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『Rogue Company』レビュー! アクション映画の雰囲気たっぷりなTPS。個性豊かなローグたちを操作してチームを勝利へ導け

世界各地を飛び回り、個性豊かなローグたちが銃撃戦を繰り広げていく4vs4のチーム対戦TPS『Rogue Company』。ハリウッドアクション映画、アメコミ原作映画の影響を大きく受けていそうなデザインや演出、台詞回しや雰囲気と、チーム対戦TPSとしての魅力に満ち溢れた本作が、このたびEpic Games Storeにて基本無料プレイで登場しました。今回一定のランクまで遊んだところではありますが、ぜひもっと多くのTPSプレイヤーに遊んでもらいたいと思ったのでレビューしていきます!


※アップデートにより、執筆時(2020年10月)から要素が変更されている可能性があります。ご了承ください

3種類のルール、10種類のマップでローグ同士の戦いを楽しもう

本作はプレイヤーがそれぞれ4vs4のチームに別れて対戦するTPSとなっており、現時点(2020で3つゲームモードが実装されています。「デモリション」、「エクストラクション」、「ストライクアウト」と、それぞれこなすべき目標が違います。


メインで展開されているモードは「デモリション」。こちらはマップ内に存在する目標地点A・Bのどちらかに爆弾を仕掛ける攻撃側、それを妨害して目標を防衛する防御側に分かれて対戦を行うモードになっています。チーム対戦FPS「カウンターストライク」シリーズでおなじみとなった目標爆破型のゲームモードで、攻撃側は爆弾を設置・爆破させるか、敵チームを全滅させればラウンド取得。防御側は爆弾設置前に敵チームを全滅、もし設置された場合は爆弾を解除すればラウンド取得となります。

7ラウンド先取でチームの勝利。6ラウンド目終了後に攻守チームの交代があり、最長で14ラウンド戦い抜くことも。現時点で実装されているモードで最長のプレイ時間となっています。参加人数が1チーム4人とほかのチーム対戦作品と比べて少ないため、メンバーそれぞれが使用するローグの強みを活かしたチームプレイが要求されます。

爆弾設置場所が2つ存在しているため、相手チームがどのように進行・防衛しているのか。裏をかかれて設置されてしまった場合、どのようにして目標地点にアプローチをかけるのか。チームメンバーを分散させ挟み撃ちにするのか、目標地点へと一点突破をかけるのか。本作におけるローグごと、ラウンドごと、マップごとに生まれる戦略を楽しむモードとして非常に最適なものになっています。



次に紹介するモード「エクストラクション」は、先述した「デモリション」モードをよりカジュアルにしたものになっており、ランダムに配置される目標物にハッキングをしかけ一定時間制圧できたチーム、もしくは敵チームを全滅させると勝利というルールです。デモリションとは違い、目標物が配置される箇所はひとつに固定されていて、ラウンド開始時はどちらのチームも攻撃側となっていますが、ハッキングが行われ制圧が始まった時点で、攻撃側と防御側に分かれるようになっています。

防御側となったチームは「デモリション」同様、敵チームを全滅させてもハッキングを停止させなければ勝利できません。5ラウンド先取、最大10ラウンドなので、気軽に本作を遊んでみたい人はこちらを選ぶと良いかもしれませんね。



「ストライクアウト」は、おたがいのチームにリスポーンチケットが用意されるチームデスマッチモードです。相手チームを一定数撃破することでラウンド取得、3ラウンド先取でチームの勝利となります。本モードの特徴として、マップ中にハッキング可能な目標が配置されるのですが、これを確保することによって、相手チームのリスポーンチケットを一定時間ごとに減少させることができます。

目標物を中心に激戦が繰り広げられるこのモードでは、目標の確保時間が長ければ長いほど有利になっていくので、敵チームのほとんどが倒れていたり、目標から注意をそらしたタイミングを見計らい確保してしまいましょう。


どのモードにおいても共通する要素に、資金とショップがあります。本作では銃器やグレネード、ガジェットや近接武器の購入・アップグレード、パークによる自身の強化をするためにショップでの購入が必要になります。初回ラウンド開始時に$5000(「ストライクアウト」モードのみ$10000)、その後はラウンドが終了するたびに一定額の資金が入手できるほか、敵の撃破、味方の復帰、目標の確保などラウンド内の活躍に応じて入手金額が増えていきます。武器やガジェットは追加料金を支払うことにより能力のアップグレードが可能なので、自身のプレイスタイルおよびチーム内のローグメンバーに合わせて選んでいきましょう。


