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『Maneater』Steam版レビュー:夏が来る! サメになろう! ニンゲンどもを「食べる」快感がはじけるサメオープンワールドARPG
2021年5月25日、Steam版『Maneater』(マンイーター)が発売された。人食いザメとなり大海を征服するサメオープンワールドARPGで、ジャンルは「ShaRkPG」。美しい海を悠々と泳ぎ、海の生き物と浮かれた観光客を食い尽くす。サメになることでしか得られない爽快感を味わえるだろう。
2020年5月に初めて発売された当時(コンシューマー版)は日本語訳のクオリティが良くなかったが、同年の冬には改善されている。今回のSteam版でもそれは同じだ。ナレーターのジョークまで十分理解できる字幕になっている。
▲死んだ母ザメの腹から引きずり出された主人公と、漁師スケイリー・ピート
本作の主人公(?)は復讐に燃える人食いザメだ。まだ赤ちゃんザメだった主人公が、漁師に母ザメを殺されるシーンからゲームは始まる。
憎き漁師の名前はスケイリー・ピート。彼は母ザメを殺した後、いつかまた遭遇したら分かるように、主人公の顔に傷をつけ放流した。ここから1匹の赤ちゃんザメが海の王者にまで成長し、復讐を目指す物語が始まっていく。
ピートの息子まで巻き込んだ命がけの戦いはシリアスだ。ただ、ドキュメンタリー番組風の演出とブラックユーモアあふれるナレーションのおかげで、暗すぎない作品に仕上がっている。
▲復讐を夢見て、赤ちゃんザメは獲物を食べまくる
▲栄養を摂取すると、赤ちゃんから子供に成長
▲さらに成長すると、子供から大人へ
さて、小さな小さな赤ちゃんザメが、ピートに復讐するために必要なことは何だろうか。それは食べて、成長して、また食べることだ。海の生き物と人間を食べて「栄養」を摂取しよう。
栄養がたまるとサメのレベルが上がり、赤ちゃんザメは子ども→大人→長老→伝説の順に成長する。どんどん体が巨大化して、見た目の貫禄が増すのが見どころだ。成長に伴い、基礎的なパワーも強くなっていく。
サメが獲物を仕留めるための主な攻撃手段は、もちろん噛みつき。コントローラーでは右トリガー連打で獲物を噛み砕くのだが、これが気持ちいい! トリガーを引くたびにサメがガツガツと大口を開け、ひと噛みすれば血が海に滲みだし、しだいに獲物の体のパーツが欠けていく。この臨場感にあふれた「食べる」アクションによって、食い尽くす快感を味わえる。
ジャンプすれば陸や船上にいる人間を食べるのも簡単。襲ってみると彼らは叫び声をあげ、しっかりパニックに陥ってくれる。気分はまさにサメ映画のサメ主人公だ。
▲しっぽで殴るテールウィップ
▲サメは船をぶっ壊すこともできる
「テールウィップ」「突進」を使うと、よりアレンジの効いた捕食アクションに。テールウィップはしっぽで獲物を殴る強烈な一撃である。テールウィップで獲物を弱らせてから噛みつくと食べやすい。体ごと突っ込む突進は船への攻撃にぴったりだ。『Maneater』のサメは船でさえ粉々にできる。
また、自分の大きさ以下の獲物の場合は、噛みつきながら振り回すという攻撃が可能。荒々しくいかにもサメらしい食べ方で、テンションが上がること間違いなしだ。
獲物を食べると体力を回復できるので、戦闘中は周りに回復用の獲物がいるかどうか気にしておこう。ちなみに、チュートリアルでは母である大人のサメを操作することになる。最初は赤ちゃんザメとしてスタートするプレイヤーでも、すぐに海の王者らしい万能感を楽しめるだろう。
▲骨の鎧を身にまとうボーン・セット
自然本来の姿からかけ離れた、空想の怪物のような戦い方ができるのも本作の特徴だ。それを可能にするのが「進化」という特殊装備。電気攻撃で獲物を感電させるバイオエレクトリック・セット、骨の鎧をまとい甚大なダメージを与えるボーン・セットなどがある。効果だけではなく、ファンタジックなビジュアルもかっこいい。
