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『Desperados III』 往年の名作RTSが遊びやすくなって現代に蘇る! 西部劇ステルスストラテジー 【オススメPCゲームレビュー】
THQ Nordicは2020年6月17日、西部開拓時代を舞台にしたステルスリアルタイムストラテジー『Desperados III』を発売した。
『Desperados』シリーズは2002年に第1作が発売された人気RTSで、その最新作が10年以上の月日を経てMimimi Gamesの手によって現代に蘇った待望の作品だ。『Desperados』シリーズといえば、90年代後期から2000年代にかけて欧米で大ヒットしたRTS『COMMANDOS』シリーズの流れを汲む作品として有名であり(『COMMANDOS』シリーズの類似タイトルを表す「COMMANDOSライク」という言葉も生まれるほどヒットしていた)、開発元のMimimi Gamesといえば2016年に発売された忍者ステルスRTS『Shadow Tactics: Blades of the Shogun(以下、Shadow Tactics)』のパブリッシャーだ。
『Shadow Tactics』はリアルタイムストラテジーだが、大群と大群を戦わせるものではなく、2~5体のキャラクターを操作し、複数のスキルを使いながら戦う1人で遊ぶMOBAのようなシステムだった。RTSの戦術性と忍者らしいステルスを組み合わせ、大ヒットした作品となった。
『Desperados』シリーズや『COMMANDOS』シリーズにピンと来なくても、『Shadow Tactics』は発売後Steamの売上げランキング上位を維持していた作品なこともあって、聞いたことがある人やプレイした人も多いだろう。本作はその『Shadow Tactics』の新作にして日本の戦国時代からアメリカ西部開拓時代に舞台を変えた作品とも言えるものとなっている。
今回のレビューではそんな本作の面白さや魅力を詳しく紹介していこう。
そんなスキルを持つキャラ複数で連携を取り、各ステージに存在する多彩なギミックを駆使しながら自分の立てた戦術通りにクリアできたら、その快感たるやとてつもない。ハマること間違いなしだ。
▲コインを投げて音を立てて敵の意識を反らす。その間に他の敵を暗殺
▲二人で忍び寄って同時に暗殺。まるで西部劇のワンシーン
▲マップに存在するギミックを使って敵を一網打尽!
戦術に基づいた緻密なステルスキルは本作の面白さのエッセンスのひとつだが、「対決モード」というシステムのおかげでそれをより成立させ、アグレッシブなプレイも可能にしている。「対決モード」ではゲームが一時停止され、キャラの行動を予約できる。これによってより戦術的な行動が行えるだけでなく、ピンチに陥ったときに咄嗟に発動して状況を一変させられるのだ。
▲対決モードで長距離スナイプと崖下への急襲を同時に行う。これなら誰も目撃者はいない
▲部屋を出ると同時に2丁拳銃で早打ち! 多少強引でもピンチを脱却だ!
ステルスキルの爽快感と自分で戦術を組み立てる奥深さがある種のアクションパズルゲームのような面白さを引き出している本作。ストラテジーゲームと聞くと複雑そうな印象を受けるが、本作『Desperados III』では洗練された操作性でストレスの感じさせない作りになっている。
基本的な操作部分はもちろんだが、特に面白さを損なわせないように出来ているのがクイックセーブとクイックロードの存在だ。セーブとロードが1ボタンで行え、基本設定ではプレイしていて1分経過するとセーブするようアラートが出る(設定で非表示可能)。1ミスが命取りになるステルスゲームではこの機能は非常にありがたく、苦痛を感じることなくクリアまでの試行錯誤に専念できる。
ゲームジャンルは違うが、2D見下ろし型シューターの名作『Hotline Miami』や、大ヒットしたバイクスタントゲーム『トライアルズ』シリーズのような、ミスとリトライを繰り返してクリアまでの立ち回りの洗練させていく楽しさが、ストラテジーゲームで味わえるのである。
▲ミスって囲まれてもすぐさまリトライ!ストレスなく試行錯誤できる
▲西部といえば銃・馬・鉄道!