「デモリション」では攻撃側と防御側の交代時に資金や武器、パークなどすべて没収されますが、その他のモードでは試合が終了するまで維持されます。お金を余らせてしまうのはもったいないので、買えるものはどんどん買っていったほうがいいですね。


ローグたちが戦いを繰り広げることになるマップの数は現状で10個存在しています。イベント期間中は、限定マップが実装されることもあるようです。筆者がプレイしていたときはTwitchの有名ストリーマー「Dr.Disrespect」のテーマにもとづいたマップが存在していました。マッチング時にランダムで1つ選ばれ、モードによってマップの抽選対象が変わります。

どのマップも特徴ある作りになっていて、高低差が多くある場所もあれば、シャッターを開閉できたり、道中にワイヤーで移動可能なジップラインが設置されていたりします。自チームと敵チームの戦略がどう展開されていくのか。狭い通路、高台、遮蔽物が多く存在する等、マップによって強みをより活かせるローグもいます。


また、TPSということもありカメラの視界が広いため、敵の視認がしやすくかつされやすいです。FPSと違って自分からは見えていないと思っていても、相手がカメラを回すと陰で隠れていることがバレてしまったり、むやみに進行していると手痛い攻撃を受けてしまったりと、敵チームと交戦する際にはより慎重な行動が求められます。壁に隠れて待機するときは確実に見えない位置にいきましょう。移動中とっさに物陰に隠れたくなったり、戦闘中緊急回避をしたい場合は、左Ctrlキーを押すことでローリングができます。これをするかしないかで生死を分ける場合も多々あるので、なにか危険な雰囲気を感じたら逃げたい方向へ移動しながらすぐにローリングしましょう。

ローグの組み合わせ、マップに合わせた戦略とプレイヤーのテクニックが勝敗を分けるポイントです。自身が扱うローグの強みを発揮しながら、味方チームとの連携のもと臨機応変に行動し、敵を倒すor目標を確保する。ときにはまたはあえて囮になり、敵の注意を引くプレイングも必要になるでしょう。本作はそうした戦略のやりとりを楽しむためのハードルが低く気軽に遊べるものになっています。

一癖も二癖もあるローグたちのなかから、
スタート時から使用できるおすすめの3人を紹介!


初期状態で使用可能なローグは全部で6人。ゲーム内ポイントや課金要素によってアンロックしていくことにより最終的に14人に増えていきます。(今後のアップデートで増える可能性有)ローグごとにデュエリストやインテル、サポートなどおおまかな役割が決まっており、それぞれ使用可能な武器やガジェット、アビリティなどが異なります。チーム内で同じローグを選択することはできないので、しっかり役割を担えるようにどのローグも一度は体験してみることをおすすめします。

スタート時から使用可能なローグたちのなかでもとくにおすすめしたいのは、爆破ナイフの設置により相手の進路を妨害できる「ローニン」と敵の位置を把握できる「ダラス」、遠隔ドローンによりダウン中の味方を復活させることのできる「セイント」の3人です。

■ローニン


ローニンは「デュエリスト」の役割を持っており、戦闘に長けた能力になっています。アビリティで使用できるバリスティックナイフは、直接当てるだけではなく、壁面や床、天井などに投げて刺すことにより敵ローグが接近すると爆発するようになります。刺さったナイフは青い光で点滅するようになり(敵のナイフの場合は赤色に点滅)、進行ルートを制限するのはもちろんのこと、相手から見えないように曲がり角や障害物の後ろへ設置することで奇襲を仕掛けることも可能です。

彼女が持つパッシブアビリティは「敵のレーダーに映らなくなる」という隠密能力なので、マップを動き回りながら牽制しつつ、敵チームの連携をかき乱していきましょう。ショップで購入できるパークも、交戦時や隠密行動に役立つものばかりですのでどれをとっても強みになります。マップ中をアグレッシブに動きたい・敵チームの進行ルートを制限したいプレイヤーにぜひ使ってみてほしいローグです。

