こんにちは！ ゲームブロガーのラー油です！

今回はジブリ風のビジュアルに惹かれ、軽い気持ちで買ったらエンディングで泣くことになったこちらを紹介！


Akupara Games, Akatsuki Taiwan Inc.から1010円で配信中の『Behind the Frame ～とっておきの景色を～』です。

アドべンチャーゲームで、主人公はコンクールの入選を目指す若い女性の画家。黙々とキャンバスに向かう姿が見事なアニメーションで描かれており、オープニングから引き込まれる作りですね。

窓から見える正面の家には、猫と一緒におじいさんが住んでおり、時折あいさつなどしてみるのですが、返事は返ってこないつれない反応。


作業を進めるうちに、絵の具が消えてしまったり、見慣れない仕掛けが増えたり、ちょっとした騒動が巻き起こったりと、部屋の中でおかしな出来事が増え始めます。絵の具を探して絵を描き進め、仕掛けを解いていくうちに、隠されたある「物語」が浮かび上がってくる……という構成です。

こう書くとなんだかホラー作品のようですが、全然そんなことはない良い話なので、安心して心を揺さぶられてください！


アドベンチャーゲームとしては非常にオーソドックスな作り。マウスであちこち調べて情報を集め、未完成の絵に色を入れて完成させたり、ナンバーロックや、正しいボタンを押すパズルなどを解いていきます。

謎解きの難易度は非常に低く「あれ？ 解けないな？」と思った場合は確実に調べ忘れがあるだけなので、部屋をもうひと回りしましょう。自分も回りました……。


細部まで描きこまれた部屋の密度と雰囲気が抜群のゲームで、マウスを使った操作の感触も心地良い。キャンバスやノートをマウスでなぞってスケッチを完成させたり、クリックで朝食を食べたりするのもなんとも楽しい。

これは「音」の臨場感のうまさが大きいですね。ラジカセから流れるBGMに、雨の音、床を歩く音、朝食を作る時の食器がこすれる音、ドアを叩く音などなど。ちょっとした効果音がリアル。起動するとヘッドホンを推奨されるだけのことはあります。


翻訳の精度も文句無し。手書きの文字など丁寧に日本語化されています。

【ラー油的適正価格：1300円（Steam価格1010円）】
公式に「ショートムービーのような作品」とある通り、クリアまでは2時間掛からないボリューム。ですが、雰囲気たっぷりのアニメと描き込まれたビジュアル、多くを語らないシナリオでとにかくこちらを引き込む！

人が紡ぐ色と音の積み重ねで、郷愁にあふれた鮮やかな物語が浮かび上がり、とっておきのエンディングとスタッフロールへと着地する。ゲームとしては単純ですが、プレイヤーが自分の手で操作するからこその作りにもなってますね。終えた後に素直に良いゲームだったと言える1本でした。おすすめです！

（C）2021 Silver Lining Studio Akupara Games, Akatsuki Taiwan Inc.

『Behind the Frame ～とっておきの景色を～』Steamページ
https://store.steampowered.com/app/1634150/Behind_the_Frame/?l=japanese