Gamers Zone

move to login

GAME PCゲームで勝ち抜くための情報満載!

『デコピンズ』デコピンvsドーナツの仁義なき戦いがはじまる!【Steamジャケ買い1本勝負 第133回】

知らないゲームをジャケ買いしたい! こんにちは! ゲームブロガーのラー油です!

今回はシンプルなタイトルとバカゲー的なノリに惹かれて買ったこちらを紹介。


Studio MよりSteamにて1010円で配信中の『デコピンズ』です。

カフェから脱走を図るドーナツをデコピンで粉砕するデコピン型タワーディフェンスゲーム。

なんと海外の方が制作したゲームで、最初の発売から少し経って日本語対応したようです。ストアページに「日本伝統のデコピン」と書いてあるのですが、どこでデコピンに出会ったのか気になる……。


ゲームは単純。動き回るドーナツが画面下の防衛ラインを越える前に、マウスクリックでのデコピンで弾いて退治するというものです。

逃がすたびに防衛度が下がり、ステージ終了時に防衛度が80%を切っていたら失敗。リアルなドーナツがピョンピョン飛んでカフェの中を飛び回るという、鬼才・浦沢義雄の世界観を思わせるシュールな光景が繰り広げられるゲームです。

※浦沢義雄:特撮やアニメなどで活躍する不条理ギャグを得意とする大御所脚本家。チャーハンなどの無機物が喋ったり冒険したりする話が有名。


「カフェからドーナツが逃げようとする」とだけ書くと子ども向けの絵本のような微笑ましい光景に思えますが、実際は白昼堂々、数十個のドーナツがカフェを荒らしながら大挙して逃げようとするので、どちらかというとB級ホラー映画。ドーナツたちから慎みがまったく感じられない。これはデコピンで粉砕されても文句言えないってわけですよ!


デコピンでダメージを与えてドーナツたちを破壊していく作りですが、遊ぶたびに経験値でレベルがアップしていき、“ファイア”や“サンダー”といった魔法を覚えていきます。

お金を稼ぐことで、装備アイテムである魔法石を買ってステータスを上げられる要素も。最初は弱い威力のデコピンをペチペチ繰り出すしかないのですが、レベルを上げれば高威力のデコピンや魔法が連続発射可能になります。


ステータスに「腕の長さ」が含まれていて、これが伸びるほどデコピンの射程距離が伸びていく。そりゃそうだけど色々おかしくない!? って突っ込みたくなるところ。

単純なゲームですが、デコピンや魔法で複数のドーナツをまとめて倒す爽快さや、小気味良い効果音、育成の面白さなどが上手いバランスで、黙々と遊び続けちゃう内容になっています。

ドーナツ以外の壁の絵や落ちている空き缶などいろいろデコピンできて、ちゃんとふっ飛んだり叩いた音がそれぞれ違ったりするのもこだわり。

全20ステージすべて同じカフェが舞台で同じアングルなのですが、夜のステージがあったり、騒動で店内に変化があるのも面白いところ。後半になるとドーナツ側も空中回転しながら体当たりするなど、抵抗がエスカレートしていきます。

日本語翻訳はフォント含めてまったく違和感なく、題材もデコピンなので、言われなければ普通に日本のクリエイターの作品だと思っていましたね。


ラー油的お値段評価:やや高めだけど確かな味わい!


タワーディフェンスゲームを公称しているものの、画面クリックと育成による面白さが軸なので、クリッカーゲームに近い作り。Steamは1000円以下のすごいゲームが多すぎるので、値段はやや割高に感じてしまうところではありますが……。バカゲーでありながらおしゃれな雰囲気や演出が上手く、しっかりと独自性のある作りです。

退治したドーナツが箱に収まっていくギャラリー要素も可愛くてお気に入り。ハチャメチャなのに暴力的な感じが無く、ほのぼのした空気感がとてもいいですね。全20ステージ構成でクリアまでは3時間かからないくらいですが、その後は高難易度モードやおまけモードなどが出現するので、割とボリューミーなドーナツ。ノリが好みながら買って損はしない。そんな1本でした!


©2022 Studio M

『デコピンズ』Steamページ
https://store.steampowered.com/app/2130440/_/?l=japanese
【連載】ラー油のSteamジャケ買い1本勝負

KEYWORD

WRITER RANKING プロゲーマーやゲーム業界人などの人気ライターランキング