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プロゲーマーになるまでの道のり【ストーム久保の「プロ格闘ゲーマーのゲンバから」第3回】

あけましておめでとうございます!

2018年は目標を達成しつつ活動の幅も増えて健やかに過ごせた反面、来年も同じように、もっと言うのならば、2018年以上に活動できるのか不安があります。不安をぬぐうために、ここはいま一度初心を思い出していこうと奮い立った次第です。

ズバリ! 今回の題材は「プロゲーマーになるまでの道のり」です!

私にとってこの記事は、過去の振り返りで気合いを入れ直すためのものになるのと同時に、読者の方々にとっては暇つぶしになることを目指して執筆しました。

「プロゲーマーになりたい? じゃあ久保さんのコラムを読んでごらん? 明るいだろう?」

私自身と読者に向けて、一石二鳥でとてもお得な記事になるように執筆していきますので、よろしくお願い致します。

今回の話の時系列はコラム第1回目の最後からの続きです。こちらも合わせて読んでもらえると助かります。

憧れへの1歩目

2017年7月。ようやく自分の人生の目標「プロゲーマーになる」を持つことができた私は、初めにどうしたらプロゲーマーになれるのか考えました。

そもそも「プロゲーマー」とは?

一概には言えませんが、企業や個人にスポンサードをしてもらっている、もしくはゲーミングチームに所属しているプレイヤーを「プロゲーマー」の形として認識しています。

「プロは同じゲームをプレイしているプレイヤーすべての手本になってこそプロだ!」

なんていう意見もありますが、ここではいったん省略させて頂きます。

そのプロゲーマーになるには早い話、2パターンあります。

1. スポンサード(支援)してくれる企業か個人を見つける
2. プレイヤーを募集しているゲーミングチームを探して所属する

(1)は早い話とは言いましたが、ポッと出の知名度も影響力もない私のような人間にはなかなか見つけられません。チャンスがあるとしたらよほどのコネクションがない限り、ほぼあり得ません。

逆に、(2)はどんな人にもチャンスがあります。アルバイトと一緒で、募集の告知がされたら応募して合格するだけですからね。

しかし私が活動を開始した2017年のころは、大手ゲーミングチームしか国内で格闘ゲーム部門を運営していないうえに、その大手はプレイヤーの募集をしていませんでした。

ここは募集を待って募集開始と同時に応募するのを待ったほうがいい場面かもしれませんが、当時の私は夢に向かって進みたいと焦っていたので、募集をしていなかった大手ゲーミングチームに連絡して、自分を売り込むことにしました。

突然のぶっ放しにも関わらず、チームの人に電話で対応してもらえるとのことで、時間を作ってもらって話を聞いてもらいましたが.……。

結果は惨敗、無残なものです。

大会の実績もない、知名度もない、強いかどうかもわからない、いま若手で登場しているプレイヤーたちよりも若くない。アルバイトの面接で、まったく埋められていない履歴書を渡したようなものです。それは門前払いの形で「ごめんなさい」ですよね。

この経験から自分に足らないもの、必要な事柄が見えてきました。

・知名度
・大会での実績
・コミュニケーション能力

とりあえずこの3つをクリアするための活動が、プロゲーマーになるための第一関門だと考え、行動を始めます。

石の上にも三年

まずは知名度を上げる方法ですが、炎上などの悪目立ちはその後がないので抜きにして、精力的に活動していれば上がっていく! と考えました。

時間だけはあったので、毎日配信をしていろんな人に知ってもらったり、国内で行われている大会やイベントでは配信されていることもあって、参加するだけでも露出が増えました。

参加して勝ち上がることでさらに映る人が絞られるので、より目立つチャンスが増えていきます。しばらくは配信+イベントに参加して日々を過ごしていました。

そのうち、SNSや他の人の配信でも少しずつ名前が上がるようになってきたときは嬉しかったですね(笑)。

▲大会で過激なアピールもするようになっていった

毎日配信することで人前で話すことに抵抗もなくなっていき、大会やイベントに参加するようになってからは、いろんな人と出会って知り合いが増えたおかげで、コミュニケーション能力も徐々に育っていった気がします。

とくにチーム戦などひとりでは参加できないイベントは、知り合いも少なかったので苦手でしたが、同年代で組んだり、同じジャンルの投げキャラ使いで組んだりと、交流の幅が増えたおかげで楽しく参加できました。

そしてプロゲーマーになるためにもっとも必要なこと、「実績作り」。これがとてもとても苦労しました。2017年当時は国内で開催される大会が少なかったので実績を作るチャンスも少ないのです。

さらに国内のプレイヤーのレベルが高いこともあって、毎回勝ち残ってアピールするチャンスを得る実力が、情けないことにこの時の私にはありませんでした。

▲アピールチャンスとあれば勝ったあとに小踊りも(マナー違反です)

これは知名度と同じく地道にコツコツと時間をかけて実力を付けてクリアしていくしかないのでしょう。石の上にも三年です。

「そんな待てねぇ!!!』

格闘ゲーマーはフレーム単位で世界と戦っている人間。三年なんて待てない。日本国内で大会が少ないのならば海外に行けばいいじゃないか。そう思った時期はちょうど「CAPCOM Pro Tour2017」が開催されている最中でした。

「世界大会」

この響き。世界で開催されている大会に出て勝てれば大会実績は作られて、知名度は上がり、プロゲーマーになれるチャンスに結びつくはず。

いま思い返してみるとなんて浅はかな考えだったのか。早急に結論付けて海外に行くために奮起し、新たな行動原理を見つけた私は、先に進むためにギリギリのラインを歩むことになります。


……と、今回はここまでにさせていただきます。執筆しているうちに昔を思い出してモチベーションが沸いてきました。いいものですね、振り返りと言うのは!

そしてコラムを執筆して初めての続きモノになります。連載コラムですからね、連載の強みを活かして分割してもらいました。

次回、ストーム久保の「プロ格闘ゲーマーのゲンバから」第4回「恵まれた久保」、こうご期待!

皆様、2019年もよろしくお願いいたします!

■関連リンク
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【コラム】ストーム久保の「プロ格闘ゲーマーのゲンバから」

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