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『The Good Life』Steam版レビュー:謎多き田舎町の秘密を解き明かせ! プレイヤーの心を動かす「借金返済生活シミュレーター」
『Deadly Premonition 2』や『The MISSING - J.J.マクフィールドと追憶島 -』を手掛けたSWERY氏率いるスタジオ「White Owls」。セリフや演出、シチュエーションや作品へのリスペクト、さまざまな観点からプレイした人の心を動かす作風を体験して以降、私は彼らの作品を愛してやみません。
『The Good Life』の制作が発表されてから約4年経ったいま、いよいよはじまる借金返済生活の体験を待ち望んでいました。
特徴的なジャンルを冠した本作のレビューをお届けしていきます。
『The Good Life』のポイント
多額の借金を返済するために、
『The Good Life』は「借金返済生活シミュレーター」というジャンルが特徴的な作品となっています。プレイヤーは実際に田舎町で生活するかのように、さまざまなアクティビティを通じてのんびりとした時間を味わうことができます。
本作の主人公は、とある事情により多額の借金を抱えてしまったフォトグラファー「ナオミ・ヘイワード」。クライアントである「モーニングベル通信」から借金返済のチャンスをもらったナオミは、イギリスの田舎町「レイニーウッズ」に隠された秘密を暴くことになります。
借金返済のためならば! と奮起するも、一癖も二癖もある住人たちに思わず圧倒されてしまうナオミ。彼らとともに生活をしながらさまざまな出来事に巻き込まれていきます。
田舎町を中心に多くの場所へと訪れながら、この町に秘められた謎が徐々に明かされていく時、ナオミが目にする秘密の答えとは……。
プレイヤーは返済生活を過ごしていくなか、数多くの驚きを経験することでしょう。
住民たちが動物に!?
レイニーウッズで巻き起こっている出来事のひとつに、新月・満月の夜になると住民たちがなぜか犬や猫に変身してしまう、という事象があります。この時間は住民と会話することも、お店を利用することもできなくなりますが、そのかわり可愛がることができます。
住民たちの特徴をそのまま反映した動物の姿なので、プレイを進めるうちになんとなく「この犬・猫はあの人なんだろうなあ……」という予測がだんだんとついてくるのも面白いポイント。
また、メインクエストを進めていくうちに、ナオミ自身も犬や猫に変身可能となります。嗅覚の鋭さ、身体の身軽さなど、それぞれの動物にちなんだ特殊能力を扱うことができるので、借金返済生活に活用していきましょう。
クセが強い住民たちと送る不思議な生活から、徐々に浮かび上がってくる新たな謎と答え。フォトグラファーとして、なにより苦しい借金生活を抜け出すために、ナオミはどんな依頼であっても請け負いながら奔走していきます。
どのルートであっても、プレイヤーの予想を大きく上回るであろう展開が待ち受けています。プレイヤーを待ち受ける結末、そして「レイニーウッズの秘密」とはいったいどんなものなのか。ぜひご自身でプレイして確かめてほしいです。
撮影した写真は、ゲーム内に登場する写真SNSサービス「FLAMINGO」にアップすることで、さまざまなユーザーから「エモいね!」を獲得できます。「FLAMINGO」の大きな特徴は、「エモいね!」の数に応じて収入が得られる点。
また、より効率よく「エモいね!」が獲得できるホットワードが設定されています。ホットワードはゲーム内における月曜日・木曜日で更新。流行を気にかけるのもジャーナリストの仕事です。もしお金に余裕がなくなってしまったときは、ホットワードにちなんだ写真を積極的に撮影していきましょう。
一例としては、カフェやレストランなどで同じメニューを頼み続けることにより、ナオミ自身が調理できるようになります。そのまま食べるだけではなく、料理をテーブルに置いて写真を撮影し「FLAMINGO」にアップロードするもよし、何度も調理に挑戦して料理の腕前(成功確率)を上げていくもよし。プレイヤーが思い描く生活の形を、ゲームの中でも味わうことができます。
また、鉱石を掘り続けることで、自宅の改築や装備品に必要な素材が手に入るほか、貴重なダイヤモンドが掘れることもあります。つるはしを手に入れたら、ぜひ採掘場へ足を踏み入れましょう。
各地には「祠」という不思議な建造物があり、そこから受注できる「祠クエスト」も存在しています。こちらは、徒歩で〇〇ヤード歩く、写真を〇〇枚以上撮影する、祠を〇〇以上開放するなど、普段の行動がそのまま目標となるクエストです。金策手段で非常に有効なうえ、一定時間が経つと同じ祠から再度クエストを受けられるようになります。定期的にチェックしてみましょう。
ただし、しっかりベッドやテントで睡眠を取らないと、いつしか眠気に負けてしまいます。ストレスを感じた状態で無理な移動や作業をし続けると、風邪を引いたり頭痛が始まったりなど、身体の不調を引き起こすこともあります。
現実生活と同じく、休養は大切。ジャーナリストである以上、身体も資本の一部ですので、無理をせず休むこともゲームを進めるために必要です。
こうしたアクティビティは結果的にサブクエストの進行や金策につながることも多く、クエストの合間にプレイすることでより円滑なゲームプレイが可能となっています。
あなたは犬派? 猫派?