▲鉄道を敷くために家を無理やり取り壊し!? この時代ゆえの理不尽だ
往年の名作の面白さはそのままに、遊びやすく蘇らせた『Desperados III』。日本語ローカライズは公式で対応済、翻訳のクォリティも高い。プレイフィールの良さやわかりやすくかつ奥深いゲーム性は、RTSと聞いて複雑そうだと手を出していなかった人にもぜひおすすめしたい。かといって簡単かというとそういう訳でもなく、「敵を殺さずクリア」などのチャレンジミッションのようなやり込み要素もある。
ストーリーは前述の通りストーリーは前日譚なので本作から遊んでも問題なく、ゲームとしての完成度も非常に高いので幅広い層におすすめしたいタイトルだ。
© 2020 THQ Nordic AB, Sweden. Developed by Mimimi Games. Desperados, THQ and their respective logos are trademarks and/or registered trademarks of THQ Nordic AB. All rights reserved. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners.
●タイトル:Desperados III(デスペラードス3)
●発売元:THQ Nordic
●開発元:Mimimi Games
●ジャンル:RTS
●発売日:2020年6月17日
●価格:6200円
●必須スペック:
OS: Windows 7 64 Bit
プロセッサー: 3.0 GHz Dual Core (Intel i3-530 / AMD Athlon II X3 460)
メモリー: 8 GB RAM
グラフィック: NVIDIA GTX 560 / Radeon HD 5850, 2GB
DirectX: Version 11
ストレージ: 20GB
●推奨スペック:
OS: Windows 10 64 Bit
プロセッサー: 3.0 GHz Quad Core (Intel i5-750 / AMD Athlon X4 740)
メモリー: 12GB RAM
グラフィック: NVIDIA GTX 760 / AMD Radeon HD 7870, 3GB
DirectX: Version 11
ストレージ: 20GB
●公式サイトURL:https://desperadosgame.com/
●ダウンロードサイトURL:https://store.steampowered.com/app/610370/Desperados_III/
『Desperados』シリーズは2002年に第1作が発売された人気RTSで、その最新作が10年以上の月日を経てMimimi Gamesの手によって現代に蘇った待望の作品だ。『Desperados』シリーズといえば、90年代後期から2000年代にかけて欧米で大ヒットしたRTS『COMMANDOS』シリーズの流れを汲む作品として有名であり(『COMMANDOS』シリーズの類似タイトルを表す「COMMANDOSライク」という言葉も生まれるほどヒットしていた)、開発元のMimimi Gamesといえば2016年に発売された忍者ステルスRTS『Shadow Tactics: Blades of the Shogun(以下、Shadow Tactics)』のパブリッシャーだ。
『Shadow Tactics』はリアルタイムストラテジーだが、大群と大群を戦わせるものではなく、2~5体のキャラクターを操作し、複数のスキルを使いながら戦う1人で遊ぶMOBAのようなシステムだった。RTSの戦術性と忍者らしいステルスを組み合わせ、大ヒットした作品となった。
『Desperados』シリーズや『COMMANDOS』シリーズにピンと来なくても、『Shadow Tactics』は発売後Steamの売上げランキング上位を維持していた作品なこともあって、聞いたことがある人やプレイした人も多いだろう。本作はその『Shadow Tactics』の新作にして日本の戦国時代からアメリカ西部開拓時代に舞台を変えた作品とも言えるものとなっている。
今回のレビューではそんな本作の面白さや魅力を詳しく紹介していこう。
西部を舞台に暗殺!ドンパチ! ステルスゲームとしての楽しさと戦略性
ターゲットの暗殺や銀行強盗など各ステージで決められたクリア目標を、茂みや物陰を使ったステルスとキャラごとのスキルを駆使して完遂するのが基本的なゲームの流れだ。スキルには、「コイントス」や「口笛で敵をおびき寄せる」、「トラップを仕掛ける」、「遠距離狙撃」、「敵を魅了する」など多彩かつキャラクターに合ったものが用意されている。そんなスキルを持つキャラ複数で連携を取り、各ステージに存在する多彩なギミックを駆使しながら自分の立てた戦術通りにクリアできたら、その快感たるやとてつもない。ハマること間違いなしだ。
▲コインを投げて音を立てて敵の意識を反らす。その間に他の敵を暗殺
▲二人で忍び寄って同時に暗殺。まるで西部劇のワンシーン
▲マップに存在するギミックを使って敵を一網打尽!
