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『カンニバルクッキング』 料理の素材は人間の肉や脳みそ!? 命をかけたサバイバルお料理パーティーゲーム登場【オススメPCゲームレビュー】

Rocket Vultureは2020年5月20日、Steamにてお料理アクションゲーム『カンニバルクッキング』(原題『CANNIBAL CUISINE』)の配信を開始した。『オーバークック』に代表されるような、具材を集めてせっせと料理をしていくアクションゲームだ。本作はプレイヤーである人食い族を操作し、観光客を美味しく調理するという何ともホラーな設定を採用、人食い族が住む島の神様「フーチューブー」に美味しいごちそう(人間の肉料理!)を捧げていく。こうして文字で説明するとめちゃダークな印象だが、画面はご覧のとおり女性でもキャッキャと遊べるポップな仕上がりとなっている。


人食い族を操り、神様に料理を捧げて高得点を目指せ!

ゲームの舞台は、観光スポット(?)であるジャングルや寺院、ビーチや火山。ここを所狭しと走りながら、材料となる人肉やトッピングを集めて火で炙り、神様に捧げるための料理を作って運べばオーケー。ただ、縦横無尽に歩き回ることができるわけではなく、行く手を阻むいろんな落とし穴が待っている。たとえばジャングルステージの場合は、川を渡るには流れてくるタルに乗る必要があったり、寺院ステージだとトゲの山やトラップを避けたり、火山ステージでは崩れ落ちる溶岩があったり……と、ひと筋縄ではいかないギミックが盛りだくさん。


1ステージの制限時間は3分で、観光客がやって来たらこん棒やフライパン、マチェットなどで攻撃してバラバラにして(スプラッタ!)料理の具材にする。観光客はただやられるだけではなく、プレイヤーである人食い族が攻撃すると反撃してくることもあり、そうなると人食い族の体力ゲージが減る。プレイヤーのオーダー以外の料理や生焼けのごちそうをフーチューブーに収めてしまったときも、同じく体力ゲージが減ってしまう。体力ゲージがゼロになると人食い族はやられてしまい、数秒後にスタート地点でリスポーンする。3分という決して長くないプレイ時間が削られてしまって、ステージクリアはもちろん、高得点を狙っているときは厳しい局面となる。食材を食べれば体力回復するので、スコアと体力をにらめっこしながら、冷静に対処していこう。


調理に関しては至ってシンプル。画面上にフーチューブーからのオーダーが表示されたら、速やかに食材を集めよう。観光客から調達できる食材は、肉や腕、脳みそやアバラなどで、その他にもマップ上にある野菜やフルーツも使う。オーダーどおりに肉や野菜などの食材を組み合わせて、ステージ内に置かれている焚火にセットすれば、あとは焼き上がるのを待つだけ。上手に焼いて、ごちそうをフーチューブーに配膳すれば1オーダーがクリアとなって、得点となる。そして新たなオーダーが追加されてまたそれを作って……という流れだ。

フーチューブーからのオーダーには制限時間があり、モタモタしていると「もうその料理はいらない!」と言わんばかりに画面上部から消えてしまって、料理の提供に間に合わなくなることもしばしば。急いで運ぼうとして焦ってうっかり川や崖から転落、せっかく作った料理が台無し!ということも日常茶飯事だ。料理人ってホント大変!


プレイヤーはブードゥーパワーと呼ばれるスペシャル技を1つ設定できる。食材や料理を素早く届けることのできるダッシュや、観光客を踏みつけて食材集めを有利に持ってこれるスタン攻撃、口から火を吹いて調理時間を短縮する火の息、ヒーリングトーテムを置いて体力を回復、といったものが用意されている。ブードゥーパワーは連続で何回でも出せるので、もったいぶらずにどんどん使っていきたい。


協力も対戦も楽しすぎるマルチプレイ

おもなゲームモードは2つ。ストーリーモードと対戦プレイモードだ。ストーリーモードは24種類のステージが用意されており、最大4人まで協力プレイが可能。中にはウェーブ毎にひたすら観光客と戦うアリーナ戦や、強制横スクロールでトラップから逃げ回るステージもあり、バラエティ豊かな構成となっている。こうした料理以外のステージはミスやダウンをするとすぐさま失敗となりシビアなモードではあるが、ブードゥーパワーをうまく利用して戦略を練って挑んでいこう。


対戦プレイモードは2つのチームに分れて行う。相手チームとの読み合いが肝で、お互いの作戦がわかってくるとかなり熱くなる。筆者は基本的に調理をメインとしたプレイスタイルで、相手チームが必死に観光客を狩っている直後を狙ってハイエナのように食材を奪うのが得意。もちろん、盗人するのも命がけ。恨みを買って背後から殴られることもしばしば(というかよくある)。体力がなくなってしまい、食材を目の前にして倒れるという罰を受けることもあるので、うまく立ち回りたいのだが……!

このようにマルチプレイは対戦プレイモードもストーリーモードの協力プレイもじつに楽しい。マルチプレイはどんなゲームでも面白くなるものだが、本作の場合はそれがとくに健著だ。

じつは女子4人でマルチプレイをしてみたのだが、そのときの会話は以下のとおり。

「脳みそ持ってきまーす」
「バラ肉が出ないよ!」
「えっ!? 腕6本もいるの?」
「肉ほしいよ! 肉ぅ~!」
「いやだから肉ってどの部位のコト!?」

どうですか、このパワーワード。女子会かと思ったら物騒なワードしか飛び交ってない。食材調達や調理担当など、役割分担やブードゥーパワーを仲間とうまく使い分けることによって、独自の戦略を生み出せるのも面白い。


『カンニバルクッキング』はシンプルなゲームではあるが、やり込み要素としてクリア後のランクがある。★マークで3段階あり、フーチューブーに料理を提供する数が多いほど高得点になる。最高ランクの星3つを狙うのはそこそこ難しく、何度も挑戦したくなるような中毒性を感じた。人肉を料理するゲームに中毒性って何だか物騒すぎるが、そういうゲームなのだから許してほしい。だってビジュアルはこんなにポップなんだもの!(個人的には18禁級のスプラッタゲームも嫌いではないのだが)

スリルなアクションと料理のテクニックが試されるので、普通のお料理ゲームによりさらなる刺激&新たな刺激が欲しい人なら、存分に楽しめるはず。必須環境のグラフィックボードがGTX650なので、スペック的に古めのPCしか持ってない人もぜひチェックしてみてほしい。

©Rocket Vulture

●ゲーム名:カンニバルクッキング
●発売元:Rocket Vulture
●開発元:Rocket Vulture
●ジャンル:料理アクション
●発売日:2020年5月20日
●価格:1320円
●必須スペック:
OS: Windows 7 SP1+ 64 bit
プロセッサー: Dual Core 2.40 GHz
メモリー: 2GB RAM
グラフィック: GeForce GTX 650 / Radeon HD 6790
DirectX: Version 11
ストレージ: 1GB 利用可能
●推奨スペック:
OS: Windows 10 64 bit
プロセッサー: Dual Core 3.2 GHz
メモリー: 4 GB RAM
グラフィック: GeForce GTX 750 / Radeon HD 7790
DirectX: Version 11
ストレージ: 1 GB 利用可能
●公式サイトURL:https://www.cannibalcuisine.com/
●ダウンロードサイトURL:https://store.steampowered.com/app/1136020/Cannibal_Cuisine/
【連載】Alienware Zone PCゲームレビュー<2020年版>

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