■ダラス


ダラスはチーム内の「インテル」として活躍できるローグで、敵チームの位置を把握しながら戦闘を繰り広げることになります。アビリティの「ハッキング(要確認)」は、自身から一番近い敵を探索し壁越しに視認できるようになります。表示された敵はチーム内全体で共有できるので、敵の進行ルートの裏を通って目標を確保しに行くか、チームで協力し全力で叩きに行くか、適切な判断をしていきましょう。このアビリティを受けてしまった側は「敵に位置が視認された」と通知が出るので、あえて向かっていた場所とは違うルートを通るなどして、進行ルート・防衛箇所がばれないように撹乱しましょう。ハッキングは、ダラスがもつパッシブアビリティのおかげで、一度使用したあとでも敵をダウンさせれば再度使用可能になります。敵を見つけて撃破、即座に敵を探索するという戦い方もできるので、購入するメイン武器に合わせて中距離か遠距離での支援を変えていきましょう。

パークに関しては交戦時における強化をするものが多く、そのなかでも$10000と高額ではあるものの、敵をダウンさせた瞬間に装備している武器がリロードされる「補充」が取れるといいかもしれません。メイン武器として使用できるアサルトライフルを装備しているときにこのパークを取得し相手をダウンさせ続けることができれば、多くの敵を薙ぎ払う鬼神のごとき連射が可能になります。また、もう一方のDMRの場合は性質上ダメージと狙いやすさとしては素晴らしいのですが、一度に込めることのできる弾数が少なく、むやみに打ち続けてしまうとすぐに弾切れを起こしがち。そんなときこのパークがあると、敵をダウンさせた瞬間に弾数が最大値まで増加するので、より長時間敵との戦闘を続けることができます。攻撃もサポートも両立できるバランスのいいローグかつ、アビリティやガジェットも使いやすいので、もしローグ選びに悩んだらまずダラスを最初に使用することをおすすめしたいですね。

■セイント

▲遠隔ドローンによる復帰をしながら、壁向こうにある目標物を解除するセイント

セイントは主に回復重視のサポートとして活躍できるローグになっています。本作では、一度体力を失ってしまうとダウン状態になってしまうのですが、通常では味方プレイヤーが近づかないと復帰することができません。しかし、このセイントがチームにいれば、1ラウンドに一回のみ、離れている味方であっても復帰させることができます。ドローンは途中で破壊されてしまうことがありますが、一度完全に復帰を行うまでは何度でも再充填されます。

注意してほしいのは、自身のダウン状態はドローンで復帰させることができない点。セイントを使用する際はなるべく後方支援に回り、ここぞというときにドローンを展開、復帰中の味方を守りながら戦うようにしましょう。使用可能なガジェットは、トリップマインと呼ばれる地雷とスモークグレネードがあります。お金に余裕があればどちらも購入し、敵が通りそうな場所の曲がり角や目標物の近くにおいて妨害すると相手の意表をつけます。パークのなかでも最優先に取るべきは、味方を復帰させる際の時間を短くすることのできる「救助」です。これはドローンにも効果が適用されるので、必ず取っておくべきパークですね。チーム全体を支援したい、後方・遠方からの攻撃が得意なプレイヤーにおすすめです。


ほかにも着弾時に拡散するクラスターグレネードを撃つことで突破口を開くブリーチャーのディマや、前方にシールドを展開して遮蔽物を作る防御力に秀でたディフェンダーのアンビル、ガジェットを複数所持でき、敵の移動速度減少を引き起こす有刺鉄線を敷くことができるブリーチャーのトレンチの3人がいます。ぜひ射撃訓練場で使用感を試してみてください。


個性的なローグたちやマップを
どこまで把握できるかが勝利への近道

このレビューを執筆するため数多くの試合数をこなしていきましたが、その結果、本作で勝利するためには相手を狙い撃つことができるプレイヤースキルはもちろん、相手がどんなローグを使っていてどのような動きをしているのかをしっかり観察・把握することが大切だと感じました。


もし相手が自分と同じローグを使っていたとしても、メイン武器やガジェットはどちらを選んでいるのか、近接武器は所持しているのか、武器やガジェットを優先してアップグレードしているのか、それともパークによるローグ強化を図っているのか……それらはプレイヤーやマップによって変わっていきます。