戦術に基づいた緻密なステルスキルは本作の面白さのエッセンスのひとつだが、「対決モード」というシステムのおかげでそれをより成立させ、アグレッシブなプレイも可能にしている。「対決モード」ではゲームが一時停止され、キャラの行動を予約できる。これによってより戦術的な行動が行えるだけでなく、ピンチに陥ったときに咄嗟に発動して状況を一変させられるのだ。
▲対決モードで長距離スナイプと崖下への急襲を同時に行う。これなら誰も目撃者はいない
▲部屋を出ると同時に2丁拳銃で早打ち! 多少強引でもピンチを脱却だ!
ステルスキルの爽快感と自分で戦術を組み立てる奥深さがある種のアクションパズルゲームのような面白さを引き出している本作。ストラテジーゲームと聞くと複雑そうな印象を受けるが、本作『Desperados III』では洗練された操作性でストレスの感じさせない作りになっている。
基本的な操作部分はもちろんだが、特に面白さを損なわせないように出来ているのがクイックセーブとクイックロードの存在だ。セーブとロードが1ボタンで行え、基本設定ではプレイしていて1分経過するとセーブするようアラートが出る(設定で非表示可能)。1ミスが命取りになるステルスゲームではこの機能は非常にありがたく、苦痛を感じることなくクリアまでの試行錯誤に専念できる。
ゲームジャンルは違うが、2D見下ろし型シューターの名作『Hotline Miami』や、大ヒットしたバイクスタントゲーム『トライアルズ』シリーズのような、ミスとリトライを繰り返してクリアまでの立ち回りの洗練させていく楽しさが、ストラテジーゲームで味わえるのである。
▲ミスって囲まれてもすぐさまリトライ!ストレスなく試行錯誤できる
西部劇ならではのストーリーと個性的なキャラクターに没入!
西部開拓時代が舞台の本作『Desperados III』。シリーズ通しての主人公の「ジョン・クーパー」が過去作で活躍する前日譚を描いている。西部劇でステルスをテーマにしたゲームは珍しいが、西部らしいケレン味の効いた言い回しや背景は没入感が高く、町並みや鉄道が通る木橋など、西部開拓時代ならではのテーマパークのようなマップ構成も楽しめる。▲西部といえば銃・馬・鉄道!
▲鉄道を敷くために家を無理やり取り壊し!? この時代ゆえの理不尽だ
往年の名作の面白さはそのままに、遊びやすく蘇らせた『Desperados III』。日本語ローカライズは公式で対応済、翻訳のクォリティも高い。プレイフィールの良さやわかりやすくかつ奥深いゲーム性は、RTSと聞いて複雑そうだと手を出していなかった人にもぜひおすすめしたい。かといって簡単かというとそういう訳でもなく、「敵を殺さずクリア」などのチャレンジミッションのようなやり込み要素もある。
ストーリーは前述の通りストーリーは前日譚なので本作から遊んでも問題なく、ゲームとしての完成度も非常に高いので幅広い層におすすめしたいタイトルだ。
© 2020 THQ Nordic AB, Sweden. Developed by Mimimi Games. Desperados, THQ and their respective logos are trademarks and/or registered trademarks of THQ Nordic AB. All rights reserved. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners.
●タイトル:Desperados III(デスペラードス3)
●発売元:THQ Nordic
●開発元:Mimimi Games
●ジャンル:RTS
●発売日:2020年6月17日
●価格:6200円
●必須スペック:
OS: Windows 7 64 Bit
プロセッサー: 3.0 GHz Dual Core (Intel i3-530 / AMD Athlon II X3 460)
メモリー: 8 GB RAM
グラフィック: NVIDIA GTX 560 / Radeon HD 5850, 2GB
DirectX: Version 11
ストレージ: 20GB
●推奨スペック:
OS: Windows 10 64 Bit
プロセッサー: 3.0 GHz Quad Core (Intel i5-750 / AMD Athlon X4 740)
メモリー: 12GB RAM
グラフィック: NVIDIA GTX 760 / AMD Radeon HD 7870, 3GB
DirectX: Version 11
ストレージ: 20GB
●公式サイトURL:https://desperadosgame.com/
●ダウンロードサイトURL:https://store.steampowered.com/app/610370/Desperados_III/
【連載】Alienware Zone PCゲームレビュー<2020年版>
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