読者の皆さんのなかには、犬好きな人、猫好きな人、もしくはどちらも好きな人もいるかと思います。本作の面白いポイントのひとつとして、この犬派・猫派というプレイヤーのスタンスが「DCゲージ」(Dog or Catゲージ)として反映されていくのです。
住民たちのなかには、犬派・猫派という好みがわかるようになっている人がいます。ナオミが動物状態の場合はその住民たちとじゃれつく。住民たちが動物状態の場合はかわいがる。そのほかサブクエストの報酬などで、対応した方向へDCゲージのバランスが動きます。
DCゲージの効果としては主に、お店での取引価格の割引・割増という形で現れますが、ときにはクエスト進行にも影響を及ぼすことも……?
より安くアイテムを購入したい、高く売りたい、クエストを進めたい……しかし、DCゲージのバランスが寄っていない……という場合でもご安心ください。各地に点在する祠へお金を寄付することで、一定量バランスを動かすことができます。借金返済生活の傍らでは少々高額な寄付金ですが、もし必要な場合は検討してみましょう。
ボリュームたっぷりなサブクエストで
メインクエスト以外にも、確認できるだけで60種類以上のサブクエストが用意されています。内容は家の改築や素材集め、お題にあわせた写真撮影やお酒の飲み比べ対決などバラエティが豊富。
謎多き住民ばかりの町ですが、これらサブクエストでしか知ることのできない情報を持っていることも。それらを得ていくことにより、住民たちは普段何をしながら生活しているのか、携わっている仕事の詳細や住民同士の関係性などが、少しずつ明らかになっていきます。
そうしてサブクエストをこなしていくうちに、住民たちが持つ心が見えてくるはず。その結果、「彼らはこの世界で生きているんだな」と感じさせてくれるうまさが本作にはありました。
不便なところを含めて楽しむ作品だが、
いろいろ不便なところはあるものの、「田舎町での生活を楽しむ」というコンセプトが本作では強く表れています。しかし、どうしても面倒な部分が勝ってしまう点があります。
それはクエスト進行が、ゲームシステムの構造的問題からつまずいてしまう点です。本作ではどうやら複数のクエストフラグを立てられないのか、クエストを指定した状態でないと目標が完了できなくなることがあります。指定状態でないと住民が現れなかったり、お店を利用できなかったり、必要な写真を撮った判定にならないなど、多くの箇所でつまずく場面が出てきてしまうのです。
指定された写真をアップロードするような一部クエストでは、別のメイン・サブクエストを選んだ状態でも完了することはあります。しかし、撮影自体が目標であったり、住民たちとの会話が目的の場合は、クエストを指定した状態でないと進行しないことがあるのです。
加えて、バグによって進行不可能になってしまうこともまれにありました。結果、システム上の問題なのか、バグで引き起こされたものなのか判断しづらい点にどうしてもストレスを感じてしまいました。
こうした問題はゲームシステムの構造上、最序盤から常に付きまとってしまいます。もし進行に行き詰まったら、クエストを選び直すか、直前のデータをロードしてみると解決できるかもしれません。
すべてを終えたあとで
SWERY氏の作品は、ゲーム内容としてもセリフ回しやシナリオとしても、一見クセがありすぎてとっつきにくく感じることもあるかもしれません。しかし、不思議とプレイしていくうちに「登場人物がしっかり生きているんだな」と感じられるようになっていきます。プレイヤーの心に刺さるセリフや演出、場面が出てくることでしょう。
その作風は本作でもしっかり発揮されており、作品の随所にSWERY氏がプレイヤーに届けたいメッセージが込められていました。
筆者としては、このレイニーウッズで自由気ままに過ごしながら、のんびりプレイしてみてほしい。
先の展開が気になって、急いでメインクエストを進めたくなる気持ちも非常にわかります。しかし、この借金返済生活をのんびり楽しむこと自体にこそ、本作の醍醐味が存在しています。この記事で興味を持った人は、ぜひクエストに縛られることなく、自由にレイニーウッズでの生活を楽しんでください。
(C)2021 White Owls Inc. Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.