それぞれのセットはあご・あたま・からだ・ひれ・しっぽに分かれている。数種類のセットを混ぜて装備して、独自の戦い方を生み出すことが可能だ。逆に、同じセットをそろえて装備するとダメージ増加といったメリットがある。
▲全身から激しく電気を放つ必殺技、ライトニングバースト
▲エリアボスの頂点捕食者には多彩なキャラクターがいる
さらに、からだ用の進化は必殺技のような特殊能力を持つ。たとえばバイオエレクトリック・ボディの特殊能力はライトニングバースト。全身から放電して相手を感電させる技だ。獲物を食べると特殊能力ゲージがたまり、マックスになると発動できる。ここぞ! というタイミングで使いたい。
進化はアップグレードによって強化することが可能だ。タンパク質・ミネラル・脂肪など、栄養素の種類によってアップグレードできる進化は変わってくる。進化を強化してしっかりレベルアップしたら、頂点捕食者というエリアボスに挑んでみよう。ワニやシャチ、クジラまでそろった迫力満点の強敵だ。
▲バウンティハンターにモリで狙われているサメ
▲バウンティハンターのボス、ハンターリーダーは強者ぞろいだ
サメの前に立ちはだかる強敵は頂点捕食者だけではない。手ごわい人間たちも存在する。それがサメを狩るバウンティハンターのボス、ハンターリーダーだ。元軍人やマフィアなどの強者で構成されている。
人間を食べると脅威ゲージが上昇し、バウンティハンターが登場。彼らはモリを使って攻撃してくるので、避けながら戦おう。バウンティハンターの船を壊して悪名ポイントをためれば、ついにハンターリーダーが現れる。彼らを倒すと進化が手に入るので、どんどん人間の生活を脅かして強い装備をゲットしてみてほしい。
本作の主人公のレベルは30でカンストするが、ゲーム終盤では強敵のレベルが40以上にまで達する。急に難易度が上がるので戸惑うかもしれない。進化をそろえて上限まで強化したり、地の利を活かして戦うことで活路が見出せるはずだ。
戦いに疲れたら、広大な海を探索してみよう。工業地帯や遠洋など、さまざまな景観を持つ海中世界が広がっている。水面から差し込む光や漂う海草が美しく、ただ泳いでいるだけでも楽しい。特に目的もなく泳いでいるとサメの姿に目が行き、やっぱりサメの造形は素敵だなと見とれてしまったりもした。
本作のマップはいくつかのエリアに分かれている。エリアごとに生息する生き物が変わっていくので、探索するたびに違う生き物に出会えるだろう。各エリアにある洞窟では、進化の変更とアップグレード・ファストトラベル・セーブができる。
▲探索要素であるランドマークの一つ。何かの建造物のようだが……?
各エリアにはあらゆる探索要素があり、そのひとつがランドマークだ。
ランドマークは主にユニークな沈没品のことを指す。市がアイドルグループに予算を使ったせいで撤去できなかった海軍機雷、恐竜の化石、秘密結社の遺跡など、興味深い品々が海には眠っているのだ。
これらのランドマークを解放していけば、新しい進化が手に入る。また、海中には栄養が大量に摂取できるたまり場が点在。探索要素や獲物を検知できるソナー機能を使って見つけるのがいいだろう。
獲物を食い尽くし、大海の支配者に成り上がる快感が魅力の『Maneater』。臨場感あふれる捕食アクションと美しい海中世界が、プレイヤーをあっという間に素晴らしいサメに変身させてくれる。クリアまでは15時間ほどというちょうどいいボリューム感。この夏スカッとしたい気分の人におすすめのタイトルだ。
Maneater(C) 2021 Tripwire Interactive. Unreal(R) is a trademark or registered trademark of Epic Games, Inc. in the United States of America and elsewhere. Unreal(R) Engine, Copyright 1998 – 2021, Epic Games, Inc. All rights reserved.
