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『Twilight Town: A Cyberpunk Day In Life』「そうそう、これこれ!」が詰まったサイバーパンクノベル【Steamジャケ買い1本勝負 第106回】

新年あけましておめでとうございます! ゲームブロガーのラー油です! 今年も面白いゲームとの出会いを求めて、これはというタイトルに頭から突撃していきます。

というわけで、今回はビジュアルと題材で即買いだったこちらを紹介。


Sigyaad Teamから310円で配信中の『Twilight Town: A Cyberpunk Day In Life』です。

内容は2Dで表現された一本道のビジュアルノベル。タイトル通り、近未来を舞台にしたサイバーパンク作品となっています。


主人公のIkuroは孤独なギャンブル中毒の青年で、心の隙間を埋めるために、自宅で自分の相手をしてくれるAIの妻、Seiを育成中。

Seiをアップデートするメモリを工面するために、違法な手段でパーツをかき集める日々を送っている。そんな生活がとある人物との出会いや事件を経て少しずつ変わっていく……というストーリーです。

あらすじだけだと暗いのですが、ちゃんと希望もあるお話。


キャラ造形に関しては少し『VA-11 Hall-A』の影響も感じますが、かわいいけどトークがめっちゃ下品な謎の少女や、ムチムチの管理人さん、細いながらも繋がりを感じさせる友人と、登場キャラはみんな魅力的。


特にIkuroを気遣いながら顔文字でテンション高く話しかけてくるAIのSeiがかわいい! さすが、鬱屈した生活を送るダメ青年が、自分のためだけに生み出した都合の良いAIだな! という納得感がありますね。

まあ、一番都合が良いというか、あざとさがカンストしてるのはマシンガントークで下ネタ言うけどかわいくて割とピュアな謎の少女という気はしますが。


猥雑な近未来の背景グラフィックも見どころ。静止画だと地味に見えるのですが、光の点滅や背景の動きで奥行きを感じさせてくれます。

サイバーパンク作品にわかりやすく求められる要素を網羅してる作りで、政府による厳しい監視社会、未来的なモニターと胡散臭い看板が並ぶ荒れた街並み、そんな時代でそれぞれ懸命に生きる登場人物たちと……。目新しさは無いものの、「そうそう、これこれ!」という気持ちにさせてくれますね。海外制作ですが、絵柄も日本人に馴染みやすいタッチです。翻訳に関しても高レベルで、主人公の独白などがいい味出してます。

そんな本作の問題点は1時間ほどのボリュームで話が盛り上がってきたところで終わってしまう点。とある事件を乗り越えて主人公の気持ちに一区切りがついているので、短編としてまとまってはいるのですが、遊んでいるこっちの気持ちには一区切りついてない! このキャラたちのこの後の話が気になるぞ! というわけで、続編希望です!

【ラー油的適正価格:310円(Steam価格310円)】
冷たく希望のない未来にも、少しは残っていた温かさの物語。色々と物足りなさはありますが、価格を考えれば手軽に楽しむSFビジュアルノベルとしてまずまずの1本でした。気になったら今すぐ行こうTwilight Townへ!

(C)2022 Sigyaad Team

『Twilight Town: A Cyberpunk Day In Life』Steamページ
https://store.steampowered.com/app/1572990/Twilight_Town_A_Cyberpunk_Day_In_Life/
【連載】ラー油のSteamジャケ買い1本勝負

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