たとえば、私がマイキャラとして愛用しているダラスも、狭い通路が多いマップではガジェットに焼夷グレネードを選び、相手チームが進行妨害や防御に特化しているローグを使用していればEMPグレネードも一緒に持っていくようにしています。実際にローグを使っていかないとわからない部分もあるため、射撃訓練場でさまざまなローグを試してみたり、対策に困ったローグを確認してどんな武器やガジェット、アビリティやパークを持っているのかを確認していくことをおすすめします。


また、マップの数も多めかつランダム選出のため、最初は地形を覚えるだけで精一杯かもしれません。試合数をこなしていきながら、味方チームの動きをしっかり観察することでどこにいると狙われやすいのか、どのルートを通れば安全に裏をかきやすいのかなど、マップごとの戦い方も自然と身についてくるはずです。ゲーム中のボイスチャットに関しては、マッチングするプレイヤーがほとんど海外の方が多かったため、英語をはじめ外国語が主なものになりがち。ボイスチャットでの連携が苦手という方は、さまざまな指示ができるピンを使って意思表示をしていきましょう。

マッチングについては現状、日本のプレイヤーと当たることは少ない印象です。事前にサーバー地域の選択はありますが、同地域内で一定時間マッチングしないと、自動的に次に近い地域へ順々に変更されていくようですね。筆者が普段プレイしていた22時~0時頃ですと、海外プレイヤーとの対戦が主になっていましたが、アジア圏のプレイヤーであればラグをほとんど感じずに遊べていました。

ちなみにこれは余談なのですが、本作の雰囲気に合わせてなのか、それともゲーム内の仕様のせいなのか、ラウンド終了ごとに煽られることがわりと多いです。味方チーム内で最後に倒れてしまった自分の周りを相手プレイヤーらが取り囲み、エモートで踊り出したときは「荒れすぎだろ!」とツッコミを入れながらも笑ってしまったのですが、ほかの試合でもそうした行為が行われていることが多かったため、長く遊べば遊ぶほど感覚が麻痺しがちに。もし本作で死体撃ちや煽りダンスなどを受けてしまっても気にせず怒らず、つねに平常心で遊びましょう。戦いを制するのは冷静な判断とテクニックです。もちろんこうした行為については気分を害する人もいるため、そうした煽り行為をするのは禁止です。やられてもやり返さない、私との約束です。


課金要素として、ゲーム内通貨を購入することで新たなローグやスキン、武器デザインやエモートなどをアンロックできます。ランクアップやデイリーミッションをこなすことで手に入るゲーム内ポイントでも獲得できますが、すべてを手に入れようとすると途方も無いプレイ時間が必要になります。複数の要素をまとめてアンロックできるパックもいくつか種類があるので、気に入ったものを購入できます。射撃訓練場で気になる性能のローグを見つけたら、ゲットしてみるのもアリでしょう。

アンロックで手に入るローグたちはスナイパーや武器の一時的強化による炎ダメージ付加、落ちているアイテムをマグネグローブで引き寄せるなどといったように、初期ローグたちよりも役職や能力の癖は強いですが、使いこなすことでよりチーム内での戦略の幅を生みだすことができます。


プレイしていくうちに、ローグそれぞれのバックストーリーについても興味を惹かれたため、追加ローグやマップを含め本作の世界を拡張してくれるようなアップデートに今後期待したい本作。世界各地を駆け巡り、4vs4熾烈な戦いをぜひ皆さんも味わってみてほしいです!

© 2019 - 2020 Hi-Rez Studios, Inc.

●タイトル:Rogue Company
●ジャンル:マルチプレイシューター
●発売元:Hi-Rez Studios
●開発元:First Watch Games
●プラットフォーム:PC(Epic Games Store)、PlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch
●配信日:配信中(2020年10月1日)
●価格:基本プレイ無料
●必須スペック
OS: Windows 7 64bit
プロセッサー: Intel Core i5-2320
メモリー: 4GB
グラフィック:NVIDIA GeForce GTX650
ストレージ: 20GB
●推奨スペック
OS: Windows 10
プロセッサー: Intel Core i7
メモリー: 16GB
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX960
ストレージ: 20GB
●公式サイトURL:https://www.roguecompany.com/
●ダウンロードサイトURL:https://www.epicgames.com/store/ja/product/rogue-company/home
【連載】Alienware Zone PCゲームレビュー<2020年版>

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