●タイトル:Maneater
●ジャンル:オープンワールドアクションRPG
●発売元:Tripwire Interactive
●開発元:Tripwire Interactive
●プラットフォーム:PC(Epic Game ストア)、Xbox One、PlayStation 4、Nintendo Switch
●発売日:
Epic Gamesストア 2020年5月23日
Steam 2021年5月25日
Xbox One 2020年5月23日
PS4 2020年12月17日
Switch 2021年5月27日
●価格:
Epic Gamesストア 4180円[税込
Steam 4180円[税込]
Xbox One 4650円[税込]
PS4 5478円[税込]
Switch 5478円[税込]
●必須スペック
OS: Windows 10
プロセッサー: Intel Core i5-5300u
メモリー: 8GB
グラフィック:Intel HD 5500
ストレージ: 20GB
●推奨スペック
OS: Windows 10
プロセッサー: Intel Core i7-3770 または AMD Ryzen 5 1500X
メモリー: 8GB
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 970 または AMD Radeon R9 390
ストレージ: 20GB
●公式サイトURL:https://tripwireinteractive.com/#/maneater
●ダウンロードサイトURL:
Steam https://store.steampowered.com/app/629820/Maneater/
Epic Game ストア https://www.epicgames.com/store/ja/p/maneater
2020年5月に初めて発売された当時(コンシューマー版)は日本語訳のクオリティが良くなかったが、同年の冬には改善されている。今回のSteam版でもそれは同じだ。ナレーターのジョークまで十分理解できる字幕になっている。
食べっぷりが気持ちいい人食いザメの復讐劇
▲漁師に殺されてしまった主人公の母ザメ▲死んだ母ザメの腹から引きずり出された主人公と、漁師スケイリー・ピート
本作の主人公(?)は復讐に燃える人食いザメだ。まだ赤ちゃんザメだった主人公が、漁師に母ザメを殺されるシーンからゲームは始まる。
憎き漁師の名前はスケイリー・ピート。彼は母ザメを殺した後、いつかまた遭遇したら分かるように、主人公の顔に傷をつけ放流した。ここから1匹の赤ちゃんザメが海の王者にまで成長し、復讐を目指す物語が始まっていく。
ピートの息子まで巻き込んだ命がけの戦いはシリアスだ。ただ、ドキュメンタリー番組風の演出とブラックユーモアあふれるナレーションのおかげで、暗すぎない作品に仕上がっている。
▲復讐を夢見て、赤ちゃんザメは獲物を食べまくる
▲栄養を摂取すると、赤ちゃんから子供に成長
▲さらに成長すると、子供から大人へ
さて、小さな小さな赤ちゃんザメが、ピートに復讐するために必要なことは何だろうか。それは食べて、成長して、また食べることだ。海の生き物と人間を食べて「栄養」を摂取しよう。
栄養がたまるとサメのレベルが上がり、赤ちゃんザメは子ども→大人→長老→伝説の順に成長する。どんどん体が巨大化して、見た目の貫禄が増すのが見どころだ。成長に伴い、基礎的なパワーも強くなっていく。
サメが獲物を仕留めるための主な攻撃手段は、もちろん噛みつき。コントローラーでは右トリガー連打で獲物を噛み砕くのだが、これが気持ちいい! トリガーを引くたびにサメがガツガツと大口を開け、ひと噛みすれば血が海に滲みだし、しだいに獲物の体のパーツが欠けていく。この臨場感にあふれた「食べる」アクションによって、食い尽くす快感を味わえる。
ジャンプすれば陸や船上にいる人間を食べるのも簡単。襲ってみると彼らは叫び声をあげ、しっかりパニックに陥ってくれる。気分はまさにサメ映画のサメ主人公だ。
▲しっぽで殴るテールウィップ
▲サメは船をぶっ壊すこともできる
「テールウィップ」「突進」を使うと、よりアレンジの効いた捕食アクションに。テールウィップはしっぽで獲物を殴る強烈な一撃である。テールウィップで獲物を弱らせてから噛みつくと食べやすい。体ごと突っ込む突進は船への攻撃にぴったりだ。『Maneater』のサメは船でさえ粉々にできる。
また、自分の大きさ以下の獲物の場合は、噛みつきながら振り回すという攻撃が可能。荒々しくいかにもサメらしい食べ方で、テンションが上がること間違いなしだ。
獲物を食べると体力を回復できるので、戦闘中は周りに回復用の獲物がいるかどうか気にしておこう。ちなみに、チュートリアルでは母である大人のサメを操作することになる。最初は赤ちゃんザメとしてスタートするプレイヤーでも、すぐに海の王者らしい万能感を楽しめるだろう。
自然の理から外れ、超常パワーで強敵に挑め
▲電気攻撃を放つバイオエレクトリック・セット▲骨の鎧を身にまとうボーン・セット
自然本来の姿からかけ離れた、空想の怪物のような戦い方ができるのも本作の特徴だ。それを可能にするのが「進化」という特殊装備。電気攻撃で獲物を感電させるバイオエレクトリック・セット、骨の鎧をまとい甚大なダメージを与えるボーン・セットなどがある。効果だけではなく、ファンタジックなビジュアルもかっこいい。
それぞれのセットはあご・あたま・からだ・ひれ・しっぽに分かれている。数種類のセットを混ぜて装備して、独自の戦い方を生み出すことが可能だ。逆に、同じセットをそろえて装備するとダメージ増加といったメリットがある。
▲全身から激しく電気を放つ必殺技、ライトニングバースト