●タイトル:The Good Life
●ジャンル:借金返済生活シミュレーター
●発売元:PLAYISM
●開発元:White Owls
●プラットフォーム:PC(Steam, Microsoft Store), PlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switch
●発売日:2021年10月15日
●価格:
Steam版 2980円[税込]
その他 3980円[税込]
●必須スペック
OS: Windows 10 64bit
プロセッサー: Intel Core i5-3470 CPU または Ryzen 3 1200 以上
メモリー: 8GB
グラフィック:NVIDIA GeForce GTX 960 または AMD Radeon RX 560 以上
ストレージ: 5GB
●推奨スペック
OS: Windows 10 64bit
プロセッサー:Intel Core i7-6700K または AMD Ryzen 5 2600X CPU以上
メモリー: 16GB
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 1070 以上
ストレージ: 5GB
●公式サイトURL:https://playism.com/game/the-good-life/
●ダウンロードサイトURL:
Steam: https://store.steampowered.com/app/1452500/The_Good_Life/
Microsoft Store: https://www.xbox.com/ja-jp/games/store/The-Good-Life/9MSP68027100
『The Good Life』の制作が発表されてから約4年経ったいま、いよいよはじまる借金返済生活の体験を待ち望んでいました。
特徴的なジャンルを冠した本作のレビューをお届けしていきます。
『The Good Life』のポイント
- プレイヤーの予想を大きく裏切るシナリオ展開
- 住民たちとの生活が楽しくなってくる数多くのアクティビティ
- そこにある不便を楽しむゲームコンセプトだが、看過できない点も
多額の借金を返済するために、
田舎町に隠された秘密を暴け
『The Good Life』は「借金返済生活シミュレーター」というジャンルが特徴的な作品となっています。プレイヤーは実際に田舎町で生活するかのように、さまざまなアクティビティを通じてのんびりとした時間を味わうことができます。本作の主人公は、とある事情により多額の借金を抱えてしまったフォトグラファー「ナオミ・ヘイワード」。クライアントである「モーニングベル通信」から借金返済のチャンスをもらったナオミは、イギリスの田舎町「レイニーウッズ」に隠された秘密を暴くことになります。
借金返済のためならば! と奮起するも、一癖も二癖もある住人たちに思わず圧倒されてしまうナオミ。彼らとともに生活をしながらさまざまな出来事に巻き込まれていきます。
田舎町を中心に多くの場所へと訪れながら、この町に秘められた謎が徐々に明かされていく時、ナオミが目にする秘密の答えとは……。
プレイヤーは返済生活を過ごしていくなか、数多くの驚きを経験することでしょう。
住民たちが動物に!?
