは当たり前になっている生活の前に、なにもかもが制約され日々の生活の裏に闇社会が隣り合っていた時代があったことを肌で感じることができる。ギャング映画などが好きな人にはぜひ触れてみてほしい作品だ。



Dishonored®: Death of the Outsider™ (ディスオナード:デス オブ ザ アウトサイダー)



価格:3300円
無料期間:~2023年2月10日 1:00
開発者:Arkane Studios
パブリッシャー:Bethesda Softworks
リリース日:2021年6月29日
日本語:対応
CERO:Z
https://store.epicgames.com/ja/p/dishonored-death-of-the-outsider

シリーズの裏側を敵側から描くスピンオフ作品


『City of Gangsters』が「静」の戦いだとすれば、この『Dishonored®: Death of the Outsider』は「動」な作品。さまざまなスキルを駆使して敵に見つからないように行動し、暗殺者としての使命を果たしていくステルスアクションゲームだ。

『Dishonored』シリーズは、英国をモチーフとした架空の時代の架空の都市「ダンウォール」や「カルナカ」が舞台。急速に発展する科学技術、得体のしれない神を信じる神秘主義的な団体、人々の商業を支える捕鯨など独特な文化に彩られた世界。その中でネズミがまき散らした病によって凶暴化した感染者「ウィーパー」、病気を口実に邪魔な市民を粛正する軍人「トールボーイ」、狂信的な人間「アイレス」らも加わり、単なる善悪では片付かない状況になっている。


シリーズとしては『1』が超常能力を持つ王室護衛官のコルヴォ、『2』はコルヴォと、1作目では助けられる存在だった王女エミリーらを操り、王国や世界を脅かす敵と戦う物語だった。本作はそれらのスピンオフという位置づけであり、敵方にあたる暗殺者「ビリー・ラーク」が主人公。彼女の師匠であり女王暗殺を企てた捕鯨団のボス「ダウド」を救出するところから物語はスタートする。ふたりが狙うのは、彼らに超常能力を植え付け、すべての混乱の原因となった「アウトサイダー」と呼ばれる人物だ。

誰も殺さない戦いも可能


ゲームはステージクリア型のステルスアクションで、不殺で乗り切るのも正面突破で殲滅するのもプレイヤーの自由。隠密行動に役立つ3つの超常能力と、クジラの骨を元にした魔法アイテム「ボーンチャーム」などを駆使しつつ、近接武器と遠距離武器などを駆使してミッションに挑む。


ステルスアクションと言いつつ、そこはベセスダ作品らしくゴア表現は苛烈で、CERO:Zは伊達ではない。ビリー自身が暗殺者ということもあって、敵を仕留めるには本当に軽くボタンを押すだけ。ゲームとしての爽快感は味わえるものの、一切の躊躇なく相手にとどめを刺し、血が飛び散り肉片が転がるので、残虐表現を苦手とする人には厳しい作品だ。

しかし、誰も殺さない戦いができるのも本作の魅力で、ボスでさえ自ら手を下さずに倒すことができる(シチュエーションの中に倒す方法が隠されている)。もちろん、難易度は不殺の方が圧倒的に跳ね上がるが、腕に自信のあるプレイヤーならチャレンジしがいがあるだろう。


ゲームシステム自体は3作品ともほぼ共通しているので、シリーズを順に遊ぶとよりストーリーに浸かれるのだが、PC版(Steam版)は1作目は日本語非対応なのが残念なところ(日本語版はPS3版のみ)。他の2作品はいずれも日本語音声もしっかり実装されている。


【連載】Epic Games 今週の無料配信ゲーム

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