▲エリアボスの頂点捕食者には多彩なキャラクターがいる
さらに、からだ用の進化は必殺技のような特殊能力を持つ。たとえばバイオエレクトリック・ボディの特殊能力はライトニングバースト。全身から放電して相手を感電させる技だ。獲物を食べると特殊能力ゲージがたまり、マックスになると発動できる。ここぞ! というタイミングで使いたい。
進化はアップグレードによって強化することが可能だ。タンパク質・ミネラル・脂肪など、栄養素の種類によってアップグレードできる進化は変わってくる。進化を強化してしっかりレベルアップしたら、頂点捕食者というエリアボスに挑んでみよう。ワニやシャチ、クジラまでそろった迫力満点の強敵だ。
▲バウンティハンターにモリで狙われているサメ
▲バウンティハンターのボス、ハンターリーダーは強者ぞろいだ
サメの前に立ちはだかる強敵は頂点捕食者だけではない。手ごわい人間たちも存在する。それがサメを狩るバウンティハンターのボス、ハンターリーダーだ。元軍人やマフィアなどの強者で構成されている。
人間を食べると脅威ゲージが上昇し、バウンティハンターが登場。彼らはモリを使って攻撃してくるので、避けながら戦おう。バウンティハンターの船を壊して悪名ポイントをためれば、ついにハンターリーダーが現れる。彼らを倒すと進化が手に入るので、どんどん人間の生活を脅かして強い装備をゲットしてみてほしい。
本作の主人公のレベルは30でカンストするが、ゲーム終盤では強敵のレベルが40以上にまで達する。急に難易度が上がるので戸惑うかもしれない。進化をそろえて上限まで強化したり、地の利を活かして戦うことで活路が見出せるはずだ。
戦わなくても美しい海中世界
戦いに疲れたら、広大な海を探索してみよう。工業地帯や遠洋など、さまざまな景観を持つ海中世界が広がっている。水面から差し込む光や漂う海草が美しく、ただ泳いでいるだけでも楽しい。特に目的もなく泳いでいるとサメの姿に目が行き、やっぱりサメの造形は素敵だなと見とれてしまったりもした。
本作のマップはいくつかのエリアに分かれている。エリアごとに生息する生き物が変わっていくので、探索するたびに違う生き物に出会えるだろう。各エリアにある洞窟では、進化の変更とアップグレード・ファストトラベル・セーブができる。
▲探索要素であるランドマークの一つ。何かの建造物のようだが……?
各エリアにはあらゆる探索要素があり、そのひとつがランドマークだ。
ランドマークは主にユニークな沈没品のことを指す。市がアイドルグループに予算を使ったせいで撤去できなかった海軍機雷、恐竜の化石、秘密結社の遺跡など、興味深い品々が海には眠っているのだ。
これらのランドマークを解放していけば、新しい進化が手に入る。また、海中には栄養が大量に摂取できるたまり場が点在。探索要素や獲物を検知できるソナー機能を使って見つけるのがいいだろう。
獲物を食い尽くし、大海の支配者に成り上がる快感が魅力の『Maneater』。臨場感あふれる捕食アクションと美しい海中世界が、プレイヤーをあっという間に素晴らしいサメに変身させてくれる。クリアまでは15時間ほどというちょうどいいボリューム感。この夏スカッとしたい気分の人におすすめのタイトルだ。
Maneater(C) 2021 Tripwire Interactive. Unreal(R) is a trademark or registered trademark of Epic Games, Inc. in the United States of America and elsewhere. Unreal(R) Engine, Copyright 1998 – 2021, Epic Games, Inc. All rights reserved.
●タイトル:Maneater
●ジャンル:オープンワールドアクションRPG
●発売元:Tripwire Interactive
●開発元:Tripwire Interactive
●プラットフォーム:PC(Epic Game ストア)、Xbox One、PlayStation 4、Nintendo Switch
●発売日:
Epic Gamesストア 2020年5月23日
Steam 2021年5月25日
Xbox One 2020年5月23日
PS4 2020年12月17日
Switch 2021年5月27日
●価格:
Epic Gamesストア 4180円[税込
Steam 4180円[税込]
Xbox One 4650円[税込]
PS4 5478円[税込]
Switch 5478円[税込]
●必須スペック
OS: Windows 10
プロセッサー: Intel Core i5-5300u
メモリー: 8GB
グラフィック:Intel HD 5500
ストレージ: 20GB
●推奨スペック
OS: Windows 10
プロセッサー: Intel Core i7-3770 または AMD Ryzen 5 1500X
メモリー: 8GB
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 970 または AMD Radeon R9 390
ストレージ: 20GB
●公式サイトURL:https://tripwireinteractive.com/#/maneater
●ダウンロードサイトURL:
Steam https://store.steampowered.com/app/629820/Maneater/
Epic Game ストア https://www.epicgames.com/store/ja/p/maneater
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