月夜に訪れる不思議な時間
レイニーウッズで巻き起こっている出来事のひとつに、新月・満月の夜になると住民たちがなぜか犬や猫に変身してしまう、という事象があります。この時間は住民と会話することも、お店を利用することもできなくなりますが、そのかわり可愛がることができます。 住民たちの特徴をそのまま反映した動物の姿なので、プレイを進めるうちになんとなく「この犬・猫はあの人なんだろうなあ……」という予測がだんだんとついてくるのも面白いポイント。
また、メインクエストを進めていくうちに、ナオミ自身も犬や猫に変身可能となります。嗅覚の鋭さ、身体の身軽さなど、それぞれの動物にちなんだ特殊能力を扱うことができるので、借金返済生活に活用していきましょう。
3つのルートをクリアして、街の秘密に迫る
本作にはメインシナリオとしておおまかに3つのルートが存在しており、それぞれが町の秘密に関わってきます。プロローグを終えたあとに開始できる3つのルートは、どの順番に進めても良いですし、一度中断して別のルートやサブクエストを進めていくことも可能です。クセが強い住民たちと送る不思議な生活から、徐々に浮かび上がってくる新たな謎と答え。フォトグラファーとして、なにより苦しい借金生活を抜け出すために、ナオミはどんな依頼であっても請け負いながら奔走していきます。
どのルートであっても、プレイヤーの予想を大きく上回るであろう展開が待ち受けています。プレイヤーを待ち受ける結末、そして「レイニーウッズの秘密」とはいったいどんなものなのか。ぜひご自身でプレイして確かめてほしいです。
写真をアップして「エモいね!」を稼ごう
ナオミはフォトグラファーという職業上、つねにカメラを所持しており、人間状態であれば写真撮影ができます。高額ではあるものの、町にあるカメラ屋で新たなレンズや本体を購入することもできます。撮影した写真は、ゲーム内に登場する写真SNSサービス「FLAMINGO」にアップすることで、さまざまなユーザーから「エモいね!」を獲得できます。「FLAMINGO」の大きな特徴は、「エモいね!」の数に応じて収入が得られる点。
また、より効率よく「エモいね!」が獲得できるホットワードが設定されています。ホットワードはゲーム内における月曜日・木曜日で更新。流行を気にかけるのもジャーナリストの仕事です。もしお金に余裕がなくなってしまったときは、ホットワードにちなんだ写真を積極的に撮影していきましょう。
豊富なアクティビティでスローライフを楽しめる
写真を撮影する以外にも、採掘場で貴重な鉱石を掘ったり、古い写真を頼りに宝を探しに行ったり、自宅の庭でガーデニングや料理をしたり……など、豊富なアクティビティを楽しむことができます。スローライフというテーマにぴったりな、のんびり進められるものが多く用意されているのです。一例としては、カフェやレストランなどで同じメニューを頼み続けることにより、ナオミ自身が調理できるようになります。そのまま食べるだけではなく、料理をテーブルに置いて写真を撮影し「FLAMINGO」にアップロードするもよし、何度も調理に挑戦して料理の腕前(成功確率)を上げていくもよし。プレイヤーが思い描く生活の形を、ゲームの中でも味わうことができます。
また、鉱石を掘り続けることで、自宅の改築や装備品に必要な素材が手に入るほか、貴重なダイヤモンドが掘れることもあります。つるはしを手に入れたら、ぜひ採掘場へ足を踏み入れましょう。
各地には「祠」という不思議な建造物があり、そこから受注できる「祠クエスト」も存在しています。こちらは、徒歩で〇〇ヤード歩く、写真を〇〇枚以上撮影する、祠を〇〇以上開放するなど、普段の行動がそのまま目標となるクエストです。金策手段で非常に有効なうえ、一定時間が経つと同じ祠から再度クエストを受けられるようになります。定期的にチェックしてみましょう。
ただし、しっかりベッドやテントで睡眠を取らないと、いつしか眠気に負けてしまいます。ストレスを感じた状態で無理な移動や作業をし続けると、風邪を引いたり頭痛が始まったりなど、身体の不調を引き起こすこともあります。
現実生活と同じく、休養は大切。ジャーナリストである以上、身体も資本の一部ですので、無理をせず休むこともゲームを進めるために必要です。
こうしたアクティビティは結果的にサブクエストの進行や金策につながることも多く、クエストの合間にプレイすることでより円滑なゲームプレイが可能となっています。
あなたは犬派? 猫派?
さまざまな影響を及ぼす選択
読者の皆さんのなかには、犬好きな人、猫好きな人、もしくはどちらも好きな人もいるかと思います。本作の面白いポイントのひとつとして、この犬派・猫派というプレイヤーのスタンスが「DCゲージ」(Dog or Catゲージ)として反映されていくのです。住民たちのなかには、犬派・猫派という好みがわかるようになっている人がいます。ナオミが動物状態の場合はその住民たちとじゃれつく。住民たちが動物状態の場合はかわいがる。そのほかサブクエストの報酬などで、対応した方向へDCゲージのバランスが動きます。
DCゲージの効果としては主に、お店での取引価格の割引・割増という形で現れますが、ときにはクエスト進行にも影響を及ぼすことも……?
より安くアイテムを購入したい、高く売りたい、クエストを進めたい……しかし、DCゲージのバランスが寄っていない……という場合でもご安心ください。各地に点在する祠へお金を寄付することで、一定量バランスを動かすことができます。借金返済生活の傍らでは少々高額な寄付金ですが、もし必要な場合は検討してみましょう。
ボリュームたっぷりなサブクエストで
住民たちの心が垣間見える
メインクエスト以外にも、確認できるだけで60種類以上のサブクエストが用意されています。内容は家の改築や素材集め、お題にあわせた写真撮影やお酒の飲み比べ対決などバラエティが豊富。謎多き住民ばかりの町ですが、これらサブクエストでしか知ることのできない情報を持っていることも。それらを得ていくことにより、住民たちは普段何をしながら生活しているのか、携わっている仕事の詳細や住民同士の関係性などが、少しずつ明らかになっていきます。
そうしてサブクエストをこなしていくうちに、住民たちが持つ心が見えてくるはず。その結果、「彼らはこの世界で生きているんだな」と感じさせてくれるうまさが本作にはありました。
不便なところを含めて楽しむ作品だが、
どうしても気になるポイントも
いろいろ不便なところはあるものの、「田舎町での生活を楽しむ」というコンセプトが本作では強く表れています。しかし、どうしても面倒な部分が勝ってしまう点があります。それはクエスト進行が、ゲームシステムの構造的問題からつまずいてしまう点です。本作ではどうやら複数のクエストフラグを立てられないのか、クエストを指定した状態でないと目標が完了できなくなることがあります。指定状態でないと住民が現れなかったり、お店を利用できなかったり、必要な写真を撮った判定にならないなど、多くの箇所でつまずく場面が出てきてしまうのです。
指定された写真をアップロードするような一部クエストでは、別のメイン・サブクエストを選んだ状態でも完了することはあります。しかし、撮影自体が目標であったり、住民たちとの会話が目的の場合は、クエストを指定した状態でないと進行しないことがあるのです。
加えて、バグによって進行不可能になってしまうこともまれにありました。結果、システム上の問題なのか、バグで引き起こされたものなのか判断しづらい点にどうしてもストレスを感じてしまいました。
こうした問題はゲームシステムの構造上、最序盤から常に付きまとってしまいます。もし進行に行き詰まったら、クエストを選び直すか、直前のデータをロードしてみると解決できるかもしれません。
すべてを終えたあとで
プレイヤーの心に残るもの
SWERY氏の作品は、ゲーム内容としてもセリフ回しやシナリオとしても、一見クセがありすぎてとっつきにくく感じることもあるかもしれません。しかし、不思議とプレイしていくうちに「登場人物がしっかり生きているんだな」と感じられるようになっていきます。プレイヤーの心に刺さるセリフや演出、場面が出てくることでしょう。その作風は本作でもしっかり発揮されており、作品の随所にSWERY氏がプレイヤーに届けたいメッセージが込められていました。
筆者としては、このレイニーウッズで自由気ままに過ごしながら、のんびりプレイしてみてほしい。
先の展開が気になって、急いでメインクエストを進めたくなる気持ちも非常にわかります。しかし、この借金返済生活をのんびり楽しむこと自体にこそ、本作の醍醐味が存在しています。この記事で興味を持った人は、ぜひクエストに縛られることなく、自由にレイニーウッズでの生活を楽しんでください。
(C)2021 White Owls Inc. Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.
●タイトル:The Good Life
●ジャンル:借金返済生活シミュレーター
●発売元:PLAYISM
●開発元:White Owls
●プラットフォーム:PC(Steam, Microsoft Store), PlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switch
●発売日:2021年10月15日
●価格:
Steam版 2980円[税込]
その他 3980円[税込]
●必須スペック
OS: Windows 10 64bit
プロセッサー: Intel Core i5-3470 CPU または Ryzen 3 1200 以上
メモリー: 8GB
グラフィック:NVIDIA GeForce GTX 960 または AMD Radeon RX 560 以上
ストレージ: 5GB
●推奨スペック
OS: Windows 10 64bit
プロセッサー:Intel Core i7-6700K または AMD Ryzen 5 2600X CPU以上
メモリー: 16GB
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 1070 以上
ストレージ: 5GB
●公式サイトURL:https://playism.com/game/the-good-life/
●ダウンロードサイトURL:
Steam: https://store.steampowered.com/app/1452500/The_Good_Life/
Microsoft Store: https://www.xbox.com/ja-jp/games/store/The-Good-Life/9MSP68027100
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